PDMシステム

PDMシステムとは

PDM (Product Data Management) システムとは、製品のCADデータ、設計図面などの設計データ、仕様書や文書など設計に必要な情報、部品表 (英: Bill of Materials) などのデータを一元管理するシステムです。

製品情報管理システムとも呼ばれます。PDMシステムで管理されたデータを、設計関係者が共有して同時に作業を進めることで、設計効率を向上させることができます。

また、設計データの再利用やバージョン管理が容易になり、開発期間の短縮、ミスの削減にもつながります。PDMシステムには、データ管理機能だけでなくワークフロー機能などもあり、業務フローの標準化を図ることも可能です。

PDMシステムの使用用途

PDMシステムは、設計・開発の効率を向上させ生産効率を上げることを目的としています。そのため、自社で設計・開発・生産活動をしている製造業の開発部門を中心に、PDMシステムが広く使われています。その産業分野は機械、家電、半導体、自動車、製薬、食品、化粧品など幅広いです。

特に、設計開発業務に従事する人員が多い大規模プロジェクトでは、設計に関する大量のデータをPDMシステム上で関連づけて、関係者全員が情報共有することで、生産性の向上が期待できます。

PDMシステムの原理

PDMシステムには、データ管理機能を始めさまざまな機能が搭載されています。

1. データ管理機能

製品企画段階から最終設計データまで、開発の各工程における情報を一元管理する機能です。仕様等の文書、CADデータや図面などの設計データ、製造に使う部品の構成・図面などの部品表などを管理します。

情報は全て製品に紐づけられており、また、最新版を使用できるようにバージョン管理機能もあります。

2. ワークフロー機能

設計・開発プロセスのワークフローを設定し、ワークフローに従って業務を進めることで、標準業務フローを進められる機能です。プロセスの節目に承認ポイントを設け、システム上で申請・承認・差し戻し等を行う機能や、進捗が遅れているプロジェクトにアラート通知する機能などがあります。

3. 検索機能

PDMシステム全体に登録されている膨大な情報を、様々な条件で検索できる機能です。情報の再利用が容易になります。

4. セキュリティ機能

プロジェクトやユーザごとにアクセス権限を設定することで、知る必要のある人にだけ情報を開示し、必要でない人には開示しないという「Need to knowの原則」を徹底することができます。

PDMシステムの選び方

1. 機能性

自社の取り扱う製品の開発に必要な機能が搭載されているかを確認することが最も重要です。図面管理やBOM管理、変更管理、プロジェクト管理などが挙げられます。製品の特徴によっては、変更管理 (何がどう変わったか) などを重要視することもあり得ます。

2. 扱いやすさ

企業によっては、正社員だけでなく請負社員やベテランから若手まで、さまざまな人がPDMシステムを扱う場合があります。そのため、スキルや経験、知識、ノウハウに関係なく扱いやすいものかどうかが重要です。

3. カスタマイズ性・拡張性

PDMシステムは製品開発を管理する上で非常に重要なシステムです。そのため、新製品の開発に伴い新しい機能にも追随できるカスタマイズ性や拡張性があることが重要です。既存の機能でしか管理できない場合、企業の発展に影響が出る可能性があります。

4. 連携性

PDMシステムは、他のシステムと連携することで管理を行うため、連携性が重要なポイントとなります。例えば、CADやPLM、企業の業態によってはMESや調達管理システムなどの生産側のシステムと連携することが求められる場合もあります。

5. セキュリティ性

製品に関わる情報は重要な情報であるため、システムのセキュリティ性も確認する必要があります。漏洩や不正アクセスなどのリスクが低いシステムであるか、アクセス権限が適切に管理できるかという点も重要です。

参考文献
https://www.dnp.co.jp/biz/st/digital-marketing/column/detail/dx-031product_info.html
https://www.iosi.co.jp/2020/12/04/products-product-data-management20201201/
https://www.tokyo-connected.com
https://www.core.co.jp/openpdm/casestudy/casestudy/

生産管理システム

生産管理システムとは

生産管理システムとは、製造業のさまざまな業務を一括に管理するためのシステムのことです。

例えば、部品在庫が残りいくつあるのかを把握するためには在庫管理システムとして生産管理システムを使用します。工程管理システムや品質管理システムなどとしても利用できるのが生産管理システムです。

生産管理とは、製造業において、所定の品質の製品を、適切な原価で、必要な数量および納期を満たして生産するために行う管理活動のことです。そして、生産管理システムでは、生産管理を系統的に行うために、購買、受注、在庫、工程、品質、原価など、生産に関わる情報を一元管理します。

以前は、製造現場で製品・部品に番号をつけ、生産工程の進捗を管理するシンプルな形で存在していました。しかし、時代とともに進化し、現在では全工程に対してサプライチェーンをコンピュータで管理する形態となっています。

生産管理システムの使用用途

生産管理システムは、あらゆる分野の製造業で導入されています。小規模な町工場から、複数の工場を持つ大企業まで、生産管理システムは企業規模に関係なく利用されています。

ただし、製品、生産方式、企業規模などによって、求められる生産管理の内容は異なる点に注意が必要です。製造現場の工程管理・品質管理と在庫管理などを行う程度の小規模な生産管理システムもあれば、需要予測・購買管理・原価管理など広い範囲を網羅する生産管理システムもあります。

製造現場毎に最適な生産管理システムを構築することが推奨されており、企業ごとに自社にあった生産管理システムを導入することが重要です。

生産管理システムの構成

生産管理システムは、工程管理システムや品質管理システムなどを組み合わせて動作します。生産管理システムは、いくつかの管理システムを統合的にまとめたシステムです。

生産管理システムに含まれる主な管理システムとして、以下が挙げられます。

1. 工程管理システム

工程管理システムとは、最終製品を納期に間に合わせるために、製造現場における各工程を管理し、進捗状況をチェックするシステムです。工程の一部を外注に出す場合は、外注への投入状況と外注からの受け入れ状況をチェックします。

2. 品質管理システム

 品質管理システムとは、製品不良を出さないために、購買した原材料・部品などの受け入れから最終製品の出荷までの各段階で、品質を確認して管理するシステムです。

3. 在庫管理システム

 在庫管理システムとは、在庫を適正な状態に維持するために、倉庫内のロケーション、倉庫への物の出し入れの記録などを管理するシステムです。在庫管理の対象は最終製品の在庫だけでなく、製造に使う原材料・部品の在庫も含まれます。

したがって、倉庫内の在庫情報以外にも、資材の仕入れ、製造工程、販売などの情報を統合して在庫管理を行う必要があります。

4. 需要予測システム

需要予測システムとは、過去の実績から製品に適したモデルを使って需要を予測するシステムです。在庫の適正化やリソースの適正配置に役立ちます。

生産管理システムのその他情報

生産管理システムの応用

前述したシステム以外に、購買管理システムや原価管理システム、販売管理システムなどが含まれる場合もあります。これらを全て生産管理システムで統合的に連携させることで、各段階での適正な管理が可能です。

購買管理システム
購買管理システムとは、生産現場で製品のための資材などの購買を行うためのシステムです。工場を持たないファブレスな企業では、資材だけではなく、製品そのものを購入することもあります。

原価管理システム
原価管理システムとは、原価の計算、分析、シミュレーションなどの管理を実行するシステムです。原価管理システムを導入する目的は、最適な原価管理によってコストを把握・分析し、利益の最大化やリスクへの対応を行うことです。

販売管理システム
販売管理システムとは、企業や工場などが注文を受け、お金や製品の流れをコントロールするシステムのことです。製品を販売し、お金を得ることを目的としたシステムと言えます。

参考文献
http://upmsys.com/hp/
https://kikakurui.com/z8/Z8141-2001-01.html
https://products.sint.co.jp/obpm/blog/cost-and-process-management
https://www.otsuka-shokai.co.jp/

搬送チェーン

搬送チェーンとは

搬送チェーン (英: conveyor chain) とは、特に物品を搬送することを目的としたチェーンです。

チェーンは一般的には離れた距離にある回転軸同士の動力伝達をするための機械要素として用いられています。搬送チェーンは、チェーンが移動する動きをさまざまな製品などの搬送に利用できるようにしたものです。コンベアチェーンとも呼ばれます。

チェーンはスプロケットと呼ばれる歯車によって動かし、循環させます。物品の搬送で多く使われるのは、2列に並べた2本のチェーンを組み合わせたダブルチェーン方式です。搬送チェーンを使えば大量の搬送物を、スピーディーに移動させることができます。

中には、浅棒や板子、バケットなどを取り付けることで、運搬を容易にした特殊なチェーンもあります。搬送物をひっかけたり、斜度が急な場面でも搬送物が滑り落ちたりしないように工夫したものです。さらに、バケットコンベヤであれば、垂直荷揚も可能となっています。

搬送チェーンの使用用途

搬送チェーンは、工場における流れ作業などに多く利用されます。流れ作業では、規則的な加工作業を行うためにコンベヤシステムが構築されており、その運搬のために搬送チェーンが有用です。

具体的には、コンテナを輸送する物流センターや農協センター、食品工場、組み立て工場、化学工場などです。ベルトコンベヤが温度、密封性、曲率、耐久性、重量搬送、設置環境などで使用できない場合、搬送チェーンを使用したコンベアを採用することもあります。

搬送チェーンは強度や耐摩耗性といった点で優れた特性を持ち、さまざまなアタッチメントを取り付けることで幅広く使用可能です。

搬送チェーンの原理

搬送チェーンの原理は、一般的に知られる動力伝達用のチェーンと同様です。チェーンの中央の隙間にチェーンを駆動するスプロケットの歯が入り、ローラーと接して引っ張ることによって、チェーン全体を移動させます。

チェーンが引っ張られて移動することによって、駆動される側のスプロケットが回転します。搬送チェーンは、チェーンが配置された2点間を移動する動きによって、対象となる物品を移動させます。多くの物品を運びやすくするために、さまざまなアタッチメント部品が取り付けられる場合も多いです。

搬送チェーンの構造

搬送チェーンは、ローラチェーンと呼ばれるタイプのチェーンです。ローラチェーンでは2枚の平行に並べられたプレートをピンが接続しています。ピンの外周にはブッシュがあり、さらに外側にはローラがあります。

ブッシュが入っているのは、ローラはスプロケットと嵌合する際にピンと荷重を受けながら摺動するので、ローラとピンとの間の摩擦や摩耗を低減するためです。搬送チェーンではローラチェーンに、さまざまなアタッチメントを加えることによって、搬送物の移動に適した働きができるようになっています。

具体的には、プレートの間を広くしてエプロンやスクレーパと呼ばれる物品を載せる板や、製品を吊り下げるためにハンガーをつけたものです。搬送物を吊り下げるタイプでは、トロリー搬送と呼ばれるものもあります。

搬送チェーンの選び方

搬送チェーンは、コンベヤの種類、物品の種類と性質、輸送量と輸送距離、輸送速度 、雰囲気の状況 などの条件から、適切なものを選定します。

1. チェーンの仕様

コンベヤの種類、物品の形状、輸送量、輸送速度などによって、チェーンに取付けるアタッチメントの仕様が決まり、この仕様からチェーンの寸法の概略を決めます。そして、スプロケットの歯数、チェーンピッチ及び輸送速度から、スプロケットの回転数の計算が可能です。

この際、メーカーの技術資料に書かれているスプロケットの許容回転数以下になるように、チェーンピッチを選定します。チェーンピッチはできるだけ小さくした方が、衝撃の緩和や耐久性の面で有利です。

2. チェーンに作用する張力と伝動力

運転中のチェーンに作用する張力と所要伝動力は、輸送量、輸送速度、スプロケットの中心距離などから、技術資料を参照して計算が可能です。

3. チェーンの大きさ

チェーンにかかる最大張力と、荷重の補正係数から、チェーンの大きさをカタログより選定します。

参考文献
https://www.tsubakimoto.jp/power-transmission/small-pitch-conveyor-chain/
http://www.kana.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2012/10/e1fd6bf8f2878d405c9f395bc5cd2049.pdf

制御ケーブル

制御ケーブルとは

制御ケーブルとは、機械装置を制御するために用いるケーブルのことです。制御ケーブルは電力ケーブルと違い、低電圧かつ低電流で用いられるため、芯線太さが細いという特徴があります。

低電流の為、ケーブル温度が上昇しづらく、シース耐熱温度も下げることができます。

芯線太さが細いほど、使用する線重量が減少し、安価となります。また、シース耐熱温度が低いと、安価な材料が使用できるため、経済的に有利となります。

産業用としては、プロセス系工場からディスクリート系工場まで幅広く用いられます。

制御ケーブルの使用用途

制御ケーブルは、機械装置を抱える工場では必ずと言っていいほど使用されます。使用用途は、検出部用、制御部用、操作部用と3つに分かれます。

検出部とは、ワークや機械の動作を検知するために用いられる部分を指します。センサーやスイッチが検出部に当たります。センサーに使用される電流は、数mA~数百mA程度の為、比較的細い芯線の制御ケーブルが使用されます。

制御部は、検出部からの信号を基に、操作部へ信号を発信する部分です。制御部同士や、検出部ー制御部間ではセンサーと同様に細い芯線のケーブルが用いられます。

操作部は、機械操作を担う部分です。交流電圧で駆動する装置も多数あり、制御ケーブルの中では比較的太い芯線が使用されます。

制御ケーブルの原理

制御ケーブルの構造は、発信する信号の種類によって異なります。大きく3つの信号に分かれており、デジタル信号、アナログ信号、ネットワーク信号があります。

デジタル信号は、ON、OFFのみを発信する信号です。簡単な制御信号であり、最も信頼性の高い信号方式です。使用電圧も高くできるため、誘導電圧に強いという利点があります。ただし、1本の芯線で送信できる情報がONとOFFの2パターンのみとなります。多くの信号を一度に送るために、数十本の多芯ケーブルを使用することは珍しくありません。芯線の本数が増えると経済的に不利となります。

アナログ信号は、連続的に変化する信号を指します。デジタル信号に比べて繊細な制御が可能ですが、誘導電圧の影響を受けやすいためという欠点があります。ほとんどの場合、シースの下に遮蔽層を設けて誘導電圧を抑制します。

ネットワーク信号は、Ethernetやシリアル等、少数配線でデジタル情報をまとめて発信できる信号です。デジタル信号とアナログ信号の利点を合わせた信号方式です。ケーブルの構造はネットワーク信号の種類によって異なりますが、アナログ信号と同様に遮蔽層を用いて誘導電圧を抑制する場合も多いです。

参考文献
センサーとは https://www.fa.omron.co.jp/product/special/knowledge/common/explanation.html

DIAC

DIACとは

DIAC (英: Diode for Alternating Current) とは、交流回路で使用されるダイオードです。

トリガダイオードとも呼ばれ、2つのダイオードを並列逆方向に接続した素子です。順方向電圧のみではなく、本素子は双方向で特定電圧以上の場合に電流を流通することができます。

DIACは、交流電源においてスイッチング動作を制御するのに有利です。特定の電圧レベルを検出し、それを基準にしてトライアックなどのデバイスをトリガする際に使用されます。これにより、照明の調光や加熱制御などにおいて使用が可能です。

二端子デバイスであり、比較的シンプルな回路で使用できます。他の制御デバイスと組み合わせて使用する際、回路が複雑になりにくいため、設計と実装が簡素化できる点が特徴です。また、半導体製品であるDIACは機械的なスイッチングデバイスと比較して寿命の面で優れています。

DIACの使用用途

スイッチング用途などに使用される半導体製品であり、以下はDIACの一般的な使用用途です。

1. 照明調光

調光装置は、照明の明るさを調整することを目的に使用されます。DIACはこの調光機能を制御する重要な要素の1つです。

一般的な調光回路では、DIACがAC電源からのサイクルに基づいてトリガされます。これにより、スクリーン電流制御素子 (SCR) やトライアックなどと組み合わせて、照明の明るさを調整する仕組みです。DIACによるトリガで、照明を滑らかに調整する場合に有利となります。

2. ヒーター

DIACは、ヒーターや加熱要素の制御に使用されます。暖房システムやオーブンの温度制御回路で利用され、DIACを介してヒーターをトリガすることで一定温度を維持する際に有利です。このような用途では、DIACの特性を利用して正確な温度制御が可能です。

3. 電動機制御

交流電動機の制御にDIACが使用されます。特に回転方向の切り替えや、電動機の速度制御に使用されることが多いです。トライアックやSCRと共に使用され、モーターに流れる電流を適切にトリガして制御します。

DIACの原理

DIACは二端子の半導体製品であり、特定の電圧範囲で交流信号を導通させる特性を持つことが特徴です。PNPnと呼ばれる特殊な半導体構造を持っています。この構造により、特定の電圧範囲でDIACが導通状態となることが可能です。DIACは、閾値電圧を超えると導通状態に入ります。閾値電圧を以上となるとDIAC内部のPNPn構造が活性化し、電流を流せるようになります。

また、本素子は双方向性デバイスであり、通常の方向 (P→N) と逆方向 (N→P) の両方向に導通し、電流を流せます。これはAC電源は正負のサイクルを持っており、DIACが両方向で動作できるように開発されたデバイスのためです。DIACが導通状態に入ると電流が流れ続け、入力電圧が低下するまで維持されます。

DIACの選び方

DIACを選ぶ際に、考慮すべき要因がいくつか存在します。

1. ブレイクオーバー電圧

ブレイクオーバー電圧は、DIACが導通状態に入るために必要な閾値電圧です。DIACを使用する用途において希望のブレイクオーバー電圧を考慮し、それに合ったDIACを選ぶ必要があります。ブレイクオーバー電圧はデバイスの仕様書などから確認できます。

2. 定格電流

DIACの定格電流は、DIACが正常に動作するために許容される最大電流です。DIACが回路で必要な最大電流を許容できる必要があります。通常は、定格電流もデバイスの仕様書などで確認できます。

3. 立ち上がり時間

用途によっては、DIACが導通状態に移行する速度 (立ち上がり時間) が重要な場合があります。特に高速スイッチング装置では、DIACの立ち上がり時間が短いことが求められることも多いです。仕様書やデータシートからこの情報を取得し、用途に合ったDIACを選択します。

4. 漏れ電流

漏れ電流は閾値電圧に達しない際にDIACを漏れて流れる電流値です。漏れ電流が少ないほど、優秀な特性のDIACであると言えます。用途に応じてこれらの特性を確認し、適切なDIACを選択します。

5. パッケージタイプ

DIACはさまざまなパッケージタイプで提供されます。物理的な制約に合わせて、適切なパッケージタイプを選択することが重要です。一般的なパッケージにはDO-35、TO-92、TO-220などがあります。

参考文献
https://kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp/lecture/20190618_matsuda_1.pdf
https://jeea.or.jp/course/contents/12119/

ACコンセント

ACコンセントとは

ACコンセントとは、交流電流供給用のプラグ差込口です。

ACコンセントにはさまざまな電圧種類や形状の機器がありますが、国内で最も多く使用されるのは「Aタイプ」と呼ばれる縦型の穴が2つ並んだ差込口です。ACとは「Alternating Current」の略で、交流電流を指します。

交流電流とは流れる正逆が定期的に入れ替わる電流のことで、電力会社が供給する商用電源は交流です。対となる言葉はDC (direct Current) であり、日本語では直流電流と呼ばれます。

ACコンセントの使用用途

ACコンセントは家庭用から産業用まで幅広く使用される機器の一つです。具体的な使用用途は、以下の通りです。

  • 家庭用家電製品への電力供給用
  • 工場排水用水中ポンプの電力供給用
  • 土建工事における切削箇所排水用水中ポンプの電力供給用
  • パソコン用ACアダプタへの電力供給用
  • エアコンへの電力供給用

OA機器から家庭用ゲーム機まで、室内におけるさまざまな機器に電気を供給します。屋外においても水中ポンプなどの用途に使用されます。

ACコンセントの原理

ACコンセントはボディ、取り付け金具、刃受ばね、配線接続端子、化粧板などで構成されます。

1. ボディ

ボディはコンセントの本体で、各部品を支える部分です。主に絶縁材料である合成樹脂で構成されます。充電部を絶縁材料で覆って保護しつつ支持し、差し込み穴によってプラグを受け入れる役割を持っています。

2. 取付金具

取付金具は壁にボディを取り付けるための金属部分です。多くの場合は鉄などの堅牢な金属が材料となります。取付金具にはボディが頑丈にはまり込んでおり、壁内にねじ留めするための開口が各所に空いているのが特徴です。

3. 刃受ばね

刃受ばねはコンセントプラグの金属部分を受け入れるためのばねです。導電材料である金属で製作されており、配線接続用端子と一体となっています。

コンセントプラグと配線接続用端子を電気的に導通させる役割のある部品です。また、プラグに開けられた穴にばね部分がはまり込み、プラグ抜け防止の役割も担っています。

4. 配線接続用端子

配線接続用端子は配線をコンセントと接続するための端子です。家庭用100Vコンセント用の場合は、差し込み端子が多く使用されます。渡り配線工事を想定し、通常は同電位の差し込み穴が2か所以上に開けられています。

5. 化粧板

化粧板はコンセントの取付金具や配線部分を隠すためのパネルです。爪で引っかかっているだけの場合が多く、手で容易に取り外すことが可能です。

ACコンセントの種類

ACコンセントには数多くの種類があり、三相用やAC200V用などが存在します。最も多く目にするAタイプのAC100Vコンセントにも、下記のように幅広い種類が存在します。

1. 埋め込み型コンセント

家庭やオフィスの壁面に埋め込むACコンセントです。壁面ボードなどとねじで接続して埋め込みます。口が2つあるダブルコンセントが一般的に使用されます。

2. 防滴型コンセント

水滴が差し込み口に入らないようにプレートが取り付けられたACコンセントです。水滴が跳ねるような箇所で使用されます。一般的には浴場更衣室などの屋内で使用されますが、屋外に設置される場合もあります。

3. 防雨型コンセント

差し込み口が下を向いたACコンセントです。建屋外壁や屋外に設置するコンセントには防雨型を用います。口が下を向いているため、ねじると引っかかる引掛式の差込口を採用した製品が多いです。

4. ポップアップ型コンセント

普段は床に収納されており、使用時に差込口がポップアップするコンセントです。アップコンとも呼ばれます。オフィスや集会場などで多く使用されます。

ACコンセントのその他情報

コンセントの由来

コンセントの語源は「concentric plug」であると言われます。渡来したコンセントの形状がconcentric (同心円・同軸)であったことからコンセントと略称されました。

参考文献
https://kotobank.jp/

ハンドパレット

ハンドパレットとは

ハンドパレットとはパレットに積載した荷物を人力で移動させるために開発された道具です。ハンドリフトやパレットジャッキ等、複数の名称で呼ばれることがあります。

ハンドパレットの先端にはフォークリフトと同様に爪がついており、爪をパレットの穴に引っ掛けて油圧や電力を利用して持ち上げ、ジャッキの下についている車輪を利用して移動することにより、そのまま荷物を持ち運ぶよりも少ない手間と力で荷物を運ぶことが可能です。

ハンドパレットの使用用途

ハンドパレットは工場や物流倉庫におけるパレットの移動に多く使用されています。

フォークリフトと比較して重量のある荷物の移動や木製パレットへの使用には不向きですが、取り回しに圧倒的に優れており運転免許も不要であること、また、それに伴って作業の非慣熟者でも利用可能なことから、倉庫等ではしばしば併用されています。

油圧式の手動のものが一般的ですが、女性が多い現場ではより少ない力での運搬を目的として、電動のハンドパレットが利用されることがあります。

ハンドパレットの原理

ハンドパレットは荷物を持ち上げるため、てこの原理を利用しています。ハンドパレットの長い爪をパレットに引っ掛け、荷物の直ぐ側を力の支点とすることにより、荷物をそのまま持ち上げるよりも少ない力で持ち上げることが可能です。
また、荷物を持ち上げる際にはハンドル部分を上下させますが、ハンドパレットは上下させた力を油圧によって荷物を持ち上げる力に変換しています。パレットを目的の場所で下ろす際にはレバーやペダル等の操作により油圧を解放し、爪の部分を地面に下ろします。

ハンドパレットの下部には車輪が付いており、パレットに載せたそのままの状態と比較して水平方向に移動させる際の摩擦力が少ないため、パレットを持ち上げた後は少ない力をかけるだけで移動させることが可能です。

ハンドパレットには後輪に舵がついているため、方向転換や移動は身体の方向に引くことによって行いますが、細かい位置を調整する際は押すことも可能です。

参考文献
https://mbp-japan.com/hyogo/hanshin/column/2864341/
物流機器シリーズ|株式会社スギヤス (sugiyasu.co.jp)
http://www.ncsm.city.nagoya.jp/cgi-bin/visit/exhibition_guide/exhibit.cgi?id=S309&key=%E3%81%95&keyword=%E4%BD%9C%E7%94%A8%E7%82%B9

ディスプレイアーム

ディスプレイアームとは

ディスプレイアームとは、ディスプレイモニターの台座を必要とせず、机や壁、柱などからアームを伸ばして固定して省スペース化を図る器具です。

アームを机や柱などに挟み込んだり、ねじ止めしたりして固定できます。アームの位置を自在に動かせるのがメリットです。通常のディスプレイスタンドでは調整しにくい高さ方向も最適化できます。

アームの関節数や可動域などには製品ごとに異なるため、設置場所に応じて最適なものを選択する必要があります。

ディスプレイアームの使用用途

ディスプレイアームは、個人の作業環境や好みに合わせて調整できる柔軟性と利便性を提供できるため、オフィス環境やホームオフィス、ゲーム環境など、さまざまな場所で使用されています。作業時の快適性や効率性の向上、スペースの有効活用、コラボレーションの促進など、以下のような目的で使用する場合が多いです。

1. エルゴノミクスの向上

ディスプレイアームは、ユーザーの快適性と作業効率を向上させるために使用されます。ディスプレイの高さ、角度、位置を調整して、個々の使用者に最適な視野や姿勢を確保します。これにより、長時間の作業中に首や背中の負担を軽減し、姿勢を改善できます。

2. スペース節約

ディスプレイアームを使用すると、デスク上のスペースを効率的に利用できます。ディスプレイをアームに取り付けることで、デスク上の余分なスペースを確保します。小さな作業スペースやマルチディスプレイ環境で特に有用です。

3. グループ作業

ディスプレイアームは、グループでの作業やプレゼンテーション時に役立ちます。ディスプレイを簡単に回転、傾斜、移動させることができるため、他の人と情報を共有しやすくなります。また、複数のディスプレイを同時に使用する場合にも、各ディスプレイの配置を自由に調整可能です。

4. フレキシビリティ

ディスプレイアームは、ディスプレイの位置や角度を簡単に調整できるため、異なる作業環境やニーズに対応できます。立ち作業時や会議時にはディスプレイを高くし、座って作業するときにはディスプレイを低くするなど、柔軟な対応が可能です。

5. ケーブル管理

ディスプレイアームにはケーブルを整理するための機能が備わっていることがあります。これにより、デスク上のケーブルの乱雑さを解消し、美しい作業環境を維持できます。ディスプレイアームには、ケーブルをアーム内部に収納するスペースや配線用のクリップが付属していることがあります。

ディスプレイアームの原理

ディスプレイアームを使用すれば、パソコンのディスプレイを机や壁、柱と接続し、アームを動かすことによって自由な角度からディスプレイを閲覧できるようになります。通常、パソコンディスプレイはデスクの上に台座を設置して使用されます。

しかし、ディスプレイアームを使用すれば、台座を使用せずにディスプレイを固定できるため、デスク上の作業スペースを広げることが可能なため、整理や収納がしやすいです。ただし、ディスプレイアームには取り付けられるディスプレイのサイズと耐荷重が定められているので、使用するディスプレイに応じて最適のアームを選択しなければならない点に注意が必要です。

ディスプレイアームの種類

アームの設置方法にはクランプ式、グロメット式、ポール式、壁掛け式、スタンド式の5種類があります。

1. クランプ式

クランプを使用してデスクに固定するため、簡単に設置できます。また、デスクの上にアームが浮かび上がるため、デスク上のスペースを有効に活用可能です。

ただし、クランプを経由してデスクに圧力がかかるため、天板の薄いデスクなどに適用できない場合があるのがデメリットです。また、クランプの設置場所によっては、デスク上での作業スペースが制限されたり、デスクと壁の間にスペースを作る必要が生じる場合があります。

2. グロメット式

デスクの天板に穴を開けて固定するため、スッキリとした状態を維持できます。デメリットとして、デスクに穴を開ける必要があることや、クランプ式同様にデスクの形状や素材によっては、取り付けが難しい場合があることが挙げられます。

3. ポール式

アームをポールに直に取り付けるため、デスクの面積を最大限に活用できます。デメリットは、ポールをデスクに固定するためのスペースが必要であり、ポールの設置場所によってはデスク上での作業スペースが制限されることです。

4. 壁掛け式

壁に固定するため、デスク上のスペースを完全に解放できます。アームがデスクを支えるためのスタンドが不要なので、スッキリとした外観を実現できます。

ただし、壁に取り付けるため、壁に穴を開ける必要があり、また壁の耐荷重や設置場所に制約があることがデメリットです。使用上もディスプレイの高さや角度の調整が限定的で、柔軟性が制限されることがあります。

5. スタンド式

アームを専用のスタンドに取り付けるため、デスクの形状や素材に依存せずに使用できます。あらゆるケースに対応できる方式です。

ただし、スタンドが安定させるために、重いディスプレイには頑丈なスタンドが必要になります。そのため、スタンドがデスク上を占めるスペースが大きくなることがデメリットです。

参考文献
https://www.biccamera.com/bc/i/topics/osusume_monitor_arm/index.jsp

ヒンジボルト

ヒンジボルトとは

ヒンジボルトとは

ヒンジボルト (Hinge Bolts, Rod End Bolts) とは、ボルト頭部が円形もしくは矩形で、中央に穴加工されリング形状のボルトです。

でんでんボルト」「蝶番ボルト」「スイングボルト」も同義語として使われています。英語名では、「Rod End Bolts」の方が一般的です。

ヒンジボルトと同形状で、頭部リング穴が自在に回転することができる 「ロッドエンドボルト」 やボルト頭部がリング状のボルトで 「アイボルト (吊りボルト) 」 があります。しかし、アイボルトは機械などの筐体に取り付け、ローブやワイヤなどで釣り上げるための金具として使用します。

ヒンジボルト_図1

図1. 各ボルトの形状

ヒンジボルトの使用用途

ヒンジボルト_図2

図2. ヒンジボルト使用例 (1)

ヒンジボルトは、工場や発電プラントのダクト・設備内のメンテナンス時に、作業員が出入りするためのマンホールカバーの固定用に使用されています。また、バルブでは弁軸 (ステム) の流体漏洩を防止する軸封 (ステムパッキン) のパッキン押え (パッキングランド) の締め付け用に使用されています。

ヒンジボルト_図3

図3. ヒンジボルト使用例 (2)

ヒンジボルトは、蝶番 (ちょうつがい) と同じような役割を担い、その特徴から主に開閉を伴う装置や機械で、開閉部品の固定用として利用される場合が多いです。装置や機械とボルトを一体化できるため、ボルトが脱落せず、容易に装置や機械の開閉ができます。

ただし、ヒンジボルトは、ボルト頭部のリング穴径が小さく、アイボルトのように吊り具として使用はできません。したがって、限定的な使用用途になります。

ヒンジボルトの原理

ヒンジボルトは、ボルト頭部のリング穴に、ピンやボルトなどを差し込み、ヒンジボルトが回転 (スイング) するように取り付けます。ボルトのねじ部に、ナット、蝶ナットやノブ (ねじ穴付きのグリップ)などをねじ込み、被締結物を固定します。

通常は、ねじ穴からボルトを抜き取ると、ボルトは装置や機械本体と固定されていないため脱落することがあります。しかし、ヒンジボルトは、装置とボルトを一体化させ脱落せず使用することが可能です。

ヒンジボルトの種類

ヒンジボルトの種類は、下記のように種別することができます。

1. 頭部形状

ヒンジボルト_図4

図4. ヒンジボルトの頭部形状

ヒンジボルト頭部の形状には、円形、半円形、矩形のように複数形状があります。

2. 寸法

ヒンジボルト_図5

図5. ヒンジボルトの寸法

ヒンジボルトの寸法は、主にねじ外径 (D) 、全長 (L) 、ねじ長さ (S) で表されます。ねじ長さは、ねじ部が全ねじではなく、部分ねじの場合になります。リングの穴径は、ねじ外径で決まる場合と、あらかじめ小径の穴のみで、使用者が必要な穴径に加工する場合があります。

ねじ外径は、M6~M30ぐらいまで販売されています。

3. ねじの種類

国内で販売されているヒンジボルトのねじの種類は、主にJIS B0205 メートル並目ねじ、が使用されています。また、ねじの方向は、右ねじ左ねじがあります。

4. 材質

ヒンジボルトの材質は、主に下記のようなものがあります。

5. 表面処理

ヒンジボルトの表面処理は、主に鉄、炭素鋼、合金鋼などの防錆・耐腐食処理として施され、下記のような種類があります。

  • ユニクロメッキ
  • 三価クロメート処理

参考文献
https://www.nbk1560.com/products/machine_element/hinge/?SelectedLanguage=ja-JP
https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/110302392450/?HissuCode=DNDN12-100
https://e-neji.info/

アジャスタパッド

アジャスタパッドとは

アジャスタパッドとは、架台の底などに取り付けられており、高さを調整できる器具です。

構造は円錐状で底は平面と接していて、頂点方向にはボルトが取り付けられています。ボルトを架台に取り付けられたフレーム部分に挿入し、そのボルトを締結する位置によって地面からの架台の高さを調整することが可能です。

ボルトを挿入するだけでは緩みが生じてしまうため、あらかじめボルトにナットを取り付けておき、ナットによってフレームとの間を締め付けて固定します。 

アジャスタパッドの使用用途

アジャスタパッドは、産業分野や学術分野で使用される架台に多く用いられています。フレームを組み合わせただけでは架台の高さを調整するのに手間がかかるため、架台の底にアジャスタパッドを取りつけることが一般的です。

架台以外に、工作機械などにアジャスタパッドが取り付けられている場合があります。フレームにアジャスタパッドを締結するための板を予め設計する必要があり、機械本体の重量や剛性を加味してボルトの大きさを選定します。

機械は基本的に水平に設置することが求められるため、地面が傾いている場合や凹凸がある場合でもアジャスタパッドを利用することで、ガタツキや傾きをなくすことが可能です。しかし、設置の際はフレームに負担をかけて歪めないよう作業を進める必要があります。

アジャスタパッドの原理

架台などの高さを変えるアジャスタパッドは、ボルトの締め具合によって高さを調整することができます。ボルトの先には円錐状のパーツが取り付けられ、底面が地面と接することで架台を支えています。

フレーム部にボルトが入るねじ穴を設け、アジャスタパッドのボルトを回転させて高さを調整するのが一般的ですが、ねじ穴を設けずに2つのナットで固定する方法もあります。ねじ穴を設ける仕様に比べ安価に利用できますが、作業性は低下してしまうのが欠点です。このような機器には、パッドとともにローラーを取り付けられる場合が多くあります。

機器を移動するときは、アジャストパッドの接着面を地面から離し持ち上げておき、ローラーを接地させます。それ以外のときは、アジャストパッドの接着面を地面につけることによって機械を固定します。

アジャスタパッドの種類

フレームにアジャスタパッドを締結するための板を予め設計する必要があり、機械本体の重量や剛性を加味してボルトの大きさを選定します。

1. 低荷重タイプ

アジャスタパッドに用いられるボルトは小さいものではM5程度と、地面に接する円錐状の部分も軽量な薄型の厚みの少ないことが多いです。薄い分、安定感を増すために接地面を大きくする場合もあります。

2. 重荷重タイプ

大きいものではボルトのサイズがM30であり、地面に接する円錐状の部分も厚みがあります。低荷重タイプに比べ、作りが頑丈です。

3. その他のタイプ

その他、アジャスタパッドと地面が擦れてキズがついてしまわないように、接地面にゴムを設けているタイプや防震や滑り止めの効果を持ち合わせているタイプもあります。

アジャスタパッドのその他情報

1. 作業上の注意

通常、アジャスタパッドは比較的強度の強いステンレスなどが用いられます。ただし、ステンレスの特性上、強い負荷がかかった状態でボルトを回すと、焼き付き (カジリ) と呼ばれる現象が生じることがあります。焼き付き (カジリ) とは、ボルトを締め付ける際に生じる摩擦熱により、ねじ山が溶着してしまうことです。

カジリを防ぐためには、あらかじめフッ素スプレーなどを吹き付けて、ねじ山の摩擦を抑制する対策が必要です。また、ボルトを締めただけでは、時間とともに高さが変動する恐れがあります。そこで、ボルトにナットを取り付けておき、ボルトをフレームに挿入した後に、ナットとフレームを締め付ける作業が必要です。 

2. ボルトの長さ

フレームを大きく地面から離したい場合に、アジャスタパッドで距離を設けてしまうと、ボルト部分の剛性が弱くなる恐れがあります。長いものではボルトが30cmほどのものもありますが、ボルト固定部を長くすることが求められます。

参考文献
https://kikaikumitate.com/post-833/
https://www.iwata-fa.jp/html/index-t17.html