コルゲート管

コルゲート管とは

コルゲート管とは、暗渠排水により、地中の水捌けを促す配管です。

地中に水分が大量に残っていると、根を伸ばしている作物が土から熱や空気を取りこめず、生育に支障がきたします。コルゲート管は配管壁面に小さな穴が開いており、地中の余分な水分を取り込むのが役割です。内部に浸透してきた水分は流れを作り、配管内を流れていきます。

農地や畑における水はけは、基本的に溝で対応していますが、溝から離れたエリアではコルゲート管が活躍します。配管径は50mmから150mm程度で、ポリエチレン製のパイプが主流です。配管の接続部分は、ソケット付き、もしくはソケットとキャップ付きのタイプがあります。

コルゲート管の使用用途

コルゲート管の使用用途は、農地、土地、庭先回りの地中の水抜きです。特に農地では、雨の後や、余剰の散水により地中に水が滞留してしまうと、農作物が育ちにくくなります。さらに、地中に限らず地上でも水たまりになり、作物の根が露出したり、根腐れの原因になります。

そこで、コルゲート管は雨が多く多湿なエリアや、水はけしにくい地質に重宝されます。特に佐賀県や新潟県などの低平地を多く持つエリアは、水はけのために多用されています。

コルゲート管の特徴

長所

コルゲート管は波状のひだを持つという特徴から、柔軟性に富み流体に乱流効果を与えます。軽量で強度が高いため、扱いやすく施工が簡単です。また、価格が低く耐用年数が長いことから、低コストで使用できるというのも大きな特徴です。

コルゲート管には細かな穴が開いており、集水性、排水性に優れますが、単体ではなく塩ビ管と併用されることがあります。これは、特にコルゲート管が砕石などの疎水材として優秀なためです。

短所

コルゲート管は扱いやすいというメリットがありますが、施工時におおまかに設計図を作ったり地面を深く掘ったりという作業が必要になるため、自宅の庭などに施工したいと考えてもなかなか難しいという面があります。

コルゲート管の種類

コルゲート管には様々な直径のものがあります。また、4m~50mなど幅広い長さのものが販売されており、施工に必要な長さのものを選ぶことができます。

コルゲート管は波状のひだを持つことが特徴ですが、内側が波状になっているとスムーズに液体が流れません。この問題をを解消することができる、内側が平らに加工された製品があります。詰まりをなるべく防ぎたいと場合に有用なタイプです。

コルゲート管の選び方

コルゲート管は直径、長さの種類が非常に豊富です。施工する予定の面積や予想される排水量、施工時に掘ることの出来る深さと照らし合わせて選ぶ必要があります。

コルゲート管を選ぶ際の注意点は、コルゲート管に似た「コルゲートチューブ」という製品と間違わないことです。コルゲートチューブは配線をまとめる際に用いる製品で、コルゲート管と比較すると小さいですが見た目が非常に似ています。

大きさや使用用途が大きく異なるため、ネット通販等で購入を検討する際はよく確認する必要があります。

コルゲート管の使い方

コルゲート管を施工する際、まず地形や土壌の状態を観察、調査し排水先を決めておきます。次に、コルゲート管をどのように配置するか排水ルートを定め、排水先に向かってスムーズに水が移動するよう勾配をつけながら溝を掘っていきます。この時、疎水材の露出や排水能力の低下を防ぐために30㎝以上の深さまで掘ることが重要です。

十分穴が掘れたら、底に砕石と呼ばれる大きな砂利を敷きコルゲート管を設置します。コルゲート管の周囲は完全に隠れるまで疎水材で埋め戻し、透水シートや不織布で包み込みます。最後は掘った土や砂、真砂土で埋め戻し終了です。

最終排水先は必ず地下の透水層まで穴を掘り、排水後の水の流れを確実に確保しておくことがポイントとなります。

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