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熱伝導シートについての概要、用途、原理などをご説明します。また、熱伝導シートのメーカー24社一覧や企業ランキングも掲載しております。熱伝導シート関連企業の2025年3月注目ランキングは1位:日本旭立科技株式会社、2位:タツタ電線株式会社、3位:株式会社レゾナックとなっています。
熱伝導シートは、熱伝導性に優れたシートのことを指し、放熱シートとも呼ばれています。
シリコンやアクリルなどの樹脂でできていることが多く、金属フィラーを配合することで熱伝導性を高めたものです。セラミックのフィラーを配合し、電気的な絶縁性を重視したものも存在します。
シート状のため、柔軟で密着性に優れおり、高発熱体からの熱を伝達するという特性から、難燃性などの特長も備えています。
様々な電化製品などに搭載されているICチップやバッテリーなどの発熱体とヒートシンクなどの放熱部品の間に挟み込んで使用されます。軽い粘着性があるため、発熱体と放熱部品をそのまま保持することもできますが、性能を十分に発揮するためには密着性が重要となるため、一般的には他部品での抑え込み構造を設ける、ネジ止めを行うなど、熱伝導シートを圧縮する方向に力がかかるような形で使用されます。一方で、密着性を重視するあまり、圧縮力を強くしすぎると、シートそのものが破断してしまうこともあるため、注意が必要です。
薄く、省スペースで放熱効果を向上させることができるため、小型化かつ高性能化が急速に進んでいる現代の製品開発においては、必須の部品と言えます。
ICチップやバッテリーなどは、製品動作時に非常に高温になるため、熱による機能停止を防ぐために、ヒートシンクなどの放熱部品が取り付けられます。しかし、発熱体と放熱部品の表面は肉眼ではに平らに見えても、実際には加工時の傷などの細かな凹凸が存在します。このため、両者をそのまま密着させても、発熱体と放熱部品の間には少なからず隙間ができ、この隙間に空気が入ってしまいます。この状態では、空気の熱伝導率が低いため、発熱体で発生した熱は放熱部品との間の空気を避ける形で伝播していくことになり、効率よく放熱することができません。
これに対し、発熱体と放熱部品の間に熱伝導シートを挟むことで、お互いの表面に存在する細かな凹凸の間に熱伝導シートが入り込み、隙間を無くします。すると、発熱体で発生した熱は、熱伝導性が高い熱伝導シートを通ることになり、結果として効率よく放熱を行うことができるようになります。
このように、熱伝導シートは両社の部品の密着性を高めることで放熱効果を向上させるため、熱伝導シートそのものの密着性の良さは非常に重要な要素となります。また、熱伝導シートの材料や取り付ける部品形状などによっては、熱伝導シートからのガスの発生やオイルの染み出しなどの影響でICチップや基板などにダメージを与えてしまう可能性もあるため、選定の際には注意が必要です。
参考文献
https://www.kyoto-kem.com/ja/pdf/application_note/APTM-0005.pdf
https://techtimes.dexerials.jp/electronics/mechanism-of-tim/
http://www.mmm.co.jp/eas/sheet5580/index.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 日本旭立科技株式会社 |
13.1%
|
2 | タツタ電線株式会社 |
11.0%
|
3 | 株式会社レゾナック |
10.3%
|
4 | 富士高分子工業株式会社 |
9.7%
|
5 | 信越化学工業株式会社 |
5.5%
|
6 | デンカ株式会社 |
5.5%
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7 | 北川工業株式会社 |
4.8%
|
8 | スリーエムジャパン株式会社 |
4.8%
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9 | 株式会社タイカ |
4.1%
|
10 | デクセリアルズ株式会社 |
4.1%
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