発泡スチロールカッター

発泡スチロールカッターとは

発泡スチロールカッターとは、発泡スチロールを切断する際に用いられる工具です。主な種類として発熱タイプと刃物タイプの2種類があります。

発泡スチロールの種類やどのような加工を施すかによって、適切なカッターを選択することが大切です。

発泡スチロールカッターの使用用途

発泡スチロールカッターは、お子様の工作からDIY、専門的な現場まで幅広く使用されます。ホットカッターやヒートカッター、ホットナイフはプラスチックや塩化ビニールなども切断できますが、発泡スチロールカッターは、発泡スチロールとスチレンボードを切ることに特化したカッターです。

普通のカッターは、発泡スチロールを切断するのに向いていないため、切断面が不揃いになったり、予期しない怪我につながったりすることがあります。発泡スチロールカッターの種類は多いため、作業の目的に合ったものを使用することが、作業効率の向上や仕上がりの正確さにつながります。

発泡スチロールカッターの原理

発泡スチロールカッターには、発熱タイプと刃物タイプがあります。

1. 発熱タイプ

発熱タイプのカッターではニクロム線に電流を流すことで発熱させ、発泡スチロールを溶かしながら切断します。

2. 刃物タイプ

刃物タイプのカッターには細かい刃がついており、カッターを押して力を入れることで発泡スチロールをカットします。

発泡スチロールカッターの種類

1. 発熱タイプ

発熱タイプは、発熱したニクロム線で発泡スチロールを溶かして切断するので、切断面がきれいで、切り屑が出ません。形はコの字型、ペン型、卓上型があります。主に、細かい作業をするのに適しています。

2. 刃物タイプ

刃物タイプは、ノコギリのような細かな波刃で切断するものが主流です。発泡スチロールを溶かすのではなく、ノコギリのように削ることによって切断するため、切断面は粗く、切り屑が出ます。大きな発泡スチロールを切断するのに適しています。

発泡スチロールカッターの選び方

発泡スチロールカッターは、発熱タイプは、比較的小さい発泡スチロールをカットするために用いられます。一方で、刃物タイプは大きいサイズの発泡スチロールの切断に使用されることが多いです。

1. 使用用途

発熱タイプのコの字型、ペン型は曲線のカットや切り抜き、図形などの立体造形などの細かい作業や小さい素材を加工するのに向いています。しかし、大きいものや厚みのあるものには向いていません。

卓上タイプは卓上の電動糸ノコと同じような形で、寸法や角度を正確に合わせて切断することができます。両手で素材を扱えるので、落ち着いて正確な作業が可能です。

刃物タイプは、大きな素材を切断するのに向いています。電源が不要なので、屋外で使用も可能です。建築現場で断熱材の切断などにも使用されます。

2. 電源式・電池式

発熱タイプのものは、工具に電池を入れて使用するバッテリータイプと、コンセントに繋ぎ電源を入れる電源式があります。長時間作業をする場合や、高温で大きな素材や硬い素材を切断する必要がある場合は電源タイプ、携帯性を重視する場合は、電池式を選ぶとよい。

3. オン/オフ切り替え式・ボタン式

発熱タイプは、スイッチをオン/オフで切り替えるものと、ボタンを押しながら使用するタイプがあります。長時間使用する場合は、切り替えタイプが手への負担が少なく便利です。

作業をしない時は、安全のため電源を切る必要があります。お子様が使用する場合や、短時間の作業には、ボタンを押した時だけ発熱するタイプが向いています。

4. アタッチメントの有無

電源の先がアタッチメントになっており、目的に合わせてペン型やコの字型に切り替えて使用できます。ジオラマ作成やホビー使用に向いています。

発泡スチロールカッターのその他情報

発泡スチロールカッターの使い方

1. 発熱タイプ
発熱タイプの発泡スチロールカッターは、発泡スチロールに対してゆっくりと電線を触れさせ、溶かすことで目的の形にカットします。このとき、カッターを速く動かしすぎると発泡スチロールが十分に溶けず、引っ掛かりを生じてしまうため注意が必要です。

2. 刃物タイプ
刃物タイプのカッターを使う際は、発泡スチロールの切断箇所に刃を当て、押すときに力を入れることを意識してカットを行います。発熱タイプとは違い切りくずが生じてしまうため、作業後の清掃が必要となります。

 

 

ペンチ

ペンチとは

ペンチとは線材を掴んで曲げたり、切断したりする工具のことです。薄い鉄板なども掴んで曲げることができます。先端の掴む部分は「くわえ部」と呼ばれる金属からできており、ギザギザが付いているため、掴んだものをしっかりと保持することができます。くわえ部の根元には刃がついているため、電線やハリガネなどであれば切断することができます。

ペンチには複数の種類があります。それぞれに主とする使用目的が違うため、その作業に一番適したペンチを選択する必要があります。

ペンチの使い方

ペンチは、柄の部分を握って使います。片方の柄に親指をかけて、もう片方で人差し指と中指をかけて握りこみます。ペンチを開く場合は、小指や薬指を使うとスムーズに開けます。てこの原理を利用しているため、素手で掴むよりも数倍強い力で対象を掴むことができます。握る部分が柄の先端にいくほど掴む力は強くなります。薄い鉄板であれば曲げることも可能です。厚い鉄板を保持したい場合は、ペンチだと柄を握りきれずしっかりと掴めないため、類似品のプライヤーを使うことをお勧めします。

電線やハリガネを切断する時は、くわえ部の根元についている刃を使います。切断専用の工具ではないのであまり太いものは切断できません。切断時に破片が飛んでくる可能性があるので保護メガネの着用を推奨します。

ペンチの選び方

ペンチは、種類によって使用目的が変わってくるので、それぞれの得意な作業を紹介します。

  • ペンチ
    一般的にペンチとはくわえ部が幅広のものをいいます。鉄板など大きめのものを掴むことを主目的とします。ハリガネ程度であればくわえ部の刃で切断することができます。
  • ラジオペンチ
    ラジオペンチは、くわえ部の先端が先細りになっているペンチのことをいいます。細いものを掴んだり、精密な曲げ作業をするのに適しています。強い力をかけると先端が曲がってしまうため、大きなものを掴むのには適しません。先端が曲がっているタイプもあります。ラジオペンチにも刃がついているため、電線やハリガネを切断できます。
  • 圧着ペンチ
    圧着ペンチは、電線の端子を圧着することに特化したペンチです。端子を軽く挟んで固定した状態で、端子の間に電線を通したらペンチを握って端子を圧着します。圧着に特化したペンチなので、他のものを掴んだり切断したりといった作業には適しません。

以上のように得意な作業を把握しておき、作業に適した工具を選んで安全に作業しましょう。

クランプ

クランプとは

クランプとは、材料が動いたり離れたりしないように、しっかりと固定するための工具です。

形や大きさはさまざまで、木工、金属加工、建築、工学など幅広い用途で使用されます。Cクランプ、バークランプ、パイプクランプ、スプリングクランプ、トグルクランプ、ウッドクランプなどが一般的なタイプです。

それぞれのクランプは、特定のタイプのグリップや圧力を加えられるように設計されています。クランプ力を適用および解放するために、ネジ、スプリング、レバーなどのさまざまな機構を使用することができます。

クランプは接着、穴あけ、のこぎり、溶接、はんだ付けなど、物体を固定する必要がある多くの作業で不可欠なツールです。また、家庭やDIYだけでなく、工業やプロの現場でも多く使用されています。

クランプの使用用途

クランプの主な目的は、材料を固定することであり、一般的には特定の作業中に動いたり離れたりするのを防ぐために使用されます。建築や製造、木工や家の修理など、使用用途はさまざまです。

例えば、木工では接着剤を塗布して乾燥させる間、2つの木片を一緒に保持するためにクランプを使用することがあります。金属加工では、機械加工や溶接の際に被加工物を所定の位置に固定するためにクランプを使用することがあります。

その他、材料の圧縮や変形、一時的な固定、試験や計測のための加圧なども用途の1つです。

クランプの原理

クランプの原理は、力を加えて材料を保持・固定することにあります。対象物を確実かつ安定的に把持し、より正確で制御された作業を可能にします。

通常、クランプの構成は、対象物を掴むための2つ以上のアゴと、アゴに力を加えて対象物を締め付ける機構です。そして、確実で安定したグリップで圧力を加えながら、必要に応じて調整と解放を可能にします。

なお、種類によって、その把持動作を実現するための力のかけ方の原理が異なります。例えば、C型クランプはネジ機構でアゴを締め付け、スプリングクランプはスプリングで把持します。また、トグルクランプはレバー機構でアゴを締め付け、バークランプはスライドバーとネジでアゴを締め付けます。

クランプの種類

クランプにはさまざまな種類があり、それぞれが特定の用途や目的に合わせて設計されています。代表的なクランプの種類には、以下のようなものがあります。

1. C型クランプ

C字型のフレームにネジで締め付け、緩める機構を持つクランプです。木工や金属加工によく使われます。

2. バークランプ

スライド式のバーが付いたクランプで、さまざまな大きさのものに合わせて調整することができます。木工や家具制作によく使われます。

3. スプリングクランプ

バネの力で対象物を挟む仕組みのクランプです。接着や塗装など、一時的に物を固定するのに使われることが多いです。

4. パイプクランプ

パイプや円筒形のものを挟むためのクランプです。締め付け、緩め用のネジ機構を備えていることが多いです。

5. トグルクランプ

レバー機構により、クランプ対象物に圧力を加えるクランプです。機械加工や溶接などの用途によく使われます。

6. ウッドクランプ

木製の2つのアゴを持ち、ネジを回すことで締め付けるクランプです。木工用として一般的に使用されています。

7. バンドクランプ

柔軟なバンドやストラップで材料を囲むクランプです。不定形なものを挟んだり、大きな面を接着するときによく使われます。

8. クイックリリースクランプ

レバーやトリガーなど、クランプを素早く簡単に解除できる機構を備えたクランプです。木工や金属加工でよく使われます。

クランプの選び方

特定の用途に適したクランプを選択するためには、いくつかのポイントがあります。用途に応じて適切なクランプを選択することで、作業対象物を確実かつ安定的に把持することができます。

具体的なポイントは、以下のとおりです。

1. サイズと容量

クランプのサイズと容量は、クランプする対象物のサイズと重量に見合ったものでなければなりません。クランプの最大開口幅、ふところの深さ、クランプ力を確認し、作業に適していることを確認することが重要です。

2. 素材の種類

クランプには、特定の素材に適したものとそうでないものがあるため、クランプされる素材の種類を考慮する必要があります。例えば、金属加工用のクランプは、ガラスやセラミックなどの繊細で壊れやすい素材に使用するには適していない場合があります。

3. 用途の種類

作業内容もクランプの選択に影響します。例えば、溶接やはんだ付けを行う際は、高温に耐えられるクランプが必要な場合があります。

4. アクセシビリティ

クランプの対象物へのアクセスも考慮する必要があります。対象物が狭い場所や届きにくい場所にある場合、フレキシブルなアゴや角度のついたアゴが必要になることがあります。

5. 耐久性

特に頻繁に使用する場合や厳しい用途に使用する場合は、クランプの耐久性と品質も考慮する必要があります。高品質な素材を使用し、丈夫で信頼性の高い機構を持つクランプを選ぶことが重要です。

カンナ

カンナとは

カンナとは、木材の表面に当て、削ることで表面を滑らかにする工具です。

カンナを使用することによって、木材の表面のざらつきや凹凸を平らにしたり、厚みを調整したりします。カンナを上手に使えるようになるまでには、使い方やメンテナンスの点でかなりの経験が必要です。

しかし、中には初心者でも使いやすい替刃式なども出ているので、自分に合ったものを選択することをおすすめします。

カンナの使用用途

カンナは、一般的なDIYから専門的な現場の木工作業に幅広く使用されます。木材の表面を滑らかにするための工具で、材料に合わせてカンナの種類があります。最も一般的なものは、平カンナという表面を削るためのものです。

その他に、角を取るための「面取りカンナ」、溝の形を整える「さくりカンナ」などがあります。表面を滑らかに仕上げるものとして、ヤスリも挙げられます。ヤスリは木の表面を擦って滑らかにしますが、カンナは木の表面を刃で薄く剥ぎ取るようにして仕上げるのが大きな違いです。

木の表面を無垢のままで使用したいときには、木の表面をカンナで仕上げると、無垢の良さが一番感じられる仕上がりになります。

カンナの原理

カンナは木製のカンナ台と刃から成っており、カンナ台にある溝から少しだけ突出した刃で木材の表面を削り取ることで平らにします。刃は一枚刃と二枚刃がありますが、現在は二枚刃が一般的です。

二枚刃のものは木材の逆目の場合でも、刃が材料に食い込んだり、表面が剥がれてしまうことを防いでくれます。カンナでは、この二枚刃をうまく調整することが重要です。

カンナの選び方

カンナは、加工する材料の形に合わせて使用するカンナを選びます。また、自分の経験値に合ったものを選ぶことも、作業効率や仕上がりの向上において非常に重要です。

1. 用途に合わせたカンナを選ぶ

木材の表面を平らにする平カンナ、木材の角を削る面取りカンナ 、溝の形を整える作里 (さくり) カンナなど、用途に合わせたカンナがあります。また、豆カンナという掌に納まるぐらいの小さいものもあります。

2. 刃の交換・調整方法で選ぶ

替刃式
従来のカンナは、刃を砥石を使って研いだり、カンナ台の歪みをカンナで削って調整する必要がありますが、それができるようになるにはかなりの鍛錬が必要です。それに比べ、替刃式は刃を取り替えて使うため、初心者にも使いやすいです。替刃は髭剃りのように、刃が切れにくくなってきたと感じたら交換します。

ねじ式
刃の調整は通常、カンナ刃の頭を叩いて刃を出し、カンナ台の頭を叩いて刃を引っ込めて調整します。ねじ式の場合は、より簡単に刃の調整が可能です。

3. 手動・電動で選ぶ

ドラムについた刃を電動で回転させて木材を削ります。手カンナのような繊細な作業には向いていませんが、パワーがあるので、初心者にも比較的簡単に使用でき、広い面積を仕上げる場合にも効率よくできます。

カンナのその他情報

1. 刃の調節の仕方

カンナを使う際は、刃の調節と木材の向きがポイントです。木材の表面のみを薄く削り取るためにカンナ台からはみ出させる刃の長さを調節する必要があります。

金槌や木槌で、カンナ台と刃を叩いて調整します。カンナ台の台頭を叩くと刃が引っ込み、刃頭を叩くと刃が出ます。刃は水平に出すことが重要で、左右を少しずつ叩きながら調整します。出す刃は髪の毛ぐらいと言われるぐらいわずかなもので、0.1mmから0.2mmぐらいが適当です。

刃の調整ができたら、端材を使って試し削りをして、必要に応じて再調整をします。

2. カンナがけの仕方

カンナがけをする木材に垂直に押し当てます。片方の手でカンナをしっかり握り、もう片方の手で、刃に指をかけます。手の動きだけではなく、身体を使って平行に引きます。カンナがけをする木材を載せる作業台もしっかりとした安定感のあるものであることが大切です。

3. 未使用時の扱い方

作業の途中でカンナを置くときは、刃が作業台に当たらないように、カンナ台を横向きに立てて置きます。刃を傷めないようにするためです。また、使用しない時は刃を完全に引っ込めて置きます。

ラチェットレンチ

ラチェットレンチとは

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ラチェットレンチとは、ヘッド部分にラチェット機構を組み込んだ、ボルトやナットを締めたり外したりするときに使われる工具です。

ラチェット機構とは、一方向のみに回転を伝えて、逆方向には空転して回転を伝えない機構のことです。このため、ボルトを回転させるたびにレンチをはめ直す必要がなく、通常のレンチを使うよりも作業が効率化されます。

ヘッド部分には、さまざまな大きさやタイプがあるため、使用するときは対象とするボルト及びナットに適したサイズの製品を用いる必要があります。

ラチェットレンチの使用用途

ラチェットレンチは、さまざまな場面で活躍します。家具の組み立てや車の修理、自転車のメンテナンスなど、ボルトやナットを締めたり緩めたりする作業が必要な場面で頻繁に使用されます。

特に、狭い場所で作業する際や、同じ動作を繰り返す作業に有用です。

ラチェットレンチの原理

ラチェットレンチのヘッド内部には、爪と歯車が存在し、これらが組み合わさることで回転を制御しています。爪はバネの力を利用して歯車に押し付けられています。爪と歯車は一方向のみ噛み合うことで、歯車の回転は止められ、力が伝わります。

逆方向の場合、爪と歯車は噛み合うことなく、歯車の回転で爪が持ち上げられ、歯車自体は回転する設計です。これにより、ラチェットレンチは力が加わらない方向に回されたときに「カチカチ」と音が鳴ります。この音は、爪が持ち上げられて次の歯車の間に落ちる音です。

力がかかる方向を変えるためには、レバーを操作し、逆方向に回した際に爪が歯車と組み合うように切り替えます。このレバーにより、ラチェットレンチはボルト・ナットを締める・緩めるの両方の場合に、使用することができます。

ラチェットレンチの選び方

ラチェットレンチを選ぶポイントは、以下の通りです。

1. 使用するボルト・ナットのサイズ

ナットとヘッド部分のサイズが違う場合は、ナットの角が取れてしまうなどのトラブルが発生してしまうことがあります。ラチェットレンチを使用するにあたっては、まずヘッド部分とボルト・ナットのサイズが適しているかを確認することが大切です。

2. 作業スペース

ナットを締めるスペースが狭い時は、大きなレンチやでっぱりのあるレンチではそもそもナットを回す場所に入らない場合があります。その際、比較的省スペースである片口ラチェットレンチや、板ラチェットレンチなどの使用が推奨されます。

3. 素材

主に金属製のラチェットレンチには、アルミ製やステンレス製のものがあります。アルミ製は、軽量である点にメリットがありますが、耐久性に関してはステンレス製に劣ります。

また、ステンレス製のものは重い欠点があるものの頑丈で、強い力に耐えることが可能です。

ラチェットレンチのその他情報

ラチェットレンチの使い方

ラチェットレンチを使用するにあたって、まずヘッド部分とボルト・ナットのサイズが適しているかを確認する必要があります。サイズが違う場合、ボルト・ナットの角が取れてしまうなどのトラブルが発生してしまう場合があるためです。

次に、締める・緩めるナットに対してヘッド部分を垂直に当てはめ込みます。レンチに回転方向を変えるレバーが付いている製品ではレバーを切り替えられ、付いていない製品では矢印の向きが正しい回転の向きです。

ボルト・ナットにラチェットレンチのヘッド部分をはめ込み回したい方向に力をかけて、ボルト・ナットを回転させます。この後、通常のレンチでは一旦、ボルト・ナットから外して再度、力をかけられる場所まで戻してはめ直す必要が生じますが、ラチェットレンチはラチェット機構により、ボルト・ナットからヘッド部分を外さずに逆方向に回せば、ボルト・ナットには力は伝わらずに、元の場所まで戻すことができます。

この作業の繰り返しにより、効率的にボルト・ナットの開け閉めを行うことが可能です。

工具用カッター

工具用カッターとは

工具用カッターとは、木材や段ボールなどを切るのに用いられる工具です。

切断できる材料は「紙」「木材」「プラスチック」「金属」など、製品によってさまざまな素材に対応しています。種類が多くあるので、用途に合わせたタイプと刃を選ぶことが重要です。

切断する対象に対して、適切でないカッターを用いた場合、刃が欠けたり折れたりといった事故が生じる危険性があります。また、使用方法にも十分注意が必要です。

工具用カッターの使用用途

工具用カッターは、一般的なDIYから専門的な現場まで幅広く使用されます。使用目的にあったものを使うことによって、安全性や作業効率の向上につながります。

工具用カッターは、紙はもちろん、石膏ボードや木材、ガラスなど、さまざまな素材を切断可能です。最近では、アルミやスチールなどの硬い金属を切断できるタイプも出てきています。

工具用カッターの原理

工具用カッターは、本体に交換可能な刃を差し込んで使用する刃物です。一般的な工具用カッターは刃には折れ目がついており、切れ味が鈍くなった時に刃の先端を折って、新しい刃を出して使用します。

本体からスライダー、もしくはネジで刃を繰り出して長さを調整します。刃は9mm〜25mmのサイズがあり、幅が広いものの方が大きな力をかけられます。中には、刃に折り目がついていない一枚刃の工具用カッターもあり、プラスチックや金属の切断に使うものや安全カッターと呼ばれるものに使用されます。

工具用カッターの種類

工具用カッターは、大きく分けて一般的な60度の傾斜がついた交換刃を使用するタイプと特殊な刃を使用するタイプがあります。

1. 一般的なタイプ

刃の形状
刃先は60度の傾斜がついています。細かい作業のために、30度傾斜のものもあります。刃の形状は、通常の刃と刃先が鋭角な黒刃の2種類です。

切黒刃は切れ味が良いので、壁紙やカーペットを綺麗にカットできますが、耐久性は通常の刃に比べ劣ります。また、刃に折り目がついており、切れ味が鈍くなった時に刃先を折って使用するタイプと、折り目のない一枚刃になっているタイプがあります。

刃のサイズ
交換可能な刃には一般的に、9mm、12.3mm、18mm、25mmの刃幅の種類があります。厚みは、刃幅9mmと12.3mmは0.25〜 0.38mm、18mmは0.45〜 0.6mm、25mmは0.7mmです。

刃の固定方法
安全ストッパーでロックをかけるタイプとネジで固定するタイプがあります。ストッパーは操作が簡単ですが、強い力を加えると外れる危険性があります。一方、ネジ式は、ネジで締め付けるので固定力があります。

2. 特殊なタイプ

プラスチック用カッター
プラスチックやアクリル板を切断するための専用カッターです。通常のカッターと刃の形状が異なり、刃先がフックのようになっていて、材料を削りながら溝を作ってカットします。

ノコギリカッター
交換刃がノコギリの刃になっています。薄い木材のカットに便利です。通常の刃と交換して使用することもできます。

デザインカッター
細かい作業に特化したカッターです。ペンのような形になっており、先端に様々な種類の刃を取り付けて使用することができます。

ロータリーカッター
円形の刃がついており、布などを切断するのに使用します。曲線にカットすることも可能で、布以外にも皮やフィルム、ゴムなどにも適しています。

工具用カッターの選び方

1. 切断する材料

切断する材料に合わせて、工具用カッターを選ぶことが安全性と作業効率の向上つながります。薄い材料には小型のタイプ、厚みがあり硬い材料には力が込められる大型のタイプが最適です。プラスチックなど特殊な素材には、専用カッターを使用します。

2. グリップの形状

工具用カッターは、自分の手にあった握りやすいものを選びます。グリップに滑らないよう樹脂やゴムの滑り止めがついているもの、表面加工が施されているものがあります。特に長時間の作業や屋外での作業などには、滑り止めのある工具用カッターが向いています。

工具用カッターのその他情報

工具用カッターの使い方

  1. 刃先を出しすぎない
  2. 正しい姿勢で使用する
  3. 手の位置を安全な位置に置く
  4. 慎重に作業を行う
  5. 対象物にあった種類の安全カッターを使用する
  6. 材料をカットする際、カッター用マットを下に引く
  7. 使用後はきちんと保管場所に戻し、交換した替え刃は、速やかに安全に廃棄する
  8. 切りにくくなった刃は事故につながりやすいため、早めに交換する

モンキーレンチ

モンキーレンチとは

モンキーレンチ

画像出典元: Amazon

モンキーレンチとは、1本で様々なサイズのボルトやナットの緩め・締め作業ができる工具です。

レンチ先端についているウォームギヤによってスパナでいうところの”あご”の部分が動きサイズを調整します。これによってボルトやナットのサイズに合わせて幅を調節し緩め・締め作業が可能になります。

通常スパナなどはサイズに合わせて何本も持たなければなりませんが、モンキーレンチを持っていれば1本で対応可能です。

モンキーレンチの使用用途

モンキーレンチはボルトやナットを緩める・締め付ける際に使用されます。

特に、作業現場等で様々なサイズのボルトやナットを一度に緩める・締め付ける作業を行う際に活躍します。一般的なスパナではボルトやナットのサイズごとに毎回工具を持ち替える必要があるため、持ち替えの手間や落下のリスクがありますが、モンキーレンチであれば手元でウォームギアを調整するだけでサイズを変更できるため効率よく作業を行うことができます。

基本的な使い方はスパナと同じでとても簡単です。
まず、緩め・締めたいボルトやナットにモンキーレンチを当て、ウォームギヤでレンチの先端幅を動かしてボルトやナットを挟み込むサイズに調整します。サイズをしっかり合わせてからレンチを回転させトルクをかけることでボルトやナットの緩め・締め作業が可能になります。

モンキーレンチはレンチ先端が可動式となっているのでウォームギア同士の噛み合わせ部にズレが存在しており、緩め・締め付け作業時のトルクが逃げやすい構造になっています。そのため、締め・緩め作業で大トルクをかける必要がある部位や錆びやネジロック等で硬くなりすぎたボルトなどには使用が適さないことがあります。

モンキーレンチの原理

モンキーレンチの原理はウォームギアの作用によってレンチ先端のサイズを変更します。

ウォームギアの構造は一般的に、円筒形歯車 (ウォーム) と斜歯歯車 (ウォームホイール) の歯車を組み合わせており、ウォームを回転させることで噛み合っているウォームホイールを回転させ位置を可変させる構造になっています。ウォームギアの調整でサイズを容易に可変できるのがメリットな反面、2つの歯車の組み合わせでレンチ先端を可動させるため、レンチ先端の劣化が早いです。

モンキーレンチの選び方

モンキーレンチを選ぶ際に気を付けることは以下3点です。

1.  開口サイズ

モンキーレンチを選ぶ上で最も重要なのは開口サイズです。ウォームギヤがついており可動式ではあるものの、開口できる範囲は決まっています。自分が緩め・締めたいボルトやナットのサイズよりも大きく開くタイプのモンキーレンチを選ぶ必要があります。しかし、開口サイズが大きすぎるとしっかり挟めなくなってしまうので注意が必要です。

2.  ウォームギヤのがたつきがないか

基本的にウォームギヤがついていますが、ボルトの緩め・締め作業を行っている時にウォームギヤが緩んでしまうとしっかり挟めなくなってしまうので、できるだけ「ガタなし」などと謳っているものを選ぶとよいでしょう。

3. サイズ

ボルトやナットを緩めたり締めたりする時の周りの環境も気にする必要があります。狭いところであれば持ち手が短く薄型のものの方が隙間に入って作業がしやすいです。広く空間がある場合だと持ち手が長く厚みもある方が軽い力で緩め・締めでき、安定性もあります。

結束バンド

結束バンドとは

結束バンドとは、材質がプラスチックで出来ていてヘッド・バンド・テールの3つの部位から成り、ヘッド部分に返し爪、バンド部分にギザギザ (セレーション) が設定されている配線材料です。

主にケーブルやチューブ等を束ねて整理または固定するために使用されます。結束バンドの最大の特徴は、結束の際に容易に小さく絞り込んで対象を固定できますが、1度小さくしてしまうとヘッド部分にある返し爪とヘッドの内側を通すバンド部分のセレーションが引っかかることによって、容易に外れない構造になっている点です。

そのため、基本的には1度付けると結束バンドを切断する等しないと取り外しができませんが、製品によっては返し爪を押し広げて再結束ができるようになっているものもあるため、用途によって使い分けることが可能です。

結束バンドには複数の呼称があります。一例として「結束タイ」「ケーブルタイ」「配線バンド」などが挙げられます。そのほかの呼称として「インシュロック」「インシュロックタイ」が挙げられますが、これはヘラマンタイトン社の登録商標になっています。

結束バンドの原理

結束バンドが対象を拘束できる原理としては、ヘッド部分の返し爪とバンド部分のギザギザ (セレーション) が引っかかる構造になっていることにあります。

バンド部分のセレーションは、付け間違いを防止するため片側の面にしか設定されておらず、ヘッドへ挿入する方向を間違えるとヘッド部分の返し爪と上手く引っかからず対象を拘束できないため注意が必要です。端末のテール部分は先端に向かって細くなっており、ヘッド部分へ挿入しやすいような構造になっています。

結束バンドの主な材質としては、66ナイロン (PA66) が使用されています。他にも、フッ素樹脂 (ETFE) やポリプロピレン (PP) の製品もあるため用途に合わせて選定することが可能です。引張強度は製品にもよりますが、おおよそ70〜80N程度となっているため、手軽に使用でき強度もある非常に便利な製品です。

結束バンドの使用用途

結束バンドの主な使用用途は、ケーブルやチューブ等といったものを束ねて1つにまとめることで配線を取り回しやすくすることです。他にも配管を束ねるのに使用することもあれば、配線したケーブルや配管が動かないように固定具に縛り付ける用途でも使用されています。

使い方は、まず束ねる物の外周に巻き付けてテール部分をヘッド部分に通します。その後、バンド部分をカチカチ音が鳴るまで通すと、ヘッド部の返し爪にバンド部分のセレーションが引っ掛かり外れなくなります。

結束バンドは強度がとても強く素手では切ることができないため、結束バンドを外すには、ニッパ等の工具を使用して切断する必要があります。

結束バンドの選び方

結束バンドを選ぶ際に重要な要素は、拘束する対象の大きさです。太いものを束ねるのに小さな結束バンドを使おうとしても、ヘッド部の返し爪までバンド部のセレーションが届かず拘束できません。逆に小さいものを束ねようとしたときには、大きすぎる結束バンドは邪魔になります。結束バンドのサイズも様々なものがあるため、束ねる物の大きさに応じて、結束バンドの大きさを変更することが最善です。

他にも結束バンド選びのポイントとしては材質が重要です。材質の違いによって強度が大きく変わったり、耐熱性や耐薬品性も変わってきます。使用する設備、場所、環境などに応じて、結束バンドの材質を考慮する必要があります。また、電線やホースの接続先を容易に判断できるように識別用のカラータイを使うこともあります。

近年、脱着が容易なマジックテープタイプ見かけるようになりました。このタイプは、大きな荷重や振動が掛かるところでは使えません。しかし、負荷の軽い結束に使う場合には、何度も脱着できて調整がしやすいため、選択するひとつのタイプとして検討の候補に入れることができます。

ケーブルカッター

ケーブルカッターとは

ケーブルカッターとは、ケーブルを切断するための工具です。

刃が2枚付いており、はさみのような形状をしています。配線を切断する用途の工具にニッパーがありますが、ケーブルカッターの方が太いケーブルを切断できます。

ケーブルカッターの使用用途

ケーブルカッターは、主に電気工事に使用されます。芯線が細い場合は、ニッパーを使用する方が取り回しが簡単です。

したがって、ケーブルカッターは太い配線を切断するために使用します。特に芯線断面積が38mm2以上程度であれば、ケーブルカッターの方が切断が簡単です。

また、ケーブルカッターは多芯線をまとめて切断することも可能です。配線撤去工事などでは配線を端から切断しながら撤去していく場合があります。このような場面では、多芯をまとめて切断できるケーブルカッターを重宝します。

ケーブルカッターの原理

ケーブルカッターは刃、ハンドル、機構部分などで構成されます。

1. 刃

ケーブルカッターの刃は、はさみと同様に2枚です。鉄製の2枚刃を上下から噛み合わせてケーブルを切断します。また、刃はくちばしのような形状となっており、ケーブル内部の線形状を可能な限り変形しないように配慮されています。

2. ハンドル

ハンドルは手持ちして力を加える部分です。てこの原理で刃先に力が強く加わるようにハンドルの方が刃よりも長くなっているのが特徴です。また、滑り止めや緩衝の目的で表面にゴムやビニールが塗布されています。

3. 機構部分

機構部分は、刃先に力を加えるための部分です。歯の根元をねじやリベットで留めて、てこの原理における支点の役割を果たします。ハンドルが自然と開くように補助するばねが付いている場合もあります。

ケーブルカッターの種類

ケーブルカッターには手動式、ラチェット式、電動式などの種類があります。

1. 手動式

人力によってケーブルを切断する方式のケーブルカッターです。原理は上述の通りはさみと同様で、ケーブル太さが比較的細い場合に使用します。ストリッパ電工ペンチと同様に芯線のみを残せる形状を持つ製品も存在します。

2. ラチェット式

ラチェット機構を持つケーブルカッターです。ケーブルを挟みこんだ後に、ハンドルを握るごとに上刃が下刃に少しずつ近づいてきます。複数回握ることでラチェット機構が終端となり、ケーブルを切断できます。

ラチェット式の方が手動式よりも小さい力でケーブルを切断可能です。したがって、銅線直径が100mm2あるような太いケーブルではラチェット式を使用します。

3. 電動式

電動式はバッテリーとモーターによって切断するケーブルカッターです。内部に油圧ポンプを有し、油圧によってケーブルを切断します。力を加えずともケーブルを切断できますが、重量が重い特徴があります。

ケーブルが太い場合はラチェット式でも切断が難しい場合があります。そのような場合には電動式が有効です。

ケーブルカッターの選び方

ケーブルカッターを選ぶ際の留意点として、以下の3つが挙げられます。

1. 種類

上述の通り、ケーブルカッターには複数の種類があります。切断するケーブルの太さに応じて種類を選定します。

細いケーブルの切断では手動式などを使用し、太いケーブルの切断ではラチェット式または電動式が有効です。

2. 切断能力

ケーブルカッターには基本的に切断能力が記載されていることが多いです。これらはケーブルカッター自体のサイズや刃の形状などによって大きく異なります。

「〇〇線△φmm」などと記載されることが多く、直径△mmの〇〇素材の線まで切断が可能という意味です。切断能力の記載と自分が切断したいケーブルを照らし合わせて選定します。

3. 絶縁タイプかどうか

ケーブルカッターの中には、絶縁タイプのものがあります。切断する電線は無電圧状態で作業することが一般的ですが、絶縁タイプの製品を選定すれば万が一架電状態でも感電の危険が減少します。

ケーブルカッターのその他情報

ケーブルカッターの使い方

ケーブルカッターの基本的な使い方は、ニッパーやはさみと同様です。まずはケーブルの切断したい長さを決め、そこにケーブルカッターをあて挟み込みます。

てこの原理で補助されるため、グリップ部を握るだけでケーブルが切断されます。この際、ケーブルの芯材によって切れやすさなどが異なります。

芯材よりも弱い刃を使用してしまうとケーブルカッターを傷めることになるので注意が必要です。

電工ナイフ

電工ナイフとは

電工ナイフとは、主に電気工事のケーブル加工に使用されるナイフです。

アウトドアやDIYで使う人もいます。電気工事のケーブル加工は、カッターナイフやワイヤーストリッパーでも可能です。

しかし、太いケーブルなどは加工しにくいため、電工ナイフは電気工事の現場では欠かせないものとなっています。

電工ナイフの使用用途

VVFケーブル

図1. VVFケーブル

電工ナイフの主な使用用途は、電気工事におけるケーブルの切断や被覆むきです。電気工事では、VVF (ビニル絶縁ビニルシースケーブル平型) やCV (架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル) といったケーブルがよく使われます。

これらのケーブルを端子につないで使えるようにするには、絶縁被覆 (ビニル絶縁や架橋ポリエチレン絶縁) と外部被覆 (ビニルシース) を取り除いて、内部の導体 (銅線) をむき出しにする必要があります。この被覆むきの作業において、電工ナイフはどのような形状または太さのケーブルでも加工が可能です。

電工ナイフの原理

ケーブルの深い傷

図2. ケーブルの深い傷

電工ナイフは、カッターナイフに比べて刃が厚く、切れ味も適度に鈍いのが特徴です。ケーブルの被覆をむく際に切れ味が良すぎると、傷つけてはいけない部分にまで刃が深く入ってしまうことがあります。

絶縁被覆に深い傷がついていると、感電や火災につながる恐れがあり危険です。また、導体が深く傷つくと折れやすくなるため、接触不良や断線の原因となります。

電工ナイフは切れ味が適度に鈍いため、刃の入り具合を調節しやすいです。また、刃が厚いため、力を入れてもカッターナイフのように折れる心配がありません。

電工ナイフの種類

電工ナイフは、形状や素材にいくつか種類があります。また便利な付加機能がついている製品も出ています。

1. 形状による分類

固定刃型と折りたたみ型

図3. 固定刃型と折りたたみ型

電工ナイフの形状は、固定刃型と折りたたみ型の2種類があります。

固定刀型
固定刃型は、刃を鞘に収納するタイプです。鞘から取り出したら、そのまますぐ作業に入れます。電工ナイフを頻繁に使用する場合は、固定刃型のほうが向いています。

また、固定刃型は刃とグリップが完全に固定されているため、作業時に刃がグラつきません。可動部がないため、壊れるおそれも少ないです。

折りたたみ型
折りたたみ型は、刃をグリップ部に折りたたんで収納するタイプです。コンパクトに収納できるため、携帯性に優れています。また、折りたたみ型には替刃式の製品もあり経済的です。

2. 刃の素材による分類

電工ナイフの刃は、ステンレス製と鋼製の2種類があります。

ステンレス製の刃
ステンレス製の刃は、硬く耐久性があり、サビにくいです。使う頻度が少ない場合は、お手入れ不要のステンレス製が向いています。

ステンレスは研ぐことが難しいため、切れ味が悪くなったら替刃交換か買い直しが必要です。

鋼製の刃
鉄に炭素を混ぜた鋼製の刃は、ステンレスとは違いサビやすいです。しかし、研ぎやすいためメンテナンス性が高く、手入れをすれば長く使えます。また、自分好みの切れ味にできるカスタム性もあります。

3. グリップの素材による分類

電工ナイフのグリップは、ゴム製、プラスチック製、木製の3種類があります。

ゴム製
ゴム製のグリップは、滑りにくいため安全性が高いです。誰もが使いやすいグリップです。

プラスチック製
プラスチック製のグリップは、衝撃に強いのが特徴です。また、軽量なため腕が疲れにくいです。

木製
木製のグリップは油分や水分を吸収するため、使い込むほど手に馴染みます。

4. 付加機能による分類

電工ナイフは基本的にシンプルな作りですが、製品によっては便利な付加機能を備えています。たとえば、VVFケーブルの割線や被覆むきのできる穴がついていたり、バリ取り用の刃がついていたりします。

活用すれば、作業の効率化が可能です。また、刃の先端部分が平刃になっており、ノミのように使用できるものもあります。

貫通式になっているため、グリップの末端をハンマーで叩けます。壁にコンセント用の穴をあけたい場合などに便利です。