刻印パンチ

刻印パンチとは

刻印パンチ

刻印パンチとは、金属やプラスチックなどの材料に文字やマークを打ち込むための道具です。

固定された文字やデザインを持つ金属ヘッド(パンチ)と、それを叩いて材料に印をつけるためのハンドルから構成されています。刻印パンチを使用することで、瞬時に文字やデザインを材料に打ち込むことができます。

これにより、大量のアイテムに対しても効率的にマーキングを行うことが可能です。同じ文字やデザインを一貫して材料に打ち込めるため、製品識別やブランドの統一性を確保することもできます。

ただし、パンチを正確な位置に配置することが重要です。誤った位置に打ち込むと、製品の見た目や品質に影響を及ぼす可能性があります。

刻印パンチの使用用途

刻印パンチはさまざまな目的で使用される便利な道具です。以下は刻印パンチの使用用途です。

1. 製品識別とマーキング

工業分野では、製品や部品に識別子や情報を打ち込むことが重要です。刻印パンチによって製品の製造日やシリアル・ロット番号などを材料に打ち込むことが可能です。

追跡が容易になり、品質管理が向上します。自動車部品、電子機器、産業機械などの製造業で活用されることが多いです。

2. アート

刻印パンチは、アートなどにおいて材料にデザインを打ち込むために使用されます。革や金属などの材料に特別なタッチを加えたり、オーダーメイドの作品を作成したりするのに利用される場合も多いです。

3. 革製品

革製品には刻印パンチが広く使用されます。名前や日付、ロゴなどを刻印することで、革製品に独自のアイデンティティを付加することが可能です。革の財布やバッグなどに利用されます。

4. 装飾品

金属製の刻印パンチは、装飾品製造で広く活用されています。金属製のネックレスや指輪に名前や記念日を刻印することで、固有のアクセサリーを作成することが可能です。これにより、装飾品をより個人的で意義のある商品にすることができます。

刻印パンチの原理

刻印パンチは物体に文字や記号などを打ち込むための道具であり、その原理は物理的な力を利用して材料に刻印をつけることに基づいています。金属製のヘッドに刻印する文字やデザインが刻まれており、これを押し付けることで刻印する仕組みです。構造部品は、一般的に鉄が使用されます。

刻印する際、ヘッドを手動または機械的に物体の上に配置し、適切な力を加えて打ち込むことで刻印が行われます。打ち込む際は金属ハンマーが主流ですが、木槌で打刻する場合も多いです。革製品は、レーザーで焼いて加工する機械をもって刻印パンチと呼称するものもあります。

刻印の深さや形状は、使用するスタンプパンチの設計や材料の硬さによって異なります。硬い材料に対してはより多くの力が必要です。大型パンチは船舶や車両部品を刻印するものですが、加圧によるプレス式の機械に通して表面に刻印していく方式が多く採用されています。

刻印パンチの選び方

刻印パンチを選ぶ際には、いくつかの要因を考慮することが重要です。

1. サイズ

刻印パンチのサイズは、使用する材料や刻印の大きさに影響を与えます。大きな刻印パンチは大きな文字やデザインを刻印できますが、細かいディテールや狭いスペースには不適です。用途に合ったサイズを選定します。

2. 文字の種別

刻印パンチには、さまざまなフォントやデザインがあります。多く使用される文字の種別は、数字やアルファベットが主流です。平仮名や漢字を刻印することも可能です。

目的に合った文字種別やフォントを選ぶことで、刻印された文字が美しく、読みやすいものになります。

3. 用途

装飾用途であれば、デザイン性や装飾要素が重要です。細かなディテールや特定の形状を刻印できる刻印パンチが適しています。製品の識別にはクリアで読みやすい文字が必要であり、シンプルなフォントを刻印できる刻印パンチが選ばれることが多いです。

4. 材質

刻印対象の材料によって選ぶ必要があります。硬い金属には強力な刻印パンチが必要で、鋼鉄などが有利です。革製品などの柔らかい材料には細かいディテールを刻印できるパンチが適しています。

参考文献
https://jp.misumi-ec.com/vona2/maker/misumi/press/P0100000000/P0114000000/P0114100000/

ブレーキクリーナ

ブレーキクリーナとは

ブレーキクリーナ

ブレーキクリーナとは、自動車用ブレーキのメンテナンスや清掃に使用される化学製品です。

通常は液体の形態で販売されています。ブレーキパッドやブレーキローターの表面から、付着した油やブレーキダストなどを効果的に除去するために用いられることが多いです。ブレーキシステムでは摩擦による熱が発生するため、ブレーキパッドやローターの表面に油や汚れが付着することがありますが、ブレーキ性能の低下や異音の原因となる場合が多いです。

ブレーキクリーナーは、これらの汚れや油を効果的に除去し、ブレーキ性能を回復させます。ただし、ブレーキクリーナは揮発性が高く、燃えやすい性質を持つため、使用する際は十分な注意が必要です。また、車体やゴム部品に対する影響を考慮することも大切です。

ブレーキクリーナの使用用途

ブレーキクリーナはメンテナンスや清掃に使用される化学製品です。以下はブレーキクリーナの使用用途です。

1. ブレーキパッドとローターの清掃

ブレーキパッドが摩耗して金属部分が露出したり、ブレーキダストや汚れが付着することがあります。ブレーキクリーナを使用してブレーキパッドやローターの表面からブレーキダストや汚れを除去することが可能です。これにより、劣化したブレーキ性能を復元させることができます。

2. エンジンパーツの清掃

エンジンパーツは、オイルや燃料の影響で汚れや油が付着することがあります。ブレーキクリーナはエンジンブロックやシリンダーヘッドなどの金属部分の表面に付いた汚れや油を効果的に除去することが可能です。これにより、エンジンパーツの冷却効率を向上させつつメンテナンス作業がしやすくなります。

3. 電子機器の清掃

電子機器の内部部品や基板には、粉塵や油が付着して動作に影響を及ぼすことも多いです。ブレーキクリーナは微細な部品や基板の表面に吹きかけることで、これらの汚れを取り除くのに役立ちます。ただし、電子部品の素材によっては、ダメージを受ける可能性があるため注意が必要です。

4. 金属部品の溶剤洗浄

金属部品や工具は使用中に油や汚れが付着することがあります。ブレーキクリーナを金属の表面に吹きかけて汚れを溶解し、きれいな状態に戻すことが可能です。金属の輝きを回復させることで、部品の耐久性や効果的な作業を確保できます。

ブレーキクリーナの原理

ブレーキクリーナの主要な成分は、揮発性の有機溶剤です。これらの溶剤は汚れや油などの異物を溶解し、表面から取り除くことができます。具体的な主成分としては、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、エタノール、イソプロパノールなどの揮発性有機溶剤です。

これらの溶剤は低沸点であり、常温で気化する特性があります。この揮発性によって塗布後に迅速に蒸発し、汚れや油を効果的に溶解させることが可能です。ブレーキクリーナの主な原理は溶解作用です。

油やブレーキダストなどの異物は、表面に付着している間に酸化や硬化することがあります。ブレーキクリーナーの有機溶剤は、これらの異物を溶解して分解し、液体状態に戻します。

ブレーキクリーナは溶解力と揮発性を活かして、ブレーキや金属部品の表面から汚れを効果的に取り除くことが可能です。スプレーで吹きかけた際に溶剤が汚れに浸透して溶解し、その後に蒸発してクリーンな表面を残します。

ブレーキクリーナの選び方

ブレーキクリーナーを選ぶ際に、考慮すべき要因はいくつかあります。

1. 成分

主に揮発性有機溶剤からなりますが、ブランドや製品によって成分が異なることがあります。使用する素材や部品によって影響を及ぼすことがあるため、素材との相性を確認して選ぶことが重要です。また、環境に配慮する観点から、低VOCを含む製品を選ぶことも検討します。

2. 容量

ブレーキクリーナーの容量は、1缶あたりの液体量です。使用頻度や目的に合わせて適切な容量を選ぶ必要があります。一般的には小規模な作業には小さな容量が適していますが、大規模なメンテナンスには大容量のものが便利です。

3. 乾燥時間

ブレーキクリーナーの液体は速く蒸発する特性がありますが、使用する環境や気温によって乾燥時間は異なります。クリーニング後に早く部品を使用したい場合は、乾燥時間が短い製品を選びます。ただし、使用温度や換気状況も影響を与えるため、取扱説明書の指示に従うことが大切です。

4. 使用温度

ブレーキクリーナーの性能は、使用する温度に影響を受けることがあります。一般的には、暖かい気温の方が溶剤の蒸発が速まるため、クリーニング効果が高まることが多いです。寒冷地での使用を予定している場合は、低温下でも効果的な製品を選ぶことが重要です。

ねじ込み継手

ねじ込み継手とは

ねじ込み継手

ねじ込み継手 (英: Threaded Joint, Screw Joint, Screwed Fitting) とは、配管継手の一種です。

配管継手とは、パイプとパイプを接続・分岐・閉止するための部品です。配管継手は大きく分けて、ねじ込み接続、溶接接続、フランジ接続、ヘルール接続の4種類があります。

ねじ込み継手は、4種類の中でも特殊な工具や機器を使用せずに接続できる方法で、比較的安価な配管継手として、発電・化学プラントや工場・ビル設備、一般家庭など幅広い分野で使用されています。

ねじ込み継手の使用用途

ねじ込み継手_図1

図1. ねじ込み継手の使用例

ねじ込み継手は、主に配管施工時のパイプ同士の接続・分岐・閉止のために使用されます。配管経路は全長において一直線にならない場合がほとんどで、上下左右に曲がり勾配を設けたり、1本の配管経路を2~4本に分岐させたり、またその逆に集合させたりします。その際に、ねじ込み継手が必要となります。

工場設備や機械内部及び一般家庭内で、ねじ込み継手が使用される場面は多いです。しかし、一般的にねじ込み継手は低圧流体用の配管で使用します。高圧高温蒸気などの流体の場合は、漏洩による事故や損傷をする可能性があるため、差し込み継手や溶接継手などの継手を使用します。

例として、JIS B2301ねじ込み式可鍛鋳鉄管継手において、最高使用圧力は下記のように規定されています。

流体の状態 最高使用圧力
120℃以下の静流水 2.5 MPa
300℃以下の蒸気、空気、ガス及び油 1.0 MPa

ねじ込み継手の原理

ねじ込み継手は、部品の片端または両端に管用 (くだよう) ねじの加工が施されています。ねじ形状は、各種規格によって規定されたねじで、代表的には下記のような種類があります。

規格 規格番号 規格名称
JIS B0202 管用平行ねじ (G)
B0203 管用テーパねじ (R, Rc)
ISO 228-1 Pipe threads where pressure-tight joints are not made on the threads – Part 1: Dimensions, tolerances and designation
7.1 Pipe threads where pressure-tight joints are made on the threads – Part 1: Dimensions, tolerances and designation
ANSI / ASME B1.20.1 Pipe Threads, General Purpose, Inch
NPS: American National Standard Straight Pipe Threads
NPT: American National Standard Taper Pipe Threads

 

管用テーパねじは、オスねじでは先端に向かって、メスねじでは穴の奥行に向かって、ねじ外径が小さくなります。管用平行ねじは、オス、メスともにねじ全長にわたってねじ外径は同じになります。

ねじ込み継手は、オス・メスねじが密着することで流体の漏洩を防げます。一般的に配管用の継手として使用する場合は、管用平行ねじに比べて密閉性が高いため、管用テーパねじを使用するケースが多いです。ねじ部にはシールテープを巻いたり、シール材を塗布したりすることで、さらに密閉性を高めることができます。オス・メスねじが密着している状態は、下記図2を参照してください。

ねじ込み継手_図2

図2. テーパねじの原理

なお、2種類の管用平行ねじと管用テーパねじは、用途や必要な密閉性に応じて、下記のような組み合わせで選定します。

ねじの組み合わせ おねじ
管用テーパねじ (R) 管用平行ねじ (G)
めねじ 管用テーパねじ (Rc) ×2
管用平行ねじ (Rp) ×2
管用平行ねじ (G) ×1 〇1

 

記号説明
◎:配管など耐密接合の目的でシールテープを巻き組み合わせが可能
〇1:機械的接合の目的でパッキン、ガスケットを合わせて使用することで組み合わせが可能
×1:平行ねじの破損、パッキンの損傷による漏洩の可能性があり組み合わせは不可
×2:ねじ製作公差によってはねじ込めないこともあり密閉性が得られなく組み合わせは不可

ねじ込み継手の種類

ねじ込み継手は、用途や方向に応じて複数の種類があります。

1. ねじ込み継手の規格

標準的なねじ込み継手は、各規格で寸法・形状・材質・適用範囲などが規定されています。ねじ込み継手の各種規格は下記の表を参照してください。

規格 規格番号 規格名称
JIS B2301 ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手
B2302 ねじ込み式鋼管製管継手
B2303 ねじ込み式排水管継手
B2308 ステンレス鋼製ねじ込み式管継手 
ISO 4144 Pipework – Stainless Steel Fittings Threaded in Accordance With ISO 7-1

 

JIS B2301の種類
ねじ込み継手は多くの種類があり、例としてJIS B2301の場合を下記の表に示します。その形状は図2、3を参照してください。

種類 使用用途
エルボ 90°エルボ 90度または45°に配管経路を変える場合
45°エルボ
径違いエルボ
オスメスエルボ (ストリートエルボ)
45°めすおすエルボ (45°ストリートエルボ) 
径違いめすおすエルボ (径違いストリートエルボ) 
ティー(チーズ) 同径ティー 3方向に配管経路を分岐(または集合)させる場合
径違いティー
三方径違いティー
クロス 同径クロス 4方向に配管経路を分岐(または集合)させる場合
径違いクロス
ソケット 同径ソケット オスねじのパイプ同士を接合する場合
径違いソケット
メスオスソケット
ブッシング メスねじのねじ込み継手と異径のパイプを接合する場合
ニップル 同径ニップル メスねじのねじ込み継手同士を接合する場合
径違いニップル
キャップ オスねじのパイプを閉止する場合
プラグ メスねじのねじ込み継手を閉止する場合
ユニオン 同径ユニオン メスねじのねじ込み継手同士を接合し分離が必要な場合
メスオスユニオン
ユニオンエルボ 
めすおすユニオンエルボ 

 

ねじ込み継手_図2

図3. ねじ込み継手の種類 (1)

ねじ込み継手_図4

図4. ねじ込み継手の種類 (2)

それぞれの種類で各種サイズがあり、パイプ呼び径に合わせて選定します。

2. ねじ込み継手の仕様・サイズ

ねじ込み継手の製品の仕様・サイズなどはJIS規格で規定されており、下記のように表示されます。

  規格番号又は規格名称 形式 形状 表面状態 継手呼び
例1 JIS B 2301 I形 径違いめすおすエルボ 2×3/4
例2 ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手 I形 45°エルボ めっき 1-1/2

 

参考文献
https://www.monotaro.com/note/cocomite/504/
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/kanyoneji/
https://www.fujikin.co.jp/support/basic/joint.html

タコメーター

タコメーターとは

タコメーターは、回転する物体の速度を目盛りや数字などにより可視化する計測機器です。

主に自動車やオートバイのエンジン回転数、発動機や電動機の軸回転数を使用者が視認する用途に用いられ、その表記の仕方には盤面に刻まれた目盛りや数字を指針によって指示する「アナログ式」と、画面にボリュームグラフやデジタル数字によって表示する「デシタル式」などがあります。もともと機械に内蔵されているもののほか、電磁パルスやOBD、反射材を用いたの汎用タコメーターがあります。

タコメーターの使用用途

「回転数を把握する」ということは機械の過負荷や故障を防ぐ上で、使用者にとって非常に重要なことです。特に自動車やオートバイの場合は変速の際にエンジン回転数が大きく変化するため、回転数を把握しないまま高回転でシフトダウンすると過回転による故障が起こり得ます。タコメータを使用することにより使用者はエンジン回転数を目視にて確認できるため、過回転を防ぐことができるだけでなく、低回転巡航による低燃費走行が可能となります。

タコメーターの原理

現在主流なものとして、次の種類が挙げられます。特に表示方法に関しては、外部からの揺れや衝撃などに影響されにくいデジタル式、ステッピングモーター式が現在主流となっており、アナログ式は汎用の安価な製品に用いられる傾向があります。

1. 検出方法

  • 機械式:回転部分からの入力をギヤと回転ワイヤを用いて抜き出し、メーター部の回転センサーで検出もしくは磁気式メータで表示するもの。
  • 電気式:エンジンのイグニッションコイルに加わる電圧を検出し、そのカウント数(4気筒であれば1回転あたり4回)により回転数を検出するもの。もしくはクランク角センサーにより検出された信号により回転数を割り出すもの。
  • 光学式:反射材を回転部分に装着し、受光した回数を元に回転数を割り出すもの。

2. 表示方法

  • アナログ式:磁気式(フーコー式)で、盤面の目盛りや数字を指針によって指示するもの。
  • デジタル式:LEDや液晶画面によって、セグメント表示、バーグラフ表示などで表示するもの
  • ステッピングモーター:検出されたパルス信号を元に、ステッピングモータで指針を動かすもの

タコメーターのその他情報

1. タコメーターのタコとは

バイクや自動車のエンジン回転数を示す役割を持つタコメーターですが、タコメーターの「タコ」のスペルはTachoで、Tachoは古代ギリシャ語から来ており意味は速度です。まだ計器類が装備されていなかった古い時代はエンジンの回転数で速度を計測していました。そうした過去の歴史によりタコメーターと呼ばれています。

2. タコメーターはいらなくなる

マニュアル車が多く走っていた1900年代は多くの自動車にエンジン回転数を示すタコメーターが付いていました。しかし、2000年代に入り、タコメーターのない自動車が増えてきました。理由には以下のようなものがあります。

コストカット
バブル崩壊前はマニュアル車や高級車が多く走っており、自動車にはタコメーターや様々な装備が付いていました。しかし、2000年以降はオートマチック仕様の安い自動車を求めるユーザーが増えたため、自動車メーカーは最廉価仕様の自動車においてタコメーターを廃止しました。

コンピューターの高性能化
マニュアル車では、エンジン回転数に合わせて運転手が適切に変速をコントロールする必要がありました。しかし、オートマチック車では変速をコンピューターが自動で行うため、運転手はエンジン回転数を示すタコメーターを気にかける必要がなくなりました。

電気自動車やハイブリッド車の普及
タコメーターの代わりにエネルギー使用量を示す特別なメーターが表示されています。電気自動車は変速が必要なく、エネルギーの消費と回生を示すメーターがついています。運転手はメーターを確認することによってより低燃費な運転が可能です。

ハイブリッド車ではガソリン車のようにエンジン回転数に応じて変速を行いますが、エンジンの回転は発電用のモーターにも使われるため、アクセル操作とエンジン回転は連動していません。エンジンの回転と燃費に関係性がない為タコメーターは廃止され、モーターの稼働を示すメーターが装備されています。

参考文献
https://www.nippon-seiki.co.jp/defi/products/advance_bf/adbf_tacho/
https://www.webcartop.jp/2018/07/252840/

音響測定器

音響測定器とは

音響測定器

音響測定器とは、測定対象が発する音の「音圧」「周波数」及び特定の周期的定則に発せられるノイズ、低送周波数特性の測定、安全的な拡声(音)の範囲測定、(音圧許容レベル等)などを収音し測定する電子測定機器です。

小型のものでは、片手で持てる軽量のマイクロフォン付き音響測定器が市販されています。さらに測定の設定項目を細分化し定点計測することで、コンサートホール施工などに一助しています。理想的な響音、共鳴を得るのに音響測定器は欠かせない測定機器です。

音響測定器の使用用途

音響測定器を用いる現場は市街地の再開発、新幹線などの高速輸送車両における車内快適性能の響音測定、マンションなど物件の防音レベル、コンサートホールなどの設備、設営などで使用されています。

実験用品としての用途は、建材や建具の防音、遮音レベルを測定する目的で使用されます。部屋のなかに施工する組み立てユニットの防音室などが用例です。

混合材や合板などを新規開発する際も必ず使用され騒音や吸音度合いを測定します。

音響測定器の原理

音響測定器の機能は主に音の周波数やノイズを測定し簡易記録することです。音響的な項目として、音の大きさを測定する(音圧レベル)をデシベル(/㏈)で換算し表示します。

用例として、ホール音響設営を例題にすると、低送周波数特性を定点測定、最大再生音圧レベル(音圧許容量)、オクターブバンド測定などが可能です。

低送周波数特性測定値、⅓オクターブ分析、定測ノイズ分析、聴音可聴域の最大最小数値の把握は、コンサートホール、シアター、ライブハウス等の音楽施設においては非常に重要な役割を担っています。

又、機能面でデシベル測定だけに特化しても、マンションなどのRC壁における防音面を測定し数値を可視化する事は、建造物の環境特性価値を高める指標に用いられています。

音楽練習ユニットにグランドピアノを組み込む際の壁材マット材の品質指標にも使用されます。騒音指標数値ほか、ピアノの中央の「ラ音」である440HZの立ち上がりから消失まで、オクターブ、コードのハーモニーの残響を繰り返しの測定を行うことで数値化された品質指標を提供します。

参考文献
http://www.ari-web.com/sound/measurement/spl-01.htm

環境測定器

環境測定器とは

水検出センサーとは、水分子に吸収される長波長の光を使用して、水を検出するセンサーです。

一般的な光電センサーでは、液体を検知・検出することは可能ですが、透明な水では光が透過すると同時に光の減衰量が非常に小さく検知することが困難であり、色のついた水や色の濃度が異なる水などでも減衰量が変わるため、更に検知が困難になります。

一方、この水検出センサーは、水分子に吸収される長波長の光を使用することで、透明な水、色のついた水、色の濃度が異なる水でも検知できることが特徴です。

環境測定器の使用用途

水検出センサーは、一般的な光電センサーの液体検知とは異なり、水分子に吸収される長波長の光を使用して、水を検出するセンサーであることが特徴なため、水を検出する用途で利用されています。

また、霧状の水でも安定して検出できることから、水を使用する生産現場や生産環境でのスプレーによる水洗浄の監視、貯水タンクの液面検出や液面レベルの検出、ペットボトルやガラスなどの透明容器に液が充填されているかを検出するなど、さまざまな水検出の用途で利用されています。

環境測定器の原理

一般的な光電センサーは、水分子によって光を反射や拡散しながらも液体を検知・検出することは可能ですが、透明な水では光が透過すると同時に光の減衰量が非常に小さく検知することが困難であり、色のついた水や色の濃度が異なる水などでも減衰量が変わることで更に検知が困難になります。

一方、水検出センサーは、光電センサーと同様に投光側、受光側のセンサーで構成され、水分子に吸収される長波長の光には、主に1.45um(1450nm)の赤外光が用いられることが特徴です。

この水分子に吸収される長波長の光を水検出センサーに使用することで、透明な水、色のついた水、色の濃度が異なる水でも水分子に光が吸収し遮光されるため、安定して水を検知することができます。この水検出センサーの特徴から、光電センサーでは誤動作しやすい水滴や気泡、小さな気泡が蓄積した泡などの液-成分に水が使用されている場合、同様に水分子に光が吸収し遮光されるため、安定して水を検知することもできます。

参考文献
https://www.takex-elec.co.jp/bundles/takexelecpublic/pdf/library_wartersensor.pdf
https://www3.panasonic.biz/ac/j/fasys/sensor/photoelectric/ez-10/index.jsp

メッシュコンテナ

メッシュコンテナとは

メッシュコンテナ

メッシュコンテナとは、面がメッシュ(網目)構造をしている折りたたみ式のコンテナです。物流業界で使うメッシュパレットと同様の形状をしています。農作業において収穫物を積載し輸送する際に用います。他に似た役割をするものにスチールコンテナがあります。

キャベツやカボチャなど重量のある野菜・果物を積載する際には金属製のメッシュコンテナを使用することが望ましいです。また、プラスチック製のものは安価で手に入りやすいことが特徴です。

メッシュコンテナの使用用途

メッシュコンテナは主に農産物の運搬・保管をする際に使用するコンテナです。主にイモ、タマネギ、キャベツ、カボチャなどの重量物に適しています。内包材(ネット)を使用することで米・麦・大豆など小さな穀物にも対応できます。

各面がピンやハンドルで接続された組み立て式コンテナと、各面がコイルで繋がっている一体式コンテナがあります。どちらも使用しない時は折りたたんで積み重ね、コンパクトに収納できます。展開時でも数段なら積み重ねが可能です。

メッシュコンテナの原理

メッシュコンテナは、畑で収穫した野菜を積載し、そのまま加工場等へ出荷することができます。詰め替え作業を省略して作業効率をアップさせると共に、段ボールなどの資材の経費を削減できるという大きなメリットがあります。

メッシュ構造なので通気性が高く、内容物の腐食・腐敗を防ぐ効果があります。またメッシュ構造は内容物にコンテナの壁が当たる面積とかかる荷重を小さくし、コンテナに詰めることによる傷みを軽減する工夫が施されています。

組み立てが容易、かつ使用しない時には折りたたみ、同型のコンテナなら積み上げてコンパクトに保管しておくことができます。

大きな金属製のメッシュコンテナは大規模な農産品の貯蔵・乾燥・輸送に適しています。小さなプラスチック製メッシュコンテナは取り回しが楽であり、小規模なものであれば収穫から選果、運搬、さらに商品としてお店に並べるまで一貫して使用することができ、作業効率を高くすることができます。

参考文献
https://www.h-seikan.co.jp/container/mesh/

MCU

MCUとは

MCU

MCUとは、「Micro Controller Unit」の略語でマイクロプロセッサと同義です。

コンピュータを構成する要素としてMCU、メモリ、グラフィックスやHDDドライブユニット、イーサネット通信インターフェースなどの入出力装置に分類することができます。

これらの構成要素の中でMCUは、内部に持つ命令を読みだして実行する手段に基づき、メモリに格納された命令群を1つずつ読みだしては実行する装置です。

MCUの使用用途

MCUは、全てのコンピュータに搭載されています。スーパーコンピュータから業務用高性能コンピュータや民生用コンピュータ、さらには我々が日常よく使用しているノートPC、スマートフォンやタブレット端末に至るまで規模は異なりますが、MCUが搭載されています。

また、様々な民生用機器や業務用機器も用途の1つです。具体的には、テレビやレコーダー、各種オーディオ機器、更に車やバイク、業務用の各種測定機器などが挙げられます。これらに搭載されたMCUの多くは、シングルチップマイクロコンピュータとも呼ばれ、夫々の分野や用途に応じて最適な周辺ハードウェア等も取り込み機器の小型化に貢献しています。

MCUの原理

MCUの初期の役割は、メモリ上の命令を読みだして、それを解読し実行することでした。実行とは、加減乗除の演算を行いその結果をメモリに戻すという動作です。

MCUの内部には、理解することのできる命令群と夫々の命令に対して何をしなければならないかということがあらかじめ定められています。メモリ上の命令はMCUにより、メモリ上のアドレスの小さい番地から順次読みだされ、逐次実行されていきます。

演算結果に従い、周辺デバイスに対してデータを出力したり、周辺デバイスからデータを読み込んだりします。

MCUのその他情報

1. MCUの機能

半導体技術の急速な発達に伴い、半導体の微細加工の進展と高度化により、従来はMCUの外側にあったメモリ、グラフィックスや各種インターフェース機能がMCUの内部に取り込まれ、機器の小型軽量化に大きく貢献しています。

グラフィックス機能が内蔵されている場合は、グラフィックスに対してデータを書き込むことにより、その先に接続された液晶ディスプレイやモニタなどに表示されます。また、イーサネット通信機能が内蔵されている場合は、ネットワーク上の自身に対して送られてきたパケットデータを取り込み、内部で解析・演算し、再びネットワーク上へデータを出力します。

2. MCUとMPUの違い

MCUとプロセッサのMPU (Micro Pricessor Unit) は上述した通りどちらもCPUを核として複数の機能や装置を1つにまとめたもので、大きく見ると同じ分類です。MCUとMPUの違いとしては、性能面が挙げられます。

演算ビット数
一度に処理できるデータ幅である演算ビット数に違いがあります。MCUは8〜32ビットであるのに対し、MPUでは32〜64ビットの演算ビット数を持ちます。MCUと比較して、MPUは演算能力が高いです。

動作周波数
MCUの動作周波数は16MHzであるのに対してMPUの多くは400MHz以上です。MPUは、処理速度でもMPUより高速であることがわかります。

消費電力
MCUの消費電力は、1W未満であるものが多いです。MPUの消費電力が数十Wであることと比べるとMCUは消費電力を抑えての使用が可能です。

MCUは性能面でみるとMPUに劣ります。機能面でも汎用的な使用ができるMPUに対し、絞られている特徴があります。低消費電力やコストの低さがMCUのメリットにあたるため、実現したい機能がMCUで実現可能な場合はMCUを選択します。

参考文献
https://www.tel.co.jp/museum/exhibition/principle/microprocessor.html
https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/innovation/mpuworks.html

磁気近接センサー

磁気近接センサーとは

磁気近接センサーとは、磁力を使って検出対象に接触することなくスイッチを開閉します。

主には、リードスイッチ、ホール素子、磁気抵抗素子を使った方式があります。特徴は、非接触で検知が可能、検出距離の調整が簡単(磁力を強くする)、相互干渉がない、寿命が長い、小型であるなどが挙げられます。筐体しだいでは、埃、熱、振動などの他のセンサーでは使用できない環境でも使うことができます。

また、木材、プラスチックなどの非強磁性体材料を通過して検知することも可能です。

磁気近接センサーの使用用途

磁気近接センサーの用途は、自動ドア、窓、檻などの開閉の検出を行い、防犯用途などに使われています。

工場などでは、組み立てラインの位置検出、自動倉庫の棚の検出、工業用ミシンの位置検出、複写機のカセット位置検出など様々な産業機械に使われています。近年では、工場の無人搬送車を目的地まで誘導するために、使われており、工場の床面にマグネットを設置し、磁力を磁気センサーで検知することで無人搬送車を目的地まで誘導しています。

磁気近接センサーの原理

磁気近接センサの原理には、主にはリードスイッチ、ホール素子、磁気抵抗素子を使った方式があります。以下にそれぞれについて、説明します。

リードスイッチ

磁石を使ってリードスイッチを動作させて検出します。リードスイッチに磁石などにより磁界が作用することにより接点の開閉が行われます。

ホール素子

ホール効果と呼ばれる、物質に流れる電流に対して垂直に磁界をかけると、電流方向と磁界方向に垂直な電圧が発生することを利用しています。ホール素子が、磁石から強い磁束密度をうけると閉を検出し、磁石が遠ざかり磁束密度が弱くなると開を検出します。

磁気抵抗素子

磁気抵抗効果素子と呼ばれる、磁気が加えられると電気抵抗が変化する素子を利用しています。磁気抵抗素子が磁石などから磁気が加えられて抵抗の増加し開閉が行われます。なお、磁気抵抗素子には、以下の4つの種類があります。

  • 半導体磁気抵抗素子
  • 異方性磁気抵抗素子
  • 巨大磁気抵抗素子
  • トンネル磁気抵抗素子

角速度センサー

角速度センサーとは

角速度センサー

角速度センサーとは、物体の回転運動や向きの変化を計測するセンサーです。

ジャイロセンサーとも呼ばれます。物体が回転する際の角速度の変化を電気信号に変換し、その情報を取得します。角速度センサーは高い応答性を持ち、物体の動作や回転をほぼリアルタイムで検出可能です。

これにより、リアルタイムの制御や反応性を持つ応用用途に利用できます。また、最新の角速度センサーは非常に小型であり、コンパクトなデバイスに統合することも可能です。

ただし、振動や衝撃などの外部要因が角速度センサーの計測に影響を及ぼすことがあります。特に高精度な測定が求められる場合、これらの外乱を最小限に抑える対策が必要です。

角速度センサーの使用用途

角速度センサーは、近年ではさまざまな機器に使用されています。以下にその一例を示します。

1. 自動車

自動車の安定性制御システムでは、角速度センサーを使用して車両のスリップ角や偏位を検出することが可能です。これにより、路面状況や運転条件に応じて個々の車輪のトルクを制御し、車両の安定性を向上させます。

また、運転支援システムでは車両の傾きや急旋回などの情報を利用して、適切な制御を行うことで安全性を高めることが可能です。

2. スマートフォン・タブレット

スマートフォンやタブレットの角速度センサーは、デバイスの傾きや回転を検出して画面の向きや視点を自動的に調整します。ユーザーがデバイスを傾けると、これに対応して画面が回転するなどの機能を提供することが可能です。

また、モーションセンサーゲームや仮想現実体験においても、デバイスの動きをリアルタイムに反映させるために使用されます。

3. ゲームコントローラー

ゲームコントローラーはプレーヤーの動きや傾きを検出して、ゲーム内のキャラクターに反映させる場合も多いです。これにより、よりインタラクティブなゲームプレイが可能となります。

4. 産業用ロボット

ロボットは正確な動作を実現するために、自身の姿勢と動きを正確に把握することが必要です。角速度センサーはロボットの関節や部品の角速度を検出し、リアルタイムのフィードバックを通じてロボットの運動を制御します。これにより、高精度な位置決めや作業を行うことが可能になります。

角速度センサーの原理

角速度センサーは、回転機械式、光学式、静電容量式などの方式があります。

1. 回転機械式

回転する物体に働く見かけの力 (コリオリ力) を利用して検出する星器です。回転する物体に角速度を与えると回転軸を傾けようとするトルクが発生します。このトルクを検出することで角速度の検出が可能です。

2. 光学式

サニャック効果によって検出する方式です。回転する円形の光路を回転方向に沿って光が1周する時間と、逆方向に1周する時間に差が発生することを利用します。これにより、光の周波数や光の強度などから角速度を算出することが可能です。

3. 静電容量式

可動電極と固定電極がある場合に、可動電極が動くことによる静電容量の変化によって角速度を測定する方法です。高精度な角速度計測が可能であり、航空宇宙や産業分野などで使用されています。

角速度センサーの選び方

角速度センサーを選ぶ際に、考慮すべきポイントは以下の通りです。

1. 寸法

用途に合ったコンパクトなサイズのセンサーを選ぶことが重要です。特に携帯機器や小型デバイスに組み込む場合、センサーの寸法は制約要因になることがあります。選択肢を検討する際に、センサーの寸法が用途に適しているか確認します。

2. 動作電圧

センサーの動作電圧は、使用する電源に合わせて選ぶことが必要です。一般的に低電圧で動作するセンサーが多く、バッテリー駆動のデバイスに適しています。動作電圧が制御電圧と一致することを確認することが重要です。

3. 測定範囲

センサーの測定範囲は、センサーが正確に測定できる角速度の範囲を示します。必要な角速度の幅に合わせて選択します。過度に広い測定範囲を持つセンサーは精度が低くなる可能性があるため、適切な範囲を選ぶことが重要です。

4. 出力信号

角速度センサーの出力信号は、アナログまたはデジタルであることがあります。アナログ出力は連続的な値を提供し、デジタル出力はディジタルフォーマットで値を出力することが可能です。制御装置とのインターフェースに合わせて選択します。

角速度センサーのその他情報

角速度センサーと加速度センサーの違い

角速度センサーと加速度センサーは、いずれも慣性空間の動きを検出するセンサーの一種です。ただし、測定する動作が異なります。角速度センサーは対象物の回転や向きの変化を検知し、加速度センサーは対象物の移動速度を検知するセンサーです。

それぞれの検知センサーのみで複雑な動きは検知できず、両方のセンサーを活用した機器が多いです。センサーを2、3 軸と多角的に配置することで、より精度高く動きを検知できます。ただし、センサーを増やしすぎるとセンサーの設置スペースやコストが増加するため注意が必要です。

参考文献
https://mems.tamagawa-seiki.com/tec_info/
https://www5.epsondevice.com/ja/information/technical_info/pdf/automotive_gyro.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ieejsmas1995/116/4/116_4_131/_pdf
https://go.alps.jp/l/506151/2018-09-03/sx9dz
https://www.fa.omron.co.jp/product/special/knowledge/prox/magnetic_type/principle_structure.html
https://www.akm.com/jp/ja/technology/technical-tutorial/basic-knowledge-magnetic-sensor/magnetic-sensor/
https://www.jae.com/Motion_Sensor_Control/Description/
https://industrial.panasonic.com/jp/ss/technical/b14
https://ednjapan.com/edn/articles/1406/09/news014.html https://www5.epsondevice.com/ja/information/technical_info/gyro/check.html