放熱グリスについての概要、用途、原理などをご説明します。また、放熱グリスのメーカー13社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。放熱グリス関連企業の2022年7月注目ランキングは1位:信越化学工業株式会社、2位:積水ポリマテック株式会社、3位:デンカ株式会社となっています。
放熱グリスは、熱伝導を促進する材料で、ヒートシンクなどの熱を拡散するデバイスと熱源との接続に用いられます。接続面に空気のギャップやスペースがあると熱抵抗が増加し、熱移動の効率が悪化します。
放熱グリスはこれらのギャップやスペースを除去し、熱伝達を最大化する役割をはたします。高い熱伝導性を有しており、フレキシブルであることから、熱に関する幅広い分野で利用されています。放熱グリスは、システム全体の熱伝導性の改善に役立ち、熱的信頼性を担保します。
放熱グリスの一般的な使われ方は、トランジスタ、CPUやGPUなどの半導体デバイスにおいて、電気抵抗によって生じた熱を排出するために用いられます。過剰な熱はデバイスの性能を低下させ、デバイスの故障の原因となるため、これらのデバイスを冷却することは欠かせません。
パソコンにおいては、一般的にCPUケースとヒートシンクを冷却のために組み込まれています。ハイブリッド車や電気自動車などに搭載されるECUなどにも用いられており、電子デバイスの放熱を促進します。このように電子機器の放熱には欠かせないものなのです。
放熱グリスは、2つの材料を混ぜ込んだものが多く存在します。ベースとなるのは温度による粘度変化がすくないシリコーンなどのグリスです。これに熱伝導率の高い金属もしくは金属酸化物の粒子を混ぜ込んでいます。粒子として使われるのは、アルミ、銅や銀、そしてアルミナ、酸化マグネシウムや窒化アルミニウムなどが使われます。これらを各々の粒子直径に見合った方法で分散させます。
これらの2つの材料を混ぜ合わせる比率によって、電気的特性や熱伝導率が決まります。比率に基づいて、それぞれの放熱グリスに特性が異なります。例えば、高濃度の金属化合物の放熱グリスは、低濃度の金属化合物の放熱グリスと比較して熱伝導率が高い特性を持っています。
また、放熱グリスは、塗布直後は適度な粘度を有していても、時間の経過と共に劣化して硬化する性質もあります。接合する材質の膨張係数の差によってはクラックが入り、熱伝導特性が低下する場合もあります。
参考文献
https://www.arrow.com/en/research-and-events/articles/what-is-thermal-grease
https://www.silicone.jp/products/function/heat/index.shtml
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年7月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 信越化学工業株式会社 | 16.9% |
2 | 積水ポリマテック株式会社 | 15.7% |
3 | デンカ株式会社 | 12.4% |
4 | カントーカセイ株式会社 | 10.1% |
5 | コスモ石油ルブリカンツ株式会社 | 7.9% |
6 | ヘンケルジャパン株式会社 | 6.7% |
7 | StarTech.com Ltd. | 5.6% |
8 | 株式会社理経 | 5.6% |
9 | サンワサプライ株式会社 | 5.6% |
10 | サンハヤト株式会社 | 5.6% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年7月の放熱グリスページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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