振動フィーダ

監修:株式会社鈴野製作所

振動フィーダとは

振動フィーダとは、振動を利用して材料を自動的に搬送する装置です。

振動モーターや電磁石を駆動源として振動を生み出す構造が多いです。ばねの弾力を利用して、振動を増幅させる仕組みが内蔵されており、さらに周波数を最適化することで振動の伝わり方を強めています。振動フィーダによって、棚吊りしやすい材料を一定速度で送ることができるため、生産ラインの自動化において重要な装置です。

また、簡単なメンテナンスで長期間稼働しやすい点も魅力の一つです。振動しながら適切に材料を運ぶ性質があるため、あらゆる製造業や食品加工など、幅広い分野で導入が進められています。また、本体サイズや振動パターンを加工材の特性に合わせて調整できる点も利点です。

最近ではロボットビジョン (2D/3D) 技術と共に使用するタイプのテーブル型振動フィーダも登場し、注目されています。このタイプの振動フィーダはテーブル部が振動することでパーツを移送・分散・反転することが可能で、従来では対応が難しかった多品種、難材 (ゴム/シリコン/絡まりやすいパーツ) への対応も可能となっています。

振動フィーダの使用用途

振動フィーダは、以下のような用途で使用されます。

1. 製造業

製造業では生産ラインでの連続搬送が代表例です。多くの工場では原料や部品を効率よく移動させる仕組みが必要であり、振動フィーダを導入することで詰まりを起こしにくい粉体供給が可能です。材料を一定量ずつ送り出すことにより、後工程での組立や加工をスムーズに進められる点が利点です。多品種を扱うラインでは、適宜設定を調整することで迅速な段取り替えを実現できます。

2. 食品・医療

食品産業や医薬品分野での利用も挙げられます。粉末状のスパイスや顆粒状の薬剤を安定的に搬送するためには、細かな振動で固まりをほぐしながら一定速度で送り続ける仕組みが重要です。衛生面を考慮してステンレス製のトラフ構造を選定すれば、粉体が残りにくくメンテナンスも容易となります。

3. リサイクル・環境

資源リサイクルや環境関連の現場でも振動フィーダが活躍します。金属くずやプラスチック片など、形状や重量がばらつく廃材を少量ずつ搬送する際に、振動によるスムーズな流れを確保することが可能です。素材ごとの比重や形状を考慮しながら、連続的に仕分けを行うことができます。

本記事は振動フィーダを製造・販売する株式会社鈴野製作所様に監修を頂きました。

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アルマイト印刷サービス

監修:有限会社川島銘板

アルマイト印刷サービスとは

アルマイト印刷サービスとは、アルマイト処理によってできた被膜に染料を吸着させてアルミ板の表面に印刷を行うサービスです。

アルマイト処理とは、アルミニウムの表面を陽極として電解処理を行うことにより、表面に酸化被膜を生成させて保護・防食を行う処理です。アルマイト被膜には無数の微細孔が有りますが、アルマイト印刷ではこの微細孔に染料を流し込み、封孔処理を経て印刷が完了します。印刷部分以外のところには印刷前に感光液を塗って感光させ、感光していない部分にインクを刷り込む仕組みです。

凹凸のない平滑な印刷面と、透明感のある光沢が特徴で、小さい文字や細いラインも鮮明に表現することが可能です。原則として版は1色につき1版必要ですので、色数が多くなる場合は工程数と版数が増えます。

アルマイト印刷サービスの使用用途

アルマイト印刷サービスの使用用途は、主に以下の通りです。

1. 銘板

銘板とは、会社名・製品名・製造番号などの製品情報や用途などを金属板に彫り込み、製品に取り付けるためのプレートです。アルマイト印刷サービスは機械銘板・定格銘板や取説銘板、製造銘板、管理銘板、回路図 (結線図) などの製造に利用されています。様々な装置機器で利用されており、工場内などの機械設備、運搬具、重機や、カメラやオーディオ等の精密機器の製品内部などに取り付けられていることが多いです。

固定資産や備品を管理する管理番号のプレートに利用される場合もあり、医療機関、オフィス、学校などでも利用されています。アルマイト印刷で製造された銘板は、特にアルマイト銘板と呼ばれる場合があります。

2. 目盛板、操作盤

アルマイト印刷の優れた耐擦過性を活かし、様々な計器・装置の目盛板や操作盤などにも利用されています。正確な目盛間隔の印刷が可能です。製造業やプラント設備などにおける大型の装置機器から比較的小さな電子機器や計測機器まで、様々な製品に利用することができます。特に操作パネルでは、印刷後の加工により、パネルに操作スイッチ用の穴を開けて利用されることが多いです。

シルク印刷などに比べて、アルマイト印刷は初期費用が比較的安く、更に数量がまとまると単価が安くなる傾向があるため好んで利用されています。

3. 案内板、ネームプレート

アルマイト印刷サービスは、広く一般的な各種案内板、ネームプレート、装飾プレートなどにも利用されています。ビルや公共施設の施設内の案内板、会社などの社名板、
学校などの室銘板、戸建住宅や集合住宅の表札などにも使用されます。

装飾的印刷が可能であることから、表彰板や楯などの記念品やノベルティ、装飾品製作などにも使われています。印刷色は黒以外にも赤・青・黄をはじめとするカラー印刷が可能ですが、技術的に3色程度までとされることが多いです。ヘアライン、つや消し、光沢など、アルミプレート自体の装飾的加工が併用される場合もあります。

本記事はアルマイト印刷サービスを提供する有限会社川島銘板様に監修を頂きました。

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熱中症対策バンド

熱中症対策バンドとは

熱中症対策バンドとは、身に着けて皮膚温度などを測定し、熱中症のリスクを音・光・振動などのアラームで知らせるウェアラブルデバイスです。

腕時計のような形状をしていることが多く、手首に装着して利用する製品が多いです。熱中症は深部体温の上昇が起点となって発症するため、熱中症対策バンドはそれぞれ独自のアルゴリズムで深部体温を計算・推定します。

外気温度・皮膚温度を測定するセンサーや、体表から放出される熱の移動を計測する技術などを用いるものが主流です。体内の深部体温のほか、周囲温度の異常昇温を知らせる仕組みを備えた製品もあります。

産業用として過酷な作業現場で活用されることを想定し、防塵・防水性能、耐衝撃、防爆仕様を備えた製品も多く製造されています。

熱中症対策バンドの使用用途

熱中症対策バンドの使用用途は、主に以下の通りです。

1. 屋外の作業現場

建設業、道路工事、車両誘導、警備、インフラ点検、農業など屋外の作業をメインとする業務は、熱中症のリスクが高い産業シーンです。熱中症対策バンドは、本人申告に頼らない方法で客観的にモニタリングを行うことができ、熱中症予防に効果的です。

また、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する取り組みは「健康経営」と呼ばれています。熱中症対策バンドなどを用いて従業員等への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上などの効果をもたらし、更には企業の業績向上や株価向上に寄与すると期待されます。

2. 高温環境になりやすい屋内の作業現場

工場などの製造現場や、飲食業における厨房などは、屋内の作業であっても高温になりやすく、熱中症のリスクが高い場所です。特に石油・ガスプラント、化学工場、金属加工、製鉄などの分野の工場は高温多湿になりやすく、危険性が高まります。熱中症対策バンドを活用することで、このような産業シーンでの熱中症リスクを早期に把握し、アラートによる注意喚起によって、重症化を防ぎます。

また、クラウド対応している製品では、デバイスの装着者に警告を与えるだけでなく、作業現場から離れた事務所などで遠隔モニタリング・体調管理を行うことも可能です。

3. サービス業、教育機関

サービス業や教育機関などにおいても熱中症の危険性が高まる業務シーンがあり、熱中症対策バンドは効果的です。例えば、エアコンのない場所で業務を行ったりする訪問介護サービスの従事者が利用する場合や、学校の部活動の安全管理のため生徒に利用させる場合などがあります。訪問介護をはじめ、多くの訪問サービス、配送サービスなどは炎天下を自転車やバイクで移動する場合があり、熱中症対策バンドを利用することが効果的です。

その他に、多くの人が集まるイベントや屋外活動の運営業務において、参加者の安全管理に活用することも可能です。スポーツイベント、フェスティバル、清掃活動など様々な活動シーンが挙げられます。

業務用製氷機

業務用製氷機とは

業務用製氷機とは、大量の氷を効率的に作る装置です。

飲食業や宿泊施設などでは、飲料を冷やす目的で多くの氷が必要となることも多いです。一般的な家庭用モデルでは追いつかない容量が求められる場合もあります。本機器は短時間で大量の氷を作り出すことを想定して設計されており、内部には冷媒を循環させて水を効率的に凍結させる仕組みが組み込まれています。

氷を生成する際には、水の供給や冷却工程の管理が重要です。業務用製氷機には、水位や温度を自動で制御する機能が備わっており、必要な量の氷を安定して確保できます。また、家庭用の製氷機と比較すると、連続稼働に耐えられる堅牢な構造が採用される場合が多いです。氷の形状には角氷やフレークアイスなどの種類があり、用途に合わせて最適な氷を選ぶことが可能です。

業務用製氷機の使用用途

業務用製氷機は、以下のような用途で使用されます。

1. 飲食店

飲食店やカフェなどでは、ドリンクを提供する際に欠かせない存在です。冷たい飲み物を手早く準備するため、業務用製氷機の容量の大きさとスピーディーな製氷機能が重宝されます。アイスコーヒーやカクテルなどに合わせて氷の形状を選ぶことで、見た目や味わいをより引き立たせる役割も果たします。

2. 医療・介護

医療機関や介護施設でも、衛生管理に配慮した氷が必要とされる場合が多いです。氷を利用したアイスバッグや検体の保存にも用いられることがあり、衛生的な環境を維持するためにも高い信頼性が求められます。

3. レジャー・宿泊

ホテルやレジャー施設などでは、来客時に必要な氷の量が一般家庭と比較して膨大です。宿泊客に提供するドリンクやスイーツを冷やすのはもちろん、イベントやパーティーなどで大量の氷を使う場面にも対応できることが求められます。業務用製氷機では、連続的に氷を生成できる仕組みや、保管スペースを確保するための設計が取り入れられることが多いです。形状だけでなく氷の硬さや溶けにくさを重視したモデルも存在し、快適なサービスを支えています。

業務用かき氷機

業務用かき氷機とは

業務用かき氷機とは、大量の氷を削って短時間でかき氷を提供する機械です。

かき氷を作る際には、氷を薄く削りながら空気を含ませることが重要とされています。一般的な家庭用モデルと比べて、高出力のモーターや安定した切削機構を備えているため、氷の状態を均一に保てる点が特徴です。材料となる氷の大きさや形状を選ばないモデルも多く、幅広い場面で使用しやすい構造となっています。

氷の粗さを微調整できるダイヤルや、衛生面を意識したステンレス製のパーツなどを有します。本体のサイズは比較的大きく、置き場所や給水設備などの準備が必要な場合もあります。しっかりとしたメンテナンスを行うことで、夏場など繁忙期だけでなく、一年を通して多彩な氷菓メニューを提供できる可能性があります。

業務用かき氷機の使用用途

業務用かき氷機は、以下のような用途で使用されます。

1. スイーツ・ドリンク

業務用かき氷機は、多種多様な飲食シーンに活用されます。かき氷というイメージから夏季向けの甘味メニューを想起しがちですが、近年は氷そのものを活かしたドリンクや、果物との組み合わせによる多彩なデザートにも応用されます。きめ細かい氷を生成できる機能を活かすことで、甘味以外のテイストにも柔軟に対応できる点が大きな特徴です。

2. 料理全般

デザートメニューのみならず、冷製スープの具材として氷を活用する例も挙げられます。食材に合わせて氷の削り方を変えることで、冷たさだけでなく食感の面でも個性を出すことが可能です。一度に大量の氷を処理できるため、急に注文が重なった場合でもスムーズに対応できる利点があります。

3. 催事・イベント

イベントや催事でのドリンクブースなどでも、業務用かき氷機は多様な使い方が可能です。ジュースに削った氷を混ぜるフローズンスタイルを取り入れると、見た目や口当たりが変化して新鮮な印象を与えられます。短時間で大量に氷を処理できる点から、行列をさばきやすい機器として活用されることが多いです。

カテゴリー
製造業マーケティングガイド

メトリーの導入によって、Web集客からの案件化が27%増加した理由とは

事例企業様: ポートウェルジャパン株式会社 | 従業員数: 100名未満 | 業界: 電子・電気

 

株式会社ポートウェルジャパン様は産業用PC・タブレットPCやタッチパネルモニター、ハンディーターミナル等の製造及び販売、製造業IoTやエッジコンピューティング、リテール・物流分野にフォーカスし、様々なソリューションを提案している産業用PC・マザーボードメーカー業界第3位である台湾ポートウェルの日本法人です。

「メトリー」サービス開始初期にいち早く掲載を開始し集客に成功されていらっしゃいます。導入の背景や効果についてお話を伺いました。

 

 

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Web集客の間口は広い方が良い!「新規カテゴリー作成」で掲載順位一位を確保

 

はじめに、宮本様、立原様はどのようなポジションを担っていらっしゃるのでしょうか。

立原さん(以降、立原):私たちは事業開発部という部署で、私はマーケティング業務を担当しています。宮本は私の上司にあたり、自社製品だけでは補いきれない分野に向けた新規商材やパートナー様の開拓を行っております。

 

「メトリー」をご利用になる以前の集客はどのように行っていたのでしょうか。

立原:自社サイトである程度SEO対策は打っていました。社名検索以外にも「産業用PC」といったキーワード検索がヒットするようになっていました。探している製品をキーワード検索する方も未だに一定数いらっしゃるので。他にも「メトリー」のような類似サービスも利用していましたし、オフラインだと展示会への出展も定期的に行っていました。集客の窓口は、あればあるほど良いと考えていました。

 

「メトリー」利用の決め手になったのはどのようなポイントがあったのでしょうか。

宮本さん(以降、宮本):いただいた資料にPV数やクリック数など細かなデータが掲載されていて、SEO対策やWebサイト上でのリード獲得の仕組みを理解してやっているという信頼がありました。

また、製品を掲載した際の掲載順位がどうやって決まるのか仕組みを伺ったときに「純粋に申し込み順です」と言われたのです。掲載後、何年もずっと一番で居続けられるのであれば、これはとにかく早く掲載したほうが絶対に良いと思いました。

当時、弊社の主力製品である「産業用タブレット」というカテゴリーが「メトリー」にはなかったので新規カテゴリ作成をしたのですが、これも効果に繋がりました。

 


メトリーを導入したことによって、Web集客からの案件が27%増加した理由とは

 

「メトリー」を導入いただき、リード獲得や成約数に変化はありましたか。

立原:昨年(2024年)1年間で、Webサイト経由で案件化したうちのおよそ27%が「メトリー」経由です。他の73%は既存顧客の掘り起こしや自然流入なのですが、全体の四分の一が「メトリー」経由というのはかなり大きな効果ですね。

「メトリー」経由での成約数が多いとのことですが、お客様になにか特徴があるのでしょうか。

立原:ウェブサイトからの引き合いの7〜8割は「数年以内に必要としている」という程度のスピード感のニーズのお客様が多いのですが、「メトリー」経由のお客様は今必要としているという方も非常に多いです。

他社サイト経由のお客様は定期的に流れるお知らせメールなどがきっかけで、「そのうち必要になりそうだから話を聞いておこうかな」という方が大半ですが、「メトリー」の場合は、「製品を使いたい、導入したい」とある程度気持ちが高まった状態でお客様が主体的に検索をしていらっしゃるケースが多いのだと推測しています。

 

 

「メトリーなら企業規模や認知度にとらわれず集客が可能に!

 

「メトリー」をご利用いただくうえでの課題やメリットはどのようなことでしょうか。

立原:「メトリー」サービス開始初期に掲載スタートしたお陰で、掲載順位は高いのですが「ハンディターミナル」のカテゴリーでシェア率、クリック率が下がってしまっている時期があったのです。なぜなのか分析した結果、「メトリー」に掲載する競合企業様も増えてきているなかで複数の製品を掲載しているメーカー様がいらして、その結果票が割れるという状態になっていたので、弊社も急いで複数の製品を掲載するようにしました。その結果また順位が上がってきたので、定期的に掲載状況やデータをチェックしながらブラッシュアップすることが重要なのだと勉強になりました。

また、「メトリー」のカスタマーサービスの方が定期的に連絡をくださって、データを分析したうえでの対策方法を率直に提案してくださるのは非常に助かっています。

宮本:弊社はWebでの集客は早くから導入していましたし、集客の課題はあまりない状態で「メトリー」をアドオンするような形だったので導入時も抵抗はなかったのですが、このような状態でもまださらに効果が上がっているんですね。

立原:最近は競合他社さんの掲載も増えてきていますが、そちらの方が数字が上がっているようなら、原因を探って「あのCPUを積んであるから売れているのかな」とか「このカテゴリーだともう少し軽量モデルのニーズが高いのかな」などと分析して参考にさせていただいています。トレンドや顧客のニーズを分析できるのは助かっています。

 

「メトリー」に掲載するなら、どのような方におすすめできそうですか?

立原:寧ろ、まだWeb集客に力を入れていない企業には非常に効果が出やすいと思います。また、大手企業さんの場合は知名度がある分、自社サイトの地の力が強いので純粋にオーガニックの数字で勝とうとするとコストも労力もかかりますが、「メトリー」に掲載すれば知名度や会社規模は関係なく製品比較のページが出てきて流入が期待できるというのも魅力だと思います。とにかく早く導入することをおすすめしたいですね。

宮本:私の個人的な観点で言うと、新規カテゴリー作成はやはりプラスだと思っています。とくに業界がニッチであればあるほど、その製品を探す人が限られますが、本当に欲しい人が検索するので、そのカテゴリー掲載順位1位を取れるということは効力を発揮すると考えています。

 

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通気見切り

通気見切りとは

通気見切りとは、主に建築物の外壁の上端や下端に「通気層」を確保するために取り付けられる部材です。

特に一般住宅において、外壁内部の通気は軒下天井で行われる場合があり、軒下にメッシュや複数の穴が開いた部材を目にすることが多くあります。通気見切りで、外壁と軒下天井との間に通気孔を設ければ、排気される空気の経路は軒下部へと曲がることがないので効率的です。また、排気のために穴が空いているので、雨水などが入らない形状に工夫されています。

通気見切りの多くは、サイディング部材のオプションとして販売されています。サイディングの上端に取り付ける製品が主ですが、下端 (土台) の通気見切りとセットで用いると、より通気性能を高めることが可能です。

通気見切りの使用用途

通気見切りは、特に以下の3つの点において重要な役割を果たすものです。

1. 外壁内部の湿気の除去

外壁内部に設けられた通気層には、壁体内に発生した湿気や施工時に入り込んだ水分などがこもりやすくなります。通気見切りを設けることで、壁内の湿気を効率的に外部へ逃がすことによって、外壁内部のカビや腐食の原因を防ぐことができます。

2. 外壁内部の結露防止

室内と外気の温度差が大きい冬季には、壁体内で結露が発生する可能性があります。通気見切りは空気の流れをつくることで、壁内の湿気が外部へ排出され、結露の発生を防止するものです。とくに気密性の高い現代住宅においては、通気層を活かした湿気対策が建物の寿命を左右する重要なポイントになります。

3. 住宅の断熱性の向上

一見、通気と断熱は相反するもののように思われがちですが、通気見切りは断熱性の向上にも寄与する部材です。壁体内の湿気を外に逃がすことで、断熱材の性能を長期間維持できるようになり、湿気による断熱材の劣化や性能低下を防ぎます。結果として、室内の温熱環境が安定し、冷暖房効率の高い快適な住空間が実現します。

裏ごし機

監修:株式会社荒井鉄工所

裏ごし機とは

裏ごし機とは、主に食材を細かくすりつぶし、より滑らかな状態にするための加工装置です。

裏ごし機は、メッシュなどのスクリーン部に材料を通し、固形物と液体を分離したり、ペースト状にする工程に役立ちます。スクリーン部を通過させる際に、塊を砕いたり、異物や不要な繊維質を取り除く仕組みです。和菓子や洋菓子、果実・野菜のピューレ、流動食等、舌触りや喉越しが重要な食品で広く使用されます。

形状やサイズには様々な種類があり、ハンドルを回して使う手動式から、電動モーターを備えた電動式まで存在します。手動式は持ち運びがしやすく、洗いやすい点で便利ですが、大量調理には電動式が適しています。いずれの場合でも、使用する食材の種類や硬さ、そして最終的な食感の好みに応じてスクリーンの目の大きさを選ぶことが重要です。

裏ごし機の使用用途

裏ごし機は以下のような用途で使用されます。

1. スープ・ソース

スープやソースなど、液体状の料理を滑らかに仕上げる目的で使用されます。野菜や果物を軟らかく茹でた後、裏ごし機を使い、丁寧に濾すことで余分な繊維や塊を取り除きます。ポタージュやクリームソースの下準備では、裏ごし機を通すことで口当たりが良くなり、素材の味わいもより豊かに感じられるようになります。

2. ペースト

ペースト状の材料を作る工程でも欠かせない存在です。豆類や芋類などを調理し、裏ごし機を用いてすりつぶすと、きめ細かいペーストやピューレを作ることが可能です。一般的なマッシャーと比べ、メッシュを通して濾すため粒が残りにくく、コロッケやディップといった料理をなめらかな口当たりに仕上げたい時に適しています。

3. 製菓

菓子作りの分野でも広く利用されます。和菓子の餡をより上品な舌触りにする際や、洋菓子に使うクリームの食感を整える段階で、裏ごし機は大きな効果を発揮します。特に小豆を煮て作る餡は、裏ごし機で濾すことでざらつきが減り、なめらかでやさしい味わいに仕上がります。クリームを仕立てる場面でも、余分な塊が除去されるため、ムラが生じにくくなる点が魅力です。

本記事は裏ごし機を製造・販売する株式会社荒井鉄工所様に監修を頂きました。

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活性炭フィルター

監修:株式会社森部商店

活性炭フィルターとは

活性炭フィルターとは、無数の微細な孔を持つ炭素素材を利用したろ過材です。

活性炭は木材やヤシ殻などを高温の水蒸気などで賦活処理し、表面積を極めて大きくした炭素材料の総称です。表面に存在する多数の孔が水や空気中の不純物を引き寄せ、粒子や有機化合物を効率よく取り除きます。細孔の構造が複雑なため、目には見えないほど小さな粒子や成分まで捕らえられる点が特長です。

また、臭気物質や揮発性有機化合物なども取り込むことが可能です。したがって、空気の清浄化や水質向上も期待できます。ただし、活性炭の吸着能力は経年によって劣化していくため、一定期間の使用後にはフィルターの交換や再生が推奨されます。性能を保つためには、活性炭の材質や処理方法に合わせたメンテナンスが重要です。

活性炭フィルターの使用用途

活性炭フィルターは以下のような用途で使用されます。

1. 水質改善

水質改善を目的として活用されることがあります。水道水に含まれる塩素や有機物を取り除くことで、飲用時の味や臭いを軽減することが可能です。家庭用浄水器に広く採用されており、手軽に良質な飲料水を得たい場合に適した方法です。

2. 空気清浄

空気環境の改善にも役立ちます。空気清浄機に搭載してタバコ臭やペットのにおいなどを吸着し、室内を衛生的に保つ使用方法が一般的です。換気扇やエアコンにも応用され、生活空間に漂う不快なにおいを抑制して快適性を向上させます。

3. 産業

製造現場では、揮発性有機化合物を除去する手段として利用されています。化学物質の取り扱いによって発生する有害ガスを吸着することで、作業者の健康を守る役割を果たします。

また、排出される有機化合物や悪臭成分は周囲の生活環境に悪影響を及ぼし、地域住民の健康被害につながる恐れもあります。そこで、排気設備に活性炭フィルターを取り付け、臭気や有害ガスを吸着除去する措置が取られる場合も多いです。人の目では見えない物質を捕捉する能力が高いため、安全管理が求められる現場で重宝される点が大きな利点です。

本記事は活性炭フィルターを製造・販売する株式会社森部商店様に監修を頂きました。

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除湿剤

除湿剤とは

除湿剤とは、空気中の湿気を吸収して湿度を下げるために使用される製品です。

除湿剤は主に住宅内の押し入れ、クローゼット、靴箱など、密閉または半密閉空間での湿気対策に用いられます。湿気によるカビやダニ、衣類や家具の劣化、ニオイの発生などを防ぐ目的で使われます。

よく似たものに「乾燥剤」がありますが、除湿剤と乾燥剤は使用目的や設置環境に明確な違いがあります。乾燥剤は、主に食品や電子機器、薬品などの小さな密閉容器内で、極めて低い湿度を維持するために使われる製品です。シリカゲルや石灰などが使われ、食品のパッケージや精密機器の保管に適しています。

一方、除湿剤は家庭の中で広い空間の湿気対策に使用されるもので、塩化カルシウムなど吸湿力の高い成分を含むものが多く、吸った湿気が液体になるタイプが主流です。

除湿剤の使用用途

除湿剤は、住宅内の湿気がたまりやすい場所で、カビや悪臭の原因を防ぐために使われています。以下に代表的な使用シーンをご紹介します。

1. 押し入れ・クローゼット

布団や衣類を収納する押し入れやクローゼットは、通気性が悪く、湿気がこもりやすい場所です。ここでは、タンク型やシート型の除湿剤がよく使われています。吸収した水分が目に見えて溜まるため、交換のタイミングもわかりやすく、定期的な湿気管理に適しています。

2. 靴箱・玄関まわり

靴箱も湿気がこもりがちな場所のひとつです。履いたあとの靴が湿っていると、こもった湿気がカビやニオイの原因になります。靴箱にはスリムタイプの除湿剤や、消臭機能を併せ持つタイプが便利です。下駄箱の棚ごとに設置することで、全体的に湿度をコントロールできます。

3. 押し入れやタンスの引き出し

特に木製家具や和室の押し入れでは、湿気が家具そのものに影響することもあります。そういった場所では、平置きタイプやシートタイプの除湿剤が効果的です。場所を取らず、衣類の下にも置けるため、見た目を気にせず使えます。