ターンバックルとは
ターンバックルはロープやワイヤーなどの張りを調節するための装置です。
ターンバックルは3つの部品で構成されており、中央の部品両端に右ねじと左ねじがついています。このため、両端の右ねじ及び左ねじが回転しないように固定して中央の部品を回転させると、回転方向によって両端のネジの間隔が近づいたり離れたりします。
この動作を利用し、右ねじと左ねじにロープやワイヤーを接続することで、ロープやワイヤ-の張りを自由に調節する事が出来ます。
ターンバックルの使用用途
ターンバックルの使用用途としては、建築物の耐震工事などで使用される耐震ブレースが代表的な使用例です。ブレースとは筋交い(正確には鉄筋造がブレースで木造は筋交い)です。2cm程度の鋼棒で構造に筋交いを入れますが、そのままでは鋼棒がたわんで構造物として機能しないため、ターンバックルでたわみを調整し、構造物として機能するようにします。
その他、大型のものでは橋梁や吊橋、道路橋などでもターンバックルが使用されています。
ターンバックルの原理
概要で述べたように、ターンバックルは3つの部品で構成されています。1つはターンバックル胴と呼ばれるターンバックル本体、残り2つの部品は2本のターンバックルネジから構成されています。
2つのターンバックルネジはターンバックル胴の両端にねじ込まれており、それぞれ右ねじ及び左ねじになっています。つまり、ターンバックルネジ自体は回転しないようにし、ターンバックル胴を回転させると、2つのターンバックルネジ間の間隔を狭めたり広げたり調整することが可能です。
この事は、ターンバックル全体の長さを変化させることが出来るという事と同じ意味であり、ターンバックル両端にロープやワイヤーを結合すれば、ターンバックル胴を回転させることで、ロープやワイヤーの張りを調整することができることになります。
ターンバックルの材質はSS鋼やSNR鋼などが使用されており、特に建材用の耐震ブレースはJIS規格で規定されています。