防寒テムレス

防寒テムレスとは

防寒テムレスとは、厚手の素材で作られた防寒用作業グローブのことです。

防寒テムレスは、外部からの水を防ぎつつ、内部で発生した湿気を逃す「透湿防水」という機能が備わっています。これにより、ハードな作業でも、発汗で蒸れることがなくなります。

名称は、水は通さないのに湿気は通す特徴から、「手+蒸れ+レス」で、テムレスと名付けられました。通常の手袋の場合、内部が蒸れると、その湿気により手が冷えやすくなります。

それが原因で、作業に支障が出たり、体調にも影響を及ぼしたりすることも多いです。しかし、防寒テムレスを使用すると、そのようなトラブルを防ぐことができます。さらに、従来の防寒手袋と比較すると約1/3の重量なので、非常に使い勝手も良いです。

防寒テムレスの使用用途

防寒テムレスは、冬場や寒冷地で作業する場合や非常に冷たい水や氷を扱う作業を行う場合、雨や雪が降る中で作業する場合などによく用いられています。また、作業者の素肌が弱かったり、長時間水仕事をして手荒れがひどかったりするときにも役立ちます。

表面はゴム製なので、素手で掴んだ場合よりも掴んだものを放しにくいです。このため、ビニール紐や工具などの金属類を扱う場合でも、滑りにくく落としてしまうことがなくなります。収穫時はもちろんのこと、農作業全般に活用できるグローブです。

防寒テムレスの特徴

長所

1. 軽くて薄い
素材にポリウレタンを使用しているため、とても軽いです。従来の防寒手袋と比較すると約3分の1の重さで、非常に軽く薄いのが特徴です。そのため、手の感覚がしっかり伝わってきます。

2. 寒くても柔らかい
ポリウレタン製のため、低温下でも柔軟性を保ち、指の曲げ伸ばしがスムーズに行なえます。メーカーで行ったJISの低温曲げ試験では、-60℃の環境下でも柔軟性が保たれるという試験結果が出ています。

3. 保温性
防寒テムレスの内側には、指先から手の甲まで、柔らかいボアタイプの裏起毛が施されています。薄手ながら外側の冷たさを直接手に感じず、保温性に優れています。

4. 透湿防水機能
透湿性と防水性を兼ね備えた素材を使用しています。汗などの湿気は外部に逃してムレを軽減し、外からの水を内部に通さない構造になっています。

5. 滑りにくい
防寒テムレスは、特殊な樹脂を外側全体にコーティングしているため、高い滑り止め効果があります。あらゆる作業現場で動作の安全性や正確性を向上させます。

短所

1. 石油のような匂いがする
防寒テムレスは購入したばかりだと、石油のような匂いがします。使用しているうちに徐々に消えていきますが、人によっては気になる匂いです。

2. デザイン性が低い
防寒テムレスは作業用手袋として開発されているので、あまりお洒落なデザインはありません。そのため、作業中にファッション性を求める方にはおすすめできません。

防寒テムレスの種類

防寒テムレスのサイズは、M・L・LL・3Lの4種類と幅広く展開されています。カラーバリエーションは、主にブルーとオリーブグリーンの2種類です。

また、サイズによって防寒テムレスの裾のカラーも変わります。性能はどのメーカーを選んでも、大きな違いはありません。

防寒テムレスの選び方

防寒テムレスは、4種類のサイズと2種類のカラーから選べます。細かくサイズが示されているので、自分の手の大きさと作業時の着脱のしやすさを考えて、少しゆとりのあるサイズを選ぶのがおすすめです。

冬の登山やウィンタースポーツで使用する場合は、インナーグローブの上から防寒テムレスを着用することがあります。その際は、インナーグローブ分の厚みを考慮した上でサイズを決めることが大切です。

防寒テムレスのその他情報

防寒テムレスの代表的なメーカー

防寒テムレスを発売しているショーワグローブから、アウトドア・スポーツユーザー向けに「TEMRES」という黒い防寒テムレスが販売されています。今までの防寒テムレスの機能をそのままに、作業用手袋を感じさせないデザインが特徴です。

アウトドア向けに作られており、バックルとドローコードがついているモデルもあります。

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