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振動レベルについての概要、用途、原理などをご説明します。また、振動レベルのメーカー6社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
振動レベル (英: vibration level) とは、物理量より求めた振動加速度に人間の振動感覚補正を加えたものです。
単位はdBです。振動は変位、速度、加速度で測定できますが、人体が感じる振動は加速度を基本にするのが適切と認識されています。振動レベルは、振動公害を規制するために定められたものです。
振動には鉛直や水平の方向性があり、方向別に人の感じ方は差異があります。JIS C1510振動レベル計は、鉛直振動と水平振動について、周波数毎の人の振動感覚を考慮した加速度レベルで表示する計測器です。振動は一般的に鉛直振動の方が、水平振動より強く感じるので、振動規正法は鉛直方向のみが規制されます。
戦後の経済急成長のひずみとして様々な公害が発生し、それに対応するための規制が制定されています。騒音規制法に続いて、振動規正法が制定されました。規制の対象振動は、特定工場等、特定建設作業、道路交通振動です。昼間、夜間に分けて人体の感覚を基準とした振動レベルの数値が決められています。
特定工場等は、自治体が定める指定区域内の工場・事業場です。著しい振動を発生する施設が特定施設として定められています。特定施設は、例えば、金属加工機械、大型圧縮機、土石用又は鉱物用の破砕機、コンクリートブロックマシン、合成樹脂用射出成形機、 木材加工機械などです。振動の規制値は、地域ごとに定められています。
特定建設作業は、著しい振動を発生する建設作業であり、例えば、くい打機作業、建築物などを破壊する作業、ブレーカー作業などが規制対象です。規制値は区域、作業時間帯・期間・作業日などにより、敷地境界線の振動レベルにより定められています。
道路交通振動に対しては、直接の規制ではなく、要請です。道路の周辺の生活環境が著しく損なわれていると判断される場合、市町村長は県公安委員に対し改善を要求します。
振動レベルは、振動感覚補正を行った振動加速度の実効値 (a) の基準振動加速度 (a0) に対する比率の常用対数を算出し、その20倍を言います。下記に式を示します。単位はdBです。
VL = 20log10^(a/a0)
VL: 振動レベル (dB) 、a: 振動感覚補正を行った振動加速度の実効値 (m/s^2) 、a0: 基準の振動加速度 (m/s^2)
a0は日本の振動規正法では、10^-5m/s^2を使用します。振動レベルに、常用対数を使うのは、Weber-Fechnerの法則により、聴覚などと同様に振動の感覚は、刺激の強さの対数に比例することによります。
振動レベルに使用する体感補正は、鉛直方向では4~8Hz、水平方向では1~2Hzの周波数帯域が、他の帯域に比べ感度が高いです。
振動レベルは、目安として人の感覚に応じたdB値が気象庁の震度階級として発表されています。110dB以上では揺れに翻弄され、自分の意思では行動できないレベル、55dB以下では人は揺れを感じないレベルです。
振動規正法の振動レベルは、計量法第71条の条件を満足する振動レベル計を用いて測定を行うことが規定されています。具体的には、JIS C 1510振動レベル計の規定を満足する特定計量器を使用します。
振動測定値は、振動の波形に応じていくつか決定方法が異なり、JIS Z 8735振動レベル測定方法に規定があります。例えば、指示値があまり変動しない場合は、その指示値を測定値とします。指示値が波状に大きく振れる場合は、その最大値の平均値を使用します。
また、指示値が不規則で、大幅に変動する場合は、5秒間隔で100個以上測定し、LV10という方法で値を決めます。以前はこのような方法を人間が読み取っていたのですが、現在では振動レベル計が自動で計算できるようになっています。LV10は統計的な値で、測定した時間の10%を占めるという意味です。
地面振動の測定位置は、敷地又は用地の境界部が原則となりますが、地上面で振動を測定すると、測定の位置によっては異常な振動量を拾う場合があります。原因は地盤の性状によるものです。複数の地点の振動を測定し、振動の伝搬を把握することが必要です。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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