パラジウム触媒についての概要、用途、原理などをご説明します。また、パラジウム触媒のメーカー6社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。パラジウム触媒関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:関東化学株式会社、2位:株式会社日本触媒、3位:川研ファインケミカル株式会社となっています。
パラジウム(元素記号: Pd)は原子番号46の遷移金属元素で、このパラジウムを含む化合物を触媒用途に製造したものがパラジウム触媒です。
パラジウム触媒は有機合成には欠かせない材料で、創薬、天然物合成、高分子合成などの分野で、幅広く利用されています。特に2010年にノーベル化学賞を受賞したパラジウム触媒クロスカップリング反応は世界的に有名です。パラジウム触媒には数多くの種類があり、使用する原料や反応に合わせて使い分ける必要があります。
触媒はそれ自身は反応前後で変化しませんが、反応物の反応速度を変化させる物質です。反応物と反応中間体を形成し、この反応中間体を介して反応が進行します。
パラジウム触媒には種類がたくさんあり、試薬メーカーで市販されています。
パラジウム触媒は主に有機合成に使用されています。特にクロスカップリング反応を使って、目的物を合成する際に使用されます。医薬品合成、天然物合成などには欠かせない重要な材料です。
パラジウム(元素記号: Pd)は原子番号46の遷移金属元素です。貴金属として装飾品に使用されています。また、水素吸蔵性能に優れており、自身の体積の935倍の水素を内部に吸着させることができます。このパラジウムを主成分とした化合物を触媒用途に製造したものがパラジウム触媒です。
パラジウム触媒は有機合成分野での使用されることが多く、特にクロスカップリング反応には欠かせない材料です。代表的なパラジウム触媒として、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、ホスフィン配位子がついたパラジウム錯体などがあり、反応性が異なります。これらの触媒は創薬、天然物合成、高分子合成などの分野で、幅広く利用されています。
また、パラジウムは自動車分野の三元触媒に使用されます。三元触媒とは自動車の排気ガス中に含まれる炭化水素、一酸化炭素 、窒素酸化物などの有害物質を除去することができる装置で、パラジウム、プラチナ、ロジウムなどの金属が使用されています。
自動車の排気ガスには有毒で環境負荷の高い、窒素酸化物(NOx)や一酸化炭素(CO)、未燃焼の成分である炭化水素(HC)が多く含まれています。この有毒な成分を酸化・還元反応により無害な二酸化炭素、水、窒素、酸素に変換するのが触媒であり、パラジウムはここで利用されています。他にもプラチナやロジウムなどの貴金属元素も触媒として利用されていますが、パラジウムはガソリン車の触媒を主とするためより高い需要があります。
パラジウム触媒はエンジンからの排気を集中させるエキゾーストマニホールドの次に設置されています。排ガスとの接触面積を増やすためにハチの巣状のハニカム構造をしたセラミックスに、ナノメートルサイズのパラジウム触媒が均一に分散されています。
自動車排ガスの無害化利用でのパラジウム触媒のデメリットは、1kg辺り数百万円と非常に高価であることと、さらに高温での使用中にセラミックス表面を移動して集まり表面積を減らしてしまうため、あらかじめ大量に投入する必要がある点です。
パラジウム触媒に使用されるパラジウムは、希少なレアメタルであり1kg数百万円もする高価な元素である。パラジウム需要のほとんどはガソリン自動車の触媒であるため、ガソリン車の需要が高まれば高まるほど価格は高騰します。
2019年の一年間でNYパラジウムは52%と急上昇してい、この要因は鉱山生産が200トン/年であるのに対して需要が300トン/年と需給ギャップが大きいことです。近年の環境規制の厳格化や中国などでのガソリン車需要の上昇はもちろん、2015年のディーゼル社の排ガス不正もガソリン車需要の上昇を加速させる要因になっています。
パラジウムの産出国は主にロシアと南アフリカで、それぞれ66%と25%と大部分を占めています。産出国が限られてることで、政情不安などによる供給不足の影響が大きく、さらに最近のロシアでの産出量の激減なども価格が高騰する原因になっています。
参考文献
https://www.sigmaaldrich.com/content/dam/sigma-aldrich/docs/SAJ/Brochure/2/chm005.pdf
https://www.tcichemicals.com/JP/ja/c/12640
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/research_highlights/no_07/
http://www.aichi-gakuin.ac.jp/~jcpf/re_para.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト6
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 関東化学株式会社 | 51% |
2 | 株式会社日本触媒 | 14% |
3 | 川研ファインケミカル株式会社 | 10.8% |
4 | 安田薬品株式会社 | 9.6% |
5 | 東京化成工業株式会社 | 8.3% |
6 | 富士フイルム和光純薬株式会社 | 6.4% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月のパラジウム触媒ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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