セラミックヒーターについての概要、用途、原理などをご説明します。また、セラミックヒーターのメーカー29社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。セラミックヒーター関連企業の2023年5月注目ランキングは1位:坂口電熱株式会社、2位:ワッティー株式会社、3位:日本ガイシ株式会社となっています。
一般的にセラミックヒーターは、PTCヒーターと呼ばれています。PTCは、Positive Temperature Coefficientの略称で、正温度係数の意味をもっており、電気の抵抗値が正の数(係数)だけ変化する特性のことを表します。
セラミックヒータに使用される素子は、様々な材料から作られたものが存在しています。ここでは高分子のポリエチレンとカーボン粒子を有機系マトリックス材料として使用した場合の特性について説明します。
高分子のポリエチレンとカーボン粒子は、通電が開始されると熱が発生します。しかし、この現象は、低温時にカーボン粒子が接触することで起こるため、高温時には別の挙動を示します。
素子の温度が上昇すると、一定の温度からポリエチレンの膨張が始まります。ポリエチレンが膨張することでカーボン粒子の繋がりが切れてしまい、接触性の低下と抵抗の上昇が起こります。
つまり、以下のような特性を示します。
電気が流れて一定の温度まで上昇します。
電気が流れないため、温度が抑制され、一定の温度を保つことができます。
こういった特性を利用することで多くのメリットが期待できる素材となっています。
主に、セラミックヒーターには、PTCサーミスタという抵抗素子の特性が利用されています。この抵抗素子は、チタン酸バリウムに対して希土類をわずかに添加した半導体セラミックであり、無機系マトリックス材料です。
PTCサーミスタは、我々の生活の中にも普及しており、その中から自動車を例に挙げてみても、多くの箇所で使用されています。例えば「オーディオ回路」「エアバック」「ドアミラー」「ドアロックモーター」などが挙げられます。抵抗温度特性を利用した加熱検知以外にも過電流保護や遅延回路などにも組み込まれています。
セラミックヒーターは、エネルギー効率が高いため、省エネです。また、PTCサーミスタの温度特性を利用しているため、複雑な制御を行う必要がなく、安全とされています。
そのため、産業用以外にも民生用にも普及しています。いくつか例を挙げてみると「複合機」「カメラ」「ヘアアイロン」「電気ポッド」「加湿器」「ドライヤー」「乾燥機」などがあります。上記のなかからカメラの使用用途を抽出すると、カメラレンズの防曇目的として組み込まれていることが分かりました。
以上のことからセラミックヒーターは、その特性を多くの機器に転換できることが最大のメリットです。
セラミックヒーターは、設定できる温度範囲が広いことに加えて小型であるため、あらゆる機器に組み込みやすい点が特徴です。各社、耐久性を向上させており、エネルギー効率が高い素材を開発しているため、必要な機能を選択することができます。
一般に設定可能な温度域は、10℃から250℃です。しかし、近年では技術が発達したこともあり、250℃以上の温度範囲にも対応できるようになりました。また、最高使用温度が600℃まで耐えられる製品も存在しています。
新素材の開発も進んでおり、結晶性エステル化合物と導電性カーボンによるPTC特性の研究も行われています。これらの研究では、混合した化合物が溶媒に対して溶けるため、スクリーン印刷に適していることが発見されています。
セラミックヒーターは、環境を意識したクリーンなエネルギーを利用するためにも技術の開発が盛んなため、選択肢の幅が広く存在しています。
一般的なセラミックヒーターは、セラミックを電気の力で発熱し、ファンによって暖かさを送風するため、そのほかの暖房器具に比べて消費する電力が多くなります。したがって、電気代が高くなりがちです。
1時間あたりの電気代を計算するには、消費電力(W)÷1000×電力単価で計算できます。また、同様に消費電力(kW)×使用時間×電力単価でも計算できます。
セラミックヒーターの1時間あたりの電気代は、おおよそ10円〜40円ぐらいが一般的です。金額の振れ幅は、ヒーターの出力強度によって変化します。例えば送風モードを強に設定し、使い続ければ金額が上昇します。
電気代を安くする対策としては、長時間の稼働を避けたり、場所を限定して使用したり、人感センサーや省エネの機能が付属している製品を使用することなどが挙げられます。
セラミックヒーターは、起動後でもすぐに温風が発生し、暖かさを得ることができます。この暖房器具は、非燃焼系の暖房器具であるため、部屋の空気を汚さずに空気の入れ替えが頻繁に行えないような場所でも使いやすい製品です。そのため、高齢者や小さな子どもがいる家庭でも安心して使用できます。
セラミックヒーターは、すぐに暖かさを得られますが、電気代が高くなることがデメリットです。また、燃料を使用しないタイプの暖房器具のため、部屋の空気が乾燥しがちです。対策としては、セラミックヒーターを局所的に使用し、使用時間を決め、加湿器もしくは濡れタオルなどを活用することで湿度を保つ方法が挙げられます。
Metoreeでは各社カタログを無料で一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
セラミックヒーターのカタログ一覧はこちら企業
ワッティー株式会社 昭和鉄工株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年5月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 坂口電熱株式会社 |
7.2%
|
2 | ワッティー株式会社 |
5.8%
|
3 | 日本ガイシ株式会社 |
5.8%
|
4 | 株式会社リミックス |
5.8%
|
5 | 株式会社アピックスインターナショナル |
5.8%
|
6 | ミタケ電子工業株式会社 |
5.1%
|
7 | スリーアップ株式会社 |
5.1%
|
8 | ユアサプライムス株式会社 |
4.3%
|
9 | 株式会社クラベ |
4.3%
|
10 | 株式会社千住 |
4.3%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年5月のセラミックヒーターページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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2023年5月22日