音響測定器とは
音響測定器とは、測定対象が発する音の「音圧」「周波数」及び特定の周期的定則に発せられるノイズ、低送周波数特性の測定、安全的な拡声(音)の範囲測定、(音圧許容レベル等)などを収音し測定する電子測定機器です。
小型のものでは、片手で持てる軽量のマイクロフォン付き音響測定器が市販されています。さらに測定の設定項目を細分化し定点計測することで、コンサートホール施工などに一助しています。理想的な響音、共鳴を得るのに音響測定器は欠かせない測定機器です。
音響測定器の使用用途
音響測定器を用いる現場は市街地の再開発、新幹線などの高速輸送車両における車内快適性能の響音測定、マンションなど物件の防音レベル、コンサートホールなどの設備、設営などで使用されています。
実験用品としての用途は、建材や建具の防音、遮音レベルを測定する目的で使用されます。部屋のなかに施工する組み立てユニットの防音室などが用例です。
混合材や合板などを新規開発する際も必ず使用され騒音や吸音度合いを測定します。
音響測定器の原理
音響測定器の機能は主に音の周波数やノイズを測定し簡易記録することです。音響的な項目として、音の大きさを測定する(音圧レベル)をデシベル(/㏈)で換算し表示します。
用例として、ホール音響設営を例題にすると、低送周波数特性を定点測定、最大再生音圧レベル(音圧許容量)、オクターブバンド測定などが可能です。
低送周波数特性測定値、⅓オクターブ分析、定測ノイズ分析、聴音可聴域の最大最小数値の把握は、コンサートホール、シアター、ライブハウス等の音楽施設においては非常に重要な役割を担っています。
又、機能面でデシベル測定だけに特化しても、マンションなどのRC壁における防音面を測定し数値を可視化する事は、建造物の環境特性価値を高める指標に用いられています。
音楽練習ユニットにグランドピアノを組み込む際の壁材マット材の品質指標にも使用されます。騒音指標数値ほか、ピアノの中央の「ラ音」である440HZの立ち上がりから消失まで、オクターブ、コードのハーモニーの残響を繰り返しの測定を行うことで数値化された品質指標を提供します。