セラミックベアリングについての概要、用途、原理などをご説明します。また、セラミックベアリングのメーカー19社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。セラミックベアリング関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:株式会社TOK、2位:東芝マテリアル株式会社、3位:鹿島化学金属株式会社となっています。
セラミックベアリングとは素材としてセラミックを採用しているベアリングです。金属元素と非金属元素を組み合わせたセラミックを用いているため通常のものに比べて軽量化が可能になっています。
また、腐食や摩耗に対する耐性も金属等の素材を用いた通常のベアリングよりも強いです。そのためセラミックベアリングは通常の大気下環境とは異なる作業環境や使用場所の磁気や電気を考慮する必要がある場合に有用です。
次にセラミックベアリングの使用用途について、この部品の特徴に触れながら説明します。ベアリングに用いられているセラミックの種類を変えることで目的に合わせたバリエーション豊かな製品を作ることが可能です。例えば摩耗や高温に対する耐性が強い素材を用いることで、摩耗が繰り返し起こるような機械でも使用可能になります。
その他、特殊な環境でもこのベアリングは使えるため、他にも衛生に配慮が必要なクリーンルーム、高温環境や真空環境、水中などでのモーターの主軸などやポンプ、検査機器や工作機械など、多岐にわたる用途が挙げられます。以下に利用例を示します。
次にセラミックベアリングの特徴について簡単に説明します。セラミックスとは金属元素と非金属元素を組み合わせて合成される無機化合物であり、金属と非金属を組み合わせているため他の金属に比べて、重量が軽く、腐食や高温に対して耐性があり、硬くて摩耗しにくいという特徴を有しています。
セラミックベアリングはベアリングの素材としてセラミックスを用いているため、通常の金属ベアリングでは利用できないような過酷な環境でも利用することができます。またセラミックスは組み合わせる元素の種類や配合比によって特性を変化させることが可能になるため、使用目的に合わせて様々なベアリングが販売されています。
その他、製品によっては部品の一部をセラミックスではなく樹脂などに置き換えているものもあります。このようなベアリングは動きをスムーズにできるなど、通常のセラミックベアリングとは異なる特徴を有しています。
セラミックベアリングの材質は一般的に窒化ケイ素が使用されており、通常のベアリング材質である高炭素クロム軸受鋼に比べて剛性が高くなっています。そのため、接触応力が高くなり、材質による剛性の差が単純に寿命の差にはなりません。
セラミックベアリングの定格荷重は通常のベアリングと同等と定められていますが、寿命試験では通常のベアリングと同等以上の寿命が確認されており、計算値よりも長くなる傾向があります。寿命に到達したベアリングには通常のベアリングと同様に疲労によるフレーキングが発生します。
また、窒化ケイ素は高炭素クロム軸受鋼の半分程度の質量のため、回転時の遠心力が小さく、発熱も少なくなります。また、窒化ケイ素は熱による変形がほとんど無く、高速回転、高温での使用では通常ベアリングよりも優れた特性を示します。
セラミックベアリングの精度は、通常ベアリングの精度等級が使用されます。技術的には、ISOのGrade3以上のものも製作することが可能となっていますが、価格はかなり高額になります。
ISO-Grade3は直径12.7 mm以下で、直径のバラツキ、真球度が0.08 μm以下と超高精度となっており、回転速度100,000 RPM以上の超高速高精度スピンドルなど、特殊用途に使用されます。
また、セラミックベアリングは通常のベアリングに比べて熱膨張や熱変形が少ないため、温度の高い場所でも精度を維持することが可能で、高温環境での使用にも適しています。
ベアリングの回転精度はベアリング単体の精度も必要ですが、ベアリングを取り付けるハウジングや回転軸の影響がかなり大きく、高精度のベアリングを使用するだけでなく、ベアリングの取付部品や回転軸も高精度に加工する必要があります。特に回転軸は動バランスを取る必要があります。また、組立によっても精度が変わってきますので、高精度回転には、ベアリングの圧入や押えの締め込みなど、熟練の組立技術が必要になります。
参考文献
https://www.ngk.co.jp/academy/course01/00.html
https://koyo.jtekt.co.jp/products/exsev/lineup/ncfa/
http://www.ceramic.or.jp/museum/contents/pdf/2008_08_01.pdf
http://www.mekatoro.net/digianaecatalog/jtekt-exsev/book/jtekt-exsev-P0011.pdf
https://tsubaki-nakashima.com/jp/products/ceramic_balls/silicon_nitride/
Metoreeでは各社カタログを無料で一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
セラミックベアリングのカタログ一覧はこちら企業
株式会社THエンゼル Huizhou Guanghai Electronic Insulation Materials Co., Ltd*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社TOK | 22.3% |
2 | 東芝マテリアル株式会社 | 10.7% |
3 | 鹿島化学金属株式会社 | 8.7% |
4 | 株式会社南海精工所 | 7.8% |
5 | 藤電子株式会社 | 6.8% |
6 | 株式会社KMT | 4.9% |
7 | 名古屋ベアリング株式会社 | 4.9% |
8 | 株式会社吉野 | 4.9% |
9 | 持木鋼球軸受株式会社 | 3.9% |
10 | ブルーオーシャンテクノロジー株式会社 | 3.9% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月のセラミックベアリングページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
Metoreeに登録されているセラミックベアリングが含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。