デジタルアイソレータのメーカー6社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
デジタルアイソレータとは、デジタル信号を絶縁する機器です。産業用や医療用として様々な装置に利用されています。電気回路において「絶縁」は非常に重要で、機器がショートしたり破損したりするのを防いでくれます。また、必要な部分がしっかりと絶縁されていることで他の場所に電流が流れず、ノイズを除去し正常な信号を送ることに役立ちます。さらに、デジタルアイソレータは長寿命な上、消費電力が少ない点から様々な機器への応用が期待されています。
デジタルアイソレータは絶縁が必要な装置に広く使われます。例えば、装置の中で電圧の差が大きい産業機械です。大きな電圧を必要とする電源部分や大規模なモーターと小さな電圧で作動する部分が近い位置にある場合、電圧の差が大きい場所で絶縁が必要になります。これは低電圧で動作する部分に高電圧が印加して破損するのを防ぐためです。また、レントゲンやAEDなどの医療機器にも用いられます。これらの医療機器は手にとって使用する場合が多く、外部に電流が流れ出して感電してしまうのを防ぐためです。
デジタルアイソレータには「磁気絶縁方式」と「容量絶縁方式」の二種類の絶縁方式があります。それぞれの構造や特徴についてご紹介していきましょう。
どちらの方式も長寿命で高速で使用することができるという利点があり、以前までのアイソレータと比べて優秀な性能を持っています。しかし、デジタル信号のみでアナログ信号に対応していないという点が唯一の短所と言えるでしょう。
参考文献
https://www.marubun.co.jp/service/maxim/a7ijkd000000h0xl.html
https://contents.zaikostore.com/semiconductor/2464/
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
デジタルアイソレータ(磁気結合カプラ)対抗フォトカプラTLP2310/237シリーズは、磁気や容量結合などの絶縁方式によって、電圧制御を伝送することができるデバイスです。
電気的に完全に分離された構造をしているため、電磁ノイズに強いことや、絶縁耐圧が長期的に劣化がないことなどが特徴です。
主な用途として、PLCやBMS、インバーターなどに使用することが出来、ノイズの影響を受けやすい環境などに適しています。
デジタルアイソレータ IL26シリーズは、高温超高速仕様が特徴のデジタルアイソレータです。
主な仕様は、データレートは110Mbpsで、絶縁耐圧は一分間に2500VRMS、動作温度範囲はマイナス40度から85度となっています。
製品の特長として、伝達遅延スキュー時間が4ns、伝達遅延時間が10nsとなっており、UL1577とIEC61010-2001の認証を取得しています。
主な用途として、ADCやDAC、多重のデータ伝送、ボード間通信、デジタルノイズの低減などがあります。
Si86xx デジタル・アイソレータは、単方向と双方向のアイソレータシリーズで、最大5KVRMSの強化された絶縁体厚に対応し、高い性能を発揮します。
UL、CSA、VDEの認可を取得しており、定格使用電圧における寿命は60年となっています。
電磁耐久性に優れ、2.5ボルトから5.5ボルトの電圧を供給することが出来ます。
主な用途として、自動車、産業、モーター制御などの幅広い分野で電力設計に使用することが出来ます。
ISO776x速堅牢EMC 6チャンネルデジタルアイソレータはUL1577認証に準拠した絶縁定格を備え、5000VRMSと非常に高性能であり、高速で堅牢なデジタルアイソレータです。
信号速度は最高で100Mbpsで、広い電源電圧の範囲に対応し、レベル変換を行うことが出来ます。
また、マイナス55度から125度の広い温度範囲に対応し、6チャンネルを有しながら電力消費が小さいことも特徴です。
主な用途として、CMOSあるいはLVCMOSデジタルI/Oを絶縁しながら、低電力消費時に高電磁気の耐性と低排出を行うことが出来ます。
デジタルアイソレータ MAX22445シリーズは、高速と低電力が特徴の4チャネルデジタルアイソレータです。
仕様は、最大データレートは200Mbpsで、絶縁耐圧は1分間に5000VRMSとなっており、電源領域が異なる回路間でデジタル信号を転送します。
小さい消費電力で、高速デジタル信号の強化ガルバニック絶縁ができ、3方向で構成が行えます。
主な用途として、バッテリ管理や、産業機器向けのフィールドバス通信、絶縁SPIインタフェースや医療用システムに使うことが出来ます。