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ドライベアリングについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ドライベアリングのメーカー14社一覧や企業ランキングも掲載しております。ドライベアリング関連企業の2025年2月注目ランキングは1位:株式会社ダイヤメット、2位:株式会社木村洋行、3位:小高精密株式会社となっています。
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ドライベアリングとは、潤滑油を使用せずに回転体を支持できるすべり軸受です。
軸受本体に潤滑剤を含浸させる、もしくは自己潤滑性のある材料を使用することで、無給油での運転を可能にしています。
従来のベアリングでは潤滑油やグリースが必要でしたが、ドライベアリングは特殊な材料や構造により、メンテナンスフリーで長期間使用できる特徴があります。クリーンルームや食品製造現場など、オイルやグリースの使用が制限される環境でも安心して使用できます。
また、高温・低温環境や真空中、水中など、従来の潤滑油では対応が難しい環境下でも優れた性能を発揮します。さらに、耐食性や耐薬品性にも優れているため、化学プラントや海洋設備などの過酷な環境下でも安定した運転が可能です。
ドライベアリングは、特に過酷な環境下での使用に適しています。高所での使用が多い風力発電設備や、海水による腐食リスクがある海上施設など、定期的なメンテナンスが困難な場所で広く採用されています。
自動車業界では、パワーステアリングやペダル機構など、1 台あたり約 30 種類、100 点以上のドライベアリングが使用されています。医療機器や食品製造装置など、衛生管理が厳しい環境でも、オイルやグリースによる汚染リスクがないため安心して使用できます。半導体製造装置では、真空環境下での使用や高い清浄度が要求される部分にドライベアリングが使用されています。
ドライベアリングの動作原理は、材料自体が持つ潤滑性を利用して摩擦を低減する点にあります。金属製のドライベアリングは、軸受材料にグラファイトや二硫化モリブデンなどの固体潤滑剤を含浸させることで、潤滑油なしでも安定した摺動性を実現しています。固体潤滑剤は摩擦面に薄い潤滑膜を形成し、金属同士の直接接触を防ぎます。
樹脂製のドライベアリングは、POM (ポリアセタール) などの自己潤滑性を持つ材料を使用することで、低摩擦と耐摩耗性を両立しています。材料自体が持つ分子構造により、摺動面での摩擦係数を低く保つことができます。
ドライベアリングの種類について、材料による分類では、まず金属系ドライベアリングがあります。これは銅合金やアルミニウム合金をベースに固体潤滑剤を含浸させた製品で、高温環境や高荷重条件下での使用に適しています。また耐摩耗性と強度に優れており、使用温度範囲は-200℃から800℃と広範囲です。次に樹脂系ドライベアリングがあり、これはPOM (ポリアセタール) やPTFE (ポリテトラフルオロエチレン) などの自己潤滑性樹脂を使用しています。軽量で耐薬品性に優れ、低コストで製造が可能である上、低騒音で振動が少ない特徴があります。
形状による分類では、ブッシュタイプとカラータイプがあります。ブッシュタイプは円筒形状で、軸方向の移動を制限するつば付きタイプが一般的です。取り付けが容易で幅広い用途に使用されており、ラジアル荷重とスラスト荷重の両方に対応可能です。一方、カラータイプはシンプルな円筒形状で、コストパフォーマンスに優れています。軽負荷用途に適しており、取り付けスペースを最小限に抑えることができます。
ドライベアリングの選び方については、使用環境の考慮が重要です。
温度条件では、樹脂系ドライベアリングは一般的に-40℃から130℃程度の範囲で使用可能です。より高温域では金属系ドライベアリングを選択し、温度変化が大きい環境では熱膨張係数を考慮する必要があります。
荷重条件については、高荷重用途では金属系ドライベアリングを選択し、軽荷重用途では樹脂系ドライベアリングで十分な性能が得られます。衝撃荷重がある場合は、特殊な緩衝構造を持つタイプを選定します。
運転条件の確認も重要な要素です。回転速度については、ドライベアリングは低速回転(5 m/s以下)での使用に適しています。高速回転には適していないため、要求される回転速度を確認する必要があり、連続運転と断続運転で選定基準が異なります。回転精度については、ドライベアリングは一般的に従来のころがりベアリングと比べて回転精度は劣ります。高精度が要求される用途では使用を避けることが推奨され、取り付け精度が性能に大きく影響するため、適切な組み付け方法を考慮する必要があります。
メンテナンス性については、交換頻度と関連して、使用環境や負荷条件に応じて定期的な点検と交換計画を立てる必要があります。予防保全的な交換を行うことで、突発的な故障を防ぐことができます。
アクセス性については、メンテナンス時のアクセス性を考慮した取り付け位置の選定が重要で、交換作業の容易さも選定基準の一つとなります。
参考文献
https://www.daidometal.com/jp/wp-content/uploads/sites/4/2019/02/dry-bearing-catalog-jpn-2019-2020.pdf
https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/machine_design/md05/g0019.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社ダイヤメット |
17.6%
|
2 | 株式会社木村洋行 |
11.8%
|
3 | 小高精密株式会社 |
11.8%
|
4 | 株式会社日光商会 |
5.9%
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5 | 株式会社東陽 |
5.9%
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6 | 大同メタル工業株式会社 |
5.9%
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7 | 株式会社SGO |
5.9%
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8 | 株式会社エム・オー・テック |
5.9%
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9 | イグス株式会社 |
5.9%
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10 | 三矢精工株式会社 |
5.9%
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