AGV・AMR制御FMSについての概要、用途、原理などをご説明します。また、AGV・AMR制御FMSのメーカー6社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
AGV・AMR制御FMSとは、AGV (無人搬送車、英: Automatic Guided Vehicle) やAMR (自律走行搬送ロボット、英: Autonomous Mobile Robot) などの搬送業務を行うロボット制御を最適化するモジュールです。
AGVやAMRなどの搬送ロボットは、物流倉庫や製造現場を中心に搬送業務の省力化・効率化を目的として導入が進められています。FMSとはFleet Management Systemの略語で、複数の自動運転車両の走行予定・計画などを管理するためのシステムです。群制御モジュールなどと呼ばれる場合もあります。車両を初期地点から目的地まで移動するようなオンデマンド型の配車計画を設定したり、決められた地点を巡回走行する計画を管理したりすることが可能です。
AGV・AMR制御FMSは、AGVやAMRなどの搬送ロボットが用いられている現場において導入されています。特に、複数台のAGVやAMRが用いられているような広い倉庫や工場などの現場での活用が中心です。
AGV・AMRを複数台運用する際、様々な問題が発生するケースがあります。具体的な問題の例には下記のようなものがあり、これらの問題を原因として、搬送機同士が見合って静止してしまったり、遠回りしてしまったりする事態が生じます。
FMSは、これらの問題を解決し、複数台のAMR、AGVの統括的かつ効率的な制御を行うため、様々なシーンで用いられているシステムです。
FMSは、搬送ロボットのタスクの 割り当て、ディスパッチ、データ統計を行い、統合的に現場の搬送ロボットの経路最適化を実現するシステムです。各搬送ロボットの稼働状態をリアルタイムで監視し、全ての機体について稼働データを記録および分析します。各ロボットの位置、速度、方向などの情報を共有するとともに、群制御を用いることで、最短で搬送可能なルートを計算します。
また、走行距離、異常回数なども共有して、充電スケジュールやメンテナンススケジュールなどの調整を行い、複数台運用の最適化を行うことが可能です。
複数台の搬送ロボットを同じエリアで運用する場合、車両間の衝突回避のために交差点を制御する必要があります。FMS はクラウドサーバーを用いて交差点内の状況をリアルタイムに把握し、個々の搬送ロボットの適宜進路や進入予定時刻を調整することが可能です。これにより、交差点内での無駄な待ち時間を減らしたり、運行の最適化を行うことができます。
搬送ロボットは個別に自己位置推定や地図生成を行い、ローカルマップを構築しますが、このローカルマップでは他の機体の動きや位置関係を考慮することができず、全体の動きを最適化することはできません。FMSは、複数の機体が認識しているローカルマップを統合して、全体の地図を生成し、他の搬送機の位置や進路を共有した上で経路計算を行います。このように群制御を行う仕組みによって、複数台運用全体の制御を最適化することができます。
複数の搬送ロボットを運用する場合、充電設備の配置や充電スケジュールの調整が必要です。群制御によって個別走行よりも効率的なルートを構築し、省エネルギー運転によってバッテリーの寿命を延ばすことができます。
AGV・AMRを制御するFMSでは、様々な製品が販売されています。制御可能台数は製品によっても異なりますが、多いものでは最大1000台までの制御、スケジュール構築が可能です。
また、それぞれの製品によって、特有の機能が搭載されている場合があります。例えば、周辺機器・上位システムとの連携を充実させた製品では、
などが可能です。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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