モールカッター

モールカッターとは

モールカッターとは、室内の床や壁に配置する配線モール、配線カバーなどを切断するための工具です。モールの底の形状に合わせて、刃の受け部は平らになっているものが多く、切断したい角度を示すガイドがついているものもあります。

似ている工具に、ダクトカッターや塩ビカッターがありますが、いずれも受け部の形状が異なります。モールカッターを使って切断することで、切断面のバリや引っかかりなどの残留物の付着を防ぎ、カッターなどで切断したときよりもきれいな断面に仕上げることができます。

モールカッターの使い方

切断したいモールをモールカッターの刃部分に挟み、固定します。ガイドがついているモールカッターの場合は、モールを切断したい角度に合わせます。

モールを固定したら、ハンドルを手で握って刃を閉じることで切断します。ラチェット機構(切断方向にのみ刃が動く機構)を採用しているモールカッターの場合は、ハンドルを軽く広げると、刃部分が自動的に全開になります。

切断したいモールを受け部に固定し、ハンドルを握って刃を閉じたあと、ハンドルを少し緩めることでラチェット機構が作動します。

モールカッターの選び方

モールカッターを選ぶときは、最大切断能力と、切断可能な材質を必ず確認します。また、受け部の形状や刃部分の構造、機能性が作業する環境や目的に適しているものを選びます。以下にモールカッターを選ぶときのポイントをまとめます。

  • 受け部の形状
    受け部が平らになっているフラットタイプのモールカッターは、モールを正確にまっすぐ切断したいときに便利です。受け部に角度を示すガイドがついているため、45度や135度などモールをさまざまな角度にきれいに切断することができます。

    受け部が湾曲しているタイプのモールカッターは、切れ味良くモールを素早く切断することができるため、切断作業にスピードが求められるときに便利です。あまり目につかない場所の配線モールの切断や、処分するモールを小さくしたいときに活用されます。

  • 刃部分の構造
    ラチェット機構(切断方向にのみ刃が動く機構)を採用しているモールカッターの場合は、切断能力が高く、少ない力で確実に切断することができます。
  • 機能性
    モールカッターを使用していないときや作業を中断しているときに刃が開いたり動いたりしてしまわないように、刃部分のロック機能がついていると安全です。また、モールを刃部分で固定しておくためのストッパーがついているものは、切断中にモールがずれることなく、正確に切断することができます。

ダクトカッター

ダクトカッターとは

ダクトカッターとは、電気設備の配線を保護、収納する配線ダクト端子台カバーなどのプラスチック素材を切断するための工具です。

ダクトカッターは基本的に片側にのみ刃がついており、切り刃と受け部の構造から成り立っています。この構造によって、受け部で配線ダクトを固定し、刃部分が受け部までしっかり動くことによって確実に切断することができます。

また、ダクトカッターを使って切断することで、配線ダクトの切断面が乱れたり、切断中に割れたりすることを防ぎ、カッターやノコギリなどで切断したときよりもきれいな断面に仕上げることができます。

ダクトカッターの使い方

切断したい配線ダクトをダクトカッターの刃部分に挟み固定します。

ハンドルを手で握って刃を閉じることで切断します。このとき、ゆっくり力をかけることで切断中に配線ダクトが割れることを防ぐことができます。特に、切断し始めたとき、切断し終わるとき、気温が低いときは配線ダクトが割れやすいので注意が必要です。

切断後は、切断面にバリ(切断時の残留物)が付着している場合があるため、プラスチックニッパーなどで取り除きます。切断するときに切断物が飛び散る可能性があるため、保護メガネを着用すると安全です。

ダクトカッターの選び方

ダクトカッターには、一般的な配線ダクトを切断するものや、エアコンの配線ダクトを切断する専用のものがあります。ダクトカッターを選ぶときは、最大切断能力と、切断可能な材質を必ず確認します。また、刃部分の長さや構造、機能性が作業する環境や目的に適しているものを選びます。以下にダクトカッターを選ぶときのポイントをまとめます。

  • 刃部分の構造
    ラチェット機構(切断方向にのみ刃が動く機構)を採用しているダクトカッターの場合は、切断能力が高く、硬い配線ダクトでも小さな力でゆっくり切断することができます。配線ダクトに対して一度に大きな力がかからないため、切断中に割れることを防ぐこともできます。
  • 機能性
    ダクトカッターを使用していないときや作業を中断しているときに刃が開いたり動いたりしてしまわないように、刃部分のロック機能がついていると安全です。
  • エアコン配線ダクト切断用のダクトカッター
    エアコン配線ダクトを切断するためのダクトカッターは、刃の受け部に凹凸がついており、配線ダクトの内側のへこみを受け部に合わせてから切断します。受け部部分が特徴的なため、エアコン用配線ダクトを切断する以外には向いていません。

電工ハサミ

電工ハサミとは電工ハサミ

電工ハサミとは、電気工事の現場で配線整備をするときに、電話線やコンピュータ配線などの配線を切断するための工具です。また、自動車などのメンテナンスや設備機器、家電などの配線作業にも使われます。

電工ハサミは普通のハサミよりも刃部分が短く分厚いため、少ない力で配線を切断することができます。配線工事で使われる配線は、内側にある本線を傷めないよう、外側を硬く柔軟性のある素材でおおわれています。そ

のため、普通のハサミでは切断することが難しく、切断できた場合でも切断面が乱れます。電工ハサミで配線を切断することで、少ない力できれいな切断面を残すことができます。

電工ハサミの使い方

切断したい配線を刃部分に挟み、ハンドル部分を手で握って刃を閉じることで切断します。

切断中に配線が逃げないように、刃部分にしっかり挟み込みます。配線が硬い場合は、刃先よりも刃の奥部分に配線を挟み込んだ方が少ない力で切断することができます。切断したい配線に対して刃を直角にあてることで、切断時に配線がずれたり、逃げたりすることを防ぐことができます。

刃部分にロック機能があるものは、切断作業が終了したらロックをかけてから収納します。

電工ハサミの選び方

電工ハサミを選ぶときは、最大切断能力と、切断可能な材質を必ず確認します。さらに、ハンドルの形状や機能性もさまざまなものがあるため、作業する環境や目的に合わせて適切なものを選びます。以下に電工ハサミを選ぶときのポイントをまとめます。

ハンドルの形状

ハンドル部分が、ペンチニッパーなどと同じ形状をしているスティックタイプの場合は、ハンドルをしっかり握ることができるため、刃部分に力が伝わりやすく、切断力が非常に高くなります。しかし、普通のハサミのようにハンドル部分が円形になっておらず、指で刃部分の操作ができないため、細かい作業や高所での作業には向いていません。

ハンドル部分が、普通のハサミのように円形になっているタイプの場合は、指で刃部分の操作ができるため、手首を返しながら細かい作業をすることもできます。また、ハンドル部分に指をかけているため、電工ハサミを落下させる危険性も低いです。しかし、指の力で刃部分を動かすため、切断力はあまり高くありません。

機能性

腰道具として頻繁に持ち歩いて使う場合は、軽量で収納時に刃部分が開いてしまわないようにロック機能がついているものや、安全ロープが取り付けられる穴がついているものがおすすめです。

釘打ち機

釘打ち機とは

釘打ち機は電動で釘を木材に打ち込むことができる道具です。手動で釘を打ち込む場合に比べ、手間や時間、労力がかからないのが利点です。木材を加工する場合など頻繁に釘を打ち込む場合には釘打ち機を使うことで飛躍的に作業効率がアップします。

コンプレッサに接続して使用する高圧の釘打ち機から、狭い場所でも使える充電式の釘打ち機まで様々なものがあり、幅広い場面で活躍します。安全に使用するために、使用用途に合った釘打ち機を選ぶ必要があります。

釘打ち機の使用用途

釘打ち機は初心者でも簡単に扱うことができ、素早く釘を打ち込むことができます。そのため工事現場や木材の加工場から家庭でのDIYまで幅広く使われます。

家庭で使われる際には家具の組み立てや修理などに使われることも多いです。特に小型の釘打ち機は片手で扱うことができるものも多く打ち込む力も強いため、最も汎用性が高いタイプの釘打ち機です。

また近年ではレンタルや中古品も出回っており、より低価格で気軽に釘打ち機を使うことができるようになっています。

釘打ち機の選び方

釘打ち機を選ぶ際のポイントをご紹介します。

釘打ち機の種類

釘打ち機には様々な種類があります。以下にその一部をご紹介するので、使用用途に合ったものを選ぶようにしましょう。

  • 高圧ロール釘打ち機: 高圧ロール釘打ち機は、コンパクトなボディと力強さがその特徴です。高圧で釘を打ち込むことができるうえ低反発なので初心者にも簡単に扱うことができます。
  • 常圧ロール釘打ち機: 高圧ロール釘打ち機に比べると出力は劣りますが、比較的高圧で釘を打ち込むことができ、コストパフォーマンスに優れているのが特徴です。気軽に釘打ち機を買ってみたい場合におすすめです。
  • バラ釘打ち機: 連結した釘を打ち込むのではなく、一本一本手で釘を立てて打ち込みます。釘を打つ位置を細かく調節することができ、狭い場所での作業などに適しています。

釘の連結方法

釘打ち機に装着する釘の連結方法にはワイヤー連結釘とプラシート連結釘の2種類があります。

  • ワイヤー連結釘: ワイヤー連結釘は弾詰まりしにくく、コストパフォーマンスに優れています。釘の長さにも様々な種類が用意されています。
  • プラシート連結釘: プラシート連結釘はワイヤー釘よりも強固に釘が連結されており、崩れにくいのが特徴です。そのため持ち運びをする場合や、短い釘を扱う場合にはプラシート連結釘が適しています。

釘の種類

釘を打ち込みたい材質によって、様々な種類の釘が用意されています。

仕上げ用に用いられるフィニッシュネイラは釘が目立ちにくく仕上がりがきれいです。一方ブラッドネイラはホッチキスの針のような形をしており、釘は目立ちますが布状のものを固定する場合に適しています。

刃研ぎグラインダー

刃研ぎグラインダーとは

刃研ぎグラインダー

画像出典元: Amazon

刃研ぎグラインダーは刃物を研ぐことに特化したグラインダーです。一般家庭に置かれるハサミや包丁などの研磨から、農業用・工業用の刃物の研磨まで幅広く対応しています。

刃研ぎグラインダー以外にもコンクリートを研磨するグラインダーや金属を切断するためのグラインダーがあります。これらをまとめてグラインダーと呼ぶことが多く、手で持って使うものをディスクグラインダー、据え置き型のものを卓上グラインダーと呼び分ける場合もあります。

刃研ぎグラインダーの使用用途

刃研ぎグラインダーは様々な刃物を研ぐことができます。製品によって形状や対応する刃物が異なるため、研ぎたい刃物に対応した刃研ぎグラインダーを選ぶ必要があります。

包丁やハサミを研ぐことを目的とした刃研ぎグラインダーや、チップソーなどの農機具や各種機械に取り付けられた刃物を研ぐのに適した刃研ぎグラインダーなどがあります。

刃研ぎグラインダーは片手で持って刃物に当てることで簡単に扱うことができるため、初心者でも扱うことができる工具です。

刃研ぎグラインダーの選び方

刃研ぎグラインダーを選ぶ際のポイントをご紹介します。

  • 刃の外径
    グラインダーの外径によって使用可能な刃の外径が異なるため、研磨したい材料の大きさに合わせて選ぶ必要があります。最も一般的な外径は100mmと125mmです。
  • 電源方式
    刃研ぎグラインダーには充電式のものとAC電源式のものがあります。

    充電式刃研ぎグラインダーはコードレスであるため持ち運びに便利ですが、AC電源式に比べると出力が若干劣ります。

    AC電源式刃研ぎグラインダーは安価で種類が豊富に展開されています。出力も強力で安定しているという特徴があります。

  • 付加機能
    刃研ぎグラインダーには様々な機能が搭載されたものがあります。以下にその一例を示すので、用途に合わせて必要な機能を選ぶようにしましょう。

電子制御
電子制御システムによってグラインダーの回転数を一定に保つ機能です。刃研ぎグラインダーを長時間連続使用する場合に便利です。

ブレーキ機能
電源を切ると自動的にブレーキがかかる機能です。刃研ぎグラインダーを何度も止めたり動かしたりする場合に便利です。

変速ダイヤル
グラインダーの回転数を調節することができます。様々な出力で作業をしたい場合に便利です。

スライド丸ノコ

スライド丸ノコとはスライド丸ノコ

スライド丸ノコとは、自動で回転する円形の刃を使って木材を切断する電動工具の1種です。

木材を切断する目的で用いられる電動工具には、スライド丸ノコの他にも、手持ち式の丸ノコや卓上丸ノコがあります。スライド丸ノコは、台座に取り付けられた電動の丸ノコを木材の上に下して、スライドさせて木材を切断することが可能です。

手持ち式の丸ノコは、手で丸ノコを動かすことで、木材を切断します。そのため、台座と刃が一体となったスライド丸ノコに比べて切断する位置がずれやすいデメリットがあります。

卓上丸ノコは丸ノコと異なり台座と刃が一体となっています。スライド丸ノコのように振り下ろした刃をスライドさせることができないため、切り込み深さや切断幅を調節できません。

スライド丸ノコの使用用途

スライド丸ノコは手動のや電動の丸ノコと違い台座と刃が一体となっているため、切断する位置や角度がずれません。正確な切断面が必要となる場合や、同じ切断面で複数の材料を連続して切りたい場合などに適しています。

また、スライド丸ノコは切り込み深さを正確に調節できるため、一定の深さの溝を掘る「溝切加工」も行うこともできます。職人による加工現場から家庭でのDIYまで、使用分野は幅広いです。

スライド丸ノコの原理

スライド丸ノコの原理は、電気を動力源として、小さなモーターを使って円形の鋸刃を高速で回転させ、この高速で回転する刃が木材を切断します。また、スライドの名前が示すように、丸ノコがガイドレールやスライド機構などによって、まっすぐにスライドする仕組みがあります。

これにより木材を、長い切断範囲でまっすぐに切断可能です。さらに、切断角度の調節や直角だけでなく切断面に傾斜をつけることもできます。これらの機能が組み合わさって、スライド丸ノコが幅広い用途に対応できる道具となっています。

スライド丸ノコの種類

スライド丸ノコには、電源式と充電式の2種類があります。

1. 電源式 (コード式)

充電式に比べて出力が大きく、安定しているのが特徴です。また作業中に電源切れが起きる心配がないため長時間の作業に適しています。電源式にはコンセントのある場所でしか使えない、コードが邪魔になる可能性があるデメリットもあります。

2. 充電式 (コードレス式)

コードレスであるため持ち運びがしやすく、場所を選ばずに使うことができるメリットがあります。電源式と同じ出力を出すことができる製品も存在するため、高出力で持ち運びのしやすいものを選ぶことも可能です。電源式に比べ価格帯は高くなります。

スライド丸ノコの選び方

スライド丸ノコを選ぶ際には、まず使用目的と作業環境を考慮します。大規模な作業や頻繁な使用を予定しているなら、耐久性とパワーがある電源式が良いです。また、一方で移動が多い作業や電源のない場所での使用を予定しているなら、コードレス式が便利です。

1. 切断能力

スライド丸ノコの切断能力は、切り込みの深さと切断可能な幅があります。丸ノコの刃の外径は、165mmまたは190mmのものが一般的です。分厚い材質を切断する場合は切り込み深さの深い、刃の外径190mmの丸ノコがついたものを選ぶのが良いです。

切断幅が広いスライド丸ノコであるほど、スライドする長さが大きく、スライド丸ノコのサイズも大きくなるので、価格は高くなる傾向にあります。

2. 切断する材料の種類と大きさ

大きな木材を切断する予定があるなら、大きな刃と高い切断能力があるものが適しています。また、金属やプラスチックを切断する必要がある場合は、それらの材料に対応した刃を選ぶことが重要です。

3. 安全性

指や手を保護する安全装置がついているもの、刃が停止するまでの時間が短いものなど、安全機能が充実しているものを選ぶのが好ましいです。

4. 価格とブランド

予算内で、信頼できるブランドのものを選ぶと安心です。また、アフターサービスや保証期間も考慮に入れたほうが好ましいです。

カテゴリー
転職

【2021年】メーカー海外営業の転職情報

メーカーの海外営業への転職を希望する方向けに、メーカー海外営業の転職に強い求人転職サイトを実際に調べてみましたので是非ご覧ください。

メーカー海外営業の転職に強い求人・転職サイト

メーカー 海外営業

2021年12月6日時点での各転職求人サイトのメーカー海外営業の求人数を調べた結果、エン転職が最も、メーカーの海外営業案件の掲載が多いサイトでした。

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エン転職

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スケーラー

スケーラーとは

スケーラーとはニードルと呼ばれる針を打ち込むことで塗装や錆びを除去することができる道具です。歯医者などで使われる歯石を除去するスケーラーと区別してニードルスケーラーやエアニードルスケーラーと呼ばれることが多いです。エアータガネ、エアーニードルタガネなどの名称が使われる場合もあります。

コンプレッサと接続してニードルを何度も往復させることによって塗装や錆びを落とします。スケーラーの形状やニードルの規格に様々なものがあります。

スケーラーの使用用途

スケーラーはニードル(針)を素早く打ち込むことで、壁面などにこびりついた硬い物質を剥がすことができる道具です。

溶接後の壁面についたスラグや鉄板などの金属表面の錆びを除去する時以外にも、コンクリートの目荒らし、サンドブラスト加工など物質の表面をざらつかせる場合に使用することができます。

またニードルを打ち込む時の圧力を利用して溶接部分の強度を高めるという使い方をすることもできます。ピストル形とストレート形の2種類が存在しますが、ストレート形の方が打ち込むニードルが多いため汎用性が高いです。

スケーラーの選び方

スケーラーを選ぶ際のポイントをご紹介します。

形状

スケーラーの形状にはピストル形とストレート形の2種類があります。

  • ピストル形のスケーラーはその名の通りピストルのような形をしており、様々な方向に向かって剥離作業を行うことができるという特徴があります。
  • ストレート形のスケーラーは細長い直線状の形をしているため、奥まった場所や狭い場所に差し込んで使うことができます。

打撃数

スケーラーの打撃数は一分間あたりに何本のニードルが打ち込まれるかを表すbpmまたはrpmによって表記されます。値が大きいほど様々な場面での使用が可能となります。一般的に3000~4000程度のものが多く、ストレート形の方がピストル形よりも打撃数が大きい傾向にあります。

ニードルの規格

スケーラーによって打ち込まれるニードルの径と長さには様々なものがあるため、スケーラーを使用したい範囲の面積などによって選ぶ必要があります。最も標準的な規格は径2mm×長さ180mm、または径3mm×長さ180mmです。

コンクリートバイブレーター

コンクリートバイブレーターとは

コンクリートバイブレーターとは、まだ固まっていないコンクリート (レディーミクストコンクリート、生コン) を締め固める建設機械です。

コンクリートは、型枠に流し込んだ後に振動を加えることで、コンクリートの流動性がよくなり、密度が高くなります。この作用により打設時に混入した空気を除去し、かつ骨材を均等に分布させることができます。

昔はコンクリートバイブレーターのような機械がなかったため、型枠を木槌などで叩いたり、竹の棒でコンクリートを何度も突き刺していました。そのため、生コンを打込むことを「打設」と呼ぶようになったと言われています。

コンクリートバイブレーターは年々進化しており、電源ケーブルを引回さずに作業ができるコードレスタイプや、電源のON/OFFを自動で行うシステムを搭載したタイプなど、軽量で便利な製品も開発されています。

コンクリートバイブレーターの使用用途

コンクリートバイブレーターは、主に建設現場やコンクリート製品の製造過程で使用されます。

具体的な使用例は下記のとおりです。

  • ビルや橋梁など、コンクリート構造物の打設
  • 住宅の基礎や擁壁などのコンクリート打設
  • 側溝や擁壁などのコンクリート二次製品の製造
  • コンクリート舗装の締固め
  • テストピースの製造

コンクリートの強度や品質の向上を目的に、多くの場所で使用されています。

コンクリートバイブレーターの原理

一般的なコンクリートバイブレーターは、モーターが内臓された本体と先端にある振動部、フレキシブルシャフトや電棒などで構成されています。様々な形や大きさの振動部により、打設されたコンクリートに振動を伝えることで、コンクリートの材料を均一化し密度を確保します。

振動の仕組みは大きく分けて2種類あり、コンクリート内部へ直接差し込み振動を伝える「内部振動方式」と外側から間接的に振動を伝える「型枠振動方式」です。コンクリートバイブレーターは「内部振動方式」に該当し、多くの現場で使用されています。

コンクリートの締固めは、適切に行うことで良質なコンクリートに仕上がります。振動を与えすぎると材料と水分が分離してしまう「ブリーディング」をおこし、締固めが不十分だと表面が凸凹になる「ジャンカ」の原因になります。これらは、見栄えが悪くなるだけでなく、コンクリートの強度不足の問題が生じるため、施工する際は注意が必要です。

コンクリートバイブレーターの選び方

コンクリートバイブレーターは製品により、電源方式や振動部の形状、振動部直径などが異なるため、それぞれの特徴を把握し、使用目的に合ったものを購入することが大事です。

1. 電源方式

AC電源方式と充電方式があります。電源が確保可能で、かつケーブルの取り回しに支障がない施工現場ではAC電源方式を使用します。電源の確保が困難な施工現場では充電式を用いると良いです。

なお、充電式は14.4V、18V、36Vがあり、電圧が高いほど強い振動が得られますが、重量が重くなる傾向があります。

2. 振動部の形状

コンクリートバイブレーターは、下記の4つのタイプに分類されます。それぞれ振動部の形状が異なるため、用途に応じ適切なタイプを選ぶことが大切です。

フレキシブル型
ホース部分が自在に曲がることから、電棒型が使用できない場所でも使用できます。過密配筋現場や壁・梁などの狭い隙間などの締固めで使用されます。

電棒型
振動部が棒の形をしたバイブレーターで、軟性はありませんが振動が少ないのが特徴です。鉄筋の多い立ち上がり部分や工場におけるコンクリート加工などで使用されます。

ヘラ型
振動部の形状がヘラの形になっているタイプです。U字溝や集水桝などの薄物コンクリート製品の製造で使用されます。

パンチ型
気泡が抜けにくい傾斜面の気泡抜きや、狭い型枠のコンクリート製品などの表面仕上げで使用されるバイブレーターです。また、護岸ブロックや根固めブロックなど、大型の製品の製造にも使用されます。

3. 振動部の直径

コンクリートバイブレータの振動部直径は、作業効率に関わる大きな要素です。振動が有効とされる範囲は振動部直径の10倍程度と考えられており、直径が大きいほど有効範囲が広くなり、締固めの回数が少なくなります。作業目的にあった大きさの製品を使用することで、作業効率が向上し作業時間短縮につながります。

コンクリートバイブレーターのその他情報

使用上の注意点

コンクリートバイブレーターを、使用する時は以下の点に注意します。

  • 等間隔に垂直に差し込みます。
  • 振動をかける時間は15〜20秒程度とします。それ以上かけると材料分離を引き起こす可能性があります。
  • 鉄筋コンクリート造の場合は、バイブレーターを内部の鉄筋に接触させないように作業します。
  • コンクリートバイブレーターを差し込んだままの状態で、電源を切らないようにします。
  • 振動工具であることから、適度に休憩を挟む、もしくは防振手袋を使用します。

鉄筋ベンダー

鉄筋ベンダーとは

鉄筋ベンダーとは鉄筋を切断するための道具で、てこの原理を利用して手動で動かすものや、電源式・充電式のものなどがあります。金属鋸でも鉄筋を切断することができますが、鉄筋ベンダーは鉄筋を切断することに特化して設計されているため、手動の鉄筋ベンダーでも金属鋸より小さな力で簡単に鉄筋を切断することができます。

手動・電動以外に切断方法にもブロック式とチップソー式がありそれぞれ仕上がりや作業のしやすさに特徴があるため、用途に合ったものを選ぶ必要があります。

鉄筋ベンダーの使用用途

鉄筋ベンダーは鉄筋を切断するための道具で、金属鋸で切断するよりも効率的に作業することができます。そのため鉄筋を連続して何本も切断する必要のある建設現場などでは鉄筋ベンダーが重宝されます。工事の規模が大きくなればなるほど大量の鉄筋を切断する必要があるため、効率よく作業できる鉄筋ベンダーが求められます。

また鉄筋ベンダーがあれば鉄骨を組んだ後の鉄筋を切断することもできるため、建設現場では必須の道具です。

鉄筋ベンダーの選び方

鉄筋ベンダーを選ぶ際のポイントをご紹介します。

動力源

鉄筋ベンダーの動力源には手動、電動、充電の3種類があります。

  • 「手動で動く鉄筋ベンダー」はてこの原理を利用しています。電動式や充電式とは異なり、場所や状況を選ばず使用することができるのが特徴です。てこの原理や油圧を用いているため、それほど大きな力を使わずとも鉄筋を切断することができます。
  • 「電動式の鉄筋ベンダー」は手動のものに比べ出力が多きく、コンパクトであるのが特徴です。収納に場所をとらない、効率よく作業ができるなどの利点がありますが、電源をとれる場所でないと使用できない、状況によってはコードが邪魔になるなどの問題もあります。
  • 「充電式の鉄筋ベンダー」は電動式のようなパワフルさと手動式のような扱いやすさを兼ね備えた鉄筋ベンダーです。短い充電時間で長時間使用することができますが、高価なものが多いです。

切断方法

鉄筋ベンダーの切断方法にはブロック式とチップソー式があります。

  • ブロック式は主に電動式や充電式で用いられる最も一般的な切断方法で、鉄筋を押しつぶすことによって切断します。効率よく鉄筋を切断することができますが、切断面が粗くなるという特徴があります。
  • チップソー式はブロック式とは異なり切断面がきれいに仕上がるというメリットがありますが、粉塵が舞いやすく長時間作業すると刃が摩耗するという難点があります。