タイムサーバのメーカー20社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
インターネット上で現在時刻を送信するサーバーがタイムサーバでNTPサーバとも言います。
NTP(Network Time Protocol)とはネットワーク上のサーバ間で時刻データを取得したり、補正したり、更にクライアントのPCに正確な現在時刻を提供するためのプロトコルです。
このプロトコルを各クライアントのPCは利用してタイムサーバに通信することにより、現在時刻を取得することができます。更にクライアントのPCのみならず、ネットワーク上に存在するルーターをはじめとする各種ネットワーク機器も
正確な時刻に同期した処理を行うためにタイムサーバから時刻データを取得しています。
仮にネットワーク上の機器が、自分自身で持っている時刻を信じて他の機器と通信を行った場合、互いの時刻のずれによって大きなトラブルを引き起こす可能性があるからです。
このため、現在ではタイムサーバは、原子時計を時刻の基準としてここからのデータにより極めて高い精度の時刻を提供しています。
正確な時刻を刻む素子として、従来からあるのが水晶振動子です。この素子に電圧を加えると一定周期の振動が得られます。この振動を利用して時刻を刻む目的に利用されています。これをPCのハードウェアボードにリアルタイムクロックデバイス(RTC)として組み込まれています。
しかし、一般的に利用される水晶振動子(振動周波数32.768kHz)の場合、100万秒あたり1回のずれが生じこれが積算されていき、実時間との大きな差となってしまいます。コンピュータ間における通信の世界では、互いに保有する時刻データに従って、同期を取りながら動作しているため、このような誤差は許容できません。
そこで、より正確な時刻を維持管理するタイムサーバが使われるようになりました。
タイムサーバは原子時計から正確な時刻を取得し、このデータをネットワーク経由でクライアントPCや各種ネットワーク機器からの要求に応じて提供することで、各クライアントPC等は自身で保有する時刻データに補正をかけることにより、正確な時刻に同期して、夫々の処理を極めて高精度に実行することが可能となりました。
従来は、1秒の定義を地球の自転速度をもとに決められていましたが、これはあまり正確ではないことがわかり、今ではセシウムを用いた電子時計により定義されています。詳細は、とても難解ではありますが、要はセシウム133の原子がある2つの距離間を遷移する際に放射する周期が継続する9,192,631,770倍の時間を1秒と定めている
とのことです。
ちなみに、このことは国際単位系(SI)における基本単位として定義されています。
原子時計は日本の場合NICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)の保有するものを標準として使われています。
NTPは負荷分散の目的から階層構造を取って運用されています。これをStratumと呼んでいます。Stratumは0,1,2… と順次採番されており、数字が大きくなるほど大元のタイムサーバから離れていきますので誤差が大きくなるという関係にあります。
Stratum0は原子時計で、Stratum1はNICTのタイムサーバという関係になります。Stratum1では、原子時計から取得した極めて高精度の時刻をもって、自身でRTCにより刻時している時刻に補正をかけて運用しています。
NICTによるとStratum1であるタイムサーバは、全国のPCからの同時アクセスに対応するため、これを強化し、その結果100万リクエスト/秒以上の処理能力があるため日本中からのアクセスに対しても問題ないと考えているようです。
参考文献
https://www.idcf.jp/words/ntp.html
https://liginc.co.jp/464201
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
この商品は、GPS及び準天頂衛星システム「みちびき」から誤差1ms以内の極めて正確な時刻を受信出来るタイムサーバーです。
POEスイッチングハブを利用することでLANケーブルから電源を供給出来るので、アンテナ工場等を行う必要がありません。
SNMP機能及び150種にも渡るトラップ・ポーリング、pingが搭載されているので、サーバーやネットワークの稼働状況を監視する事で安全性を保つ事が可能です。
屋内設置用として壁に掛けたり据え置いたりする事で使えるので、ネットワークレコーダーや通話録音装置の時刻合わせにお使い頂けます。
この商品は、NTP及びSNTPを使って時刻合わせを行うタイムサーバーです。
タイムサーバーを複数登録しておく事でエラーが起きても自動で別のサーバーに切り替えたりアラームを通知したりする事が可能なので、安定した運用が出来ます。
また、時刻同期や時刻が問い合わされた時の履歴が記録されるログ機能が搭載されているので、エラーの原因を特定しやすくなります。
WindowsNT及びWindows2000として稼働するので、Windows関連のネットワーク機器のタイムサーバーとしてお使い頂けます。
この商品は、コンパクトになったので広い設置スペースを必要とせず、コストが低くなったタイムサーバーです。
全地球測位システムの採用によりQZZSとGPSに対応する様になったので、正確な時間を安定的に受信する事が出来ます。
LEDライトでPOWOR、ACTIVE、SATELLITEのどのステータスなのかを表示してくれて、アンテナを設置しなくても内部クロックによって時刻の同期をしてくれるので非常に扱いやすくなっています。
最大1,000件のアクセス記録をテキストデータで残せるので、ビデオレコーダーや医療機関のカルテや診断予約システムのサーバー等として使えます。
この商品は、地上デジタル放送波のTOT(Time Offset Table)から時刻情報を取得するタイムサーバーです。
前面にあるディスプレイとボタンで受信チャンネルやIPアドレス、サブネットマスク等の設定を行えます。
LEDランプが備え付けられており、TOT取得やエラーといった機器のステータスを把握する事が出来ます。
標準電波やGPSは使わないので、セキュリティー上外部ネットワークと遮断しなければならないネットワーク機器のサーバーとして使えます。
この商品は、パソコンが無くても本体に付いているLCD画面で設定出来るタイムサーバーです。
GPSかGLONASS衛星、日本標準時刻電波のいずれかから受信でき、ネットワークで同期するので非常に扱いやすくなっています。
また、GPSや時刻電波が受信出来ない時はサーバーが停止し、ノイズ等の受信を防ぐ二重安全装置が搭載されているので、安全性が高いです。
A4紙の1/4サイズと非常に小型・軽量なので、家庭や小型店舗にある防犯用レコーダーやPOSレジ等の内部時計の調整に使えます。