バイポーラトランジスタ

バイポーラトランジスタとは

バイポーラトランジスタ

バイポーラトランジスタ (英: Bipolar Transistor) とは、3端子の半導体素子のことです。

接合型トランジスタとも言われ、N型とP型の半導体がP-N-PまたはN-P-Nの接合構造を持ちます。電界効果トランジスタ (英: Field Effect Transistor) が正孔もしくは自由電子のどちらかがキャリアとして動作するユニポーラトランジスタとは異なり、正孔と自由電子両方が動作に関与することからバイポーラトランジスタと呼ばれています。

バイポーラトランジスタの使用用途

バイポーラトランジスタの主な機能は、増幅とスイッチングの2つです。

微小な信号を充分大きなレベルにする増幅回路において、特に高い増幅率を求める場合には、ユニポーラトランジスタよりバイポーラトランジスタを使った方がより有利です。高い周波数での動作もバイポーラトランジスタの方が優れています。

例えば、高い周波数成分を含むスイッチングノイズを抑制する必要がある電源レギュレータ回路において、バイポーラトランジスタを採用した回路とFETによる回路とではノイズ除去比等の特性に顕著な差異が見られます。

IC化することが難しい少量生産品や高周波領域の増幅回路では未だバイポーラトランジスタも使われていますが、電流駆動であることから、電圧駆動のユニポーラトランジスタと比べると消費電力が大きくなります。電池駆動等低消費電流が求められる製品、ポータブル機器等には使いにくい面があります。

一方、スイッチング回路は電流のON/OFF制御を目的としますが、スイッチング速度および小型化の面でユニポーラトランジスタの方が優れているため、この用途での応用は少ないです。

バイポーラトランジスタの原理

半導体はP型とN型に分類することができます。P型半導体は電子が足りない状態である正孔で満たされており、N型半導体は電子が余剰で自由電子で満たされています。

トランジスタはP型とN型半導体を組み合わせたものですが、バイポーラトランジスタの場合、P型N型P型の3つの領域から成るものとN型P型N型の3つの領域から成るものがあります。

前者をPNPトランジスタ、後者をNPNトランジスタと言います。3つの領域は各々、エミッタ、ベース、コレクタであり、各々電極が接続されていてその電極を通して電圧を印加するとともに信号電流が流れます。また、ベースは極めて薄く作られていることが特徴です。

バイポーラトランジスタの動作原理を、N型半導体でP型半導体を挟んだ構造であるNPN型トランジスタを例にして説明します。

エミッタを基準電圧 (0V) に接続しコレクタをVCC (例えば+5V) に接続した状態で、ベースにプラスの電圧を加えてベース電流Ibをエミッタに流すと、β×Ibの電流Icがコレクタからエミッタに流れます。これがトランジスタによる増幅の原理であり、バイポーラトランジスタでは電流増幅が基本です。βは電流増幅率と呼ばれ、通常100~200程度の値になります。PNP型トランジスタでは、印加する電圧の向きや電流の方向が逆ですが、増幅の原理は同じです。

スイッチング動作では、ベース電流Ibに大きな電流を流すことで、コレクタに接続された負荷に十分な電流を流すことができます。また、ベース電流を0Aにすると負荷には電流が流れません。ベース電流Ibを流す/流さないことにより負荷に流れる電流をON/OFFする、スイッチング動作を実現します。

バイポーラトランジスタのその他情報

バイポーラトランジスタの型名

1993年以前は、JIS規格によって半導体部品の型名のつけ方が規定されていました。従って型名からトランジスタの用途がある程度判断することができます。バイポーラトランジスタでは頭から3文字は次の様に規定されていました。

  • 2SA: 高周波用PNP型トランジスタ
  • 2SB: 低周波用PNP型トランジスタ
  • 2SC: 高周波用NPN型トランジスタ
  • 2SD: 低周波用NPN型トランジスタ

実際の型名は、例えば2SA372Y などと上記3文字以降も数字とアルファベットが続きます。数字は11から始まる番号で、2~4桁から成りますが、登録順に振られたもので意味はありません。最後のアルファベットは増幅率のランク分けなどを意味します。

このJIS規格は1993年に廃止されましたが、その後を継いだ社団法人 電子情報技術産業協会の規格「個別半導体デバイスの型名」でも継続して採用されています。

参考文献
https://detail-infomation.com/bipolar-transistor/x
https://jeea.or.jp/course/contents/02106/

GNSSモジュール

GNSSモジュールとは

GNSSモジュールとは、人工衛星からの信号を使って位置情報などのデータを取得するためのモジュールです。

GNSSは「Global Navigation Satellite System」の略で、全球測位衛星システムのことです。位置情報を割り出すシステムとして代表的な米国のGPS、ロシアのGLONASS、EUのGalileo、中国の北斗衛星測位システムBeiDou、日本のQZSSなどを指します。

様々な人工衛星のシステムから送られてくる信号を使用することで、より高精度の位置情報の測定を行うことができます。

GNSSモジュールの使用用途

GNSSモジュールは、車の位置や速度、進行方向の情報の測定や、スマートフォンのマップ機能などのための位置情報の取得に使用されます。また、タブレット端末、スマートウォッチ、ラップトップ、医療用途、スマート農業、高精度ロケーション、スマートトレイン、ロボティクス、自律車両、産業用オートメーション、物流および資産追跡、ドローン、農業用機械、建設重機などの用途もあります。

GNSSモジュールを選定する際は、モジュールの大きさやコスト、アンテナから受信した信号の処理の大きさなどの考慮が必要です。その他にも、スマートフォンやタブレットPCでは、落下に対する衝撃強度、車載用のGNSSモジュールでは、熱や振動強度を確保しなければなりません。

GNSSモジュールの原理

複数の人工衛星から送られる、人工衛星の位置と時間の情報を信号受信部で受信します。受信した時刻と信号が送信された時刻、信号の進行速度から、人工衛星とGNSSの距離を割り出し、それを複数の信号から行うことで、位置情報が判別可能です。

一方、人工衛星から送られてくる信号は微弱で、障害物があれば信号が届かなくなったり、受信環境周辺の影響でノイズが入ったり、正確な位置情報が割り出せなかったりする場合も多いです。そこで、正確な位置情報を割り出すために、高度な信号処理を実装している製品もあります。

GNSSモジュールの構成

GNSSモジュールの構成要素は、受信部、ローノイズアンプ、GNSSレシーバなどです。人工衛星から発信されている微弱な信号を信号受信部で受信し、ローノイズアンプで増幅させます。

その増幅された信号をGNSSレシーバで処理を行い、位置情報を算出します。その位置情報は、GNSSモジュールを接続している機器に送信され、位置情報を使ったアプリケーションに利用されます。

GNSSモジュールのその他情報

1. GNSSモジュールの主な誤差要因

GNSSモジュールは、人工衛星からのシグナルをキャッチすることで、クオリティの高い位置情報の測定を行うことができますが、衛星軌道、衛星クロック、電離層遅延、対流圏遅延、受信機 (アンテナ) 、マルチパスなどのファクターが原因による誤差が生じることもあります。各ファクターによって生じる誤差の理由は下記の通りです。

衛星軌道ファクター
測位計算は、人工衛星からエフェメリスデータ (衛星の軌道データ) 、アルマナックデータ (衛星の軌道歴) 情報をキャッチすることで行います。エフェメリスデータは2時間に1回、アルマナックデータは6日に1回アップデートされる情報です。そのため、両データがアップデートされていない期間は、直近のデータをもとに位置を推定する必要があるため、誤差が生じます。

衛星クロックファクター
人工衛星からのデータには、衛星クロック情報が含まれています。衛星クロック情報が人工衛星から発信されてから、受信機でキャッチするまでの時間にラグが生じます。

電離層遅延ファクター
電離層は、上空50kmから1,000km上空に存在している、太陽活動の影響により気体の種類や密度にばらつきが生じている領域です。人工衛星からの電波はこの電離層を通過するとき、光の屈折によって伝達速度に遅延が生じます。

対流圏遅延ファクター
対流圏は、地上から上空11kmの間に存在する領域です。人工衛星からの電波が対流圏を通過する際も電離層と同様、光の屈折により伝達速度に遅延が生じます。

受信機 (アンテナ) ファクター
アンテナで人工衛星の情報を受信した後に、ケーブル、回路、電波上の遅延、測位計算演算の速度やメモリーのアクセス速度等様々なファクターが影響し、誤差が生じます。

マルチパスファクター
マルチパスは、電波が反射物に跳ね返ることで、直接入射する電波よりも遅れて入射する電波のことです。人工衛星からの電波の場合、直接入射する電波よりも、マルチパスの電波出力の方が大きくなるケースがあります。この場合、出力の大きいマルチパスのデータを使って、測位計算が行われてしまうことがあります。

2. GNSSモジュールの測位方式

GNSSモジュールの測位方式は、単独測位と相対測位の2つに大別されます。

単独測位
単独測位は、4機以上の複数の衛星からのシグナルを1つの受信機で受信し、測位を行うものです。単独測定では、衛星クロックファクター誤差などが原因で、10~20mの測位精度が限界です。

相対測位
相対測位は、正確な座標が求められている基準点と測定したい点で同時に単独測位を行います。この場合、複数の受信機の情報を利用するため、単独測位よりもハイクオリティな測位が可能です。

参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/reajshinrai/37/5/37_KJ00010077024/_pdf
https://www.adt.co.jp/works/2017/10/24/16
https://www.furuno.com/jp/gnss/technical/tec_what_gps

アナログフロントエンド

アナログフロントエンドとは

アナログフロントエンドとはセンサなどの信号を検出するデバイスとデジタル信号処理のデバイスをつなぐアナログ回路セットです。

Analog Front Endの頭文字から、AFEと呼ぶこともあります。アナログフロントエンドの主な役割はセンサから出力したアナログ信号をデジタル回路とつなぐために調整することであるため、信号調整回路と呼ばれることもあります。

センサなどで検知したアナログ信号は非常に弱く、雑音成分が数多く含まれている場合が多いため、このアナログ信号のノイズ除去や増幅などの調整をする必要があります。

アナログフロントエンドの使用用途

アナログフロントエンドの使用用途は、各種センサモジュールの制御に用いられます。

現在はIoTの時代と呼ばれることがしばしばあり、数あるセンサモジュールの中でもIoTセンサモジュールはIoTの時代に重要な役割を担います。基本的なシステム構成は、物理現象をアナログ値としてセンサを用いて検出し、デジタル信号に変換した後にマイコンでデジタル処理してから無線通信チップでクラウドにアップするという流れです。

この構成の中でセンサや無線通信チップとともに重要な役割を担うものがアナログフロントエンドです。IoTセンサモジュールの性能を高めるためには、センサの特性を極力引き出しながらデジタル処理ができるようにAFEを適切に設計する必要があります。

アナログフロントエンドの原理

アナログフロントエンドの原理は、センサ出力値のアナログ情報とデジタル回路を正確につなげるための各種の回路的な工夫にあります。具体的には、一般のセンサ出力はノイズが多く信号自体が微弱であるためノイズ除去や信号増幅用のフィルタやアンプを用いる必要があります。必要な回路はAFEに集積された後アナログ信号からデジタル値へ変換用のA/Dコンバータと一体化されます。

A/DコンバータはデルタΣ変調を用いたタイプが一般に用いられ、回路規模は扱うデータ量に応じて16bitから32bit程度までが通例です。アンプ回路にはインスツルメンテーションアンプやオペアンプ、トランスインピーダンスアンプなどが挙げられ、広範囲なセンサ信号の調整のため何段階かの切り替え機能や利得調整機能などを有しています。

AFE自体はSPIなどのシリアル通信制御のためのデジタル回路で動作する必要があり、そのためのシリアルインターフェイス用デジタル回路も具備されています。

参考文献
https://ednjapan.com/edn/articles/1305/20/news010.html
http://sp.chip1stop.com/interview-cypress-chip/
https://literature.rockwellautomation.com/idc/groups/literature/documents/wp/pflex-wp001_-ja-p.pdf
https://ednjapan.com/edn/articles/1305/20/news010.html

高さ測定器

高さ測定器とは

高さ測定器とは、機械加工部品などに対して、ある基準面からの高さ方向の距離を計測するための測定器です。

一般的には、ハイトゲージとも呼ばれています。高さ測定器は測定対象物の高さを測定するだけでなく、ケガキをすることも可能です。定盤の上など、高さ測定器が置かれている水平面上を基点として、この基準点からの高さを測定します。

測定時は、バーニヤと呼ばれる副尺を使用し、精密に高さを測定することができます。また、高さ測定器は、スクライバと呼ばれる測定子を使用します。スクライバは硬い材質で先端が尖っているので、測定物に定盤と平行な線を、正確な高さでケガキが可能です。

高さ測定器の使用用途

高さ測定器は主に、金属加工製品の製造品質確認や製品開発の現場で使われます。例えば、加工した金属製品の高さが図面規格内であるかどうかを確認するために、高さ測定器が用いられます。

高さ測定器を用いれば、定盤などの平面上からの高さを正確に測ることが可能です。バーニヤと呼ばれる副尺を用いて目盛を読み取るため、0.01mm単位で高さを測ることができます。簡単な操作で高さを精密に測定できるのが特徴で、測定室からラインサイドまで幅広い場面で使用可能です。

また、高さ測定器は先端が硬く鋭い材質でできており、高さ方向の線をけがくこともできます。ケガキは先端が動かないように、スライダの止めねじをしっかりと締めて固定して行うことが重要です。

高さ測定器の原理

高さ測定器は、本体ベース、目盛が描かれている本尺、本尺を取り付けた柱、微小な読み取りを行うバーニヤ、高さ測定のため上下動させるスライダ部、測定子にあたるスクライバで構成されています。

高さ測定器は測定対象物とともに、定盤の上に置いて使用する測定器です。測定作業では、まず上からスライダを下ろしていき、スクライバ底面を測定物に接触させます。この高さが測定値になります。数値の読み取りは、本尺目盛とバーニヤ目盛の重なった箇所を読み取りますますが、目盛の読み方はノギスとよく似ており、少し慣れが必要です。

正確に測定を行うには、スクライバに必要以上の測定力をかけず、目盛は正面から読むことが重要です。また、ベース底面とスクライバが平行になっている必要があります。スクライバの固定が不十分であったり、定盤などの平面度が確保されなかったりする場合、安定した測定ができません。

高さ測定器は長年使用していると、経年変化などにより柱が傾いてくることがあります。スクライバを取り付ける箇所にてこ式ダイヤルゲージなどを取り付け、直定規などの側面に当てた状態でスライダ部を上下させて値の変化を見ます。柱が傾いているときは、調整もしくは修理が必要です。

高さ測定器のその他情報

1. 高さ測定器の誤差要因

高さ測定器での測定では、さまざまな原因により測定誤差が発生します。例えば、測定力のかけ過ぎ、測定物と測定器の温度差による熱影響、目盛を読み取る角度による視差の影響などがあります。特に測定器の構造による誤差が避けられないのは重要なポイントです。

測定器の構造から生じる誤差の主な原因は、柱の曲がりとスクライバの傾きから生じるものです。スクライバの傾きは、その測定方法と構造の上から避けることができません。高さ測定器は柱に取り付けたスライダからスクライバが伸びているため、スクライバの取付時に傾きが生じるだけでなく、経年変化により部品に隙間やガタが生じ、それがスクライバを傾かせる原因になります。

また、スクライバや取り付けるための部品の自重によるたわみも、スクライバの傾きの原因になります。これらの構造上の誤差は、新品であっても一定量は生じています。その誤差が測定器の分解能より小さい場合は懸念する必要も少ないですが、経年変化により誤差が大きくなった場合は注意が必要です。

そのため、日常点検だけでなく、校正事業者として認証を受けたとところで校正を行うなど、定期的な管理が欠かせません。

2. 高さ測定器使用上の注意

本尺、ベース底面は使用前と使用後に清掃を行い、キズや錆、油などによる摺動の悪化を防ぐことが必要です。メーカや製品によっては、スクライバの測定面と高さ測定器のベース底面の平行度を規定しているものもあります。使用時の定盤の上や保管場所にゴミや切粉などがあると、ベース底面にキズやカエリが生じ、平行度の悪化原因になります。

急激な温度変化が生じる場所に保管することも、望ましくありません。熱影響による膨張と収縮の繰返しにより、精度の悪化だけでなく測定器そのものの変形の原因となります。

窓や壁の近くで断熱性能が不十分な箇所にあれば、気温差による熱影響を受けます。室内で直射日光が当たらない場所である場合も、決して油断はできません。

トータルカウンタ

トータルカウンタとは

トータルカウンタとは、動作の回数や物体の数をカウントして表示する機器です。

カウントした数値を表示する機能のみのカウンタであり、工場機器の生産台数や動作回数を目視確認する用途で使用されます。カウントはリセットボタンなどでリセットするまで保持します。

カウント数に応じた制御出力は持ちません。カウント数を設定して出力したい場合はプリセットカウンタを使用します。

トータルカウンタの使用用途

トータルカウンタは産業用途に広く使用される機器です。以下はトータルカウンタの使用用途一例です。

  • 真空遮断器の動作回数確認
  • 大型脱水装置の運転回数確認
  • プレス機やコンベアの搬送バッチ数確認

基本的にはバッチで運転する産業機器に使用します。真空遮断器などは運転回数によって寿命や整備頻度決める場合があるため、トータルカウンタが付属することが多いです。また、巨大遠心分離機やフィルタプレスなどは運転回数をカウンタでカウントする場合が一般的です。

トータルカウンタの原理

トータルカウンタのカウント方式は2種類あります。

電気回路の接点信号やパルスでカウントする電子カウンタと、カウンタ内に内蔵されている電磁石の磁力によってカウントする電磁カウンタです。用途などに応じて使い分けます。

1. 電子カウンタ

ロータリーエンコーダ光電スイッチなどの検出装置パルス信号を入力するカウンタです。デジタル回路データを保存するため、内部では2進数として処理されます。表示は7セグメント表示が一般的です。

パルス幅などの出力感度や不感時間などの設定が可能な製品も多く販売されています。電磁カウンタに比べて検出速度も高速です。ただし、多くの場合は動作に電源が必要です。バッテリや電池で動作する製品も販売されています。

2. 電磁カウンタ

検出装置が発するパルスの電気信号によって、カウンタに内蔵されている電磁石が動作させるカウンタです。電磁石の力で文字盤を動かしてカウントします。

機械的な動作によってカウントするため、外部電源が不要な製品が一般的です。検出装置からのノイズの影響を受けにくい点が特徴です。ただし、カウンタの応答性については、電子カウンタに比べて遅くなります。

トータルカウンタの選び方

トータルカウンタは入力方式や電源方式などに応じて選定します。

1. 入力方式

入力方式はカウントに使用する入力種類です。一般的には無電圧接点入力が使用されます。

トランジスタ接点を入力できるカウンタも販売されています。その場合、トランジスタの入力電源を選定する必要があります。

2. 電源方式

トータルカウンタ自体に電源が必要な場合は供給する必要があります。電池式であった場合には外部電源を必要としません。ただし、電池式の場合は使用時間に応じて電池が切れてしまう場合もあります。

電源を供給する場合、主な電源仕様はDC24V、AC100V、AC200Vなどです。商用電源をそのまま使用したい場合はAC100VやAC200Vを選定します。制御電源としてDC24Vを有する機器の動作カウンタとして使用する場合はDC24V仕様を選択する場合もあります。

3. 取付方法

トータルカウンタは制御盤盤面に表面取付することが多い製品です。カウンタ裏面には端子台などが取り付けられ、制御盤などの内線と接続されます。

トータルカウンタに合う穴を開口してねじを切り、ねじなどで固定します。制御盤内部保護のために接続表面にはゴムパッキンが付属します。パッキンを介して固定することで気密性が増し、制御盤内への水滴侵入を予防します。メーカーによっては取付枠や取り付け用金具が別途販売されています。

4. リセット方法

トータルカウンタにはリセットボタンが付いており、カウントをリセットしたい場合はリセットボタンを押すことでリセット可能です。無電圧接点を接続してリセット可能な製品も販売されています。接点出力でリセットさせたい場合はリセット接点付きの製品を選定します。

参考文献
https://www3.panasonic.biz/ac/j/service/tech_support/fasys/glossary/component/counter/index.jsp
https://www.fa.omron.co.jp/guide/technicalguide/11/95/index.html

ミニバイス

ミニバイスとはミニバイス

ミニバイスは、「バイス」の中でも小型なものを指します。「バイス」は、作業時に加工物を固定するための道具であり、様々な加工作業で使用されています。ミニバイスは、主に手作業で行う加工の際に使用されており、最近では100円ショップなどでも購入することが可能となっています。バイスそのものの素材としては、金属から樹脂のものまで幅広く存在し、素材によって保持力が異なります。

ミニバイスの使用用途

やすりがけや、切断作業などの加工時に、加工対象物を固定するために使用されます。手で押さえて加工できる作業であれば必要ありませんが、高速回転する機材を使っての加工など、加工するものを手で持った状態での作業ができない場合には、必須の工具です。バイスは、加工物そのものを固定するだけなので、実際の使用時には、ねじやクランプなどで、バイスそのものを加工台に固定する必要があります。ミニバイスは、この中でも小型なものを指し、主に手作業での加工を行う際に使用されることが多いです。

ミニバイスの原理

「バイス」も「ミニバイス」も、ねじを回すことで直線運動を行う機構で構成されており、対象物を左右から挟み込むことで固定を行います。ねじの締め付け力によって固定を行うため、柔らかいものを固定する際は、対象物が破損しないように注意する必要があります。一般的に、金属製のバイスと樹脂製のバイスが存在しますが、固定するものも、バイスの素材に合わせて「金属の加工は金属製のバイス」、「樹脂の加工は樹脂製のバイス」という形で使用されることが多いです。また、金属製のバイスの中には、対象物を固定する面に「V溝」が彫られており、棒状の物などを固定しやすくなっているものも存在します。

また、バイスには、基本的に固定用の穴や長穴が開いており、これを利用してねじで加工台への固定を行うことが必要です。ねじでの固定ができない場合には、別なクランプを使用して固定することもあります。これは、バイスそのものを固定しておかなければ、作業中にバイスごと加工対象物が動いてしまうためです。特に、ドリルやリューターなどの高速回転するものなどで加工を行う場合、思わぬ怪我につながる可能性も高いため、注意が必要となります。

ミキシングバルブ

ミキシングバルブとは

ミキシングバルブ

ミキシングバルブとは、温水と水を混合させて給湯温度をフレキシブルに制御する温度調整弁です。

従来から、ガス給湯器や電気温水器などに使用されています。昨今ではオール電化住宅の普及により、省エネ性の高い通称エコキュートと呼ばれるCO2自然冷媒ヒートポンプ給湯機などに採用されています。

温水と冷水を接続するだけで、簡単に給湯が可能です。また、温水および冷水の圧力変動に対して追従性がよく、希望の適温でお湯を供給することができます。

ミキシングバルブの使用用途

ミキシングバルブは、さまざまな使用用途で利用されます。

1. シャワーの水栓

日用品として広く使用される用途としてはシャワーの温度調整です。シャワーの水栓にはミキシングバルブが使用され、冷水と温水を適切な比率で混合して快適な温度のシャワー水を供給します。

2. 水回りの水栓

家庭の水回りには広く使用されており、浴槽の水栓も用途の1つです。洗面台の水栓や洗濯機の給水口にも使用されることが多いです。温水と冷水を調整し、使いやすい温度の水に調整します。

3. 暖房システム

暖房システムにもミキシングバルブが使用されることがあります。冷水と温水を混合し、必要な温度範囲に熱水を供給します。床暖房システムやラジエーターなどで使用される場合が多いです。

4. 食品産業・塗装業

食品産業や塗装業においても、広く使用される機器です。食品産業では飲料の原料を正確に混合するために使用されるほか、調味料やソースの製造などでも利用されます。塗装業では異なる色や化合物を正確な割合で混合し、一貫性のある仕上がりにします。

ミキシングバルブの原理

ミキシングバルブは、複数の入口ポートから供給される異なる流体を制御します。冷水と温水のような異なる温度・圧力の流体が入力されることが多いです。

弁体などの内部機構を操作することで、流体の通過量や流量を制御します。ハンドルやレバーの動きによって、弁体が開閉し、流体の通過が制御されます。ミキシングバルブの場合、2つの入力箇所に弁がある場合が一般的です。

ミキシングバルブ内のミキシングチャンバーでは、異なる流体が混合されます。入口から供給された流体をチャンバー内で混合し、一定の比率で混合された流体が出口ポートから出力されます。冷水と温水などの異なる温度の流体を混合することによって所望の温度を得ることが可能です。

また、異なる圧力の流体を入力した場合でも、一定の出力圧力を維持することができます。入力ポートの圧力や流量を調整し、出力ポートで安定した圧力とします。

ミキシングバルブの選び方

ミキシングバルブを選ぶ際は、さまざまな要素を考慮することが必要です。以下はミキシングバルブの選定する際に考慮するべきポイントです。

1. 耐圧性能

耐圧性能はミキシングバルブが耐える最大圧力です。耐圧性能が高い製品は高圧流体に使用可能ですが、高価な上に接続口が大きくなる場合が多いです。使用する場面に見合った製品を選定します。

2. 材質

材質も考慮するべき要素です。一般的には耐食性や耐久性はミキシングバルブの材質に応じて決定されます。金属製の製品がほとんどです。

また、金属の中でも青銅やステンレス、鋳鉄などの種類があります。青銅は銅と錫の合金で、鋳造や加工が比較的容易でコストも低いです。ステンレスは耐食性・耐久性が高い反面コストが高く、鋳鉄は低コストな反面耐食性が低いです。

3. 耐熱温度

耐熱温度はミキシングバルブが耐える温度を指します。一般的には温水の混合を目的とする製品が多いため、90℃程度の耐熱温度の製品が大半です。仕様に合わせて選定します。

耐熱温度の他に、設定可能温度なども存在します。設定可能温度は出力として取り出すことができる温度の範囲です。その幅が広い製品が優れていますが、入力流体の温度に依存する場合が多いです。

4. 接続口径・方法

接続口径や接続方法を選定する必要があります。接続方法はフランジ接続やねじ込み接続が存在します。ねじ込み接続の製品が多いです。

また、接続口径は接続方法に応じて種類が存在します。フランジ接続の場合はミリメートル呼称されることが多く、ねじ込み接続の場合はインチ呼称されることが多いです。

参考文献
https://www.venn.co.jp/products/temperature_regulating.html
https://www.miyawaki-inc.com/hot_water/m

ボールタップ

ボールタップとは

ボールタップ

ボールタップとは、浮子を使用して流体の水位を調整するための装置です。

主に液体を取り扱うタンクや容器に取り付けられ、水位の上昇や下降に応じて流体の供給や排出を制御します。操作が簡単で、水位の制御を容易に可能な点が特徴です。浮子の位置に応じて自動的に弁が開閉するため、特別な操作や設定が必要ありません。

機械的な部品が少なく、故障やメンテナンスの必要性が低いので、長期間にわたって安定して使用可能です。また、比較的低コストで入手できる点もメリットです。

水位調整に電力を使用しないため、省エネルギー効果もあります。水位の制御により、必要な流体の供給や排出量を最適化することで、水やエネルギーの節約にも貢献します。

ボールタップの使用用途

ボールタップは産業用途から日用品まで、幅広い用途で使用される機器です。代表的な用途はトイレの給水装置です。タンク内の水位が下がると、ボールタップが開いて水の供給が行われます。タンク内の水位が一定の範囲に達すると、ボールタップが閉じられて水の給水が停止します。

産業用途としての代表例は、クーリングタワーです。クーリングタワーは発電所などで熱を発する設備の冷却に使用される装置で、冷却水の循環が行われます。冷却水は蒸発して徐々に少なくなるため、ボールタップを使用して適宜給水が必要です。

また、農業における灌漑システムに組み込まれることもあります。水位の制御により、農地への水の供給を効果的に調整することが可能です。水位が一定の範囲を保つことで、作物へ適切な水量を供給します。

ボールタップの原理

ボールタップの原理は、浮力とバルブの連動に基づいています。ボールタップには液体中で浮力を受けるフロートまたは浮子があります。フロートは一般に球状または円盤状で、軽量な材料で作られるのが一般的です。フロートは液体の中に浮かび、水位の変動に応じて上下に移動します。

フロートの上下運動に連動して開閉するバルブが付属しています。バルブはフロートの下部に取り付けられ、水の供給や排出を制御します。なお、バルブは、フロートの位置に応じて開いたり閉じたりする部品です。

ボールタップが取り付けられたタンクや容器から液体が減ると、フロートは下降します。フロートが下降するとバルブが開いた状態となり、液体がタンクに供給される仕組みです。液体が供給されると水位が上昇し、フロートの上昇と共にバルブを閉まって水の供給が停止します。

ボールタップの選び方

ボールタップは以下の要素を考慮して選定します。

1. 材質

ボールタップは、使用環境や流体に適した材質を選ぶことが必要です。一般的には、ステンレス鋼や真鍮などの耐食性の高い材料が使用されます。特定の環境や流体によっては、プラスチック製のボールタップが適している場合もあります。

ボールの材質として多いのは、プラスチックや銅玉です。耐食性や強度を持たせたい場合はステンレスを使用します。選ぶ材質は、耐久性や化学的な互換性などの要素を考慮して決定する必要があります。

2. バルブ径

バルブ径はボールタップの流体処理能力を示す重要な要素です。流体の供給や排出の量に応じて、適切なバルブ径を選ぶ必要があります。

一般的には、大口径のバルブはより大量の流体を制御することが可能です。ただし、大口径の製品は大型の場合が多く、徐々に高価になります。システムの制約や必要な流体量に合わせて適切なバルブ径を選ぶ必要があります。

3. 構造

ボールタップには、単式と複式の2つのタイプがあります。単式は、水位の上昇に対して一本のアームでバルブを開くだけのシンプルな構造です。一方、複式は複数のアームを使用してボールの上下を検知する構造です。

単式の方が構造が簡単で安価ですが、複式の方が強度に優れている利点があります。使用環境や必要な水位制御の精度に応じて、単式または複式のボールタップを選ぶ必要があります。

4. 取り付け方法

ボールタップの取り付け方法は、使用するシステムや設備によって異なる場合が多いです。一般的な取り付け方法には、フランジ取り付けやネジ取り付けなどがあります。システムの仕様や取り付けスペースに合わせて、適切な取り付け方法を選択する必要があります。

参考文献
https://ssl.fcservice.co.jp/column/2013/10/post-40.html
https://www.kanevalve.co.jp/product/balltap.html

ボルト軸力計

ボルト軸力計とは

ボルト軸力計とは、ボルトが発生している軸力の大きさを知るための計測器です。

ボルトを含めたねじは、ねじ自体が引っ張られて元の長さに戻ろうとする弾性力によって、対象物を固定する力を発生しています。引っ張られたボルトが元に戻ろうとする力を軸力と呼び、ボルト軸力計によって計測します。ボルト軸力計には超音波式と油圧式が存在しますが、油圧式はトルシアボルトなどの製品検査に用いられる軸力計です。

一般的には、超音波式のボルト軸力計が普及しています。非破壊で検査が可能で、装置が小さく使う場所を選ばないなどのメリットがあります。

ボルト軸力計の使用用途

ボルト軸力計は、特に軸力管理が必要な締結の検査に用いられます。量産製品の締結検査に用いられることは稀であり、例えば風車や発電所といった施設の建設などが代表的な用途です。

その他の使用分野として、研究開発が挙げられます。軸力を知るためには歪ゲージを用いた軸力ボルトが使われますが、ねじに穴を開けたり歪ゲージのリード線が通せるような工夫もしなければなりません。ボルト軸力計は耐久試験など、試験前と試験の経過、試験終了時のボルト軸力の計測などにも有用です。

ボルト軸力計の原理

ここでは、超音波式のボルト軸力計の原理を説明します。超音波ボルト軸力計で計測するのは、締結によって生じるボルトの伸びです。理由として、ボルト中を伝わる超音波の伝播速度が変わることと、ボルトが伸びことが挙げられます。

超音波の伝播速度は、ボルトに作用している応力の大きさによって変化します。ボルトを締結していない状態とボルトを締結しボルトに引っ張り応力が生じている状態では、超音波の伝播速度は遅くなります。

   v = v0 (1 – ασ) 

v: 応力負荷状態での超音波の伝播速度
v0: 無負荷状態での超音波の伝播速度
α: 材質と超音波の周波数によって決まる計数
σ: 締結によってボルトに生じている応力

また、応力が発生している状態は、ボルトが伸ばされていることを意味します。

   l = l0 (1 + σ/ E) 

l: 締結によって伸びた状態のボルトの長さ
l0: 無負荷状態でのボルトの長さ
E: ボルトの材質のヤング率

ボルトの締結によって超音波の伝播速度が遅くなること、またボルト自体が長くなっていることから、ボルトの端面から発射した超音波が先端まで伝わり反射して戻ってくるまでの時間は、無負荷状態のボルトよりも長くなります。つまり、無負荷状態と締結状態での超音波の電波時間の差が生じることを利用しているのが、超音波式ボルト軸力計の原理です。

ボルト軸力計の種類

ボルト軸力計のほとんどは超音波式ですが、油圧式のボルト軸力計もあります。油圧式のボルト軸力計はトルシアボルトと呼ばれる、破壊をともなうボルトの検査や強度試験に持ちられるものです。

ボルト軸力計のその他情報

ボルト軸力計を使用する際の注意点

超音波式のボルト軸力計が用いられますが、ボルト端面が平行になるように研磨が必要になるなど、ボルトの軸力は必ずしも簡単に計測できるわけではありません。ボルトの軸力管理はとても重要ですが、軸力を直接知ることは難しい場合がほとんどです。

工業製品の生産管理などでは、締め付けトルクや締め付け角度による管理が行われています。しかし、締め付けトルクや締め付け角度は、軸力の代用値に過ぎません。最も多く行われている締め付けトルクによる管理は、ねじ面やねじの座面の摩擦係数がある想定範囲内にある場合に限ってボルト軸力の代用値になります。

摩擦係数が想定範囲から外れていれば、締め付けトルクを管理しても、狙いどおりの軸力を得ることはできません。トルク管理によるボルト締結の管理においては、ねじやねじ座面の摩擦のばらつき範囲を想定し、生産においても想定範囲内を保つことが重要です。

参考文献
https://www.dakotajapan.com/maxseries.html
https://www.honda-el.co.jp/hb/3_25.html
https://www.tohnichi.co.jp/products/detail/79
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspe1933/43/506/43_506_223/_pdf
https://magazine.cartune.me/articles/2368
https://www.thermofisher.com/blog/learning-at-the-bench/viscoelasticity-basic1/

フレキ管継手

フレキ管継手とはフレキ管継手

フレキ管継手とは、フレキシブル管継手の略で、柔軟性があり自由に曲げられる配管継手です。

給排水管やガス用配管をはじめ、様々な設備の配管継手として使用されています。柔軟性があるため、熱膨張で伸縮しやすい配管や振動しやすい機器との配管との接続に活用されています。

また、地震が発生したとしても、誘起される振動を吸収することが可能です。材質としてはSUS304等のステンレス鋼が用いられていますが、一部ゴムなどの非金属が使われることもあります。フレキ管継手の接続方法は、ねじ込みやフランジなどの一般的な配管継手と同様で、長さもある程度自由に選択することができます。

フレキ管継手の使用用途

フレキ管継手は、耐震性や耐熱性などに優れているため、水や油などの液体から、空気・蒸気・ガスなどの気体に至るまで様々な流体を輸送することができます。汎用性が高く、継手のバリエーションも豊富です。フレキ管継手の代表的な使用用途は、以下の通りです。

1. 振動に曝される用途

フレキ管継手は、振動を吸収する性能があるため、工場などにあるポンプやタンク、回転する機械用の配管として利用されています。振動する機械の配管が柔軟でないと、その振動が建物に伝搬し、建物自体が揺れてしまう可能性があります。

また、建築物同士を連結する配管や免振設備にも活用されています。日本は地震が頻発する国なので、地震によって地盤が振動したり沈下したりした場合でも、配管の破損を防ぐことができます。

2. 熱変化に曝される用途

蒸気の配管など、激しい熱変化のある使用用途の場合、膨張と伸縮を繰り返すことになるためその影響で劣化や破損する恐れがあります。この熱変化による応力を和らげるため、フレキ管継手が使用されます。

3. その他の用途

工場などで既存の設備や配管に加えて新たに配管工事をしたい場合、新たな配管がどうしても干渉してしまうことがあります。解決策の1つとして、様々な配管を組み合わせる方法もありますが、フレキ管継手を使用すれば1本で既存設備、配管を迂回可能で、工事も簡単に進めることができます。

フレキ管継手の特徴

フレキ管継手の大半は、SUS304などのステンレス鋼で造られています。一部ゴムなどの非金属素材からなるものもあります。ステンレス鋼は可とう性がありませんが、ベローズ構造やチューブ構造にすることで、可とう性を持たせられます。

ベローズ構造とは、いわゆる蛇腹形状です。ベローズには単式と複式があり、単式は1つのベローズで主に軸方向と角度、軸方向に対して直角方向の変位に対応することができます。一方、チューブ構造とは、波状のバネのような形状のことを指します。

古くから使われている硬質の塩ビ配管継手の場合、配管の芯がズレていると接続することができません。フレキ管継手では芯ズレがあったとしても施工が可能になり、工事の手間も比較的少なくすることができます。

フレキ管継手の種類

フレキ管継手には接続方法に応じて、さまざまな種類があります。代表的なものがフランジ型で、小口径から大口径まで幅広い用途に対応することができます。

ネジ型も使用される場合が多く、直径65ミリ以下の配管の接続に使われています。接続方法にはユニオンやニップルが一般的です。

フレキ管継手のその他情報

フレキ管継手の注意点

フレキ管継手は便利な部材ですが使用に際し、いくつか注意事項があります。まず挙げられるのが、口径によって最小の曲げ半径があることです。フレキ管継手の大半はステンレス鋼でできているため、所定の最小曲げ半径よりも小さい寸法で施工すると破損する恐れがあります。

次に挙げられるのは、長さにも制約があるということです。所定の長さより長い寸法で施工をすると、本来示す耐震性や熱膨張耐性を示さなくなります。最後に挙げられるのは、ねじれに対して非常に弱いことです。フレキ管継手はねじれが加わると、容易に破損してしまうことがあります。

参考文献
https://www.technoflex.co.jp/about/products/flex/
https://www.nfk-jp.com/products/flexible/