ロータリーダンパーのメーカー10社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
ロータリーダンパーは例えばピアノのカバーなど突然倒れると危険な箇所に設置することで、ゆっくりと倒れるようする器具です。
ドアや蓋など何も処置をしていない場合は力のかかり具合により開閉の速度は異なり、力いっぱい閉めると閉める速度も速くなります。しかし、ロータリーダンパーを使用すると、この閉まる速度は力の賭け具合に係わらずほぼ一定になりますので、安全性が高まると共に閉まる際に出る騒音も軽減する効果が得られます。
ロータリーダンパーは家具の扉や自動販売機の取り出し口のドア、各種機器類や測定器など急に閉まったり開いたりすると怪我や事故を起こして危険な箇所などに使用されています。
ロータリーダンパーを使用するとゆっくりと動作するために衝撃が抑えられますので、ガラスなど衝撃に弱く破損しやすい素材を使用している場合には非常に有効な器具になります。また、ゆっくりと閉まると高級感が得られますので、より高級感を演出するためにも使用されています。
ロータリーダンパーはシリコンオイルなどの粘性が高い液体が使用されていますが、この粘性の高い液体内でローターを回転させますと液体からローターが抵抗を受けて制動トルクが得られます。液体内では高速で回転すればするほど抵抗が増しますので、この原理を応用するとローターが速く回転すればするほど強い制動トルクが得られますので、扉を閉める力によらずほぼ一定の速度で扉は閉まることになります。
もちろん、液体を使用した単純な機構ですので力によらず完全に速度が一定となるわけではありません。また、温度により液体の粘度も変わりますので、気温の高い夏には粘度が低下しますので閉まる速度は速くなりますし、逆に気温の低い冬には粘度が上昇しますので閉まる速度は遅くなります。
トルクはロータリーダンパーを右回り、左回りのどちらに回しても発生しますが、クラッチを内蔵させたタイプでは一方向のみに制動トルクを発生させることも可能になります。
参考文献
https://www.takachiho-kk.co.jp/prod/mechanical/damper/rotary_sp/
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
TOKダンパー 有限角タイプは回転する角度が限定されており、扉や蓋など開閉物のスローダウンに最適なロータリーダンパーです。
回転角度内で高トルク域と低トルク域があり、開方向には低トルクとなっており耐久性が高く、豊富なラインナップから選択できることが特徴です。用途としては、トイレ、自販機、ピアノ等、さまざまな部分で使用する事ができます。
取付の形状や、トルク・耐久性等、要望により特注仕様での製作も可能となっています。
FRT-G2シリーズは、薄型が特徴のロータリーダンパーです。両方向に働き、ギヤ付き・ギヤ無しの両方のタイプから選択することが可能です。
オイルの粘性抵抗により発生するブレーキ力(制動力)を利用しており、使用角度には制限がなく、360°以上の回転も可能です。1分間当たり最大50回転までの回転速度に対応しています。
多数標準品を揃えていますが、既製品で対応が困難な場合でも、特注品対応・OEM対応などが可能です。
コンパクトな六角形状を持ち、扉などへの取りつけ・セッティングを簡単に行う事ができるロータリーダンパーで、RoHS10の対応製品です
ダンパー特性は、閉止時間10±5秒であり、10万回の耐久試験後での閉止時間は2.5秒以上となっています。180°の回転範囲内(矢印方向)で適度なダンパー特性を得ることができ、矢印逆方向の回転は無負荷となっています。
用途はバス・列車のハットラック、サービスボックスなどに使用されています。
URD8-3は、インサートタイプのロータリーダンパーです。
回転方向と回転角度に制限が無いことにより、いろいろな開き方に対して対応する事が可能となっています。外径が細いため、取り付け部分の省スペース化及び装置の小型化設計に貢献します。
用途としては、装置のスイッチカバーやテーブルの配線孔カバーなどに使用されています。また、ばねなどと組み合わせて用いることで、用途をさらに広げることが可能となります。
PG-8ASは、スナップフィットタイプのプラスチック双方向ロータリーダンパーです。スナップフィットタイプであるため、取り付けが非常に簡単である事が特徴です。
スムーズな機械的開閉動作の機能を実現し、デリケートな電子機器の保護や、衝撃をやわらげることにより製品の寿命を延ばすことに貢献します。用途としては、アクセスパネルカバー、テレビ、ビデオデッキ、CDプレーヤーなど家電製品のドア部分に使用されています。