照度センサー

照度センサーとは

照度センサー

照度センサーとは、周囲の明暗を感知するための人感センサーの1種です。

周囲が暗くなると自動的に点灯、明るくなると自動的に消灯する機能や、ディスプレイの輝度を人間がちょうどよいと感じる程度に調整する機能を有しています。照度センサーの種類は、大きくフォトトランジスタを用いる品種、フォトダイオードを用いる品種、フォトダイオードにアンプ回路を追加した品種の計3種類に分類することが可能です。

照度センサーは、電子機器の消費電力の削減や表示画面の画質改善に貢献できる技術といえます

照度センサーの使用用途

照度センサーは、ディスプレイや液晶画面の明るさの検出、照明のON/OFFを自動化するための周囲の照度測定などに広く用いられています。

例えば、携帯電話やスマートフォン機器において、周囲の明るさに応じた液晶バックライトの輝度コントロールが可能になることを利用して、液晶画面表示の視認性向上や低消費電力化に寄与しています。ディスプレイに搭載されると、自動的に視認性を調整することが可能です。

また、カメラや光通信など、幅広い分野で採用される、需要が伸びてきている技術の1つです。

照度センサーの原理

照度センサーは、受光部分に入射された光の照度を電流に変換するフォトダイオードやフォトトランジスタを用い、その出力電流をセンサー機能として使用可能な電流値まで増幅する回路により実際の光の明るさを電気的な値に変換することで、センシングしています。

すなわち、明るさによってフォトトランジスタに流れる電流が変化し、そのことにより回路内に設置されている抵抗の両端では明るさに応じた電圧が現れ、光を検出しますが、一般のフォトダイオードの出力電流は微弱であることから、通常はトランジスタで増幅してから出力します。

また、受光素子は人間の目が感じることができる波長と同範囲の分感度特性を有することが必要です。しかし、一般的に受光部に使用されているフォトダイオードは、人の目には見えない赤外線領域外にも感度があるため補正が必要です。

赤外線領域に分光感度のピークをもつサブのフォトダイオードを搭載することで、メインのフォトダイオードからサブのフォトダイオードを引き算します。それによって、人間の目が感じることのできる視感度に近い分光感特性を得られるような仕組みです。

照度センサーのその他情報

1. 照度センサーの出力構成

照度センサーにもさまざまな構成の商品があり、受光部のフォトダイオードやフォトトランジスタからの出力電流をアナログ回路で電圧値に変換し出力する非常にシンプルなものから、アナログ-デジタル変換部とその先のデジタル制御部、およびSPI等のシリアルインターフェイスを有する高機能なタイプまで、市場の用途に応じて多種多様な照度センサーが存在します。

SPIインターフェイスがあれば、マイコン等からの制御が比較的容易にソフトウエアで対応可能で、きめ細かいアプリケーションの制御に追従できます。通常、このような場合はセンサーASIC化された小型の専用ICを用いることで、小型高機能な照度センサー製品を実現しています。

2. 照度センサースイッチ

照度センサーを使用した応用製品として、照度センサースイッチがあります。このスイッチを使用すると、部屋の照明を外部の明るさに合わせて自動的にON/OFFすることが可能です。例えば、大規模なオフィスでは通常、各エリア毎に照明のスイッチがあり、そのスイッチより照明のON/OFFを行っているため、照明センサーを取り付けることでこれらの作業の自動化を実現できます。

照明センサースイッチを取り付けるメリットは、外部の明るさに合わせて照明を自動的にON/OFFできるようになるだけではありません。高機能の照度センサースイッチでは、照度によって照明を間引いて点灯させることも可能です。これらの機能の設定は、照度センサーとは別に設置するコントローラーから設定することができます。

コントローラーからはどの程度の照度でどの位置の照明をON/OFFするか、どの曜日及び時間帯で機能を有効にするかなどを設定可能です。また、季節によっても設定照度を変更可能な照度センサーも存在します。

このように照度センサーをオフィス等に取り付けることで、時間や季節、外の天気の状況によって屋内の各部の照明の照度を適切にコントロールすることが可能になります。このような取り組みは、結果として節電にもつながります。

参考文献
https://xtech.nikkei.com/dm/article/WORD/20060306/114191/
https://cgi.jp.sharp/corporate/rd/36/pdf/101_08.pdf
https://www.sensor-sk.com/hikari/hika01_hikari.html#n8

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