クリーンルーム用ウェアのメーカー17社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
クリーンルーム用ウェアとは、作業者の人体や衣服由来の発じんを防ぐための作業服です。発じんを抑えるという機能から、無塵服とも呼ばれています。
クリーンルームにおいて、作業者は主要な発じん源の1つです。実際に、クリーンルーム内で混入した異物を分析した結果、作業者由来の付着物と判明することも珍しくありません。クリーンルーム内の清浄度を保つには、クリーンルーム用ウェアを用いて、作業者由来の発じんを防止することが有効です。
作業者からの発じん防止の観点からすると、ウェア自体の発じん性に加え、気密性も重要です。しかし衣服として用いる以上、ある程度の通気性も求められます。クリーンルーム用ウェアは、これらの一見相反する特性を両立できるように設計されています。
クリーンルーム用ウェアは、半導体や医薬品、食品などを製造する工場で利用されています。これらはクリーンルームの使用が必須である分野です。このうち、製薬および食品業界でクリーンルームを使用する目的の1つとして、浮遊菌のコンタミネーションを防ぐことが挙げられます。
清浄度が高くない通常の空間には、浮遊菌が多数存在します。これらの浮遊菌は浮遊粒子の表面に付着するため、空間内の浮遊粒子数が増加するほど浮遊菌混入の危険が高まります。クリーンルーム用ウェアで発じん、つまり浮遊粒子の発生を抑えることで、コンタミネーションを予防します。
クリーンルーム用ウェアは、作業者からの発じんを防ぐ目的で設計されています。この目的を達成するには、下記のような発じん性に関わる条件を満たさなければなりません。
これに加えて、通気性が良く蒸れないこと、動きやすいことなど、衣服としての機能も要求されます。
クリーンルーム用ウェア自体の発じん性やフィルター効果には、用いる素材の性質が主に影響します。クリーンルーム用ウェアに使用されるのは、一般にポリエステル長繊維やアラミド繊維です。通常の衣服によく用いられる天然繊維(綿や羊毛など)は発じんしやすく、クリーンルームでの使用には向きません。
ウェア表面へ粒子が付着するのは、多くの場合ウェアや人体に蓄積した静電気が原因です。そのためクリーンルーム用ウェアに導電性繊維を織り込むなどの対策を施し、静電気の蓄積を防止しています。
通気性や動作性を含む衣服としての機能については、デザインや空隙など、ウェアの構造を改良することによって確保されています
参考文献
https://www.tanimura.biz/catalog/clean_wear.html
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jje1965/26/Supplement/26_Supplement_380/_pdf/-char/en
https://www.jstage.jst.go.jp/article/fiber1944/42/10/42_10_P424/_pdf/-char/en
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shasetaikai/2018.7/0/2018.7_25/_pdf/-char/ja
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