パスボックスについての概要、用途、原理などをご説明します。また、パスボックスのメーカー27社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。パスボックス関連企業の2024年3月注目ランキングは1位:日本クレア株式会社、2位:三共空調株式会社、3位:日本エアーテック株式会社となっています。
パスボックスは、クリーンルームなど清浄度クラスの違う2つの部屋の間に設置される装置です。
外部とクリーンルーム間での物品や機器の受け渡しに使用され、クリーンルーム内に微粒子や細菌真菌など製品や動作の不良や汚染の原因となる物質を持ち込まないようにするために使用されます。
パスボックスを使用すると、人間が清浄度クラスの違う2つの部屋の出入りをしなくても物品が持ち込め、簡単かつ汚染が少なくなります。着替えなどで人件費が削られないのでコスト面でも有効です。パスボックスは設備の一部であるため、工場の建築や増設の際に設置されます。
パスボックスは清浄度クラスの違う部屋を持つ製造工場や研究機関などで使用されます。
半導体の製造や、液晶ディスプレイ、電子部品、印刷、精密機器などの微粒子の混入が製品の品質を左右する製品や、製薬工場、無菌治療室、培養など微生物の混入に気を使う場所など、幅広い分野で使用されています。
発売されているパスボックスには、標準型やシャワー型、コンベア型などの種類があり、使用用途や使用環境に応じた適切な選定をすることによって業務の効率化につながります。
パスボックスには、2つ扉がついているだけの標準型、内部にエアシャワーがついているシャワー型、コンベアがついているオート型などのタイプがあります。
パスボックスには、エアーロック機能もあり、クリーンルームを汚染から守ります。
標準型
標準型のパスボックスは、両面に2つの扉がついているだけのシンプルな構造です。片方を開放しているときは他方の扉が開かないようインターロック機能がついているものが多いです。両側のドアを解放して、清浄度の低い部屋から、汚染を直接持ち込むのを防止しています。
シャワー型パスボックス
シャワー型のパスボックスは、パスボックス内に物を入れるとエアシャワーがジェットエアを周囲から吹き付けます。これは表面の微粒子や菌を吹き飛ばし、付着したまま移動させないようにするためです。
吹き付ける空気はHEPA フィルターで清浄化されて供給されます。ただし、エアシャワーは表面にしか空気を吹き付けることができませんので、物と物が重なった部分などには効果がなく万能ではありません。
オート型のパスボックス
工場ではフォークリフトを使って物品を運搬するのが一般的です。精密機器や医薬品など、製造場所がクリーンルームである場合にはパレットごと搬入できるコンベア型のパスボックスが設置されます。コンベア型にはエアシャワーも装備され、外部からの微粒子の持ち込みを防ぐ構造になっています。
循環型パスボックス
他にも、パスボックスの中には正常な空気をパスボックス内に循環させて庫内の汚染を防止し、受け渡しする物品や部材等の清浄化をはかった循環式も販売されています。
品質の高い製品を製造する場合には、人や物が粉塵や菌汚染の原因となります。パスボックスを使用すれば服の着脱にともなう微粒子の影響を除去でき、微粒子や菌類が付着しません。また、清浄度区域をまたぐ人の動気が減り、物だけを持ち込めます。このようにしてクリーンルームの清浄環境を維持します。
具体的な使用方法は以下の通りです。
クリーンルームと反対側の扉を開けて、エタノールなどを用いてパスボックスの中を清拭します。清拭の方法は用途により変わりますが、移動させたい物も清拭できる場合は清拭しパスボックスの中に入れます。
その後、パスボックスを閉じます。UV照射機能がついている場合、扉を閉めると設定した間は自動で UV ランプが点灯してUV殺菌を行います。また、エアシャワー付きのパスボックスは扉を閉めた後にジェットエアを吹き付け外面に付着した粉塵を取り除きます。
ジェットエアの吹き付けが終了後一定時間が経過し、吹き飛ばされた粉塵が落ちた後にもう片方の扉を開いて物品をクリーンルーム内に運び入れます。
空気に敏感な物質を扱う時や化学的に不活性な状況下で作業をしたい時など、直接扱うと危険な物質や菌を扱う場合にグローブボックスが用いられます 。
外部のポンプで循環させるものや、真空ポンプが接続できるものもあります。グローブボックスにはパスボックスが付いてるものがあります。パスボックスを使うことによってグローブボックス内への外気の持ち運びを最小限にすることができます。
参考文献
https://www.airtech.co.jp/products/airshower/
https://e-cleanbooth.jp/reference/box.html
http://www.excel-ct.co.jp/passbox.html
http://www.excel-ct.co.jp/passbox.html
https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/223005684572/
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年3月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 日本クレア株式会社 |
9.9%
|
2 | 三共空調株式会社 |
7.4%
|
3 | 日本エアーテック株式会社 |
6.8%
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4 | ヤマトヨ産業株式会社 |
6.2%
|
5 | 株式会社ホクト総研 |
4.9%
|
6 | 株式会社サンワ企業 |
4.3%
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7 | 株式会社ダルトン |
4.3%
|
8 | コトヒラ工業株式会社 |
4.3%
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9 | 株式会社ジーエス環境システム |
4.3%
|
10 | ニッタ株式会社 |
4.3%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2024年3月のパスボックスページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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