位置決めスイッチとは
位置決めスイッチとは、特定の位置に物体を正確に配置するために使用される接触式センサーです。
タッチスイッチや高精度スイッチなどとも呼ばれます。検出体が位置決めスイッチ先端の可動式ピンを一定ラインまで押し込むことで動作します。位置決めスイッチは、非常に高い精度で位置を検出することができる点が特徴です。これにより、正確な位置制御や位置検出が可能となります。
また、非常に高い精度で位置を検出することができるため、正確な位置制御や位置検出に対して有利です。ただし、位置決めスイッチは正確な位置検出のために正しく設置される必要があります。誤った位置や角度で設置されると、正確な検出ができない場合も多いです。
用途や仕組みはマイクロスイッチやリミットスイッチに似ていますが、耐久性や精度が相違点です。位置決めスイッチは精度が高く、精密タイプであればミクロン単位の検出が可能です。300万回の耐久性を発揮する製品もあります。
位置決めスイッチの使用用途
位置決めスイッチはさまざまな用途で使用されます。以下は位置決めスイッチの使用用途一例です。
1. 製造業
組立ラインや生産ラインにおいて部品や製品の正確な位置検出や制御に使用されます。機械加工において工具の位置を検出し、正確な切削や加工を行うために使用される場合が多いです。
また、ロボットアームの位置制御にも位置決めスイッチが利用されます。これにより、ロボットが正確な位置にアームを配置して作業を行うことが可能です。
2. 医療
医療機器において、特定の位置や位置変化を検出するために使用されます。画像診断装置においては、撮影位置や患者の位置検出のために位置決めスイッチが利用される場合も多いです。手術支援ロボットにも位置決めスイッチが組み込まれており、手術器具やツールの位置を正確に検出し、手術を支援します。
3. 印刷機
印刷機において、用紙の位置や送り具合を正確に制御するために使用されます。印刷機の用紙送りシステムに位置決めスイッチが組み込まれていることも多いです。これにより、用紙の位置を正確に検出し、印刷ヘッドやインキ供給機器を適切に制御することが可能です。
位置決めスイッチの原理
位置決めスイッチは、物理的な接触に基づいて位置を検出するスイッチです。主にアクチュエータ、接点、スプリングなどで構成されます。
1. アクチュエータ
アクチュエータは、外部からの力や圧力によって押される構成部品です。これはスイッチの操作部分であり、外部から物理的に押されることでスイッチの状態を変化させます。スイッチの操作性や接触範囲を決定する部品です。
2. 接点
接点は、スイッチ内部で電気回路を開閉する構成部品です。アクチュエータの動きによって接点が開閉し、スイッチのON/OFF状態が切り替わります。一般的には、銀や金などの有価金属で製作させることが多いです。
3. スプリング
スプリングは、アクチュエータが離されたときにスイッチを元の状態に戻す役割を果たす構成部品です。スイッチの反応速度や感度を制御します。
位置決めスイッチの選び方
位置決めスイッチを選ぶ際はさまざまな要素があります。以下は選定に関する重要な要素の一例です。
1. アクチュエータの種類
アクチュエータはスイッチを操作する部分であり、操作性に影響を与えます。選択するアクチュエータの種類は、使用環境や応用に応じて慎重に検討することが必要です。ピンプランジャやトッププランジャ、ベベルプランジャなどから選定します。
2. 動作表示灯
位置決めスイッチには、スイッチの状態を視覚的に示す動作表示灯が付属する場合があります。これにより、スイッチの状態を容易に確認することが可能です。応用や環境によっては表示灯の有無や表示の明確さが重要な要素となることがあります。
3. 繰り返し精度
位置決めスイッチの繰り返し精度は、同じ位置での再現性を示す重要な要素です。スイッチが正確に同じ位置を検出できるかどうかは、特定の応用において非常に重要です。製造精度や設計によって異なるため、スイッチの仕様を確認することが重要となります。
4. 動作に必要な力
位置決めスイッチの操作には一定の力が必要な場合があります。この力は、アクチュエータを操作する際にかかる力です。適用する用途の持つ力に基づいて、適切な要件を持つ位置決めスイッチを選択する必要があります。