酸化銅についての概要、用途、原理などをご説明します。また、酸化銅のメーカー15社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。酸化銅関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:Goodfellow、2位:エバーモア・ジャパン株式会社、3位:日進ケムコ株式会社となっています。
酸化銅には、酸化銅(Ⅰ)と酸化銅(Ⅱ)の2種類があります。酸化銅(Ⅰ)は、亜酸化銅とも呼ばれ、Cu2Oの化学式を有する銅の酸化物です。天然の赤銅鉱に含まれる赤色の粉末です。空気が乾燥していれば安定していますが、湿度が高いと徐々に酸化が進行して、酸化銅(Ⅱ)に変化します。整流器や赤色釉などに使われます。
酸化銅(Ⅱ)は、CuOの化学式で表される銅の酸化物で、天然黒銅鉱に含まれています。銅粉を酸素中で加熱すると、酸化銅(Ⅱ)が生成され、黒色の無定形粉末になります。強い酸化剤で有機元素分析やガス分析に使われます。
酸化銅(Ⅰ)の用途は、整流器、赤色顔料、及び赤色釉、殺菌剤・農薬の原料をはじめ、船底用・海水用塗料や漁網防汚塗料、ガラス用赤色顔料などです。また、触媒、光電池、種子の殺菌や試薬などにも使われます。なお、船底に酸化銅(Ⅰ)の塗料を塗るのは、船底にフジツボが付着して燃費が悪化するのを防止するためです。従来は毒性の強い有機すず化合物が使われていましたが、近年は環境に優しい酸化銅(Ⅰ)主体の船底塗料が使用されています。
酸化銅(Ⅱ)の用途は、有機元素分析用酸化剤、ガス分析、及び触媒、顔料をはじめ、窯業用釉、ガラス用緑青色着色剤、及び半導体素子、メッキ薬などに使われています。また、塗料、レーヨン製造、銅塩の製造や光学ガラス研磨材、農薬、木材防腐剤用原料などの用途もあります。陶磁器に酸化銅(Ⅱ)を含んだ釉をかけて還元焼成すると、酸化銅(Ⅱ)が酸化銅(Ⅰ)に還元されて、赤色になります。
銅・酸化銅における酸化と還元の原理を、実験で確認することができます。銅Cuの粉末をガスバーナーなどで加熱すると、黒い固体になります。これが酸化銅(Ⅱ)CuOです。銅を加熱すると、空気中の酸素と反応して、酸化物である酸化銅に変化します。そして銅が有する金属光沢や電気伝導性、熱伝導性などの特性がすべて失われます。
次に、酸化銅を還元と言って、元の銅に戻すことができます。いくつかの方法があり、炭素を用いる方法では、酸化銅と炭素の粉末を試験管に入れ、ガスバーナーで加熱すると金属光沢がある銅が現れます。炭素が酸化銅の中の酸素と結合して炭酸ガスとなり、銅が残ります。このように酸化物から酸素を取り除く反応が還元です。水素を用いる方法は、試験管を水素で充満させ、その中に高温に加熱した酸化銅を入れると、光沢がある銅に変化します。水素が酸化銅中の酸素と結合して水となり、銅が残ります。試験管の内壁に小さな水滴が付く様子が観察できます。
酸化銅の還元反応を利用した工業技術の一つが、銅の精錬です。銅鉱石には不純物が多く含まれているので、還元の工程を入れて精錬しています。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年6月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | Goodfellow | 20% |
2 | エバーモア・ジャパン株式会社 | 13.3% |
3 | 日進ケムコ株式会社 | 13.3% |
4 | 東亞合成株式会社 | 13.3% |
5 | 寺田薬泉工業株式会社 | 6.7% |
6 | 古河ケミカルズ株式会社 | 6.7% |
7 | 日本化学産業株式会社 | 6.7% |
8 | シグマアルドリッチジャパン合同会社 | 6.7% |
9 | キシダ化学株式会社 | 6.7% |
10 | 林純薬工業株式会社 | 6.7% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年6月の酸化銅ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社