ガラス温室

ガラス温室とは

ガラス温室

ガラス温室とは、ガラスで覆われた温室のことです。

ガラス温室は、主に農作物や植物の栽培、育苗を目的として使用されます。温室効果によって室内の温度や湿度を制御し、屋外の気象条件から農作物などを保護します。

ガラス温室の使用用途

ガラス温室は幅広い農作物の栽培環境に適しているため、野菜や果実、花、観葉植物などの生育環境を、人工的に作り出す目的で使用されます。また、ガラス温室は試験農場・研究施設・教育機関でも活用されており、新しい品種の育成や生産技術の開発、遺伝子組み換え作物の研究開発なども用途の1つです。

農業以外でも、ガラスケースのようなコンパクトなタイプは、花・野菜などのガーデニングや爬虫類・両生類の生息地に近い飼育環境を作り出すために使われています。

ガラス温室の特徴

長所

1. 気密性
ガラス温室は、特殊なゴムでガラス壁面を固定しているため、気密性・耐風性・耐候性を発揮します。また、気密性の高いガラス温室は、獣害や鳥害による被害を防ぐためにも有効です。

2. 耐久性
ガラス温室は、温室内外の気温変化や風雨、紫外線などの自然環境に対する耐久性が高く、ビニールハウスよりも、長期間の使用が可能です。

3. 透明性
ガラス温室のガラスは、太陽光を効率的に取り込める高い透明性があります。これにより、植物が必要とする光を最大限に利用でき、生育に適した環境を作ります。

4. 熱伝導率
ガラス温室のガラスは、熱伝導率が低く、内部の温度を一定に保ちます。また、遮熱コーティングを施すことにより、夏場の高温や紫外線による影響の軽減が可能です。

短所

1. 病害虫の発生
ガラス温室は、気密性が高いものの、温室内の空気や熱が十分に循環しないと温室内の湿度や温度が上昇しやすいのが短所です。そのため、作物の品質低下や病気、害虫の発生など植物の成長に影響を与える場合があります。

2. 温度管理の難しさ
ガラス温室では、温度管理が重要な課題です。夏場には過熱し、冬場には寒冷化することがあります。温室内の温湿度や室外の日射を自動計測できる換気設備やシステム、二重ガラスの利用により、最適な環境作りが可能です。

3. 高コスト
ガラス温室のガラスは比較的高価な素材であり、建設コストが高くなることがあります。また、二重ガラスは太陽エネルギーを通過しやすく、室内温度をコントロールしやすいものの、従来の強化ガラスの価格の約3倍と高価です。

ガラス温室の種類

ガラス温室は、以下の2種類に大別できます。

1. 大屋根型

単棟・連棟のいずれにも対応した両屋根型のガラス温室です。主に、小・中規模施設として、野菜や花き栽培などで利用されます。

単棟のガラス温室は、天窓と側窓からの換気がしやすい長所があります。連棟のガラス温室は、同じ面積の施設と比較すると建設コストを削減でき、作業性にも優れます。

2. フェンロー型

フェンロー型は、オランダで開発されたガラス温室です。主に、中・大規模施設として、トマト栽培などで利用されます。

間口が狭く軒高が高いため、採光性や適切な空気容量に優れるのが特徴です。また、風速50mにも耐え得る堅牢さを備えています。

ガラス温室のその他情報

1. 換気方法

換気方法としては、温室内に風を送り込むファンや、天窓を開放するなどの方法があります。これにより、新鮮な空気が温室内に取り込まれ、温湿度や二酸化炭素濃度が調整可能です。適切な換気を行うことで、農作物や植物の健康状態を維持できます。

2. 固定資産税

ガラス温室は減価償却資産であり、土地や家屋と同じく建物として課税されるため、固定資産税がかかります。ただし、家屋などのように市町村から通知書が送付される訳ではないため、所得税同様に市町村役場に申告する必要があります。

詳細は、お住まいの地域の税務署や行政機関に問い合わせることをおすすめします。

剪定ハサミ

剪定ハサミとは

剪定ハサミとは 庭木や植物をカットするためのハンディタイプのはさみです。ハサミよりも切れ味がより鋭く、製品によってはグリップ内部にバネやスプリングなどが採用されており、硬い材質も切り易くなっています。

ストッパーが付属しているため、片手でスムーズに開閉することができます。片手がふさがっているシーンでも、効率的に剪定作業ができます。この剪定ハサミは、高い樹木を剪定する「高枝切りばさみ」や、植木の剪定に特化した植木ハサミとは異なります。

剪定ハサミの使用用途

剪定ハサミの使用用途は、植木や盆栽、家庭菜園、花壇での剪定作業によく用いられています。片手で簡単に使えることから、果樹園の成果の切り取りなど、片手で別の物を扱いながら剪定作業が可能です。

枝の直径が2cm程度まで切り落とすことができるため、幅広く使えることが特徴です。刃にはヤニ溝があるタイプやフッ素コーティングされているタイプがあり、ヤニやシブがつきにくくなっています。これにより、長い間機能性を落とさずに使用することができます。

貯水タンク

貯水タンクとは

貯水タンク

貯水タンクとは、水や希釈した液体を貯めるタンクのことです。

ローリータンクとも呼ばれます。農業用や飲料水用、工業用、消防用など、さまざまな場面で使える貯水タンクが存在しますが、本記事では農業用の貯水タンクについて解説します。

貯水タンクの使用用途

貯水タンクは、農作物に散水したり、液肥や農薬を希釈し、防除用として使用したりします。農業用水が通っている場所では、用水路からの水を引いて散布することが可能です。

しかし、直接水を引けない場所や降水量がない時期や地域では、特に貯水タンクが活躍します。雨水を貯めておけば、散布することが可能です。

貯水タンクの特徴

長所

家庭菜園や田畑などで貯水・散水する際に、貯水タンクが活躍します。何度も行き来して水を持ち運ばなくて済みます。また、農業用以外においても、災害時の貯水にも役立つので、場所さえ確保できれば万が一に備えて置くことも可能です。

短所

耐久性があるものでも、長い間日の当たる場所に置いたり、定期的にメンテナンスをしなかったりすると、劣化速度は速くなります。エンジン、モーターなど発熱するものや排気ガスなどが当たると変形する可能性があるので、当たらないように注意が必要です。

場所の確保や使わなくなった時の処分方法まで考慮したうえで購入する必要があります。

貯水タンクの種類

1. 容量による分類

メーカーにもよりますが、100L、250L、500L、1,000Lが主流となります。大きなものですと3000Lのものがあります。

2. 色による分類

オレンジか黒が主流です。オレンジはタンクの中に入っている液体が透けて見えるため、内容量の確認がしやすくなっています。

また、黒は光を通さないので、タンク内に藻が発生しにくく紫外線に強いです。光によって変性しやすい薬剤を入れるのに適しています。

3. 素材による分類

広範囲にポリエチレン製 (PE) ・ステンレス製・FRP製 (繊維強化プラスチック) ・コンクリート製などがありますが、市場で流通されている素材としては、PEが代表的です。

PEは原価が安く、成形しやすいので、用途の広い樹脂として知られています。また、耐久性・耐薬品性・耐衝撃性・耐寒性に優れています。

4. その他

ドレン口に向かって傾斜がついているタイプのものだと、排水時に傾けなくても液体が残らず洗浄がしやすくなります。また、設置しやすいパレット付きのタイプもあります。

排水口がバルブ状になっており、動力噴霧器と連結し、農作物に散布することができるもの、コック状になっており、好きな量だけコックを開いて使用するものもあります。

貯水タンクの選び方

貯水タンクを選ぶ際は、サイズが重要なポイントになります。特に家庭菜園のようなコンパクトな場所に設置する場合、サイズもコンパクトなものがおすすめです。サイズが合っていないと、農作物の陰になり、生育の妨げとなります。

また、液肥や農薬を希釈し散布する場合も、畑の広さや作る農作物によって、選ぶ容量が変わります。農作物の生育初期には、散布量は少ないので、比較的容量の小さいものでも問題ありません。

なすやトマトなど木の状態に成長する農作物、生育後期の農作物は、散布する量も増えるので、容量の大きなものが適しています。

貯水タンクの使い方

貯水タンクを使用する前は、必ず用途ごとにタンクを変えることが重要です。特に農薬に使用するタンクは注意が必要となります。

液肥・農薬散布に使用する際、使用する量を考慮して希釈します。貯水タンクに動力噴霧器のホースを入れて、ホースから液剤を吸い込めるようにし、散布用のノズルを使って対象の農作物に散布します。液剤がタンクの底に溜まらないように撹拌するのがポイントです。作った液剤は最後まで使い切ります。

また、使用後は放置したままにせず、3回以上洗浄することが重要です。農薬の成分が残っていると、次回混入禁止の薬剤を使用した場合に、悪影響が及ぶ可能性があるうえ、タンク内の劣化の原因にもなります。貯水に関して意外と忘れがちなのが、貯水タンクの移動です。

水が入った状態での移動は困難なので、田畑などに長期間置く際は、散水の導線や場所を考える必要があります。また、メンテナンスを適切に行わないと、藻やボウフラが発生しますので、定期的に水を抜いて清掃することが大切です。

保温シート

保温シートとは

保温シート

保温シートとは、一定の温度を保持するためのシートのことです。

農業では、農作物を寒冷地や冬期に保護するために使用されます。保温シートは断熱効果を兼ねているものも多く、室内の冷気対策、浴槽のお湯の温度保持、食品や飲み物の保温など様々な場面で使用される便利な資材です。

なお、本記事では、農業用の保温シートに特化して解説します。

保温シートの使用用途

保温シートは、農園芸において頻繁に使用される資材です。主に、トンネル掛けやベタ掛け、浮き掛け栽培に使用され、農作物や植物の保温・防霜・生育促進・品質向上などに役立ちます。

また、ハウス用には、シート間に空気を蓄えた中空構造の保温シートが多用されます。軽量で扱いやすく保温性が高いため、燃料費の大幅削減が可能です。

保温シートの特徴

長所

1. 土壌温度の上昇
保温シートを土壌表面に敷くことで太陽光を吸収して熱を蓄えるため、土壌温度を上昇させます。春先や秋口などの気温が低い時期でも、植物の生育を促進できます。

2. 風雨や霜からの保護
保温シートを活用することで、風雨や霜から農作物を保護できます。これにより、農作物の生育が安定し、品質の向上が期待できます。

透光性・透水性が良いポリビニルアルコール素材の保温シートを用いた場合は、効果的に土壌を保温できるだけでなく、保温シートの上から農薬散布することが可能です。ほかにも、観葉植物の室内での冬越しに保温シートを用いることで、軒下での冬越しが容易になります。

3. コスト削減
保温シートによって農作物などの温度管理が簡単になり、暖房にかかる燃料費を削減できます。また、保温シートは比較的安価で耐久性が高く、長期間使用できるため経済的です。

短所

1. 収穫への影響
保温シートを使用することで、作物が必要とする日光や風を遮ってしまう可能性があります。また、保温シートによって風や水分の影響を受けずに育つことができる反面、収穫期間が延びる場合があります。

2. 暑さによる影響
保温シートは、夏場には熱を蓄えやすくなるため、作物に悪影響を与える可能性があります。急激な気温上昇時は、保温シートを外すか、めくり上げるなどの対処が必要です。

3. 初期コストがかかる
大規模な農場で使用する場合は大量の保温シートが必要になるため、初期コストがかかる点は短所です。

保温シートの種類

農業用保温シートの素材は不織布が一般的で、主に以下のような化学繊維で製造されます。

1. ポリエチレン (PE)

ポリエチレンは一般的なプラスチック素材です。耐久性・耐候性があり、柔軟性もあるため、農業用の保温シートの素材として広く使用されています。また、ポリエチレンは比較的安価で、リサイクルが可能です。

2. ポリプロピレン (PP)

ポリプロピレンはポリエチレンと同様にプラスチック素材ですが、一般的にポリエチレンよりも高価です。また、ポリエチレンに比べて強度が高く、耐熱性・軽量性・耐久性に優れています。

3. ポリビニルアルコール (PVA)

ポリビニルアルコールは合成樹脂の1種で、一般的な保温シートの素材ではないものの、透光性・透水性・吸湿性・耐候性・耐久性に優れているのが特徴です。芝生の保温シート素材としても用いられます。

保温シートの選び方

保温シートは、使用用途によってさまざまな製品があり、厚さや素材などが異なります。使用する場面や目的に合わせて適切な種類を選ぶことが大切です。

農業用保温シートを選ぶ際には、以下の点に着目して選ぶことをおすすめします。

1. 耐久性

保温シートを屋外で使用する際は、耐久性が重要です。耐久性の高い保温シートを選ぶことが必要です。

2. 保温性能

保温シートの主な目的は、農作物を寒さから守ることです。各メーカー記載の保温性能などを参考に選ぶと良いです。

3. 厚み

保温シートの厚みは、保温性能や耐久性に影響します。ただし、メーカーによっては軽量かつ薄くても適切な機能を持つ製品が販売されているので、比較して選ぶことが大切です。

4. 価格

保温シートには様々な価格帯のものがあります。必要な機能や性能を満たす製品を選ぶと同時に、予算内で収まるように選んでください。

パイプソー

パイプソーとは

パイプソーとは、その名前の通り、パイプの切断に最適なのこぎりです。パイプソーの種類にもよりますが、切断できる材質の幅は広く、木材などの天然素材、塩ビなどの樹脂系だけでなく、アルミや銅といった金属を切断できる仕様も市販されています。

一般的なノコギリは木材を対象として設計されており、木目を縦に切るか、横に切るかの違いで、両側にタイプの異なる歯が備わっています。一方で、パイプソーは片側だけに、比較的目が細かい刃が緻密に配列されていることが特徴です。

パイプソーの使用用途

パイプソーの使用用途は、主には、農業用地に設置するパイプの切断です。例えば、排水を促す塩ビ配管や、地中に埋めてあるコルゲート管が該当します。パイプソーは、用地の拡張や、配管の敷き直し等の際、配管類の調整に活用されています。

配管を切断した後に、ジョイントや角度付きのユニットを接続するため、切断面はバリが出にくいタイプが適しています。

また、パイプに限らず、多種多様な資材の加工にも使用できます。例えば、金属切断用のパイプソーなら、ビニールハウスの支柱だったり、補助用の樹脂製のガイド柵も切断可能です。

コルゲート管

コルゲート管とは

コルゲート管とは、暗渠排水により、地中の水捌けを促す配管です。

地中に水分が大量に残っていると、根を伸ばしている作物が土から熱や空気を取りこめず、生育に支障がきたします。コルゲート管は配管壁面に小さな穴が開いており、地中の余分な水分を取り込むのが役割です。内部に浸透してきた水分は流れを作り、配管内を流れていきます。

農地や畑における水はけは、基本的に溝で対応していますが、溝から離れたエリアではコルゲート管が活躍します。配管径は50mmから150mm程度で、ポリエチレン製のパイプが主流です。配管の接続部分は、ソケット付き、もしくはソケットとキャップ付きのタイプがあります。

コルゲート管の使用用途

コルゲート管の使用用途は、農地、土地、庭先回りの地中の水抜きです。特に農地では、雨の後や、余剰の散水により地中に水が滞留してしまうと、農作物が育ちにくくなります。さらに、地中に限らず地上でも水たまりになり、作物の根が露出したり、根腐れの原因になります。

そこで、コルゲート管は雨が多く多湿なエリアや、水はけしにくい地質に重宝されます。特に佐賀県や新潟県などの低平地を多く持つエリアは、水はけのために多用されています。

コルゲート管の特徴

長所

コルゲート管は波状のひだを持つという特徴から、柔軟性に富み流体に乱流効果を与えます。軽量で強度が高いため、扱いやすく施工が簡単です。また、価格が低く耐用年数が長いことから、低コストで使用できるというのも大きな特徴です。

コルゲート管には細かな穴が開いており、集水性、排水性に優れますが、単体ではなく塩ビ管と併用されることがあります。これは、特にコルゲート管が砕石などの疎水材として優秀なためです。

短所

コルゲート管は扱いやすいというメリットがありますが、施工時におおまかに設計図を作ったり地面を深く掘ったりという作業が必要になるため、自宅の庭などに施工したいと考えてもなかなか難しいという面があります。

コルゲート管の種類

コルゲート管には様々な直径のものがあります。また、4m~50mなど幅広い長さのものが販売されており、施工に必要な長さのものを選ぶことができます。

コルゲート管は波状のひだを持つことが特徴ですが、内側が波状になっているとスムーズに液体が流れません。この問題をを解消することができる、内側が平らに加工された製品があります。詰まりをなるべく防ぎたいと場合に有用なタイプです。

コルゲート管の選び方

コルゲート管は直径、長さの種類が非常に豊富です。施工する予定の面積や予想される排水量、施工時に掘ることの出来る深さと照らし合わせて選ぶ必要があります。

コルゲート管を選ぶ際の注意点は、コルゲート管に似た「コルゲートチューブ」という製品と間違わないことです。コルゲートチューブは配線をまとめる際に用いる製品で、コルゲート管と比較すると小さいですが見た目が非常に似ています。

大きさや使用用途が大きく異なるため、ネット通販等で購入を検討する際はよく確認する必要があります。

コルゲート管の使い方

コルゲート管を施工する際、まず地形や土壌の状態を観察、調査し排水先を決めておきます。次に、コルゲート管をどのように配置するか排水ルートを定め、排水先に向かってスムーズに水が移動するよう勾配をつけながら溝を掘っていきます。この時、疎水材の露出や排水能力の低下を防ぐために30㎝以上の深さまで掘ることが重要です。

十分穴が掘れたら、底に砕石と呼ばれる大きな砂利を敷きコルゲート管を設置します。コルゲート管の周囲は完全に隠れるまで疎水材で埋め戻し、透水シートや不織布で包み込みます。最後は掘った土や砂、真砂土で埋め戻し終了です。

最終排水先は必ず地下の透水層まで穴を掘り、排水後の水の流れを確実に確保しておくことがポイントとなります。

防寒テムレス

防寒テムレスとは

防寒テムレスとは、厚手の素材で作られた防寒用作業グローブのことです。

防寒テムレスは、外部からの水を防ぎつつ、内部で発生した湿気を逃す「透湿防水」という機能が備わっています。これにより、ハードな作業でも、発汗で蒸れることがなくなります。

名称は、水は通さないのに湿気は通す特徴から、「手+蒸れ+レス」で、テムレスと名付けられました。通常の手袋の場合、内部が蒸れると、その湿気により手が冷えやすくなります。

それが原因で、作業に支障が出たり、体調にも影響を及ぼしたりすることも多いです。しかし、防寒テムレスを使用すると、そのようなトラブルを防ぐことができます。さらに、従来の防寒手袋と比較すると約1/3の重量なので、非常に使い勝手も良いです。

防寒テムレスの使用用途

防寒テムレスは、冬場や寒冷地で作業する場合や非常に冷たい水や氷を扱う作業を行う場合、雨や雪が降る中で作業する場合などによく用いられています。また、作業者の素肌が弱かったり、長時間水仕事をして手荒れがひどかったりするときにも役立ちます。

表面はゴム製なので、素手で掴んだ場合よりも掴んだものを放しにくいです。このため、ビニール紐や工具などの金属類を扱う場合でも、滑りにくく落としてしまうことがなくなります。収穫時はもちろんのこと、農作業全般に活用できるグローブです。

防寒テムレスの特徴

長所

1. 軽くて薄い
素材にポリウレタンを使用しているため、とても軽いです。従来の防寒手袋と比較すると約3分の1の重さで、非常に軽く薄いのが特徴です。そのため、手の感覚がしっかり伝わってきます。

2. 寒くても柔らかい
ポリウレタン製のため、低温下でも柔軟性を保ち、指の曲げ伸ばしがスムーズに行なえます。メーカーで行ったJISの低温曲げ試験では、-60℃の環境下でも柔軟性が保たれるという試験結果が出ています。

3. 保温性
防寒テムレスの内側には、指先から手の甲まで、柔らかいボアタイプの裏起毛が施されています。薄手ながら外側の冷たさを直接手に感じず、保温性に優れています。

4. 透湿防水機能
透湿性と防水性を兼ね備えた素材を使用しています。汗などの湿気は外部に逃してムレを軽減し、外からの水を内部に通さない構造になっています。

5. 滑りにくい
防寒テムレスは、特殊な樹脂を外側全体にコーティングしているため、高い滑り止め効果があります。あらゆる作業現場で動作の安全性や正確性を向上させます。

短所

1. 石油のような匂いがする
防寒テムレスは購入したばかりだと、石油のような匂いがします。使用しているうちに徐々に消えていきますが、人によっては気になる匂いです。

2. デザイン性が低い
防寒テムレスは作業用手袋として開発されているので、あまりお洒落なデザインはありません。そのため、作業中にファッション性を求める方にはおすすめできません。

防寒テムレスの種類

防寒テムレスのサイズは、M・L・LL・3Lの4種類と幅広く展開されています。カラーバリエーションは、主にブルーとオリーブグリーンの2種類です。

また、サイズによって防寒テムレスの裾のカラーも変わります。性能はどのメーカーを選んでも、大きな違いはありません。

防寒テムレスの選び方

防寒テムレスは、4種類のサイズと2種類のカラーから選べます。細かくサイズが示されているので、自分の手の大きさと作業時の着脱のしやすさを考えて、少しゆとりのあるサイズを選ぶのがおすすめです。

冬の登山やウィンタースポーツで使用する場合は、インナーグローブの上から防寒テムレスを着用することがあります。その際は、インナーグローブ分の厚みを考慮した上でサイズを決めることが大切です。

防寒テムレスのその他情報

防寒テムレスの代表的なメーカー

防寒テムレスを発売しているショーワグローブから、アウトドア・スポーツユーザー向けに「TEMRES」という黒い防寒テムレスが販売されています。今までの防寒テムレスの機能をそのままに、作業用手袋を感じさせないデザインが特徴です。

アウトドア向けに作られており、バックルとドローコードがついているモデルもあります。

ワイヤーロープ

ワイヤーロープとは

ワイヤーロープ

ワイヤーロープとは、原料をSUS304のステンレス鋼で作られており、pvcコーティングで保護されたワイヤーです。耐摩耗性、耐食性があり、雨風に晒される過酷な場面でも用いることができるロープです。更に、高温・低温においても強度の低下がほとんどありません。

硬度が高く、機械的な消耗に強いだけでなく、表面が滑らかで接する他の資材や人を傷つけません。フレームラインは細い亜鉛メッキ鋼線で編まれているため、簡単に曲げて巻くことができます。

ワイヤーロープの使用用途

ワイヤーロープは、農業の様々なシーンで利用されています。丈夫で長持ちするため、ハウス栽培の骨組みの一部に使用されています。また、遮光カーテンやフィルム等のレール代わりに、また、蔦系の作物の成長に合わせて、蔦の支線として利用されています。

代表的な例では、トマトの栽培に採用されているハイワイヤー栽培に使用されています。柔軟に、そして自由に配線できることから、様々なシーンで活用されています。材質がSUS314ステンレス鋼が使用されており、耐錆性が優れていることから、海辺近くの畑で重宝されています。

ニームケーキ

ニームケーキとは

ニームケーキとは、肥料・土壌改良剤の一種です。

インドで自生するニームの果実を圧搾機で絞って液体を抽出したのがニームオイル、残った固形分がニームケーキです。ニームケーキに使用される部位によって、効能が異なります。

ニームの有効成分としては、アザディラクチンを含む20種類以上が確認されています。ニームケーキには肥料効果の他、高い土壌改良効果もあり、有用微生物を増やすことで、根が生長しやすい環境を作り出せます。

ニームケーキの使用用途

ニームケーキは害虫対策として、園芸、家庭菜園、農業といった幅広い分野で利用されています。特にセンチュウやネキリムシ、ヨトウムシなどの土壌に害をもたらす虫の駆除に効果的です。

また。害虫対策だけでなく、土壌改良効果も期待できるため、農地として若い土地の整備にも適しています。具体的には、野菜ではトマトやミニトマト、ナス、きゅうり、ハーブなどの栽培です。バラなどの花や、リンゴなどの果樹に対しても効果を発揮します。

長所

1. 植物を病害虫から守る
ニームケーキを用いることで、大切な植物を病害虫から守ることが可能です。理由としては、ニームケーキに含まれるアザディラクチンという成分が、病害虫の成長ホルモンの働きを阻害することが挙げられます。具体的には、病害虫の脱皮や羽化を防いだり、病害虫の食欲を減退させたりする効果が期待できます。

2. 安心して使用できる
一般的に、防虫や殺虫の効果がある薬剤等は、植物や土壌への影響が不安視される場合も少なくありません。その点ニームケーキは植物由来の成分から作られるため、植物や土壌だけでなく、人間や動物などにも無害です。

実際にニームケーキは家畜の飼料に使われたり、お茶として飲まれたりすることもあります。このようにニームケーキは、天然の防虫剤として使用することが可能です。

3. 土壌改良効果が期待できる
ニームケーキを土壌に撒いてしばらくすると、真っ白いカビのようなものが発生します。これは病原菌の抑制や有機物の分解に役立つ放線菌です。放線菌には発病抑止力があるため、土壌病害を防ぐことができます。

さらに植物の根の張りが良くなったり、有機物を分解する酵素の働きにより肥料吸収の効率が高まったりする効果も期待できます。

短所

1. 効果が持続する期間が短い
ニームケーキの効果が持続する期間は、およそ1~2ヶ月ほどとされています。そのため、ニームケーキを効果的に使うためには、定期的に土壌へ追加することが必要です。作業効率を求めるのであれば、他の肥料等の使用を検討することもおすすめです。

2. 害虫が発生する前に使用する必要がある
ニームケーキは種まきや植え付けと同時に使用する必要があります。これはニームケーキが、病害虫の発生後では十分な効果を発揮できないからです。ニームケーキを使用する場合は手遅れになることがないよう、あらかじめ準備しておくことが大切です。

ニームケーキの種類

ニームケーキには、使用する原料によって種類が分けられます。具体的には、果実を丸ごと使ったもの、種子だけを使ったもの、種子の殻を取り除いた後に残る核だけを使ったものがあります。この3種類の中で有効成分が最も多く含まれるのが、核だけを使ったタイプのものです。

また、実際に販売されているニームケーキには、たばこやハーブ、マリーゴールドなど天然由来の成分と組み合わせたものなど、様々な種類のものがあります。

ニームケーキの選び方

ニームケーキは目的に応じて、適切な種類のものを選ぶことが大切です。またニームケーキの有効成分は分解されやすいため、短期間で使い切れる量のものを選ぶことも大切です。開封後は半年以内で使い切れるよう、計画的に使うようにします。保管場所には、直射日光の当たらない通気性の良い場所が最適です。

ニームケーキの使い方

ニームケーキは週に1回程度、土に撒いて使用します。土中に深く混ぜ込むのではなく、浅く広く撒くことで効果が出やすいのが特徴です。なお、目の前の害虫を退治したいのであれば、より速効性のあるニームオイルとの併用がおすすめです。

ニームオイルは希釈して植物に吹きかけることで、病害虫の予防だけでなく植物に栄養分を与える効果も期待できます。

ラバースプレー

ラバースプレーとは

ラバースプレーとは、一般的な塗料と違い、乾くとゴム状になるスプレーです。塗料が含まれているため、外装の色替えや、質感のカスタマイズが可能です。また、乾燥するとゴム被膜が形成されるため、汚れの付着防止や傷耐性が向上すると共に、滑り止めにも役立つ便利なアイテムです。

ラバースプレーには水性と油性があり、カラーも豊富です。無溶剤で、樹脂やゴム等を侵さず、素材を選ばない滑走剤です。高級シリコーン配合で、樹脂パーツにすばらしい光沢を与えます。ゴム素材であるため、太陽の直射日光などで温度が上昇しても、130℃付近でも使用可能です。ゴム素材の強じんな保護皮膜を作りますが、簡単に手で剥がせることが特徴です。

ラバースプレーの使用用途

ラバースプレーは、乾燥後に汚れにくいことから、外気が当たる場所に使用できます。例えば、ハウス栽培用のハウスです。樹脂パーツ脱着時のパーツへの負荷を軽減します。刃先、研磨部品、金型、工具などの保護および防錆に優れているため、日々仕様する道具類のメンテナンスに重宝されます。

ワイヤーや鋼線に塗布することで、滑走性を改善します。また、パッキン類・ゴム類の固着やベタツキの防止にも活用できます。古い設備の接続部分や鍵穴の潤滑性を改善し、作業のストレスを軽減します。一般的に、樹脂パーツ間、樹脂・金属パーツ間の潤滑を促し、キシミ音を削減します。スプレーをするだけで、樹脂パーツのつや出しや、金属部品の保護と防錆を担う万能なスプレーです。