集成材

集成材とは

集成材

集成材とは、複数の木材を接着剤で貼り合わせたものです。

強度が高く、割れや変形が少ないことが特徴として挙げられます。天然木材を接着剤で接合した集成材が一般的で、建築材料や家具など、さまざまな分野で利用されています。

日本集成材工業協同組合によると、集成材は「太い大きい木から、2~4cm程度の厚さに切り出される”ひき板”や小さな角材を乾燥させて、厚さ、幅及び長さの方向に接着した木質材料」と定義されています。

集成材の使用用途

集成材は、床や壁、屋根、柱など建築材料として使用されることが多いです。また、家具やインテリア、道具などの製造、船舶や車両の部品などにも使用されることがあります。

集成材の特徴

長所

集成材の最大の長所は、天然木材に比べて強度や耐久性が高く、割れや変形が少ないことです。また、水や湿気に強く、防腐性があります。これは、接着剤の性質が木材の違いを吸収することで生じる、木材本来の特性が失われないためです。

そのほか、天然木材に比べて加工が容易であり、さまざまな形状やサイズに加工できます。天然木材には多く含まれる不純物を取り除くことができるため、品質が均一であるという点も大きな長所です。

短所

集成材の短所は、接着剤の種類や施工方法によっては、接着剤が割れたり、腐食したりすることです。また、接着剤によっては、化学物質による汚染やアレルギーを引き起こすことがあります。さらに、天然木材に比べて、耐火性や断熱性が劣りがちです。

集成材の種類

集成材には、大きく分けて以下の5種類があります。種類によって特性や用途が異なるため、使用する場所や目的に合わせて適切なものを選ぶことが重要です。

1. 単板集成材

単板集成材は、薄い板材を接着剤で重ね合わせて作られます。このため、木材の特性を活かし、表面の美しさや強度が高いことが特徴です。家具や内装材、床材など、高級素材として広く使用されています。

2.ラミネート集成材

ラミネート集成材は、薄い板材を重ね合わせ、交互に向きを変えて接着剤で固めたものです。そのため、強度や剛性が高く、曲げやねじりにも強いことが特徴です。建築材料や家具、車両の部品などに広く使用されています。

3. 積層集成材

積層集成材は、木材の薄い板材を接着剤で重ね合わせ、一定方向に積み重ねて作られます。そのため、方向性があり、強度が高いことが特徴です。建築材料や梁、柱、橋桁などに使用されます。

4. 木質セメントボード

木質セメントボードは、木質繊維やセメント、水などを混ぜて圧縮成型したものです。強度や耐久性に優れており、耐火性や防湿性もあります。建築材料として、外壁や内装材、屋根材、防音材などに使用されます。

5. MDF

MDFは、木質繊維を接着剤で圧縮成型したものです。表面は平滑で、加工性が良く、塗装や貼り合わせにも適しています。家具や内装材、床材などに使用されます。 以上は、代表的な集成材の種類の一部です。

集成材の選び方

集成材は、強度や耐久性に優れており、さまざまな用途に利用されています。適切な種類を選び、品質にも注意することで、より良い製品を作り出すことが可能です。

集成材を選ぶ際は、以下の点を確認することが大切です。

1. 使用用途

使用用途に合った種類を選ぶことが最も大切です。例えば、建築材料には、強度や安定性が重要ですが、家具には見た目や質感が求められます。

また、防腐剤や火災に対する耐性が必要な場合には、それに適した種類を選ぶ必要があります。

2. 接着剤の種類

次に、接着剤の種類を確認することが大切です。接着剤は、合板や積層材などの接着に使われます。種類によって、耐水性や耐久性が異なるため、使用環境に合わせた接着剤を選ぶ必要があります。

3. 材質

さらに、品質にも注意する必要があります。集成材は、木材や接着剤によって品質が異なります。欠陥がなく、均一なものを選ぶことが重要です。

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