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黒アルマイトについての概要、用途、原理などをご説明します。また、黒アルマイトのメーカー8社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。黒アルマイト関連企業の2024年10月注目ランキングは1位:株式会社東陽理化学研究所、2位:株式会社中央電研、3位:株式会社東研工業となっています。
黒アルマイトとは、アルマイト処理を施したアルミニウムの表面を染料で黒く着色した、カラーアルマイトの一種です。
アルマイトとは、アルミニウムを陽極で電気分解することで表面を酸化被膜で覆う、アルマイト処理を施したアルミニウムのことを指します。そのままのアルミニウムよりも腐食に強いのが特長です。
加工の前後処理などで光沢の具合を変えることができるため、つや消し黒色アルマイトや光沢黒色アルマイトなどの種類があります。使用する製品の機能や見た目の装飾などの特徴に合ったものを選ぶことが可能です。
黒色アルマイトは、高い耐食性や耐摩耗性に加えて、強硬度と絶縁性などを有していることから、アルミ製品や、日用品などの身近なものから、電気機械や自動車や船舶まで幅広く使用されています。
具体的な製品には、お弁当箱や水筒、鍋などの調理器具といった生活用品、自動車や半導体の部品、医療機器などの産業機器や、船舶や航空機などの内装などです。また、光沢黒アルマイトやつや消し黒色アルマイトは光学製品などに用いられています。
黒アルマイトは、「①アルミニウム素地のアルマイト処理」「②アルマイトの染色」という順番で製造されます。
図1. アルマイトの模式図
アルマイト処理は、アルミニウムを陽極として電解を行い、アルミニウム表面にアルマイト皮膜を作る処理方法です。アルマイト処理では、まず電解液中にアルミニウム素地の表面が溶け出してからアルマイト層が形成されるため、皮膜は無孔質のバリアー皮膜、多孔質皮膜の2層から構成されます。
アルマイト皮膜は硬く、耐摩耗性・耐食性に優れており、下のアルミニウム素地を保護することができます。メッキ処理が被メッキ物を陰極として電解を行い、表面に金属膜を析出させる処理方法であるのに対し、アルマイトはアルミニウム素地を陽極として用い、それ自体を電気分解する手法です。
図2. アルマイトに対する染色と封孔処理
前述の通り、アルマイト皮膜には多孔質皮膜の層が形成されます。黒アルマイトの製造においては、染色槽に投入し、この空洞部分に黒い染料を流して、セルに吸着させた後、吸着させたら封孔処理を行って空洞を塞ぎます。
アルマイトの酸化被膜の厚さによって、染料を吸着する量が変わるため、より濃色を出したい場合は、皮膜の厚みを大きくして、吸着させる染料の量を増やさなければなりません。光沢黒色アルマイトやつや消し黒色アルマイトは、化学薬品を用いて前処理を行っています。
光沢黒色アルマイトは、アルマイト素地に光沢を付加したものです。反対に、つや消し黒色アルマイトの場合は、マット加工を施すことで光沢を消しています。
黒アルマイトは、膜厚と染料の観点から分類することができます。
黒アルマイトの標準的な膜厚は約10~30μmです。10μm以下など膜厚が薄い場合、表面の被膜に対する染料の付着量が少なくなり、充分な効果が得られません。特にムラのない黒色を得たい場合には、ある程度の膜厚を確保する必要があります。
また、30μm以上の厚い膜も形成できますが、細長い管の内部やとがった形状の内側部分 (鋭角部分) などの物理的制約がある箇所には適用できません。黒アルマイト処理によってできる被膜の性能は材料により大きく異なるので、染料との相性を考慮しつつ、膜厚を検討する必要があります。
図3. 代表的なクロム錯体有機アゾ染料の構造
黒アルマイトの染料で代表的なものとして、有機系クロム錯体染料が挙げられます。この染料の分子は金属クロムに有機配位子が1:1もしくは1:2で結合した構造です。
有機配位子がクロムと錯体化することで、単体の場合よりも耐光性や耐熱性が増しています。被膜の孔径が数百Åであるのに対し、染料分子のサイズがおよそ数十Åであるため、染料分子が被膜の孔の中に入り込み、吸着することで着色します。
主な有機配位子はベンゼンやナフタレンなどの芳香環に、ニトロ基やアゾ基などの発色性を示す置換基が結合したものです。また、溶剤への溶解性を高めるためにスルホン酸基、ヒドロキシ基、アミノ基などが結合した染料も開発されています。
黒アルマイトでは、太陽光に含まれる紫外線や熱の影響で染料分子が分解し、変色や退色が起きることがあります。基本的に有機系の染料を使用していることが原因です。そのため、近年では紫外線などに強い染料も開発されています。
参考文献
https://www.toshin-alumite.jp/knowledge/
https://www.masudakagaku.com/business/
http://www.akg.jp/puresijyon/products/black_alm.htm
http://www.senpoku.co.jp/eng/alumite.html?lid=2
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sfj1989/50/4/50_4_315/_pdf/-char/ja
http://toeidenka.co.jp/assets/doc/Q&A_160921.pdf
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年10月の注目ランキングベスト4
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 株式会社東陽理化学研究所 |
25.0%
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2 | 株式会社中央電研 |
25.0%
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3 | 株式会社東研工業 |
25.0%
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4 | 株式会社エージェンシーアシスト |
25.0%
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