コンフィグレータとは
コンフィグレータ (英: configurator) とは、機械や装置、システム、またはソフトウェアの設定や構成を行うためのツールやソフトウェアのことです。
コンピュータの用語で、構成するもしくは環境設定するという意味の「configure」に由来しています。主に製造業の現場では、お客様から要求された仕様を入力することで、製品構成を作成するために用いられます。オプション要素や機能仕様の組み合わせパターンが非常に多い製品もしくはサービスにおいて、お客様からの要求に応じて、その最適な製品構成や合理的なパラメータ設定を計算し、選択します。
コンフィグレータのシステムでは、仕様を選択後、組み合わせパターンの可能性とその妥当性を計算し、要求された商品に用いる部品表や必要な見積もりなどを瞬時に導き出すことが可能です。一般的なGUIを兼ね備えているので、ユーザーが必要な設定を行い、自身のビジネス業態に合わせてカスタマイズできます。
コンフィグレータの使用用途
コンフィグレータは、主に製造業における見積もり業務の際に用いられています。自動車業界では、カーコンフィグレータと言い、購入を検討している自動車に対して行う仕様やオプション、保険の選択時に使われます。
コンフィグレータを用いることで、その会社が製造及び対応可能な仕様の範囲の中から、仕様やオプション機能を選択することが可能です。さらに、その仕様やオプション機能を取り入れた場合の、正確な見積額をその場で提示できます。
営業活動における商談の場においてコンフィグレータがない場合、お客様からの要望を社内に持ち帰り、設計部門や製造部門に問い合わせ、回答をまとめる必要があります。一方で、コンフィグレータがある場合は、商談中にお客様からの要望をその場で試算を行えるため、見積額を提示しながら交渉を進められます。その結果、営業にかかる時間の大幅短縮と営業成績の向上につながりやすいです。
コンフィグレータの原理
コンフィグレータはソフトウェアとして機能するため、アプリケーションの動きに関する事前設定を行う必要があり、設定のやり方には2種類あります。
1. 設定ファイルによって設定する場合
アプリケーションの動作に関する設定を記述したファイルを作成し、そのファイルを読み込んでアプリケーションの動作を変更、構築します。設定ファイルのソースコードの言語は、実装するシステムやアプリケーションによって異なりますが、一般的には、C言語、Java、Python、Rubyなどのプログラミング言語を使用することが多いです。
2. コンフィグレータ内の画面によって設定する場合
ユーザー側が設定できる画面を作っておくことで、ユーザーの要望に沿ったアプリケーションの動作をカスタマイズできるようになっています。デフォルトの設定をベースとすることがほとんどですが、利用用途に応じてカスタマイズしやすいよう、開発段階でユーザー側が設定できる画面を構築しておくこともできます。
コンフィグレータの選び方
コンフィグレータを選ぶ際には、以下の点に注意する必要があります。
1. 使用する機器に対応しているか
コンフィグレータは、使用する機器の種類によって対応していないケースがあります。また、使用する機器単体だけでなく、他の機器やアプリケーションとの互換性があるかも確認する必要があります。
2. 操作性が良いか
コンフィグレータを扱うユーザーにとって操作性が非常に重要な点です。機能が充実してカスタマイズ性がよくても、実際に扱うユーザーにとって扱いにくい、分かりにくいものであれば業務効率に影響があります。コンフィグレータの導入前には、必ず実物の操作性を確認しておくことが必要です。
3. 必要な機能は搭載されているか
業務に必要な機能が、コンフィグレータに備わっているかどうかを確認します。定常業務を満足するだけでなく、非定常業務時にも対応できる機能があるかどうかが重要となります。
4.サポート体制がしっかりしているか
コンフィグレータに問題が生じた場合に、問い合わせができるサポート窓口があるかどうかを確認します。コンフィグレータにより基幹的業務を担う機器にトラブルが生じた場合、業務に大きな影響を与えてしまうため、迅速かつ的確に対応してもらえるようサポート体制が整っていると安心です。
参考文献
https://solution.kke.co.jp/
https://www.presight.co.jp/glossary/detail/post-10.php
https://www.itmedia.co.jp/im/articles/0302/28/news002.html
https://solution.kke.co.jp/