シボ加工

監修:株式会社日本エッチング

シボ加工とは

シボ加工とは様々な製品の表面に凹凸などの装飾を施す表面処理技術のひとつです。サンドブラスト(ビーズブラスト)工法やケミカルエッチング処理、放電加工、レーザー、切削、彫刻などありとあらゆる工法で表現されています。

金属(金型・平板・ロール)・プラスチック・ガラス・石など、あらゆる物が持っている素材の表情を引き出し、 高級感や付加価値を高めます。

プラスチック金型、ブロー金型、ゴム金型、ダイカスト金型、ガラス金型、ロール金型など、また金型以外ではプラスチック製品表面にシボ塗装などシボ加工風の仕上げなどで用いられることも多々あります。 梨地模様、砂目模様、皮模様、幾何学模様、ロゴ、ヘアライン、ディンプルパターンなど様々な模様が存在します。

シボ加工の使用用途

主にシボ加工は製品外観向上目的(プラスチック表面の美観向上)で使用されています。射出成形、ブロー成形、押出成形などでつくられた製品の表面はウエルドやヒケなどの外観不良が少なからず存在し、シボ加工を施すことによって製品の外観が劇的に向上します。皆様の身の回りにある様々なプラスチック製品、ゴム製品、エラストマー製品などそれらの多くにはシボ加工が施されています。

シボ加工は製品外観向上の為だけに使用されているわけではなく、時には機能性向上を目的としたものもあります。機能性パターンの一例としてトライボロジーの増大低減、製品の離形性向上、指紋、汚れ等がつきにくい、防キズ性、ソフトフィール、触感向上、グリップ効果、アンカー効果、エアー抜き効果、拡散パターン、視認性向上、撥水親水、超低輝度(無反射パターン)など様々な目的で使用されています。

シボ加工の原理

冒頭でも説明した通り、シボ加工の方法は様々です。

金型シボ加工専業メーカーではサンドブラストや薬液を使用したケミカルエッチング、天然鉱石を使用したショットピーニング、5軸レーザー加工機によるレーザーエッチング等などが挙げられますが、金型メーカーにて工作機械を駆使してつくられる切削シボ加工や放電加工機による放電シボ、様々なブラストメディア(ブラストマシン)を使用した高圧、低圧シボ加工、最近ではドライアイスを用いたシボ洗浄機やレーザーを用いたシボ洗浄機なども登場しています。

また違う分野ではありますが、最近では超短パルスレーザーの発展により、より微細領域での精密シボ加工や微細孔パターン、粉末焼結などによる積層シボ加工なども存在しています。

5軸レーザー彫刻(5軸レーザーシボ加工)

レーザー加工とはレーザー光の直進性・高エネルギー密度・集束性を利用し、各種材料を融解・気化して切断、穴あけ、溶接などを行う加工方法であり、シボ加工のデジタル化への移行が日々進んでいく中で、手作業の伝統的な加工方法における限界を打破する技術のひとつです。

環境問題等の観点から、デザイン面での制約がより少なく効率性の高い加工技術のひとつとして当社ではこの先進技術を以前から取り入れております。

デジタル3Dモデルデータの取り込み、グレースケールデータの面貼り込み、様々な形状に追従した形でのテクスチャの貼り込み、正確に定義されたデザインを反映、最終製品化と今までのデザイン定義を根底から覆す新技術です。

従来のケミカルエッチングとの融合(ハイブリッド工法)や、異形材へのシボ加工(人工大理石、セラミックなど)、ケミカルに反応しないような合金金属、超硬などへの加工も可能となっております。

本記事はシボ加工を扱う株式会社日本エッチング様に監修を頂きました。

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