超音波分散機についての概要、用途、原理などをご説明します。また、超音波分散機のメーカー14社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。超音波分散機関連企業の2023年3月注目ランキングは1位:超音波工業株式会社、2位:株式会社ソニックテクノロジー、3位:株式会社日本精機製作所となっています。
超音波分散機とは、超音波により物資の分散や反応を促す装置です。均一化(ホモジナイズ)に用いられるため、超音波ホモジナイザとも呼ばれます。
いくつかの物質を混ぜ合わせるのは加工の基本ですが、例えば水と油など、ただかき混ぜるだけではうまく混ざらないものもあります。
うまく混ざらない原因として、それぞれの粒子の大きさが異なる点が挙げられます。超音波分散機を使用すると粒子を細かく粉砕できるため、各物質の粒子の大きさが揃って混ざりやすくなります。
他の粉砕方法と比べて、ビーズなどの粉砕媒体を使わない分コンタミネーションが起こりにくく、メンテナンスが容易といった特徴があります。
超音波分散機を使用することで、物質の粒子を均一化できます。均一化すると混ぜにくいものどうしを混ぜることができたり、むらが減ることにより品質が安定したりするなど、ものづくりにおいて多くの利点があります。
混合が難しい組み合わせの代表例は、水と油です。これらを混ぜ合わせるために、水にも油にもなじむ性質を持つ界面活性剤が一般的に使用されています。しかし、単純に界面活性剤を添加しただけでは、均一に混ぜ合わせることが困難です。界面活性剤に加えて超音波分散機を併用することにより、水と油を均一に混合できます。
マヨネーズやジュース、クリームといった食品や、インクなど印刷関連品などの製造に、超音波分散機が利用されています。
超音波分散機は、超音波振動を生み出す振動子、振動子を作動させるための発振器、そして超音波を液中に放射するホーンから構成されています。発振器から送られてきた出力は、振動子内の振動素子によって振動に変換され、ホーンから液中に照射されます。
液中で振動を発生させると、加圧と減圧が繰り返されます。この過程で、キャビテーションと呼ばれる細かい真空の泡ができます。この泡が壊れたときに衝撃波が生じ、液中で大きな流れが生まれます。
液中に分散させたいものを入れた直後はその粒子どうしが固まっており、分散しにくい状態です。超音波分散機を使用すると、上記の流れにより、粒子どうしの接触が発生します。これによって粒子の塊が砕かれ、粒子が細かくなることで、物質どうしが混ざりやすくなります。
超音波分散機は、外部から物理的な衝撃を与えるのではなく、粒子どうしの接触により物質を均一化します。そのため分散後の粒子が球状に整いやすいという特徴を持っており、分散の最終工程として使用できます。
参考文献
https://www.mitsuiec.co.jp/ultrasonichomogenizer
http://usmaj.o.oo7.jp/tokasu.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年3月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 超音波工業株式会社 |
18.5%
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2 | 株式会社ソニックテクノロジー |
10.8%
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3 | 株式会社日本精機製作所 |
9.2%
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4 | 日本アレックス株式会社 |
9.2%
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5 | 株式会社マイクロテック・ニチオン |
7.7%
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6 | 株式会社シンキー |
7.7%
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7 | タイテック株式会社 |
7.7%
|
8 | 新科産業有限会社 |
6.2%
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9 | 三井電気精機株式会社 |
6.2%
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10 | シルバーソンニッポン株式会社 |
4.6%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年3月の超音波分散機ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
分散ナノ太郎は、ナノ材料の分散を行うことができる超音波分散機です。ナノ材料として代表的なカーボンナノチューブは凝集しやすいことが知られていますが、同装置の導入によって繊維長を維持しながら均一に分散させた事例があります。
最大処理容量は試験管型のバイアル瓶を用いる場合5mlで、オプションで購入できるSUS容器を使用すれば150mlまで増やすことが可能です。密閉容器内で分散処理を行う機構を採用しており、クロスコンタミ発生の心配がありません。
超音波ホモジナイザーは、実験室レベルのバッチ処理からインラインの連続生産システムまで、さまざまな規模の分散に対応できる超音波分散機です。顔料や染料・エマルジョン食品・コーティング剤など、多岐にわたる製品の分散や剥離などに利用されています。
アドバンスド定発振回路を用いたフルオートチューニングにより、温度や粘度だけでなく、送液における圧力や流量の変化に対しても発振を制御可能です。タイマーや温度リミッターなど、分散操作を行う際に役立つ機能も付属しています。
超音波ホモジナイザーは、30年以上の販売実績があり、さまざまな分散破砕・反応促進用途に適している超音波分散機です。カーボンナノチューブやセラミックの分散や、生化学分野における菌体の破砕など幅広い分野で使用されています。
従来の超音波分散機は試料の物性変化時に発振が停止する問題がありましたが、オートチューニング機能を実装したことで、このような物性変化にも対応が可能です。
また発振に関わる信号データを外部出力する機能が備わり、発振の状況を監視できることで分散操作の再現性が向上しています。
超音波ホモジナイザー LUH150は、ハンディタイプで取り回しがよい小型の超音波分散機です。小型のため試験管・チューブ・遠沈管などサイズの小さい容器に適しており、乳化や分散、細胞の破壊など多様な用途で使われています。
コンバータにはハンドスイッチが付いており、手元で振動子の運転と停止を切り替えることが可能です。コンバータの先端に取付けられているチタン合金製のマイクロチップは、標準で付属している直径3mmのタイプ以外にもオプションで2mmと6mmのタイプが用意されています。