マイクロニッパー

マイクロニッパーとは

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マイクロニッパーとは、細い金属や樹脂などの比較的硬度の小さい素材を切断するために使用される工具です。

ニッパーは、鋭い刃によって銅線や電線、樹脂などを切断する工具を指します。マイクロニッパーは、ニッパーのうち細かい作業に適したもので、小型のものが多く、小さいヘッドと軽い操作性が特徴です。

刃が鋭利なため破損する可能性があり、硬い金属などの切断には向きません。細かな切断作業に適しており、金属の細線やプラスチックのゲート (金型に溶融プラスチックを流しこむ際にできる通路部分) の切断などに使用されています。

マイクロニッパーの使用用途

マイクロニッパーの主な使用用途は、線や電線、樹脂などの切断です。汎用性が高く、一般家庭用の趣味・工芸から電気工事・産業分野まで、さまざまな場面で使用されています。

例えば、電子工作、プラモデル制作、ハンドメイドアクセサリー制作、電気配線、プラスチック部品の切り離しなどの用途が代表的です。プラスチック部品を射出成型すると、融かしたプラスチックの太い通路 (ライナー) 、部品の型に入る入り口の通路 (ゲート) 、部品本体が一体につながった状態で成型の型から外されてきます。

多くの場合で部品の保護のためにライナーごと運搬されており、使用直前にゲート部分で切り離す必要があります。マイクロニッパーは、プラスチックニッパーと重複した用途があり、このようなプラスチックのゲートの切断や微細加工にも使用可能です。しかし、マイクロニッパーは、プラスチックに限定されず、細い電線や銅線の切断もできます。

マイクロニッパーの原理

支点をヘッド部分に持つ「てこ」の原理により、刃に大きな力が加わります。労力を要せず、簡単に対象を切断できます。

マイクロニッパーは薄刃のものが多くなっていますが、これは大きな力をかけずに、比較的柔らかいものを丁寧に切り取るためです。また、ヘッドが小さいものが多く、狭い箇所でも目的の部位に差し入れて作業できます。

戻しばねを備えたものでは、ばねにより刃が開いた状態に戻るようになっており、切断する操作を簡単に反復しやすいです。このように作業性を高める工夫がされており、工作などの細かな作業を要する場面に適しています。

マイクロニッパーの選び方

サイズや先端刃の形状などによって多くの種類があり、目的に適したものを選ぶことが大切です。

1. 全体のサイズ

サイズは、120~200mmまで広い範囲があり、握りやすさや切断力の大きさなどから適切なマイクロニッパーを選ぶ必要があります。サイズが大きいほど、力も大きくなるため、太めの材料や硬めの材料には大きめのニッパーが適しています。

サイズが小さいほど、細かい操作がしやすいため、狭い場所での作業や、細かい作業には小さなニッパーが適しています。

2. 刃

刃の先端が薄いほど、切れ味が良いですが、その一方で刃を傷めやすくもなるため、目的や用途に応じて刃の厚みを選択します。

刃表面の形状は、丸みを帯びたラウンド刃と直線的なストレート刃があります。切断面を平らにしたい場合には、ストレート刃が適しています。

刃の丸みに沿って差し入れるようにして作業したいときや、刃の丸み (真ん中がやや出っ張っている) を利用してトリミングをしたいときはラウンド刃が適しています。

3. ヘッドの大きさ

狭いところに差し込む必要がある作業では、小さいヘッドのものを選択する必要があります。

4. 戻しばね

作業効率を上げるために、戻しばね付きのマイクロニッパーもよく使用されます。ばねにより刃が元の位置に戻るため、連続的に作業できます。作業内容に応じて、戻しばね付きのものにするかどうかを決めます。

参考文献
http://www.victor-kk.com/ja/products/82/
https://www.toptools.co.jp/products/2759/

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