木工用クランプ

木工用クランプとは

木工用クランプとは、木材と治具を固定したり、木材を接着させる時に使う工具のことです。

木工において、この工程抜きには前に進めないため、クランプは必要不可欠な工具です。

作業中に材料を支えながら、工具を使って加工すると作業が上手く行かないばかりか怪我をする可能性があります。

クランプを使用することで、仕上がりもきれいにかつ安全に作業することができます。特に両手で作業することの多い電動工具を使う際には必須となります。

木工用クランプの使用用途

木工用クランプの主な使用用途は、治具と木材の固定と接着です。主な用途例を挙げていきます。

  1. 切断、研磨、面取り作業を行う際に作業台ごと材料を挟み固定します。
  2. 穴あけ作業の際に仕上がりを美しくするために、材料の下に捨て板を置き、隙間ができないようにクランプで固定します。
  3. 接着剤を使用した際に接着剤が固まるまで材料がすべってずれてしまわないように端をクランプで固定します。
  4. 釘やビス、ボンドを使用し、組み立てる際にクランプで仮止めします。

木工用クランプの選び方

木工用クランプは、種類が豊富にあります。用途別に選ぶことができます。

  1. 「クイックバークランプ」:のこぎりでの切断や組み立て作業におすすめです。
    「ラチェットバークランプ」とも呼ばれています。ハンドルとレバーで操作するため、片手で扱える手軽さがあり、初心者の方でも簡単に使用することができます。
  2. 「F型クランプ」:丸ノコなどの電動工具での切削作業やグラインダー加工におすすめです。別名「スライディングクランプ」とも呼ばれています。ハンドルのネジで締め付けるタイプで、固定する物の厚みに口幅を合わせることができます。
  3. C型クランプ」:小さなものの圧着や強力な固定を求めるときに使用します。
    な締め付け力を持っています。そのため、素材に触れる部分が金属でできているので固定した部分に凹み傷がつきやすく注意が必要です。
  4. コーナークランプ」:材料の角を垂直に固定する際に使用するクランプです。45度にカットした材料を直角に固定することができます。箱の角や額縁を作る際に便利です。
  5. スプリングクランプ」:大きな洗濯バサミのような形のクランプです。
    「バネクランプ」「ハンドクランプ」とも呼ばれています。開く口幅が狭いため、薄いもの同士の接着に使用されています。
  6. ベルトクランプ」:四角をベルトで締め付けることにより、一度で固定することができるタイプのクランプです。額縁などの四角を同時に固定する際に便利です。
  7. 「パイプクランプ」:ガス管のパイプにクランプ金具を取り付けたタイプのクランプです。クランプ金具を取り外すことが可能なので、ガス管の長さの違いにより様々な幅の材料の圧着ができます。他の種類のクランプに比べ、締め付ける力が大変強いので大型のものを作るときに便利です。

ロッキングプライヤー

ロッキングプライヤーとは

ロッキングプライヤーとは、物をつかんだ状態のままロックすることができるプライヤのことです。別名「バイスプライヤー」とも呼ばれています。

通常のプライヤーではずっと握ったまま作業しなければなりません。しかし、ロッキングプライヤーは、名前の通り、作業中でもロックをかけて固定ができるため、ずっと工具に力を入れている必要がありません。

また、調整ネジにより挟みたい物の厚みに応じて口の開け幅を調整することができるので、通常のペンチよりも挟める物の範囲が広く使用できます。

プライヤー・ペンチ・クランプ・モンキレンチとして使える万能工具です。

ロッキングプライヤーの使用用途

ロッキングプライヤーの主な用途は、物をつかむ、回す、曲げる、ねじる、切るといった作業です。

ロッキングプライヤーは、通常のプライヤーと違い、任意の角度で固定できることが最大の特徴です。

そして、形状や長さなどによって、様々な種類があるため、配管作業や木工、金属加工、機械工作、自動車整備作業など、幅広い分野で利用されています。

その他の用途として、材料をグッと挟んだまま固定することで臨時の把手として使用できます。そして、強力な保持力を有するため、万力として利用することもできます。

ロッキングプライヤーの選び方

ロッキングプライヤーは、種類が豊富です。形状、長さにより用途も異なるため、自分に合ったもの選びましょう。

  1. 「コンビネーションタイプ」一般の標準タイプです。
  2. 「C型クランプタイプ」あごの部分が大きく開く工具です。万力やペンチの機能を兼ね備えている大変便利なプライヤーです。鉄板や針金を掴み、ねじ曲げる、切断が主な用途です。
  3. 「ロングアームタイプ」通常のプライヤーよりも長く、全長が300mmを超えるため、あごが長く開きます。そのため、通常のプライヤーでは挟めない物でも自由に挟めます。
  4. 「ロングノーズタイプ」口先が細くとがっており、狭所作業で小ねじやボルト・ナットを掴んで回すことができます。
  5. 「パッドクランプタイプ」先端のスイーベルパットが動くため、傾斜物などの固定に使われます。パネル類の固定や溶接作業に便利です。
  6. 「溶接用」溶接専用のプライヤーです。火傷しないようにあごの部分とハンドルが遠く離れています。
  7. 「板金用」板金専用のプライヤーです。折り曲げ作業や仮止めに使われます。

チャンネルブラシ

チャンネルブラシとは

チャンネルブラシとは、チャンネルと呼ばれるU字型金具の内側の容積内にブラシ毛材を密集させたブラシのことです。

別名「ユーセンブラシ」とも呼ばれています。メーカーによっては「ワイヤーブラシ」として販売されているものもあります。

チャンネルブラシは「研磨」「洗浄」「バリ取り」などの作業で使用されます。その他にも直線状の直線ブラシや金属ロールに巻き付けたロールブラシなど、用途によりあらゆる形状があります。また、ブラシ毛材の種類により用途は多岐に渡ります。

チャンネルブラシの使用用途

チャンネルブラシの用途は、工業用から家庭用まで多岐に渡ります。

家庭用としては柄のついたチャンネルブラシを使用して家庭内のキッチンの排水溝や水道蛇口周り、鍋など調理器具のふち裏の汚れを取るなど重宝されています。

工業用としては電動工具に取り付けることで、錆び落としや溶接部などの研磨作業、ペンキの塗料剥離作業に使用することができます。主に細かい部分の研磨や剥離作業などが得意です。

工場ではロールタイプ・ストレートタイプのチャンネルブラシをシャフトに取り付けて使用するのが一般的です。「自動車部品加工」「精密機械」「印刷機械」「液晶分野」などの洗浄や防塵として多分野で利用されています。

チャンネルブラシの選び方

使用用途により形状、ブラシ毛材の材質を使い分けることがポイントです。

ブラシ毛材の材質

  • 金属線:一般的に塗装・汚れ・錆び落としなど削ったり、磨いたりする場合は金属系のチャンネルブラシが選ばれます。さらに、下地の材質により柔らかいブラシ(アルミ・真鍮)、硬いブラシ(スチール・ステンレス)を使い分けることにより、下地を傷つけず、効率的に作業を行うことができます。
  • 化学繊維:また、ドアや移動テーブルの隙間ふさぎ等にはナイロンなどの樹脂系の毛材が選ばれます。雨水侵入防止、目隠しや切削液の飛散防止、機材のカスや屑をベルトから除去などでもナイロンのような柔らかい毛材を使用します。
  • 動物繊維:馬や豚などの動物繊維は、当たりがソフトで静電気が起きにくいため、革製品やメッキ製品の手入れに最適です。艶出し、水廻り作業、接着剤の塗布などに利用されています。

形状

チャンネルブラシの原形である直線ブラシは、防塵・集塵・カバーとして使用されます。
金属ロールなどに巻き付けて使用するロールブラシは、研磨・除去・洗浄等に使うことができます。

コンデンサーブラシ

コンデンサーブラシとは

コンデンサーブラシは、2本以上の芯線の間にブラシ毛材を挟み、ねじり込み製作されたブラシです。

地域やメーカーによって、ねじりブラシ、チューブブラシとも呼ばれています。機械用と手作業用とあり、主に洗浄や清掃作業などで使われています。

ブラシ毛材には、ナイロンなどの化学繊維から作られた種類があります。また、馬や豚などの動物繊維やステンレスなどの金属線などで作られた種類も存在しています。また、外径も0.4φから100φ以上と広範囲で展開されています。

材質・サイズによって用途別に選ぶことが可能です。

コンデンサーブラシの使用用途

主に「機械」「配管」「パイプ内径」「ボルト穴」などの普通のブラシではなかなか届かないところの洗浄や研摩などに使われています。

それ以外にも用途は多岐に渡ります。(削る・磨く・塗る・除去する・綺麗にする・艶を出すなど。)

また、サイズや材質の特性(耐熱性・耐薬品性・耐摩耗性・耐油性・耐腐食性・難燃性)により使用環境は様々です。自動車・産業用機械・鉄道車両・化学・食品・医薬品・建設現場・エンジン製造など、様々な分野で利用されています。

コンデンサーブラシの選び方

ブラシ毛材の材質の違いによって用途が変わります。

  1. 化学繊維
    一般的に利用されている化学繊維のナイロンは、強酸性に弱く、アルカリには強いという性質を持っています。また、耐摩耗性に優れ、油、ガソリン、洗剤などにも耐久性があるため、研磨や洗浄用として多分野で重宝されています。
    砥粒(グリット)入りナイロンは、通常のナイロンの特性に加え、研磨性をプラスした素材であるため、ギヤや金属部分のバリ取り、仕上げで使われています。
  2.  動物繊維
    馬毛・豚毛・白羊毛などの動物繊維は、化学繊維と比べて柔らかく、あたりもソフトで静電気の発生が少ないという特徴があります。そのため「メッキ製品」「紡績機」「木工製品」「プラスチック製品」などの艶出し用として主に利用されています。
  3. 金属線
    ステンレスなどの金属線は「耐酸性」「耐アルカリ性」「耐熱性」に優れているため、酸性・アルカリ性の溶液中での研磨や高温状態での研磨で使われています。

化学繊維、動物繊維、金属線とそれぞれの特性を活かし、用途に合った材質のコンデンサーブラシを見つけましょう。

電工バケツ

電工バケツとは

電工バケツとは、電気工事で使う工具の運搬や保管をするためのバッグのことです。

形状(丸型・角型・楕円型)、生地(帆布・防水加工布)、機能(スプリング式で自立するもの・蓋つき)、サイズ(大・中・小)など様々な種類があり、用途によって使い分けることができます。

電気工事だけでなく、建築現場、園芸、農作業用品の収納の他、最近ではおしゃれなデザインのものもあり、釣りやレジャーなど使用場面は多岐に渡り持っていると大変便利なものです。

電工バケツの使用用途

主な用途としては工具の運搬・保管です。

外線工事などの高所作業では、軽量で丈夫な丸形の帆布製の電工バケツに碍子のような必要部材を入れて作業をしています。角型バケツなどは現場内の移動によく使われています。

また、折りたたみ式の電工バケツは、工具の運搬・保管以外にも簡易のゴミ箱としても利用されています。

防水加工されている電工バケツは、簡易の水の受け渡しもできるので、キャンプなどのレジャーや園芸作業において土・肥料の混合など多分野で使用されています。

電工バケツの選び方

使用用途・作業現場によって選ぶポイントが変わります。

  1. 高所作業
    電柱上や鉄塔の上などの高所作業ではフックの付いた丸型の帆布製の電工バケツがよく使われています。ロープを使って、高所作業車などに工具の受け渡しをしたりするため、破れる心配のない丈夫で軽量な帆布製の電工バケツが重宝されています。角型の電工バケツは、そこまでの強度がないため、工具の引き上げには使用しないでください。
  2. 建築現場
    建築現場での電気工事は、そこまで高所作業が多くないので、角型のツールバッグや折りたたむことができるポップアップバッグが使われています。
    現場は埃っぽく、バケツ内もすぐに埃まみれになりやすいため、蓋つきのものがおすすめです。
  3. ゴミ箱用として
    電工バケツは、工具などの収納、運搬用以外にも簡易ゴミ箱としても重宝されています。
    現場内で散乱しがちな細かなゴミもすぐに片付けられるため、効率よく作業を続けることができます。ジャンプ式や折りたたみ式の電工バケツがあると便利です。

用途・現場によって、複数の電工バケツを使い分けることにより、安全に効率よく作業することができます。

新型コロナウイルス検査

新型コロナウイルス検査とは

新型コロナウイルス検査

2019年12月ごろに中国湖北省武漢で新型コロナウイルスが発生しました。同年2月には、31の省で感染が確認されており、急速な勢いで中国全土に感染が拡大しています。同時に世界各国へ感染が広がり、2020年3月初旬には、4,000名を超える死亡者とあらゆる国での感染が確認されたため、WHO(世界保健機関)がパンデミックを宣言する事態となりました。

2020年の厚生労働省による調査では、国内において約600名、クルーズ船で約700名の陽性が確認されています。

新型コロナウイルス感染症は「Coronavirus disease 2019(COVID-19)」が正式名称です。また、国際ウイルス分類委員会によって「SARS-CoV-2」と命名されたウイルスが原因で引き起こされます。コロナウイルスは、世界中で猛威をふるい経済や生活に多大な影響を及ぼしました。

2021年現在、新型コロナウイルス検査は、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症に関する検査について」で発表されている通り、3種類の検査方法があります。

以下に検査方法を示します。

  • PCR検査

    唾液や鼻腔ぬぐい液からウイルスの有無を調べる検査方法です。

  • 抗原検査

    SARS-CoV-2の構成成分であるタンパク質をウイルスに特異的な抗体を用いて検出する検査方法です。

  • 抗体検査

    ウイルスに対する免疫反応を検出するため「過去に感染したことがあるのか否か」を調べる検査方法です。

新型コロナウイルス検査の使用用途

新型コロナウイルス検査には、3種類の検査方法がありますが、用いる検体によって適応のある検査が異なります。主な検体は、PCR検査で述べた以外にも鼻咽頭ぬぐい液や痰があります。

以下に各PCR検査の有効性についての研究結果を示します。

厚生労働省と国際医療福祉大学成田病院は「新型コロナウイルス感染症の診断における鼻かみ鼻汁および唾液の有用性の検討」について発表をしています。
この研究によると、PCR検査は、咽頭ぬぐい液を用いた行政検査PCR法(保健所)を①と定め、唾液による検査を②とした際に、それぞれの陽性例を除法することにより一致率(②/①)を算出しました。

唾液を用いた検査は、PCR法として「感染研法」「Cobas8800」が使用されました。そして、ダイレクトPCR法として「SARS-CoV-2 Direct Detection RT-q PCR Kit」「2019 新型コロナウイルス検出試薬キット」「新型コロナウイルス検出キット SARS-CoV-2 Detection Kit」が使用されました。また、LAMP法としては「Loopamp EXIA」が利用されています。

この結果、発症から9日以内の症例では「鼻咽頭ぬぐい液」と「唾液」で高い一致率が認められています。

検査キットの承認公表は、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症の体外診断用医薬品(検査キット)の承認情報」から確認できます。

新型コロナウイルス検査の選び方

新型コロナウイルスの検査は、上述したPCR法に加えて「抗原検査」と「抗体検査」があります。

抗原検査は、定性抗原検査(簡易キット)と定性抗原検査(検査機器)、定量抗原検査があります。

1. 定性抗原検査(簡易キット)

簡易キットは、ベッドサイドで簡便に使用できます。また、検査も約15分から30分で結果の確認が可能です。検査の感度は、PCRと比較しても低いです。特異度は、一般に高いものが多いが、問題も指摘されています。

2. 定性抗原検査(検査機器)

機器による定性検査は、簡易キットよりも感度が高いです。例えばN抗原量で比較を行うと約10倍も感度が高くなります。また、検査結果は、簡易キットと同程度の時間で確認できます。しかし、検査には、小型や大型の専用機器が必要になります。

3. 定量抗原検査

定量抗原検査は、主に空港検疫所で利用されており、LAMP法などの簡易遺伝子検査と感度が同程度です。N抗原量で比較すると定性検査の約5倍から50倍になります。

この検査は、唾液を検体として使用することが可能です。また、無症状者でも使用できます。特異度は、一般に高い結果を得ることができます。

しかし、スクリーニングにおいて検査前確率(有病率)が低い集団(無症状者)に対して使用する場合は、偽陽性の可能性が懸念されています。

4. 抗体検査

抗体検査は、令和2年6月16日に掲載された厚生労働省の「抗体保有調査結果」からも抗体の性質や妥当性が十分に評価されていません。

WHOのホームページからも抗体検査の解釈は、臨床経過における検査時期などに依存するため、抗体検査を単独で診断に用いるべきではないと「Diagnostic testing for SARS-CoV-2. 11 September 2020」で掲載しています。

2020年12月時点では、体外診断薬として承認された抗体検査は、日本国内には存在していません。

抗体検査は、過去に感染した可能性が高いことを意味しており、抗体が体内に存在していることが、感染における防御免疫があることにはつながりません。また、ヒトの免疫反応は、個人差が大きく「年齢」「性別」「人種」「居住地域」などに影響される可能性もあります。

患者個人の診断に用いる場合は、抗体検査の臨床的意義を熟慮する必要があります。

新型コロナウイルス検査の推移と感染者数について

新型コロナウイルス検査の全国的な実施数推移は、2020年の2月18日から2022年の5月19日までのあいだに、PCR検査として約7千6万件が実施されました。

この数値は、厚生労働省がホームページで公開している暫定値です。

また、2022年5月19日時点での1日あたりの検査実施可能数は、約40万5千件です。

このうち陽性者数は、2022年の5月21日までの合計値で855万人でした。

これらの統計数は、全国の自治体がホームページで公表している数値を厚生労働省が積み上げて公開している数値になります。

自治体として兵庫県を例に挙げると、2022年の5月21日までに累計感染者数は、41万3千人でした。

そして、検査数は、地方衛生研究所等と民間検査機関等を合計した数値として、2022年の5月20日までに153万件を実施しています。この結果は、PCR検査と抗原検査を含んだものを算出しています。

新型コロナウイルスの無料検査について

新型コロナウイルスの無料検査は、全国の自治体が「感染拡大傾向時の一般検査事業(以下、一般検査事業)」や「ワクチン検査パッケージ・対象者全員検査等定着促進事業(以下、定着促進事業)」に沿って、PCR等検査無料化事業としておこなっています。

  • 一般検査事業

    一般検査事業は、感染拡大の傾向が生じ、感染不安がある県民などに対し、知事が検査を要請した場合に県民が無料で検査を行える取り組みです。

    検査の対象となる人は、発熱などの症状がなく、無症状の県民で感染への不安がある人や感染への不安を解消したい理由がある人などが対象となります。

    実施期間は、都道府県により異なります。

  • 定着促進事業

    定着促進事業は、ワクチンと検査パッケージ制度、または対象者全員検査および飲食やイベント、旅行などの活動に際して、結果の確認を行う必要がある無症状者を対象とした検査を無料とする取り組みです。

    検査の対象となる人は、ワクチン3回目の接種をおこなっていない人、もしくは対象者全員検査対象者等で、飲食やイベント、旅行などの活動のために陰性の検査結果を確認しなければならない人が挙げられます。

    また、3回目の接種が終了している場合でも対象者全員検査等や高齢者、基礎疾患を有する人との接触を行う際に検査結果を求められた場合には、無料検査の対象者になります。

    実施期間は、令和4年の6月30日までです。

釘締め

釘締めとは

釘締めとは、クギを打ち込むための工具です。

「釘〆」「釘打器」「ネイルポンチ」「釘締めポンチ」「へしこみ」などとも呼ばれます。「ピンポンチ」という工具も釘締めとして使用できますが、正確にはピンを抜き差しするための工具です。

また、似たような工具に「センターポンチ」がありますが、ドリルの刃を誘導するマーキングのための工具です。素材にくぼみをつけるため先端が尖っています。見た目は似ていますが、釘締めとしての利用は難しいため購入時には注意が必要です。

釘締めの使用用途

入り隅と奥まったところ

図1. 釘締めの使用例

釘締めは、ハンマーでは対応できないところのクギ打ちに使用されます。入り隅 (内角になるところ) や奥まったところなどは、ハンマーが干渉してしまいます。しかし、釘締めを使えば、干渉することなくクギを最後まで打ち込めます。

また、ハンマーでは木材の上面までしかクギを打ち込めません。釘締めを使うと、クギの頭を木材の内部まで沈められます。沈んでできた穴にパテを塗ったり、円柱状の木をはめこんだりすれば表面をキレイに仕上げられます。

釘打ち施工のフロア材は、クギの頭が出ているとうまく接合できません。フロア材同士を接合する実 (さね) の中にクギの頭を完全に打ち込む際にも有効です。そのほか、ハンマーで木材を傷つけたくない場合にも使われます。ある程度までハンマーを使い、最後は釘締めで打ち込むようにすれば、木材を傷めないクギ打ちが可能です。

クギが長かったり、打ち込む方向が悪かったりして、クギの先端が裏側に飛び出してしまった際にも有用です。ハンマーで打ち戻すとクギが曲がってしまうことがありますが、釘締めを使うと真っ直ぐ打ち戻しやすいです。

釘締めの原理

釘締めの先端

図2. 釘締めの先端

釘締めは、丸頭のクギをとらえやすいように先端をくぼませています。平頭のクギに特化させるのに、くぼませずに平面加工している製品もあります。

ハンマーで叩いて使用するため、強度をもたせるために焼き入れされた製品が多いです。

釘締めの選び方

釘締めを選ぶ際に気をつけるポイントは、以下の4点です。

1. 先端のサイズ

釘締めは、先端のサイズがさまざまです。クギの頭より小さい先端のものを選びます。クギの頭より大きいとクギを深く打ち込めません。深く打ち込む必要がない場合は、大きい先端のものでも利用可能です。

2. 二徳釘締めと三徳釘締め

二徳釘締めと三徳釘締め

図3. 二徳釘締めと三徳釘締め

釘締めは、基本的な釘締め機能だけをもった製品のほかに、多機能なものがあります。「二徳釘締め」と呼ばれる釘締めは、ハンマーの形状でハンマーとして使えるほか、ヘッド側は短い釘締め、柄側は長い釘締めになっています。

短い釘締めは狙いを定めやすく、作業のスピードアップが可能です。長い釘締めは、奥まったところなど作業性の悪い場所で使用します。

「三徳釘締め」と呼ばれる釘締めもあり、二徳釘締めの短い釘締めが釘抜きになったものです。一丁で釘締め、釘抜き、ハンマーの3機能を兼ね備えます。

3. グリップの樹脂加工

釘締めはシンプルな金属のみの製品が多いですが、中にはグリップが樹脂加工されているものもあります。滑りにくく、冬場でも冷たさを感じにくいのが特長です。

4. マグネットタイプ

釘締めの中にはマグネットタイプになっている製品もあります。通常の釘締めは、ある程度ハンマーでクギを打ち込んだあとでないと使えません。それに対して、マグネットタイプは釘締めにクギを装着できるため最初から使用できます。

ハンマーが全然入らないところにクギを打ちたい場合に便利です。

釘締めのその他情報

釘締めの使い方

釘締めは、先端部分をクギの頭に当ててハンマーで後ろから叩いて使用します。先端部分はクギの中央にしっかり当てて、ハンマーで叩く際はズレないように注意が必要です。クギと釘締め、そしてハンマーが一直線になることを意識して、真っ直ぐ叩くのがポイントです。

釘締めを強く握ると、ハンマーで叩いた衝撃を直接受けるため手を痛める恐れがあります。釘締めは指先で持って、衝撃を逃がせるようにすることが大切です。

プラスビット

プラスビットとは

プラスビットとは電動ドライバーの先端に差し込んで使うパーツで、プラスネジを締めるのに使われます。手動のドライバーに比べて長時間使われるため、しばらく使用していると先端が削れたり折れたりすることのある消耗品です。

先端の形状や太さには様々な種類があるため、用途によって使用するビットを選ぶ必要があります。ネジやビスに合わないプラスビットを使うと、ビットがすぐに折れたりネジやビスの穴が損傷したりする原因になります。

プラスビットの使用用途

電動ドリルに取り付けてプラスネジを締めるのに使われるプラスビットは、電化製品や組み立て家具の組み立て、建設現場での作業など実に多様な場面で使われます。初心者でも簡単に扱うことができるため家庭でのDIYや修理作業などにも頻繁に使われます。

先端の太さに種類があり、DIYや家具の修理など一般的な大きさのネジ・ビスに対しては標準的な太さのプラスビットが使われますが、電子機器の解体などの細かい作業では先端や軸が細いものが使われます。また長いネジや硬い材質のネジなどを締める場合は耐久性の高いプラスビットが使われます。

プラスビットの選び方

プラスビットを選ぶ際のポイントをご紹介します。

  • 先端の大きさ
     プラスビットには1番、2番、3番の大きく分けて3種類があり、それぞれ先端の形状が異なります。

    1番のプラスビットは最も先端が尖ったプラスビットです。頭の小さいネジなどを締めたり抜いたりするのに適しています。スレンダービットと呼ばれる、通常より細いビスを扱う際にも1番のプラスビットが適しています。

    2番のプラスビットは最も標準的な規格のプラスビットです。一般的なコーススレッドやネジを扱う際は2番のプラスビットを使います。大抵の場合は2番のプラスビットで済ますことができます。

    3番のプラスビットは最も先端が太いプラスビットで、1番や2番に比べて使う場面が少ないです。穴が浅いネジやビスなどの特殊なものを扱う際に使います。

  • 先端の形状
    プラスビットの形状には様々な種類があります。以下にその代表的なものを紹介します。

    両頭ビット
    両頭ビットはビットの両端にプラス形のビットがついているタイプで、最も一般的な形状です。どちらの端からも電動ドライバーに差し込むことができます。一本当たりの単価が安いうえ、片方が折れてももう片方を使うことができるためコストパフォーマンスに優れています。

    段付きビット
    段付きビットはビットの片方のみにプラスがついており、ビットの中腹に段差があるのが特徴です。ビットがねじれることで衝撃を吸収できるため、先端の耐久性が高いです。軸が円筒形をしているため材料を傷つけることがなく、家具などを扱う際に適しています。

    トーションビット
    段付きビットと同様に先端の耐久性が高いですが、締め付けるスピードが遅いという欠点があります。

磁束計

磁束計とは

磁束計とはコイルの内部を通過する磁束の量や変化量を測定する機器です。磁束計の中にはサーチコイルと呼ばれるコイルが巻かれており、コイルの中を磁束が通過することで生じる起電力の大きさを元に磁束の大きさを算出します。なお、似た名前の装置として磁力計と呼ばれるものもありますが、磁力計は物質の磁化を測定する装置と磁場の強さ、方向を測定する装置の総称であり、磁束計と同じものではありません。

磁束計はコイルの巻き数を増やすほど微小な磁力も測定することができます。また、更に高感度な磁束計としてSQUID磁束計と呼ばれる装置もあり、こちらは超伝導体を利用した磁束計です。SQUID磁束計は超伝導体リングにジョセフソン接合を含んだ素子で、極低温まで冷やすことで超伝導体リングの中を通る磁束の変化に応じてジョセフソン接合を流れるトンネル電流の量が変化する現象を利用して磁束を測定します。

磁束計の原理

磁束計とはコイルの内部を通過する磁束の量ならびに変化量を測定する計器で、flux meter(フラックスメーター)とも呼ばれます。ガウスメーターと呼ばれる磁束密度を計測する機器と併用して使われることもあります。コイルの中を磁束が通り、磁束の時間的な変化が起こるとコイルに起電力が生じるため、一定時間における起電力の積分値を元に磁束の大きさを算出します。

なお、似た装置として磁力計と呼ばれるものもありますが、磁力計は物質の磁化を測定する機器とある空間における磁場の強さと方向を測定する機器の総称であり、磁束計と同一の装置ではありません。磁力計の例として振動試料型磁力計と呼ばれる、直流磁場中で試料を一定の振動数で振動させるものがあります。磁場を印加させるマグネットにはコイルが取り付けられており、試料を振動させることでコイルを通過する磁力が変化して起電力も変化し、起電力の値から試料の磁気モーメントを求めることができます。

磁束計とサーチコイル

サーチコイルとは磁束計における磁界を検出するためのコイルのことです。磁束計ではコイルを巻いた数と測定した磁束量の積によって測定値が表示されており、微小な磁力もしくは小さなサンプルに対してはコイルの巻き数を大きくすることで測定することが可能になります。サーチコイルはセンサーとしての役割を持つ重要な部品であり、コイルが精確に巻かれていることが重要です。

SQUID磁束計の原理

磁束計の一種にSQUID磁束計と呼ばれるものがあります。SQUIDとは「Superconducting Quantum Interference Device:超伝導量子干渉素子」の略称で、わずかな磁束の変化を検出できる高感度検出計です。

超伝導体とは液体ヘリウムなどによって極低温まで冷やされた際に電気抵抗がゼロとなる物質のことで、SQUIDとはリング状の超伝導体に1つまたは2つのジョセフソン接合を含む素子のことです。超電導体リングの中の磁束が変化すると、ジョセフソン接合を流れるトンネル電流が変化します。この変化量は磁束量子の整数倍となるため、高感度磁束計としてSQUID磁束計は使われています。

医療への応用

SQUID磁束計は高感度な磁束計として新規材料の磁気的な性質の測定、超伝導体の研究、微量不純物の磁気的性質の研究など幅広い研究開発用途で用いられています。その他にも生体磁場の計測などにも使われており、医療診断への応用も進められています。例えば脳の神経活動によって発生する微弱な磁場をSQUID磁束計で検出、解析する手法などが導入されています。

その他、心臓の電気的な活動によって生じる磁束の変化をSQUID磁束計で検出するという応用例もあります。心臓の動きに対応する磁束の変化は様々な情報を含んでおり、健常成人の標準データや心室負荷の評価データなどが報告されています。一方で心臓に由来する磁気の変化は非常に小さく、SQUID磁束計を用いた場合は外部の磁気がノイズとなるため、測定の際は磁気シールドルームなどの対策が必要です。

工場見える化

工場見える化とは

工場見える化

見える化は、問題となる事象の予測や発生した問題の原因を特定して解決することが目的です。

これまでの見える化は、目で見える人や物を管理してきました。

しかし、現代の複雑化する工場の設備やシステム、人の配置を日ごとに、目で確認を行なって管理することが困難となってきています。また、得られた情報の蓄積や精査にも多くの時間が費えます。

人の動きは、毎日、目まぐるしく変化するため、今までの方法から見える化に伴って管理を行うと、生産数の減少につながる可能性が高まります。そして、同時に設備の見えない問題が見落としを誘発し、重大な事故やミスを引き起こす可能性も高めてしまいます。

近年は、情報システムが発達したため、工場にも「IoT(Internet of Things)」を取り入れています。IoTとは、情報の収集や蓄積、分析をリアルタイムで行うためのシステムです。IoTの活用により時間を有効に活用することが可能になり、細かな変化も見逃すことが少なくなりました。

工場見える化の導入

IoTを活用した工場の見える化には、生産や物流工程が挙げられます。

昨今の生産工程は、ロボットによる無人化が進んでいます。

したがって、パトランプなどの警告灯による異常や故障の表示では、管理者の見落としにつながってしまいます。

このような問題に対してIoTをロボットに導入すれば問題が発見された際に通知がすぐさま管理者へ送信されるため、被害を最小限にとどめることができます。

物流工程では、商品にRFID(Radio Frequency Identification)を取り付けることで、位置情報や検品情報のデータを収集しています。このデータは、商品の発送や在庫数の管理に役立っています。

RFIDは、電波を利用してRFタグの情報を接触せずに読み書きすることが可能な電子タグです。

コロナ禍もあって、2020年ごろから工場のあらゆる設備をインターネットに接続して情報管理の効率化や最適化を図る取り組みがされてきました。このようにコンピューターを通して効率的な生産体制を整えている工場を「スマート工場」と呼んでいます。

スマート工場という仕組みは、2011年にドイツで誕生しています。

また、別の呼称として「スマートファクトリー」も挙げられます。

工場見える化の活用

工場の見える化は、実のところ多くの工場で実施されています。

例えばトヨタ生産方式が挙げられます。この考え方は、ジャストインタイムという仕組みから構成されており「必要なものを必要な時に必要なものだけ」を理念として生産し、追求しています。

この仕組みの中には「5S」や「4M」「QCDS」「KMK」といった活動が盛り込まれています。

以下でそれぞれの活動を解説します。

5S

5Sとは「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」といった職場環境を整えるための5つの要素のことをいいます。

5つの要素からは、具体的に「不要なものは廃棄」「必要なものは元の位置に戻す」「職場を常に綺麗に保つ」「職員の意識の向上」などがあり、これらの考え方から活動します。

5Sを取り入れることで実施できていない箇所が浮き彫りになります。こういった改善点を記録に残して掲載することで進捗を確認できます。

見える化は、IoTを導入することで、工場におけるエネルギー使用量の計測や生産設備の稼働率を把握することが可能なため「省エネの実現」「生産設備の保守・運用」といった事例にも役立てることができます。

4M

4Mとは「人」「設備や機械」「方法」「原材料」といった生産に必要な4つの要素のことを指します。

4つの要素からは、具体的に「作業員の配置」「設備の導入や開発」「材料の調達や検査」「製造方法の標準化」などがあり、これらの考え方から活動します。

4M活動を積極的に取り入れることで、4Mに則した事故や災害の分析対策が行えます。

QCDS

QCDSとは「品質」「価格」「納期」「安全」といった製品の評価における4つの指標のことを指します。

4つの指標からは、具体的に「品質の管理」「価格の適正化」「納期の管理」「サービスやサポート」などがあり、これらの考え方から活動します。

QCDS活動を取り入れることで、生産におけるリードタイムを短縮したり、在庫の余剰を削減したりといった製品の評価につながる改善が行えます。

KMK

KMKとは「ルールの決定」「ルールの厳守」「活動の改善」といった3つの日常管理のことを指します。

3つの日常管理を取り入れることで、ルールによる仕組みを作成し、全体でルールを守り、最適でなかったり、ルールから逸脱したりした場合には、それらを改善することにより、処置行動につながります。