ガルバノスキャナ

ガルバノスキャナとは

ガルバノスキャナはレーザーなどのスキャンを行うための一つの方法です。

回転軸に取り付けた光学素子(ミラーやレンズ)を電磁モータ等にて高速に回転、位置センサからの出力をもとにサーボドライバがモータを高速、高精度に制御してスキャン機能を実現します。

X用、Y用の2つのガルバノスキャナを使うことで、2次元平面状にレーザー走査することができます。また、Z方向のガルバノスキャナを追加して3次元的に走査できる3Dガルバノスキャナもあります。

ガルバノスキャナの使用用途

高速で高精度なレーザーによる穴あけ加工やレーザーマーキング、溶接などの加工や、流行の光硬化性樹脂を使った3Dプリンターのレーザースキャンに使用されています。ミクロンレベルの精度が求められる部品加工に活用されています。

また、分光光度計の分散素子の回転や共焦点顕微鏡、生化学や生物工学で活用されているレーザー顕微鏡などで高精度、高速かつ広範囲のスキャンに、ナノ単位でも制御可能な特徴を活かして、微細な組織内部構造を視覚化する光干渉断層計(OCT)でも使用されています。

ガルバノスキャナの原理

ガルバノスキャナはスキャン精度が良好、高速対応可能、高分解能で操作が簡単、コストパフォーマンスに優れている特徴を持ちます。長時間高速運転を行い、温度が変化した場合でも高い繰り返し位置決め精度を維持することができるため、レーザースキャンなど多用途で採用されています。

ミラーサイズ(イナーシャ)によってガルバノスキャナの構成が決まります。イナーシャに適したスキャナが選定されているため、特に重量や重心位置が異なるミラーに交換するとうまく動かないことがあります。

ガルバノスキャナの選定ではミラーサイズだけでなく走査方法(ステップ走査、ラスタ走査、ベクタ走査)や要求スピードおよび精度から行い、アプリケーションによって使い分けが必要です。また、回転できる範囲に制限(例えば、±30度など)があるため、注意が日宇町です。

ミラーは使用するレーザーなどの波長によって様々なコーティングが用意されています。

参考文献
https://www.optoscience.com/maker/raylase/lineup/3-axis/
https://www.novanta.co.jp/precision/products.html
https://www.cambridgetechnology.com/ja/laser-beam-technology

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です