ディスプレイアームとは
ディスプレイアームとは、ディスプレイモニターの台座を必要とせず、机や壁、柱などからアームを伸ばして固定して省スペース化を図る器具です。
アームを机や柱などに挟み込んだり、ねじ止めしたりして固定できます。アームの位置を自在に動かせるのがメリットです。通常のディスプレイスタンドでは調整しにくい高さ方向も最適化できます。
アームの関節数や可動域などには製品ごとに異なるため、設置場所に応じて最適なものを選択する必要があります。
ディスプレイアームの使用用途
ディスプレイアームは、個人の作業環境や好みに合わせて調整できる柔軟性と利便性を提供できるため、オフィス環境やホームオフィス、ゲーム環境など、さまざまな場所で使用されています。作業時の快適性や効率性の向上、スペースの有効活用、コラボレーションの促進など、以下のような目的で使用する場合が多いです。
1. エルゴノミクスの向上
ディスプレイアームは、ユーザーの快適性と作業効率を向上させるために使用されます。ディスプレイの高さ、角度、位置を調整して、個々の使用者に最適な視野や姿勢を確保します。これにより、長時間の作業中に首や背中の負担を軽減し、姿勢を改善できます。
2. スペース節約
ディスプレイアームを使用すると、デスク上のスペースを効率的に利用できます。ディスプレイをアームに取り付けることで、デスク上の余分なスペースを確保します。小さな作業スペースやマルチディスプレイ環境で特に有用です。
3. グループ作業
ディスプレイアームは、グループでの作業やプレゼンテーション時に役立ちます。ディスプレイを簡単に回転、傾斜、移動させることができるため、他の人と情報を共有しやすくなります。また、複数のディスプレイを同時に使用する場合にも、各ディスプレイの配置を自由に調整可能です。
4. フレキシビリティ
ディスプレイアームは、ディスプレイの位置や角度を簡単に調整できるため、異なる作業環境やニーズに対応できます。立ち作業時や会議時にはディスプレイを高くし、座って作業するときにはディスプレイを低くするなど、柔軟な対応が可能です。
5. ケーブル管理
ディスプレイアームにはケーブルを整理するための機能が備わっていることがあります。これにより、デスク上のケーブルの乱雑さを解消し、美しい作業環境を維持できます。ディスプレイアームには、ケーブルをアーム内部に収納するスペースや配線用のクリップが付属していることがあります。
ディスプレイアームの原理
ディスプレイアームを使用すれば、パソコンのディスプレイを机や壁、柱と接続し、アームを動かすことによって自由な角度からディスプレイを閲覧できるようになります。通常、パソコンディスプレイはデスクの上に台座を設置して使用されます。
しかし、ディスプレイアームを使用すれば、台座を使用せずにディスプレイを固定できるため、デスク上の作業スペースを広げることが可能なため、整理や収納がしやすいです。ただし、ディスプレイアームには取り付けられるディスプレイのサイズと耐荷重が定められているので、使用するディスプレイに応じて最適のアームを選択しなければならない点に注意が必要です。
ディスプレイアームの種類
アームの設置方法にはクランプ式、グロメット式、ポール式、壁掛け式、スタンド式の5種類があります。
1. クランプ式
クランプを使用してデスクに固定するため、簡単に設置できます。また、デスクの上にアームが浮かび上がるため、デスク上のスペースを有効に活用可能です。
ただし、クランプを経由してデスクに圧力がかかるため、天板の薄いデスクなどに適用できない場合があるのがデメリットです。また、クランプの設置場所によっては、デスク上での作業スペースが制限されたり、デスクと壁の間にスペースを作る必要が生じる場合があります。
2. グロメット式
デスクの天板に穴を開けて固定するため、スッキリとした状態を維持できます。デメリットとして、デスクに穴を開ける必要があることや、クランプ式同様にデスクの形状や素材によっては、取り付けが難しい場合があることが挙げられます。
3. ポール式
アームをポールに直に取り付けるため、デスクの面積を最大限に活用できます。デメリットは、ポールをデスクに固定するためのスペースが必要であり、ポールの設置場所によってはデスク上での作業スペースが制限されることです。
4. 壁掛け式
壁に固定するため、デスク上のスペースを完全に解放できます。アームがデスクを支えるためのスタンドが不要なので、スッキリとした外観を実現できます。
ただし、壁に取り付けるため、壁に穴を開ける必要があり、また壁の耐荷重や設置場所に制約があることがデメリットです。使用上もディスプレイの高さや角度の調整が限定的で、柔軟性が制限されることがあります。
5. スタンド式
アームを専用のスタンドに取り付けるため、デスクの形状や素材に依存せずに使用できます。あらゆるケースに対応できる方式です。
ただし、スタンドが安定させるために、重いディスプレイには頑丈なスタンドが必要になります。そのため、スタンドがデスク上を占めるスペースが大きくなることがデメリットです。
参考文献
https://www.biccamera.com/bc/i/topics/osusume_monitor_arm/index.jsp