プレート熱交換器についての概要、用途、原理などをご説明します。また、プレート熱交換器のメーカー20社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。プレート熱交換器関連企業の2023年1月注目ランキングは1位:株式会社鷺宮製作所、2位:株式会社日阪製作所、3位:株式会社アピステとなっています。
プレート熱交換器と関連するカテゴリ
プレート熱交換器は、複数のプレートを用いてプレート間で異種流体同士の熱交換を行う機器です。プレートは板金を使用しています。複雑なプレス形状をしている薄板を使用して高い伝熱性能を実現しています。特徴として非常に軽量であることやサイズがコンパクトであることが挙げられます。
多数のプレート同士はボルトで締結されています。もしくは溶接を用いた接続も行います。また溶接方式には一部分のみを溶接するタイプと全てを溶接するタイプに分かれます。
熱交換器は温かい流体から冷たい流体へ熱を与える時に利用されます。例えば流体として水や周囲の空気が挙げられます。冷たい流体としてチラー水、温かい流体として加熱油を例にします。熱交換器を通ることで加熱油からチラー水へ熱が移動して、結果的に油を冷やしたことになります。
プレート熱交換器のメリットを紹介します。シェルチューブ型に比べて小型であること、空冷型やジャケットタンク型に比べて熱交換効率が高い事が挙げられます。
プレート熱交換器は2種類存在します。ブレーシングプレート熱交換器は積層したプレート間をそれぞれの温度の流体が流れる構造です。それほど高くない温度差でも熱交換を行うことができます。この方式の最大のメリットはその他の熱交換器と比べてもサイズが小さいことです。ただし分解ができないことからメンテナンス性能が悪いことが難点です。プレート内では高い乱流性能を出すことができ、伝熱係数は高くなります。また乱流を用いて中を自動で洗浄することもできます。
ガスケットプレート熱交換器はプレート間をゴム製のガスケットで仕切り、全体を分解できることが大きな特徴です。プレート同士をボルトで締結している構造となっています。伝熱プレートを積層する構造であることから、伝熱プレートの増減で任意の伝熱面積に変更することが可能です。構造から分解することが可能で、非常にメンテナンス性が高いです。また比較的小型で熱交換の効率が高いことが特徴です。ただしブレーシングプレート熱交換器よりもサイズが大きくなってしまいます。
プレート熱交換器は、非常に省スペースで、温度差の大きくない液体間でも熱交換ができます。製造業はもとより多くの業種は熱を取り扱う部署があり、効率を高めるためには余剰なエネルギーを放出しないことが必須です。一昔前の製造現場では、熱いものを冷やして次工程へ、冷えたものを熱して次工程へといった、セクションごとに熱を浪費する場面が見られましたが、現在では順次マネジメントが進んでいます。そのためプレート熱交換器は、様々な製造現場で有効に使われています。
使用用途の多くは連続使用していますが、連続使用であるからこそ熱効率の悪化の減損は大きなものになります。熱効率の回復にはメンテナンスが必要ですが、設置したままでは非常に困難なため、熱交換器全体を取り外してメンテナンスします。コンパクトで運び出しも可能なため、そのままメーカーや専門メンテナンス業者に委託し、予備器を準備設置して運転するユーザーが多い状況です。
メンテナンス業者での作業工程は、目視確認しひび割れが無いか確認後、分解してガスケット取り外し、分解後水洗、その後に化学洗浄し更に水洗、ガスケット取付けし組立て、通液テストで液漏れが無いか確認し、完成検査で合格後にユーザーへ納品します。
ここでの水洗工程はジェット洗浄とブラシによる物理的な洗浄を施し、化学洗浄は一般的に硝酸を使用し付着スケールを除去、苛性ソーダで中和洗浄し、最後に水洗し薬液を洗い流します。
化学洗浄には濃厚な硝酸と苛性ソーダを用いることから、有毒な亜硝酸ガスを吸い込んだり薬品による薬傷など、化学的知識を持った技術者が行います。ユーザー自ら洗浄を行うことは非常に危険です。排水も処理困難なため、メンテナンスを専門業者やメーカーに委託するケースがほとんどです。大手のメーカーは、メンテナンスサービスも商品として準備しており、自動車産業のメーカー、ディーラー、メンテナンス工場のようなパッケージサービスを提供しています。
参考文献
https://www.hisaka.co.jp/phe/workbook/first_period03.html
https://www.apiste.co.jp/column/detail/id=4588
https://www.hisaka.co.jp/phe/workbook/first_period03.html
https://www.apiste.co.jp/column/detail/id=4588#h3_3
https://www.johnsoncontrols.com/ja_jp/services-and-support/equipment-maintenance/plate-type-heat-exchanger
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年1月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社鷺宮製作所 |
20.2%
|
2 | 株式会社日阪製作所 |
11.4%
|
3 | 株式会社アピステ |
11.2%
|
4 | フレアーナガオ株式会社 |
6.6%
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5 | 勝川熱工株式会社 |
5.6%
|
6 | クリエイト株式会社 |
5.4%
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7 | スウェップジャパン株式会社 |
5.1%
|
8 | Alfa Laval |
4.6%
|
9 | 株式会社サンキエンジニアリング |
3.9%
|
10 | 株式会社汎機工業 |
3.4%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年1月のプレート熱交換器ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
株式会社ゼネシスの全溶接型プレート式熱交換器“XPプレート”は、ガスケットを使用しない、高温高圧用途に適したプレート式熱交換器です。
独自のプレートパターンや、熱伝導に寄与しない無駄な流れを抑える構造のため、低い圧力損失と高い熱効率を得ることができます。
チューブ式熱交換器と比較すると複数基必要だった交換器が一基で済むため省スペースで設置することが可能になります。
ガスケットを使用しないため、分解作業の必要がない薬液洗浄で済むためメンテナンスコストを減少させることができます。
株式会社シーテックのプレート式熱交換器 ガスーガスは、2枚の金属板を成形加工した後、溶接で1組にし、数組から数百組を組み合わせ一体化した熱交換器です。
熱交換させる流体がどちらも気体の場合、多管式に比べて省スペース、軽量に設計することができ経済的です。
ごみ焼却場や産廃処理施設などでもダストの付着が少なく、さらにオプションのダスト除去装置を取り付けることで、金属板の目詰まりを解消することができます。
フレアーナガオ株式会社のプレート熱交換器は、省スペースと高効率化を実現したプレート式熱交換器です。
他の熱交換器と比べプレート式はコンパクト性に優れているため、設置場所やメンテナンススペースを小さくすることができ、場所を有効活用することができます。
独自のプレス加工により成形したプレートを採用しており、高伝熱性能をもった高効率の熱交換器になっています。
コンパクトに作れることで材料が削減でき、結果として低コストで導入することができます。
MDI株式会社のAlfaNovaは、世界初のオールステンレスプレート式熱交換器です。
新技術により、ステンレスでステンレスを接合することが可能になったため、従来の銅やニッケルでロウ付けされた熱交換器と比較して耐久性や耐熱性が増しています。
ステンレス100%のため、耐食性や衛生面でも優れています。
優れた耐食性、耐久性、密閉構造などからアンモニアチラー用や高い清浄度が必要とされるチラー水の用途に利用することができます。