丸ベルトのメーカー7社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
丸ベルトとは断面が円形のベルトで、平ベルトやVベルトと同様に摩擦力によって回転動力を伝達するためにプーリーと併せて使用されます。
丸ベルトの多くはポリウレタン製で、加工機械やコンベアなどにおいてモーターの駆動力を伝達するために使用されています。
摩擦力を伝達する面に制限が無くどの方向がプーリーと接しても問題ない点から、3次元状のレイアウト(各軸がねじれの位置にある場合など)におけるベルト駆動にも使用されます。
丸ベルトはVベルトやタイミングベルトなどの他のベルトと比較して、断面形状が単純である点やベルトが弾性をもつためテンションの調整機構が不要である点から、省コストで動力伝達システムを構築することができます。
したがって、丸ベルトはコストを抑えた装置とする場合や軸間距離の組付け精度が保証できない場合、回転数の正確な同期が必要ない場合などに使用されます。
また、ベルトを直線状に配置する必要がない点から3次元状や同軸上に配置された軸間の動力伝達にも丸ベルトが使用されます。
丸ベルトは平ベルトやVベルトと同様に摩擦力のみによって回転動力を伝達するため、プーリーとの接触面において決定される静止摩擦力を上回る負荷が加えられると滑りが発生します。
この滑りは、一定以上のトルクが作用した場合に安全のために動力を遮断するトルクリミッタと同様の働きをするため、丸ベルトを使用することで人の手が挟まった場合でも過度な力を加えないといった安全設計を実現することができます。
一方でベルトの滑りは軸間の回転速度のずれを発生させるため、回転速度や位置の精密な制御が必要な機械にはタイミングベルトなどの回転数の同期が保証された伝達機構が使用されます。
他のベルトに無い丸ベルトのメリットとしては、ジョイントを容易に行うことができる点があります。
Vベルト等は原則として製造時にベルト長が決定され、設計変更時にはベルト長の異なる製品を用意する必要があります。これに対して丸ベルトは、断面を突き合わせて熱により溶着させるクイックメルトジョイントが可能でありジョイント部の強度も比較的強いため、設計変更やメンテンス非常に容易となります。
参考文献
http://www.sbte.jp/archives/qanda/
https://www2.habasit.com/ja/round-and-trapezoidal-belt.htm
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社