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リフティングポイントについての概要、用途、原理などをご説明します。また、リフティングポイントのメーカー3社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
監修:株式会社ルッドスパンセットジャパン
リフティングポイントとは、吊具の一種で、重量物の吊り荷に取り付けられる金具です。
リフティングポイントは、可動域のないアイボルトとは異なり、独立のボルト部分とリング部分を持ちます。そのため、ボルトが曲がったり緩んだりすることなくリングが自在に可動します。
アイボルトでは安全上の理由で横吊りや引き起こしが禁止されていますが、リフティングポイントでは横吊りや引き起こしなどの重荷重がかかる吊り上げが可能です。自在に可動するアイボルトという意味合いで「自在アイボルト」と呼ばれる場合もあります。
リフティングポイントは、様々な重量物の吊り上げに使用されます。通常の鉛直方向の吊り上げ以外にも、ねじの軸に対して横や斜めの方向に荷重がかかる吊り上げも可能です。そのため、金型や機械装置などの運搬、反転、引き起こしなど、さまざまな作業に利用されます。
具体的な用途例には下記のようなものがあります。
リフティングポイントは、ボルト部分と部分が独立した構造になっており、荷重方向に360°回転 (ネジ軸に向かって垂直方向) 、180°可動 (ネジ軸を中心とする角度方向) します。
ボルト部分を吊り荷に埋め込んで、可動するワイヤーやチェーンを掛けて吊り上げを行います。
一般的に、リフティングポイントは、同一ボルト径の固定型JIS アイボルトに対して、最大で約3倍の使用荷重があることが多いです。
また、ねじの軸に対して縦の方向に荷重をかけるように設計されている固定型のアイボルトと異なり、リフティングポイントは、横吊り、斜め吊り、引き起こしといった、固定型のアイボルトでは危険の伴う作業にも対応が可能です。
なお、横吊りと垂直吊りとでは力のかかり方が異なるため、それぞれについて使用荷重が規定されています。
リフティングポイントは様々な種類があり、多様な製品から選択することが可能です。
ボルトサイズは製品にもよりますが、M6~M150などの多様な大きさに対応している場合が多いです。
通常、ひとつのボルトサイズにつき3種類程度の使用荷重を選ぶことが可能です。概ね、使用荷重は0.3t~250t の範囲内となっています。また、ボルト部分が長いロングボルト製品 (ネジ部分の長さ100mm前後) も対応可能な場合があります。
材質は一般的にはスチールや合金鋼が使用されますが、使用環境や耐久性の要求に応じて選定します。また、表面処理や仕上げも重要で、耐腐食性を向上させるために亜鉛メッキ、黒染め、粉体塗装などが施されます。より厳しい環境向けに、ステンレスのリフティングポイントを取り扱うメーカーもあります。
シャックル部分がリング状やチェーン状になっている製品では、230°可動の製品があり、通常の180°よりも可動範囲が広いです。ベアリングを内部に封入している製品では、反転作業をよりスムーズに行うことができます。
また、ボルト式以外に、溶接によって吊り荷に固定する溶接式の製品もあります。荷重減少なしで使用出来る温度は、-40℃〜100℃ほどの製品が多く、高温対応の製品では200℃まで対応しているものもあります。それ以上の温度では使用荷重を減少させる必要があり、使用環境に応じて適切に選択することが重要です。
本記事はリフティングポイントを製造・販売する株式会社ルッドスパンセットジャパン様に監修を頂きました。
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