ロボット設備製造

ロボット設備製造とは

ロボット設備製造

ロボット設備製造とは、これまでマンパワーで行なっていた実務を産業用ロボットに置き換えることにより人的資源や支出を削減し、業務の自動化ならびに効率化を図ることを目的としたロボット設備の製造のことを指しています。

一口にロボット設備の製造といっても導入する環境によっては、パッケージ化された産業用ロボットを導入するだけで、さまざまなメリットを受けることができます。しかし、導入する環境に合わせてロボットを新しく製造する必要がある場合もあります。このような導入環境による問題などを解決するのがロボット設備の製造です。

また、昨今、経済産業省がロボットの導入を促進していることや新型コロナウイルスの影響による社会情勢なども相まって、国内ではロボット設備の需要がますます増加することが予想されています。

ロボット設備製造の使用用途

ロボット設備の製造が盛んな産業には、代表的な産業として以下の2つが挙げられます。まず、自動車産業が挙げられます。自動車産業では、組み立てや溶接、加工、塗装、部品の配送などにおいて産業用ロボットが活用されています。そして、自動車産業では、中国がロボットの導入をけん引したこともあり、世界的に産業用ロボットの市場シェアが堅調に推移しています。

次に物流業界が挙げられます。物流業界では、商品の積み込みや荷下ろし、搬送、仕分け、ピッキングなどにおいて産業用ロボットが活用されています。また、物流産業では、Amazon.com,Inkが産業用ロボットの導入を推し進めており、同社に注目が集まっています。

ロボット設備といえば、上記に挙げた産業のイメージが強いですが、そのほかの各業界でも人手不足が深刻化しており、国内においても施設管理や小売、食品製造などで問題となっています。こうした問題を解決するために経済産業省では、ロボットフレンドリーな環境整備に力を入れています。これは、人手不足が深刻化している分野に対して、ロボットを導入していく上で、導入コストの低減につながるロボットを導入しやすくする仕組みです。

このような市場の動向に対応するためにもロボット設備の製造も柔軟な設計を行えるように研究開発が進められています。

ロボット設備製造の原理

ロボット設備は、ロボットシステムによって動作しています。ロボットシステムには、機構・外装出入力デバイスとして、センシングシステムや制御システム、情報処理システム、マニピュレータなどが組み込まれています。

センシングシステムは、生物が感覚機能から情報を得る仕組みをロボットが行うための情報を収集する技術のことを指します。制御システムは、センシングシステムから得られた情報を元に動作を行うためのシステムです。情報処理システムは、一般的に制御システムでは、判断が難しい高度な判断を行う、人工知能の技術を指しています。マニピュレータは、ロボット本体のことを指しています。

また、ロボットシステムは、さらにアプリケーションやロボットプラットフォームに分けられます。アプリケーションには、ロボットの制御に必要な各種アプリケーションが集約されています。

ロボットプラットフォームは、ソフトウェアやハードウェアに分けられており、ソフトウェアには、OS(オペレーティングシステム)やミドルウェア、デバイス・コントローラー制御ソフトウェアが集約しています。ハードウェアは、MPUマイクロプロセッサ)やMPU間通信制御装置、センサーコントローラーロボットコントローラ、ネットワークコントローラーなどで構成されています。

ロボット設備の製造は、これらを元に開発研究を行い、導入環境に合わせて最適化していきます。

ガス吸着測定

監修:株式会社アントンパール・ジャパン

ガス吸着測定とは

ガス吸着測定とは、多孔質な試料に窒素やアルゴンなどの試料と反応を起こしにくい気体を吸着させて、その吸脱着等温線を測定し、比表面積、細孔径分布(ミクロ、メソ孔)、細孔容積などを得る手法です。

吸着測定は、物理吸着と化学吸着の2種類に分類することができます。物理吸着とは、固体表面に分子が吸着する現象のなかで、低温での分子間力(ファンデルワールス 力)による吸着で、物理吸着は一般的に可逆的な現象となります。

化学吸着とは、高温での化学的作用のよる吸着で、化学吸着は一般的には不可逆的な反応になります。

ガス吸着測定の使用用途

電池材料・触媒・セラミックス・炭素材料等の粉体や多孔質材料の最適化に使用されています。

それらの評価において、比表面積(BET法など)、細孔径分布(ミクロ孔・メソ孔)の測定は重要な指標となります。

ガス吸着の適用範囲

本記事はガス吸着測定器を製造・販売する株式会社アントンパール・ジャパン様に監修を頂きました。

株式会社アントンパール・ジャパンの会社概要はこちら

カテゴリー
製造業マーケティングガイド

【事例紹介】BMF Japan株式会社様

BMF Japan株式会社について

 

当社では、解像度(Resolution)、正確度(Accuracy)、精度(Precision)という3つの重要な分野で、最先端の精密製造技術を提供しています。

具体的には、①高精細3Dプリンターの製造・販売②3Dプリンターによる造形モデルの製作(試作)・販売③造形材料の研究開発を行っています。

2019年には日本支社を設立し、現在日本での認知拡大を進めています。

BMF Japan株式会社が製造・販売を手掛ける3Dプリンター

メトリ―導入前の課題

弊社では2019年に日本支社を開設し、日本市場への拡販に取り組み始めました。しかし、コロナ禍ということもあり下記のような課題がありました。

  1. 展示会などのオフラインでの販促活動をしていたが、展示会数の減少、来場客数の減少が原因でうまくいかないこと。
  2. オンライン活動を通して、潜在顧客にアプローチし、自社の製品や技術を知って貰い製品の認知度や新規リード数をアップしたいが、なかなか取り組めていないこと。

このような背景もあり、技術や製品をより多くの人に広めるために、オンラインマーケティングに力を入れることに決めました。

【3Dプリンター造形事例】東京タワー+増上寺

メトリーを導入した理由

メトリ―を導入した理由は3点あります。

  • 弊社で取り扱っている「3Dプリンター」カテゴリのページがGoogleやYahoo!等の検索で上位に表示されていること。
  • 有償プランを利用することで、メトリ―のページ内で、企業情報と製品情報を上位に表示でき、自社サイトに直接誘導できるので、ホームページの集客に有効であること。
  • コストが非常に安く、実施しやすいこと。

実際にご提案を頂き、自社サイトとの相性も良かったため、思い切って導入を決めました。

 

【3Dプリンター造形事例】精密部品

メトリ導入結果

広告掲載を利用し始めてから、1か月でメトリー経由での自社サイトへのアクセス数が導入前より約20%増加しました。また、導入後20件以上のリード顧客も獲得することができました。

アクセス数も着実に増えており、さらに日本での認知拡大に力を入れていきたいと思います。そのため、今後掲載製品数の増加や他の広告プランなども検討していきたいと思っています。

BMF Japan株式会社様の会社HPはこちら

BMF Japan株式会社様の3Dプリンター紹介ページはこちら

 

 

集成材

集成材とは

集成材

集成材とは、複数の木材を接着剤で貼り合わせたものです。

強度が高く、割れや変形が少ないことが特徴として挙げられます。天然木材を接着剤で接合した集成材が一般的で、建築材料や家具など、さまざまな分野で利用されています。

日本集成材工業協同組合によると、集成材は「太い大きい木から、2~4cm程度の厚さに切り出される”ひき板”や小さな角材を乾燥させて、厚さ、幅及び長さの方向に接着した木質材料」と定義されています。

集成材の使用用途

集成材は、床や壁、屋根、柱など建築材料として使用されることが多いです。また、家具やインテリア、道具などの製造、船舶や車両の部品などにも使用されることがあります。

集成材の特徴

長所

集成材の最大の長所は、天然木材に比べて強度や耐久性が高く、割れや変形が少ないことです。また、水や湿気に強く、防腐性があります。これは、接着剤の性質が木材の違いを吸収することで生じる、木材本来の特性が失われないためです。

そのほか、天然木材に比べて加工が容易であり、さまざまな形状やサイズに加工できます。天然木材には多く含まれる不純物を取り除くことができるため、品質が均一であるという点も大きな長所です。

短所

集成材の短所は、接着剤の種類や施工方法によっては、接着剤が割れたり、腐食したりすることです。また、接着剤によっては、化学物質による汚染やアレルギーを引き起こすことがあります。さらに、天然木材に比べて、耐火性や断熱性が劣りがちです。

集成材の種類

集成材には、大きく分けて以下の5種類があります。種類によって特性や用途が異なるため、使用する場所や目的に合わせて適切なものを選ぶことが重要です。

1. 単板集成材

単板集成材は、薄い板材を接着剤で重ね合わせて作られます。このため、木材の特性を活かし、表面の美しさや強度が高いことが特徴です。家具や内装材、床材など、高級素材として広く使用されています。

2.ラミネート集成材

ラミネート集成材は、薄い板材を重ね合わせ、交互に向きを変えて接着剤で固めたものです。そのため、強度や剛性が高く、曲げやねじりにも強いことが特徴です。建築材料や家具、車両の部品などに広く使用されています。

3. 積層集成材

積層集成材は、木材の薄い板材を接着剤で重ね合わせ、一定方向に積み重ねて作られます。そのため、方向性があり、強度が高いことが特徴です。建築材料や梁、柱、橋桁などに使用されます。

4. 木質セメントボード

木質セメントボードは、木質繊維やセメント、水などを混ぜて圧縮成型したものです。強度や耐久性に優れており、耐火性や防湿性もあります。建築材料として、外壁や内装材、屋根材、防音材などに使用されます。

5. MDF

MDFは、木質繊維を接着剤で圧縮成型したものです。表面は平滑で、加工性が良く、塗装や貼り合わせにも適しています。家具や内装材、床材などに使用されます。 以上は、代表的な集成材の種類の一部です。

集成材の選び方

集成材は、強度や耐久性に優れており、さまざまな用途に利用されています。適切な種類を選び、品質にも注意することで、より良い製品を作り出すことが可能です。

集成材を選ぶ際は、以下の点を確認することが大切です。

1. 使用用途

使用用途に合った種類を選ぶことが最も大切です。例えば、建築材料には、強度や安定性が重要ですが、家具には見た目や質感が求められます。

また、防腐剤や火災に対する耐性が必要な場合には、それに適した種類を選ぶ必要があります。

2. 接着剤の種類

次に、接着剤の種類を確認することが大切です。接着剤は、合板や積層材などの接着に使われます。種類によって、耐水性や耐久性が異なるため、使用環境に合わせた接着剤を選ぶ必要があります。

3. 材質

さらに、品質にも注意する必要があります。集成材は、木材や接着剤によって品質が異なります。欠陥がなく、均一なものを選ぶことが重要です。

防塵ネット

防塵ネットとは

防塵ネット

防塵ネットとは、主にポリエチレンポリエステルで作られた、工事現場や建設足場などで使用されるネットです。細かな編み目を有するネットなので、粉塵や塗料が外部に漏れる事を軽減させたり、道路から入る風や塵・砂を防ぐ効果があります。

また、販売されている製品は、防塵だけでなく防風、防砂、遮光、目隠しなど多目的で使えるものが多いです。そのため一般家庭では、ベランダの目隠しや、日よけ対策に使用されることもあります。

防塵ネットの使用用途

防塵ネットは、防塵・防砂用途として、埋め立てや工業用地造成、工事現場、駐車場、海岸における火力発電所の造成、製紙工場などの製造拠点で利用されています。また、畑などの農作業現場やテニスコート、サッカーグラウンドなどのスポーツ施設で、防砂・防塵、遮光等の目的で使用されています。

塵や砂、ほこり、光による近隣住民への影響への配慮や、風や悪天候から農作物への影響を軽減したり、防塵ネットを使用する目的は多岐に渡ります。

防草シート

防草シートとは

防草シート

防草シートとは、雑草の生育を防ぐために地面に敷設するシートです。

雑草が生えると除去作業の負担が大きくなり、見た目にも美しくありません。そのような雑草問題を解決するために、防草シートは使用されます。

除草シートとも呼ばれており、日光を遮断して、雑草の生育や成長を抑えることが可能です。また、地面と密着させると、より効果を発揮します。

防草シートの使用用途

防草シートは、庭や畑、公園などの様々な場所で使用されます。雑草が生えるのを防ぐ目的で使われるのが主ですが、他にもいくつかの用途があります。

1. 農地

畔や畝間などはもちろん、電気柵回りで防草シートを敷設すると、雑草の電線接触による漏電を防ぎ、獣害対策効果が上がります。その場合、通電性のある電気柵専用の防草シートを選ぶ必要があります。

2. 公共の場

公園、インターロッキング、道路の中央分離帯、墓地、道路建設予定地など、公共の場でも防草シートは多用されています。また、植栽には透水性があり柔軟性も高いため、生分解性の製品を用いることもあります。

3. 家庭

庭や駐車場をはじめ、空き地の管理にも広く利用されています。特に駐車場での使用向けに、水が溜まることや車の乗り入れによる破れを防ぐため、複数素材を組み合わせた透水性や耐久性の高い製品もあります。

4. 太陽光発電

防草シートは太陽光発電所の雑草対策にも、広く用いられるようになりました。防草シートの敷設により、雑草が太陽光パネルを覆うことが大幅に減り、発電効率を保つことができます。

防草シートの特徴

防草シートは、土壌への悪影響を与えることなく、低コストで除草作業の労力削減になることが、最大のメリットです。一方で、景観を損ねてしまうことは短所ですが、対策として敷設した防草シートの上から、砂利や人工芝を敷くなどの対策が挙げられます。以下は防草シートの特徴です。

1. 光合成阻害による効果

防草シートは黒色や茶色が一般的で、これは雑草の光合成を阻害するためです。シートを敷くことで雑草は十分な日光が当たらず、成長が抑えられます。

2. 通気性の確保

防草シートは通気性があり、土壌の湿気を保つ一方で、根を張った雑草の発芽を防ぎます。地中の水やりや栄養の循環を妨げることなく、植物の生育をサポートします。

3. 耐久性が高い

適切な施工と適切な厚さのシートを選ぶことで、防草シートは長期間の耐久性を持ちます。雨風や紫外線による劣化を抑え、長く効果を発揮します。

4. 施工が容易

防草シートの施工は比較的簡単で、専門的な知識や技術を必要としません。一般的なDIY作業として、手軽に行うことができます。

防草シートの種類

防草シートの素材には様々なものがあり、以下が代表的な材質です。

1. ポリエステル

酸やアルカリに弱く、雨量の多い環境では、やや劣化しやすいですが、熱や紫外線に強いため、総合的には他の素材に比べ、耐久性に優れており、長期使用に適しています。

2. ポリエチレン

熱や紫外線に弱いですが、加工し易く、比較的安価で低温に強い点が長所です。ポリエチレンは寒冷地や、低コストでの防草シート設置に向いています。

3. ポリプロピレン

ポリエステルに比べれば劣化しやすいですが、ポリエチレンよりは長持ちします。熱や紫外線に弱いため、紫外線防止加工された製品も多く流通しています。

長所は酸やアルカリに強く、雨による劣化が少ないこと、軽くて丈夫な点です。ポリプロピレンは広範囲な用途に使用され、軽くて丈夫です。

4. ポリ乳酸

石油製品である他の素材と違い、植物由来です。耐久面では、数年で分解され土に還るものが多くあります。使用後に焼却処分する場合にも、二酸化炭素の排出量が少ないなど環境負荷が小さい点が長所ですが、価格が高めで、敷設する面積により多くの費用が必要になります。

防草シートの選び方

防草シートを選定する際は、素材や製法の特徴を知り、用途、使用する面積や予算などを考慮し、希望に合った品を選ぶことが重要です。防草シートを選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。

1. 使用目的

使用場所や目的に応じて適切なシートを選ぶことが重要です。畑や花壇、駐車場など、それぞれの用途に合ったシートを選ぶことが必要です。

2. 通気性の確保

土壌の湿気を保つために、通気性のあるシートを選びます。土壌の健康を保ちながら雑草の発生を防ぐことができます。

3. 耐久性

長期間使用するために、適切な厚さや素材のシートを選びます。耐久性が高いシートであれば、効果が持続します。

4. 施工のしやすさ

DIYで施工する場合は、簡単に施工できるシートを選びます。使い勝手の良いシートは作業効率を向上させます。

防草シートその他情報

1. 防草シートの製法

防草シートは素材の違い以外にも、シートにする際の作り方にも違いがあり、それぞれに特徴があります。

織布
縦横の繊維から織られた織布は、耐久年数は約1~5年程度です。繊維と繊維の隙間があり、目の粗さや素材によって、耐久性や雑草の突き抜けやすさが変化します。

織り目が大きくズレたり、ほつれやすく、目の粗い物では特に雑草が防草シートを突き破りやすいことが短所です。しかし、ある程度通気性や透水性もあり、斜め方向によく伸びます。また、地面の凹凸になじみやすく、扱いが容易な点も長所です。

不織布
不織布は、耐用年数約7~10年程度で、密度や繊維をシート状に加工する方法によって、様々の種類があります。低密度の不織布は、雑草が貫通しやすいですが、透水性や通気にすぐれており、地面との密着も比較的容易です。

高密度の不織布は草の突き抜けには強いものの、透水性や通気が悪く、やや硬く裂けやすかったり、地面に密着しにくかったりする短所があります。製法面では、織布は不織布よりも安価であるため、試験的導入や短期間の場合は気軽に使用できます。

一方、不織布は低密度なものは短期・低コスト向き、高密度なものは、耐久性を要する長期的な使用や徹底的な雑草抑制に向いています。

2. 防草シートの使い方

雑草の生育を抑えたい場所を防草シートで覆い隠して使用します。手順は以下の通りです。

  1. 防草シート設置場所の雑草や石を、丁寧に除去して、敷設箇所をできるだけ平らにならします。
  2. 次に防草シートを雑草の生育を抑えたい場所に広げ、固定用のピン、Uピン、大きめの石などで固定します。シートを継ぎ足す場合、10cmほど重ねて使用すると、隙間からの雑草生育防止になります。
  3. 敷設後は、隙間やピンの穴から生えた雑草を除去して再び防草シートをかぶせる、めくれた箇所を接着テープ等で補修するなどのメンテナンスを行います。

補修材

補修材とは

補修材は、家や家具に傷や破損が生じた際に補修するための材料のことです。

主に壁の補修、屋根の補修、浴室の補修、ベランダの補修に使用されています。補修する箇所により、壁材修材、セメント、モルタル、コンクリート、パテ、瓦様しっくい、目地材、金属用補修材が使用されます。簡単な補修は施工業者に頼まずに自分で対応する場合が増えています。

補修材の使用用途

補修材は、チューブの中に挿入されている物が多いですが、ペン状の物やローラーハケを使用する物もあります。

例えば屋根に損傷が発生すると、雨漏りや部材の落下が発生するため、補修材による修復を実施します。屋根の形状や傷みの種類に合わせ、適切な補修材を選ぶ必要があります。

浴室の壁や床にヒビが入ったり屋外ベランダに破損が生じた場合でも補修剤を使用すると損傷の悪化を防ぐことができます。

金属に使用可能な補修材は、鉄・ステンレス・アルミニウム・ブリキなど、色々な金属などに対応可能なため、用途に合わせて選定します。

発泡プラスチック

発泡プラスチックとは

発泡プラスチック

発泡プラスチックとは、合成樹脂に気泡を含ませて成形したもので、炭や軽石の構造に見られるような、独立気孔や連続気孔を無数に有した多孔質体です。

主な合成樹脂原料として、ポリウレタンポリスチレンポリオレフィンなどがあり、これらの発泡体は「三大発泡プラスチック」といわれています。また、ポリスチレンを原料とした発泡プラスチックは、一般的に発泡スチロールと呼ばれています。

工業的に、気泡を形成する方法は数種類あります。例えば、合成樹脂材に直接ガスを混入させる気体混入法や、あらかじめ炭酸水素ナトリウムなどの発泡剤を合成樹脂材に混ぜた後、加熱して発泡を促し、気泡を形成させる方法などです。

発泡プラスチックの使用用途

発泡プラスチックは、緩衝性や断熱性、浮揚性に優れるため、断熱材、浮力の求められる製品・部材に適しています。また、連続気泡構造を有する発泡プラスチックは、柔軟性が高く、吸水性や吸音性に優れており、吸音材、吸水性の求められる製品・部材に適しています。したがって、発泡プラスチックは、あらゆる分野で利用されている素材です。

1. 農水産物の輸送梱包資材

発泡プラスチックは緩衝性や断熱性に優れており軽量であるため、農水産物の輸送用資材や梱包用資材として利用されています。例えば、ポリスチレン発泡シート (PSP) は、生鮮食品を販売する梱包容器として頻繁に利用されています。また、断熱性が高いため、コンビニエンスストアなどで汁物惣菜の容器としても有用です。

ポリスチレンビーズ発泡体 (EPS) は断熱性が高いため、保冷状態を保った輸送が可能です。したがって、魚介類や農産物の輸送容器として利用されています。

2. 自動車部材

発泡プラスチックは衝撃をやわらげる緩衝性があるため、自動車の安全性を向上させる目的に使用されます。また、自動車の軽量化に効果的です。

自動車部材で多く利用されている発泡プラスチックはウレタンフォームです。軟質ウレタンフォームは柔らかく復元性があるため、自動車の座席クッションやマットレスに利用されています。

ポリプロピレン樹脂 (PP) も自動車部材に求められる耐衝撃性と耐熱性、耐薬品性を兼ね備えており、また安価な樹脂であることから自動車部材として適した素材です。発泡ポリプロピレン (EPP) は バンパー内の緩衝材などに採用されています。

3. 建築資材用断熱材

 発泡プラスチックは断熱効果が高いことから、建築資材として利用されています。発泡プラスチックの断熱効果は、気泡内に空気を閉じ込めることで発揮されます。

建築資材として利用される発泡プラスチックの主な種類は次の通りです。

  • ビーズ法ポリスチレンフォーム
  • 押出法ポリスチレンフォーム
  • 硬質ウレタンフォーム
  • フェノールフォーム

ビーズ法ポリスチレンフォームは、金型によってさまざまな形状に成形することが可能です。また、硬質ウレタンフォームやフェノールフォームは難燃性に優れているという特徴があります。

発泡プラスチックの特徴

長所

発泡プラスチックは、合成樹脂の種類や気泡構造を変えることによって、非発泡樹脂成形品 (ソリッド) にさまざまな機能性を付加もしくは向上させることができます。

  • 発泡プラスチックはソリッドに比べて同体積だと軽量
  • 個々の気泡が独立した状態 (独立気孔) で成形されている発泡プラスチックは、剛性・反発性が高く、緩衝性や断熱性、浮揚性に優れ緩衝性に優れる
  • 気泡同士がつながっている状態 (連続気孔) で成形されている発泡プラスチックは、柔軟性が高く、吸水性や吸音性に優れる

短所

発泡プラスチックの短所は次の通りです。

  • 樹脂部分が同体積のソリッドと比較して少ないため、強度や耐熱性はソリッドに比べて劣る
  • 体積が大きいため一度に大量に輸送できない
  • 発泡プラスチックの原料であるプラスチックは自然に分解されないため、漂流ごみとして海洋汚染の原因の1つとなっている

発泡プラスチックの選び方

発泡プラスチックの特性は、使用される合成樹脂の種類によってそれぞれ異なります。特に、耐熱性は使用される合成樹脂の性質で決まります。100℃以下の条件で使用する場合は、ポリオレフィンなどの汎用樹脂の発泡体でも使用可能です。

高温条件下で使用する場合は、PETやナイロンなど高耐熱のエンジニアリングプラスチックの発泡体を選ぶ必要があります。また、気泡構造の違いも、発泡プラスチックの性質に大きく影響をあたえます。

強度や断熱性は独立気泡の発泡体が優れています。一方、吸音性や吸水性などは連続気泡の発泡体が優れているため、使用用途によって選択が必要です。

発泡プラスチックの使い方

発泡スチロールなど、使用用途の形状にすでに成形されている発泡プラスチックはそのまま使用することが可能です。また、シート状の発泡シートは成形機でトレー状などに成形して使用することもできます。

近年では、発泡プラスチックの強度を上げるためにCFRP (炭素繊維強化プラスチック) など他の素材と複合化する研究開発も進んでいます。

発泡プラスチックのその他情報

発泡プラスチックの発泡成形法

1. 溶融発泡成形法
溶融状態の樹脂に発泡剤を混合し、樹脂を発泡させる手法です。具体的な方法としては、押出機で樹脂を溶融しながら、発泡ガスを注入します。

高圧の押出機内から樹脂が射出し、低圧になる際に気泡が生成し、発泡体が得られます。樹脂を溶融する必要があるため、原料樹脂は主に熱可塑性樹脂です。

溶融発泡成形法ではシート状やボード状の成形品を得ることができます。発泡ポリスチレンシート (PSP) やポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィンの発泡シート、PET発泡シートなどが流通しています。また、溶融した発泡性樹脂を金型内に射出する射出発泡という手法もあります。

2. 固相発泡成形法
固相発泡成形法は、固体の樹脂から発泡体を得る方法です。樹脂粒子に発泡ガスを含浸し、蒸気などで熱を与えることで予備発泡粒子を製造します。次に製造した予備発泡粒子を金型に充填し、もう一度熱を与え、さらに発泡させることで成形体を得ることができます。

このような製造法はビーズ法と呼ばれ、金型の形状により任意の形状の発泡成形体が得られることが特徴です。ビーズ法による発泡成形体は、ポリスチレンを原料としたEPSやポリプロピレンを原料としたEPPなどが魚函や自動車部材などで利用されています。

3. 注型発泡成形法
注型発泡成形法は液状の原料を金型に注入し、硬化させながら発泡させる方法です。ポリイソシアネートとポリオールを、触媒、発泡剤、気泡調整剤などと混合して得られるポリウレタンフォームや、フェノール樹脂とホルムアルデヒドを原料としたフェノールフォームなどがあります。

注型発泡成形法は型に液体を流し込んで成形するため、非常に寸法精度の高い発泡成形体を得ることが可能です。また、ポリウレタンフォームの1種である硬質ウレタンフォームは現場施工が可能であるため、吹き付けタイプなどが建設現場などで重宝されています。

外壁材

外壁材とは

外壁材

外壁材とは、建築物の構成要素の中で最も外側に設けられる部材です。外壁は、外装の大部分を占めますので、外壁材が建築物の外観イメージに大きく関わってきます。また、外壁材は、常に外気にさらされ、温度・湿度の変化や風雨、紫外線などの影響を最も受けやすい部材でもあります。外壁材は、そういった環境の変化に対応できる耐久性・機能性を備えつつ、意匠面でも優れていなければなりません。

外壁材の種類はさまざまですが、主なところでは、サイディング、モルタル、タイル、ALCなどが挙げられます。外壁材を選ぶ際は、それぞれの特徴やデザイン、初期費用だけでなく、維持管理の面も含めて考える必要があります。

外壁材の使用用途

窯業系サイディングは、カラーやデザインのバリエーションが豊富で、機能とコストのバランスも良いため、戸建て用の外壁にもっとも多く利用されています。しかし、立地環境によっては、他の外壁材を用いたほうがよいケースもあります。例えば寒冷地では凍害に強い金属系サイディングや樹脂系サイディングが適しています。また、海に近い地域であれば、塩害対策として、タイルやガルバリウム鋼板製の外壁材が向いています。

耐久性、耐火性に優れているタイルやALCは、戸建ての外壁以外にも、マンションやビルによく使用されています。特にALCパネルは、災害に強く、遮音性にも優れているので、公共施設の外壁や新幹線ホームの遮音壁としても利用されています。

フロアタイル

フロアタイルとは

フロアタイル

フロアタイルとは、一般的にポリ塩化ビニル製 (PVC) のビニル床タイルなどとも呼ばれる薄いタイル状の床材です。

最近では、伸縮しにくいSPC材もあります。フロアタイルは、木目柄や大理石調など、さまざまな色柄が豊富にあるため、手軽に床の雰囲気を変えられる点で人気があります。

フロアタイルの使用用途

フロアタイルは、洋室、玄関、洗面所など、住宅のあらゆる場所で使われます。床の雰囲気を変えたい、傷を隠したい、和室をDIYで洋室にしたい時などの仕上げ材として使用される場合が多いです。

また、水濡れや傷・汚れなどに強く土足にも対応しており、施工が簡単なことから、主に店舗でよく使用されています。しかし、最近では住宅の水回りにも使われるケースが増えてきました。

施工できる下地は、既存のフローリング、平らなコンクリート面、ベニヤ板などさまざまです。接着を必要としない「置くだけ」タイプのものであれば、賃貸住宅など原状回復が必要な場所にも施工できます。

フロアタイルの特徴

長所

1. デザインが豊富
フロアタイルを選択する理由の1つに、デザインが豊富さが挙げられます。木目調や石目調、さまざまな柄や色がプリントされており、アクセントとしても使用可能です。

また、サイズも正方形のものや長方形のものあります。施工性が良く、貼り方もレンガ貼りや乱貼りなど工夫すると、よりアクセントをつけることができます。

2. 耐久性が高い
フロアタイルはポリ塩化ビニルの中でも硬質な材質を採用しているため、耐久性に優れています。家具の重みによる凹みや擦り傷に強く、重い什器を使用する店舗の床仕上げにも重宝されています。

3. メンテナンス性が良い
フロアタイルの表面はビニル加工されているので、メンテナンス性が非常に良いです。水をこぼした時はもちろん、油汚れもサッと拭き取るだけで、簡単に掃除できます。

また、年に数回ワックスをかければ、艶やかさを取り戻したり、細かいキズを目立ちにくくしたりすることも可能です。

短所

1. クッション性がない
一般的に使用されるフロアタイルは、2.5ミリほどなのでクッション性は期待できません。家具や什器でへこまないのは、材質が硬いからとも言えます。素足で歩くと硬く、冬など寒い時期には冷たさも感じる場合もあります。

また、2.5ミリしか厚みがないので、下地がきれいなフラットでなければ、床に凹凸ができ、つまづく原因や見た目の悪さにつながります。

2. 施工に時間がかかる
フロアタイルは1枚1枚貼っていかなくてはならないため、施工に時間がかかります。住宅のリフォームで、フロアタイルに変更したい場合が、余裕を持って納期を設定した方が無難です。

3. 防音性がない
フロアタイルは硬くて薄いので、防音性はありません。スリッパで歩く際、パタパタとした音が下の階に響く可能性もあります。共同住宅の場合、フロアタイルが禁止になっているケースもあるので、施工前によく確認しておくことが重要です。

フロアタイルの選び方

1. オフィスや店舗で使用する場合

オフィスや店舗はデスクや什器等、動かしにくい物が配置されているため、ワックスフリーと呼ばれるワックスが不要なタイプがおすすめです。

2. 住宅で使用する場合

玄関
大理石柄など石目調のフロアタイルを採用すると、高級感を演出できます。濡れたままの靴で玄関に入ることもあるため、ウレタン系の接着剤を使用すると、フロアタイルの下に水が多少浸入しても、剥がれることはありません。

リビング
フローリング柄など木目調のフロアタイルにすることにより、部屋を広く見せられます。暖色系のフロアタイルにすれば、部屋の中を温かい印象にすることも可能です。

水回り (キッチン・洗面所)
キッチンや洗面所は、ステンレスや陶器を使用する場合が多いので、石目調や柄の少ないフロアタイルにすると、統一感が生まれスッキリした印象になります。水はねを考慮し、水に強いウレタン系の接着剤の使用をおすすめします。