LANモジュールについての概要、用途、原理などをご説明します。また、LANモジュールのメーカー14社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。LANモジュール関連企業の2022年7月注目ランキングは1位:NECプラットフォームズ株式会社、2位:菱洋エレクトロ株式会社、3位:株式会社日新システムズとなっています。
LANモジュールはネットワーク通信を行う上で必須となるTCP/IP通信処理をモジュール内で完結して行うことのできる小型のモジュール基板です。
LANモジュールには有線LANに接続して使用するタイプと無線LANに対応するタイプ(無線LANモジュール)に分かれます。
無線LANモジュールの場合、TCP/IP通信機能に加え無線通信モジュールを搭載し無線通信に対応しています。暗号化対応としてWEPやTKIP、AESといった暗号化通信にも対応しています。
TCP/IP通信、無線通信、通信データ暗号化への対応は本来、システムを制御するメインCPUで対応しなければならず、処理負荷の大きな機能です。LANモジュールを搭載することによりこの様な処理からメインCPUは解放され他の処理に専念することが可能となります。
以下では、現在比較的よく利用されている無線LANモジュールを中心に説明します。
無線LANモジュールは、モジュール制御用CPUとTCP/IP通信モジュール、無線通信モジュール、暗号化対応、更に多くの場合、無線通信用のチップアンテナから成ります。通常はこのチップアンテナの先に外付けアンテナを接続することで使用することが多いです。
またシステム制御用のCPUと通信を行うためにUARTやSPIなどのシリアル通信インターフェースを備えているモジュールもあります。
無線LANモジュールはいわゆるWi-Fiモジュールとも呼ばれ、IEEE802.11a/b/g/n/acなどの規格に対応しています。
無線LANモジュールが「Wi-Fi認証を受けている」と言うには、Wi-Fiアライアンスの定めるテストにパスして初めてうたうことができます。Wi-Fiアライアンスは、Wi-Fi搭載機器を販売するメーカー等の集まりで無線通信の機器間における相互接続性テストの実施等を行っています。
無線モジュールは発売当初、メーカーにより異なる仕様にとなっていた場合もあり、相互に接続できないケースがあって、利用者には非常に不便でした。
Wi-Fiアライアンスによる認証の仕組みができて初めてこのテストにパスした機器は、相互に接続することが保証され、利用者は安心して使えるようになりました。
無線モジュールが対応するWi-Fiアライアンスによるテスト対象の規格としてIEEE802.11a/b/g/n/acがあります。ちなみにIEEE(アイトリプルイー)とは電気や情報工学分野の技術の標準化を進める機関の名称です。
IEEE802.11a/b/g/n/acは夫々、802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、802.11acと略して呼ぶこともあります。
これら1つ1つが規格化されています。主に無線通信を行う際の通信速度や使用する周波数帯域、チャンネルの数などが夫々異なります。
最初にできたのが802.11aと802.11bで1999年に規格化されました。802.11aは5GHz帯を使用し最大通信速度が54Mbpsです。802.11bは2.4GHz帯を使用し最大通信速度は22Mbpsです。
LANモジュールには有線と無線の2種類が存在します。それぞれ、用途に合わせて利用がされていますが、有線のLANモジュールを利用する場合はカテゴリに注意する必要があります。
LANのカテゴリとは、LANケーブルおよびLANモジュールの規格です。数字が大きいほど通信速度が速くなり、現在主流で用いられているのはギガビットイーサと呼ばれるCAT6やCAT5eのカテゴリです。また、最近では10GBASE-Tと呼ばれる10GbpsのCAT7などの利用も進んできました。最新のカテゴリはCAT8と呼ばれる40Gbpsに対応したカテゴリです。
LANモジュールを選ぶ際には、利用する環境がどのカテゴリを前提に構築されているかに合わせて製品を選ぶ必要があります。環境より低いカテゴリにしか対応していない製品を選んでしまうと、性能を十分に生かし切ることができません。例えば、CAT7で構築された環境でCAT6までしか対応していないLANモジュールを選んでしまうと、最大でも1Gbpsの通信しか実現できません。
近年では、すべての機器や部品などがインターネットに接続するIoTが注目されています。その流れで、IoT向けのLANモジュールも多く発売されるようになりました。
IoT向けのLANモジュールの特徴は、サイズが小さく消費電力が少ないことです。実際に工場や現場で動作する機器に接続する必要があるため、スペースを取らない設計とする必要があります。IoT向けのLANモジュールのサイズ感は、20mm × 15 mm程度となります。また、場合によっては電源供給がなくバッテリーで動作する環境に設置するケースもあるため、省電力性も重要となります。
IoT向けのLANモジュールの特徴として、自身がアクセスポイントになることができる製品もあります。これによって、検査用のタブレットなどから直接機器の情報を取得し、参照するような使い方もできるようになります。
参考文献
http://www.silex.jp/blog/pr/2014/08/post-19.html
https://www.eipc.jp/embedded/ranking/20200621/
https://www.eipc.jp/VendorIPDetail/2207.html
https://micro.rohm.com/jp/download_support/wireless_lan_system/data/other/WLAN-introduce_j.pdf
http://qa.elecom.co.jp/faq_detail.html?category=&id=3485
https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/technologies/wlan/wlanproductdesign
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2022年7月の注目ランキングベスト4
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | NECプラットフォームズ株式会社 | 40% |
2 | 菱洋エレクトロ株式会社 | 20% |
3 | 株式会社日新システムズ | 20% |
4 | 株式会社アットマークテクノ | 20% |
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