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ロケートリングについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ロケートリングのメーカー6社一覧や企業ランキングも掲載しております。ロケートリング関連企業の2025年3月注目ランキングは1位:パンチ工業株式会社、2位:双葉電子工業株式会社、3位:株式会社ナベヤとなっています。
ロケートリングとは、成形機と金型の位置合わせに使用されるリングです。
金型に2本もしくは4本で取付けられ、成形機のノズルと金型のスプルーの位置合わせを高精度に行えるよう作られています。成形機を金型へ取付ける際、ロケートリングは重要な役割を果たしています。金型のスプルーブッシュと成形機の射出ノズルの位置ずれは、射出材料の漏出や成形品の不良につながり、大きなトラブルの原因となります。
ロケートリングは、射出成形機と金型の固定側取付板を位置決めする目的として使用されます。
射出成形機はプラスチックをはじめとする熱可塑性樹脂を加熱溶融して金型に流し込み、冷やして成形する加工機です。射出成形機には樹脂を射出するノズルと、射出された樹脂が通るスプルーブッシュがあります。そのため少しでもズレてしまうと樹脂が正常に流れず成形できません。
金型の固定側取付板の穴の位置を正確に一致させることで、材料の漏れを防ぎ、成形品の品質を安定させます。特に、大型金型や高精度な成形が求められる場合には、わずかなズレでも成形不良の原因となるため、ロケートリングが重要になります。
ロケートリングによる固定の原理は、機械的な拘束、摩擦力の利用、弾性変形による保持の3つの基本メカニズムによって成り立っています。それぞれのメカニズムについて解説します。
ロケートリングの最も基本的な固定原理は、機械的な拘束によって部品の移動を制限することです。これは、ロケートリングをシャフトやハウジングの溝 (グルーブ) にはめ込むことで、物理的に部品の位置を固定する仕組みです。
利点としては、強固なストッパー効果と高い信頼性にあります。一度装着すれば、外部から強い力が加わらない限り、ズレることがありません。また、段付きシャフトやキー溝と併用することで、より確実な位置決めが可能となります。
摩擦力を活用した固定では、ロケートリングが部品と接触することで静止摩擦力が発生し、部品のズレを防ぎます。代表的な例がクランプ式ロケートリングで、ネジを締めることでリングがシャフトを圧迫し、摩擦力によって固定する仕組みです。
また、摩擦ウェッジ機構を利用することで、リングと接触面の間に圧力を増大させ、より強い摩擦固定を実現できます。一方で、摩擦固定は振動や衝撃によって緩みが生じる可能性があるため、長期間安定した固定力を維持するには適切な締め付けトルクの管理が必要になります。
ロケートリングの中には、弾性変形を利用して部品を固定するものがあります。たとえば、波形スプリングワッシャーとの併用では、スプリングの弾力を利用して、振動を吸収しながら部品を押さえつけることが可能です。
さらに、コレットチャック機構を応用したロケートリングでは、軸を包み込むように締め付けることで、均一な圧力を発生させ、高精度な位置決めが可能となります。弾性変形を利用することで、繰り返し着脱が可能であり、振動や衝撃に強いというメリットがあります。
JISでは4種類のロケートリングが規定されています。
A形はテーパのあるタイプで、B形は内穴すらないタイプです。AJ形とBJ形はボルト穴付きで、AJ形はテーパのないタイプ、BJ形はテーパとなっているタイプです。さらに実際の使用によって次のように分類されます。
ロケートリングは、使用環境や金型の設計に応じて標準型・フランジ付き・薄型の3種類に分類されます。標準型は、金型の取付穴に挿入される円筒形状で、最も一般的に使用されるタイプです。フランジ付きロケートリングは、リングの外周にフランジを設けることで、金型取付面にしっかりと密着し、高い固定力を発揮します。
特に、大型金型や高圧射出成形では、フランジの支えによって横方向のズレを防止できるため有効です。薄型ロケートリングは、限られたスペースでの使用を目的としており、金型の設計自由度を向上させます。
ロケートリングの取り付け方法は、ボルト固定式と差し込み式の2種類が主流です。ボルト固定式は、金型の取付板にネジで固定することで、位置ズレを防ぎながら高い精度を確保できます。
一方、差し込み式ロケートリングは、金型の穴に直接挿入するだけで使用でき、金型交換時の作業負担を軽減できる点がメリットです。頻繁に金型を変更する生産ラインや、小型・中型の成形機でよく使用されます。
ロケートリングの材質選定は、耐摩耗性・耐熱性・耐食性など、成形環境の条件に応じた適切な特性を考慮する必要があります。最も一般的なのはスチール製です。硬度と剛性が高く、標準的な射出成形機で広く使用されます。
ステンレス製ロケートリングは、耐食性に優れ、湿度の高い環境や化学薬品を使用するクリーンルーム向け成形機に適しています。また、高温環境での使用には耐熱合金製 (ハステロイ、インコネルなど) が適切です。
適切なロケートリングを選ぶには、金型のサイズや成形機の仕様、使用環境、メンテナンス性などを考慮する必要があります。
ロケートリングのサイズ選定では、外径・内径・高さを適切に決定することが不可欠です。外径は金型の取付穴と一致させ、ガタつきを防ぐ必要があります。大きすぎると装着できず、小さすぎると固定精度が低下し、成形品の寸法不良を引き起こします。
また、ズレがあると材料漏れや充填ムラが発生します。高さについても、金型と成形機の構造に適合するものを選ぶ必要があります。
ロケートリングには標準型、フランジ付き、薄型などの形状があり、それぞれ特定の用途に適しています。標準型 (円筒形) は、最も一般的な形状で、多くの成形機に対応する汎用性の高いタイプです。フランジ付きロケートリングは、リングの外周にフランジが付いており、金型取付面に密着してズレを防ぐ構造になっています。
一方、薄型ロケートリングは、スペースが限られている金型に適しています。ただし、標準型やフランジ付きと比較すると剛性が低くなるため、使用環境を考慮した上で適切に選定することが重要です。
ロケートリングの取り付け方法には、ボルト固定式と差し込み式の2種類があります。ボルト固定式は、ネジでしっかりと固定するため、高精度な位置決めが可能であり、射出圧力が高い成形条件でも安定した固定力を発揮します。
一方、差し込み式は、金型の穴に直接挿入するタイプで、ボルト固定が不要なため、金型交換が容易で作業時間を短縮できます。頻繁に金型を交換する生産ラインでは、作業効率の向上につながります。選定時には、作業頻度や精度要件を考慮し、最適な取り付け方法を選ぶことが重要です。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | パンチ工業株式会社 |
50.0%
|
2 | 双葉電子工業株式会社 |
25.0%
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3 | 株式会社ナベヤ |
25.0%
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