超音波ホモジナイザについての概要、用途、原理などをご説明します。また、超音波ホモジナイザのメーカー16社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。超音波ホモジナイザ関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:ビーエム機器株式会社、2位:超音波工業株式会社、3位:株式会社トミー精工となっています。
超音波ホモジナイザとは液体中に溶けている化学物質を超音波を発せさせることによって均質化(ホモジナイズ)するための機器で、通常の機械的な攪拌では混合しにくい場合でもより安定した液体を混合することが可能です。
超音波により液体中に粒子レベルの非常に小さな(数100〜数10マイクロメートル)気泡が発生し、この気泡が破裂する際に溶液中の化学物質に衝撃を与えることで化学物質を破砕・解砕し、液体を均質化することができます。
超音波ホモジナイザは非常に安定した均質溶液を生成できることから様々な現場で利用されています。
食品・乳製品加工業などの製造現場では混合にしにくいものを超音波ホモジナイザで乳化・均質化するために使用されており、通常の方法よりも加工食品を新鮮に保つことが可能です。
また化粧品の製造においても非常に安定した乳化によって高品質なクリームやローションなどを製造することができます。
製造業だけはなく、生物学・微生物学などの研究・開発現場でも細胞組織・ウィルスの破壊・溶解にも超音波ホモジナイザは利用されています。
超音波ホモジナイザを構成する重要な部品は発振器と振動子です。
この発振器から信号が出力され、その信号を振動子内部の振動素子が振動に変えることで超音波が発生します。
この振動子の先端にあるチップ状のものが1秒間におよそ2万回の縦振動を行います。
音波は縦波なので液体中に密度が高い場所と低い場所を繰り返し生成しながら液体中を進んでいきます。
つまり超音波による振動が液体の中で加圧と減圧を繰り返し行うことで、真空の気泡が大量に発生します(キャビテーション、空洞化現象とも言います)。
この気泡が破裂する瞬間に非常に大きな超音波による衝撃波が発生し、それにより液体中のナノレベルの凝集した粒子が引き離されたり、砕けることで液体中の粒子が均質化するという仕組みです。
従来の機械的なホモジナイザと比較して、液体中に発生するコンタミネーション(異物混入による液体の汚染)が少なく抑えられ、摩擦による機器の劣化も低減できるため装置の保全・管理においてもかかるコストが抑えられます。
参考文献
https://www.yamato-net.co.jp/product/show/luh150/
https://www.branson-jp.com/products/homogenizer/
https://www.cho-onpa.co.jp/product/another/homogenizer.html
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超音波ホモジナイザのカタログ一覧はこちら企業
ビーエム機器株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年6月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | ビーエム機器株式会社 | 18.1% |
2 | 超音波工業株式会社 | 15.3% |
3 | 株式会社トミー精工 | 9.7% |
4 | 株式会社マイクロテック・ニチオン | 8.3% |
5 | 株式会社日本精機製作所 | 8.3% |
6 | DKSHジャパン株式会社 | 6.9% |
7 | 和研薬株式会社 | 6.9% |
8 | 株式会社ソニックテクノロジー | 5.6% |
9 | ヤマト科学株式会社 | 4.2% |
10 | 株式会社池田理化 | 4.2% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年6月の超音波ホモジナイザページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
Metoreeに登録されている超音波ホモジナイザが含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
超音波工業株式会社製の超音波ホモジナイザー USH-1000Z20Sは、実験室レベルでは最大級の連続処理が可能な製品です(100〜1500 L/h)。
自社研究で解明した、分散作用は分散工具表面で発生するキャビテーションと、近傍で生じる超音波衝撃力により発生という知見を生かした設計により、液体-液体系、個体-液体系、気体-液体系の良好な処理が可能です。
従来の機械式混合攪拌器との大きな違いは、回転翼が不要になることで単純な構造となることで、より取り扱い性が向上している点です。
トミー精工製の超音波ホモジナイザー UD-211は、操作性を重視した設計が特徴です。
出力表示機能(パワーメーター)により、乳化・組織の粉砕・分散処理などの各種用途に合わせた出力設定が可能です。
また、インターバルタイマー(最小発振間隔 1回/秒)で断続的な音波発振を制御することで、試料の温度上昇を低減します。
更に、耐腐食性の合金を使用しているので、オートクレーブによる殺菌が可能な点が特徴です。
日本アレックス株式会社製の超音波ホモジナイザー ALEXシリーズは、新規開発した制御技術により、インクや各種顔料・染料の、ナノ粒子分散用途に適応可能なことが特徴です。
また、上記新規技術により、試料の温度・粘度などの物性変化だけではなく、ポンプの脈動による圧力や流量変化に対する追従性が向上されています。
また、オプションとして、温度リミッター安全装置が選択可能であり、無人運転時に温度が上がりすぎたことによる事故低減に効果的です。
三井電気精機製の超音波ホモジナイザー UXシリーズは、オートチューニング機能を搭載しており、処理中に試料の物性が変化した場合でも、常に最適状態で分散処理ができることが特徴です。
また、分散中の各種データを記録、外部出力可能な機能を持っており、分散状況の可視化が可能です。
更に、チップ変更時の各種パラメーター設定の手間を省くため、設置しているチップ情報を選択するだけで、簡単に条件設定ができます(UX-300/UX-600の限定機能)。
ヤマト化学株式会社製の超音波ホモジナイザー LUH150は、小型ハンデイタイプ(最大出力:50 W、重量:4.1 kg)で扱いやすいことが特徴です。
最大毎秒2万回(20 kHz)超音波振動で、試験官などの小スケールで各種試料を乳化、分散、破砕、脱法などの処理をする際の使用に適しています。
処理したい各種試料の容量によって、LUH150(25 mL以下の場合)、LUH300(25 mL以上)をそれぞれ選択可能です。