振動計のメーカー16社・29製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
振動計(英語: Vibration meter)とは、被測定物の振動の大きさを測定する装置です。振動の大きさは変位(振幅)、周波数、加速度によって決まります。
測定したい振動の種類や評価したい項目によって、どのパラメーターを測定するかを選択することが重要です。加速度を計測する際は、加速度計と呼ばれることもあります。
振動は様々な要因で発生し、また与える影響も様々なため、振動を測定する目的は非常に多様です。
例えば、地震の震度を測定するための地震計や、ビルやマンション、住宅などの耐震・免震構造の評価に使われます。
また、人体に対する振動には国際規格が定められており、車両・列車等交通システムにおける振動評価や産業機械による振動評価に使用されています。
その他にも、工事による振動など住環境に悪影響を与える、公害振動の測定にも用いられます。
振動計における振動の検出は、ピックアップというマイクのようなものを使用して行われます。ピックアップには圧電式、電磁式、機械式などがあります。
振動によって生じた力が、ピエゾ素子の圧電効果によってその力に比例した電圧に変換されます。ピエゾ素子の表面のひずみを計測するせん断型と、ピエゾ素子におもりを載せた単純な構造の圧縮型に二種類があります。
磁石とコイルによって構成されており、振動によって磁石とコイルの位置関係に応じて起こる電磁誘導で生じた電流の変化を測定します。
MEMS(micro electric mechanical system)半導体素子を使用して、可変電極の変位に応じた静電容量の変化を測定します。
他にもレーザー光のドップラー効果や変位測定を利用した高感度な振動計もあります。これらの方式は測定したい振動の種類とパラメーターによって適切に選択する必要があります。
ピックアップによって電気的な信号に変換された振動はA/Dコンバータによって検出に十分な範囲まで増幅されます。
振動計として多く用いられている圧電型振動センサの使い方について説明します。圧電型振動センサは圧電効果を利用して、振動を検知するセンサです。外力を加えるとその力に比例した電荷を発生し出力します。電荷出力タイプの圧電型振動センサは小型化に有利であり、汎用的に使われます。
センサの固定方法は、非測定物に密着するようにスタッドボルトなどでしっかり固定することが推奨されます。取り付け方法がしっかり固定していないと、フィルタとなってしまい正確な計測ができなくなることがありますので注意が必要です。スタッドボルト以外の固定方法としては、接着剤を用いる方法やマグネットを用いる方法などがあります。
振動を解析する場合、周波数解析が広く用いられます。測定された波形が、どのような周波数がそれぞれどれくらいの強度で含まれているかを調べる方法です。
機械振動の定義は、機械系の運動または変位を表す量の大きさが、ある平均値または基準値よりも大きい状態と小さい状態を交互に繰り返す時間的変化とJISで規定されています。振動は、振幅・周波数・位相の3つの要素からなっています。振動を測定する場合、変位・速度・加速度の3つパラメータがあり、その測定に振動計を用います。
振動の変位、速度、加速度の関係について説明します。一定時間毎に繰り返すような運動を調和振動と呼び、単一周波数で構成されます。その場合の変位、速度、加速度は以下の通りになります。変位を微分することで速度、速度を微分することで加速度が導くことができます。
変位d=Dsin(ωt+Φ)
速度v=Vcos(ωt+Φ)
加速度a=-Asin(ωt+Φ)
ただし、D:片振幅、ω:各速度 ω=2πf、f:周波数f=1/T、T:周期(秒)、Φ:初期位相です。
また環境振動の測定として用いられる振動レベル計については、人体の振動感覚特性に基づいた測定値である振動レベル(dB)によって環境振動の大きさ評価が行われます。これは騒音レベルと同じ考え方で、物理的振動量に人体の感覚特性による補正を行ったうえで、得られた測定値を評価対象としています。
参考文献
https://go.orixrentec.jp/rentecinsight/measure/article-26
https://svmeas.rion.co.jp/support/st_vibrations.aspx
https://www.torex.co.jp/technical-support/application-note/design-guide-for-dcdc-converter/whats-dcdc-converters/
https://svmeas.rion.co.jp/support/st_vibrations.aspx
各種振動計の値をグラフにプロットし、表にしました。ベータ版機能のため一部製品のみの表示となっております。
横にスクロールすると表の全体をご覧頂けます。
製品名 | 小型振動計 Model 4200 | Model-1332B ポータブル振動計/携帯型振動計 デジバイブロ | Model-1022A ポータブル振動計 ミニバイブロ | Model-1422A 低周波数用振動計 低域用ミニバイブロ | デジタル振動計 TYPE2098 | アナログ振動計 TYPE2092A | 小型振動計 TYPE3116/3116A | チャージアンプ6001-AHD、6002-A | testo OH-580A - 振動計 型番 503070 1010 | Model-1607 チャージ振動計 |
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最大変位[μm] | 2000 | 19990 | 1000 | 10000 | 1999 | 3000 | 2000 | 1000000 | 1999 | 1000000 |
最大振動数[Hz] | 400 | 1000 | 1000 | 100 | 1000 | 1000 | 300 | 200 | 1000 | 300 |
会社名 | 日本カノマックス株式会社 | 昭和測器株式会社 | 昭和測器株式会社 | 昭和測器株式会社 | 株式会社ソーテック | 株式会社ソーテック | 株式会社アコー | エミック株式会社 | 株式会社テストー | 昭和測器株式会社 |
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
Metoreeに登録されている振動計のカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
V100シリーズは高感度・低価格を実現したレーザドップラ振動計で従来モデルと比べて約10倍の高感度化を実現しています。
測定対象となる振動の種類に応じて3つの速度レンジがラインナップされています。
測定周波数は0.5 Hz~300 kHzに対応し、最大20 MHzまで拡張可能でハードディスクなどの微小振動まで測定することができます。
最新の高周波電子回路技術をベースにし、高感度と優れたリニアリティを実現しています。
TYPE2098は見やすい大型デジタル表示器を搭載した、現場で使いやすいハンディタイプの小型デジタル振動計です。
3つの測定モードで加速度、速度、変位の測定が可能でHi、Loレンジの切り替えでより高精度な測定が可能です。
測定レンジの上限を超えるとわかりやすく通知してくれるので信頼性の高いデータ取得ができます。
せん断型ピックアップを採用しているので装置自身のコード揺れなどに取るノイズの低減に加え、パイロノイズの影響がありません。
Model I607は測定モードの切り替えによって、加速度、速度、変位の3つが測定できる小型の振動計です。
広帯域で微小レベルから最大レベルまで非常に幅広いダイナミックレンジで測定が可能で、マルチチャンネルの同時測定も可能です。
センサ感度の設定が簡単にできるのでセンサの使い分けが誰でもでき、ハイパス、ローパスフィルタ内蔵で帯域の選択も容易にできます。
通常電荷出力型検出器に加えてプリアンプ内蔵型検出器の使用もできます。
Model 4200は小型・軽量な設計のコンパクトで高精度なハンディタイプの扱いやすい小型振動計です。
オプションとして聴振棒やヘッドホンが用意されており、機械の奥や狭い部分など、通常のセンサーでは手が届かなところでもピンポイントで振動の測定が可能です。
電池を含み、たったの130 gの軽量設計なので持ち運びが苦にならず、単4形アルカリ電池2本で連続12時間の測定が可能な省エネ設計で現場での測定に最適です。
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