ERPパッケージについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ERPパッケージのメーカー17社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ERPパッケージ関連企業の2023年1月注目ランキングは1位:株式会社ワークスアプリケーションズ、2位:日本システムウエア株式会社、3位:日本電気株式会社となっています。
ERPパッケージとは、Enterprise Resource Planningの略称で、日本語では、企業資源計画、基幹システム、業務統合パッケージ、統合基幹業務システムなどの訳があります。
ERPは、1970年代に開発された、MRP資材所要量計画(Material Resource Planning)と呼ばれる管理手法を基に発展させたものです。
まずMRPでは、企業の全体的な販売計画から、企業の生産計画を作成します。
その生産計画から販売計画の達成に必要な生産量を導出することにより、さらに必要な資材所要量を計算しています。
つまり、生産活動全体を、販売計画を基にした、生産計画と部品及び材料表で、制御可能にしたものです。
次に、1980年代に、MRPの適用範囲を生産活動以外にも広げた、MRP2が開発されました。
そして1990年代になると、ERPによって、情報を一元管理する範囲を、生産管理・資材管理から、経営計画全体に拡大しました。
ERPによって、統合的な経営計画を基にした、事業活動や経営分析が可能になったと言えます。
ERPは、「会計業務」「生産業務」「販売業務」「物流業務」「人事業務」など企業の基幹業務を統合することで、情報の一元化して、その結果業務を高効率化するために開発されたシステムです。
企業の多くの基幹業務は、部門ごとに必要な情報自体や、情報の取り扱い手法が大きく異なるため、これまでは部門ごとに導入された個別のシステムで管理しており、情報は部門ごとに独立したデータベースで処理されてきました。
しかし、企業の業務全体の流れを通して考えた場合、情報は最終的に会計業務に集約されなくてはならないため、結局これら別部門の個別の業務情報は全てが関連していると言えます。
これまでは人事管理の給与情報や販売管理の仕入れ売り上げ情報を、会計処理に反映するために、別部門ごとのデータベースを跨いでやり取りをすることに、手間暇とコストがかかってしまいました。
これらの別部門ごとのバラバラの業務管理を、連携し、効率的に運用するためにERPが使われているのです。
まず、基幹システムとは、企業の主要業務を支えている、様々なシステムのことを指していて、一般的に、「業務系システム」「バックオフィス系システム」と呼ばれていて、業務ごとに、それぞれ独立したシステムとなっているのが普通でした。
これらを別部門ごとに、個別の業務ごとに最適化する、個別最適化ソフトウェアを導入することは、別部門ごとの業務効率を改善する手法として一時期は効果が見込まれ注目されていましたが、現在では別部門ごとの最適化システムや最適化ソフトウェアの問題が露呈し、更に重大なものとなっています。
それは、別部門ごとに自部門に都合の良いように独自に作り込まれた別々の基幹系システム同士は、互いに必要なデータ連携をすることが非常に難しく、部分的・分断的にしか互いのデータを取り扱うことができないということです。
経営データのリアルタイムで迅速かつ正確な分析が重視される現代ビジネスにおいて、このことは大きな損失を招きます。
それに対してERPパッケージでは、複数の基幹系システムがあらかじめ統合(パッケージング)されていることから、最初からデータベース及びマスターデータを1つに統合して扱っているので、連携処理は一切不要で、リアルタイムで一元的なデータ分析が可能となっているという、データ連携のための環境が最初から整備されています。
以上のことにより、別部門間を跨いだデータをやりとりする際の手間とコストがなくなるだけでなく、さらにはリアルタイムでその企業の経営状況を把握するのに必要な情報が、迅かつに正確に得られるようになるため、企業経営層は経営改善に必要な最適な判断を、これまで以上に的確に迅速に下せるようになっています。
ERPパッケージには大きく2種類あります。
ERPパッケージを導入する会社にサーバーを導入しシステムを構築、社内で運用を行うものです。会社に合わせた機能を追加開発する等の柔軟な対応ができることや、社内ネットワークを活用するためセキュリティの安全性も高いです。一方、サーバーの購入等の初期費用や、保守にかかる人件費などの維持費等をすべて会社で用意する必要があり、コストも上がる傾向にあります。
会社にはサーバーは設置せず、インターネット上でERPパッケージが利用できるものです。ネットが繋がればいつでもどこでも操作ができます。サーバーが不要のため導入までの期間も短縮でき、初期コストや運用コストの削減に繋がります。一方、インターネット環境が必ず必要であることから、ネットワークで障害が起きた場合に利用できなくなる場合もあります。また、インターネット上ですべての情報を管理していることから、情報漏洩の可能性も考慮する必要があります。
その他に、オンプレミス型とクラウド型の利点を活かしたハイブリット型と呼ばれる、重要な機密情報が含まれるような機能をオンプレミス型で運用し、ネットワーク上にあっても問題ないデータをクラウド型で利用するタイプもあります。
近年のERPパッケージ市場の動向としては、パッケージライセンスの売上高は増加傾向にあるようです。
市場拡大にはDX(デジタル技術の活用による業務やビジネスの変革)が後押ししたとの分析もあり、ERPの活用が進んでいます。また、昨年はテレワークや非対面での業務が推奨される中で、クラウド型のERPパッケージの活用が急速に進みました。
様々な業界での業績悪化がERPパッケージ市場も一時は落ち込みも予想されていますが、2021 年にはクラウド型のERPパッケージの利用率は60 %以上になるとも言われており、長期的にはERP関連サービスの市場は拡大していくと見込まれています。
参考文献
https://www.grandit.jp/erp/
http://e-words.jp/w/ERP%E3%83%91%E3%83%83%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B8.html
https://www.clouderp.jp/blog/what-is-an-erp-package
https://ferret-plus.com/11576
https://www.clouderp.jp/blog/market-share-of-erp-package.html
https://www.clouderp.jp/blog/cloud-erp-or-onpremises-erp.html
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ERPパッケージのカタログ一覧はこちら企業
株式会社FIS*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年1月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社ワークスアプリケーションズ |
24.6%
|
2 | 日本システムウエア株式会社 |
10.5%
|
3 | 日本電気株式会社 |
9.4%
|
4 | GRANDIT株式会社 |
8.8%
|
5 | 沖電気工業株式会社 |
7.6%
|
6 | 株式会社日立システムズ |
7.6%
|
7 | 株式会社FIS |
7.6%
|
8 | 株式会社内田洋行 |
5.8%
|
9 | 株式会社電算システム |
4.7%
|
10 | 株式会社ビジネス・アソシエイツ |
4.1%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年1月のERPパッケージページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
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(掲載内容)・凄腕工場長Plus システム概要・凄腕工場長Plus 特徴概要・凄腕工場長Plus 機能紹介・凄腕工場長Plus サンプル画面・凄腕工場長Plus サン...
2022年7月25日
・中小企業の製造業に特化した機能にアドオン開発された生産管理システムに、財務会計機能・人事給与機能をバンドルし、全社的に効率化を実現します。・生産...
2022年7月26日
このシステムは、PKGコンサルやサイジング、アドオンプログラムや連動システムなど生産管理に必要なサポートを全て提供するERPシステムです。
その他にも在庫の適正化をしたり業務システムを設計したりしてくれるので、製造のスリム化に役立てられます。
データ移行や保守作業もサポートしてくれるので、情報を安全に管理する事が出来ます。
製造業がメインですが、化学物質の管理や設計、財務会計・人事等を幅広く支援してくれるので、大規模な企業様に向いています。
このシステムは、見込生産(MTS)や受注組立生産(ATO)をはじめとし、受注組立生産と個別受注生産(ETO)を組み合わせた生産形態にも対応したERPパッケージです。
販売や生産に留まらず、営業活動や問い合わせ、修理・保守作業の履歴などの管理まで行えます。
更に、フォーム上のデータ項目や帳票フォーマット等をプログラミングを使わなくてもカスタムイズする事が出来ます。
複数の言語や通貨にも対応しているので海外に拠点がある、海外展開を考えている、国内部署と海外部署で共通のシステムを使いたいと考えている事業者様の使用に向いています。
このシステムは、食材の調達から製造、販売までを管理し、PDCAサイクルを上手に運用出来る様にサポートしてくれるERPです。
一括管理も可能なのですが、「生産」、「販売」など業務毎に導入出来るのが特徴です。
各部門の計画や業績の評価をどの様に行ったかが見える化されるので、長期に渡って業務の方向性を修正出来ます。
賞味期限や店舗・帳合先の管理、トレーサビリティなどを反映させている事で食品業界に特化しているので、食品製造業への導入に向いています。
このシステムは、販売、購入、生産、会計それぞで分かれていた管理システムを統一したERPソリューションです。
受注情報から生産計画の考案及び必要な物資材量を計算し、その結果を他の部門に自動的に連携してくれるので、リアルタイムで情報を共有する事が出来ます。
また、品目別総合原価管理及び製番別個別原価管理も行えるので、製造における無駄を省き原価と利益を正確に予測出来ます。
製造ラインや部門等の負荷状況を考慮下上で手配先や日程を調整するなど生産管理機能に優れているので、製造業への導入に向いています。