SCSIケーブルとは
SCSI(Small Computer System Interface、スカジー)とはパソコンに外付けドライブなど周辺機器を接続する際のインターフェース規格で、この規格で接続するためのケーブルをSCSIケーブルという。但しコネクタ形状は複数ある為使用する機器のコネクタ形状に合致するSCSIケーブルを選択する必要がある。
コネクタ形状としてはD-Sub25pinや50pin、68pin、ハーフピッチ50pinなど。
SCSIケーブルの使用用途
米国国家規格協会(ANSI)で標準化された接続インターフェース、SCSI規格にのっとったケーブル。コネクタ形状は複数種類存在する。パソコン本体に外付けでSCSIポートを有するハードディスクやDVDドライブ、プリンタなどを接続する際に使用する
SCSI接続は数珠つなぎで7台まででIDを設定する必要があるなど接続が煩雑なため、最近はすべてUSBでの接続に置き換えられつつあり、SCSIポートのないパソコンも多い。
SCSIケーブルの原理
SCSIはパソコン本体と周辺装置とのデータ交換用規格で、同規格は更にパラレルSCSI、SCSI-1、SCSI-2などに分かれるが一般にSCSIといった場合にはパラレルSCSIをさすことが多い。SCSI対応機器(SCSIコネクタを2個有する)であれば本ケーブルを用いて最大7台(50ピンの場合)まで数珠つなぎで接続することができる(ディジーチェーン)。転送速度や接続可能台数はケーブルの種類に依存する。接続終端の機器にはターミネータの設置とSCSI IDの設定が必要。ケーブルの長さは短いほど動作安定性が高くなる。
改良規格のSCSI-3ケーブルであればパラレル転送に加えシリアル転送も対応している。
外付け機器の接続に使用するいわゆる通常のケーブル以外に、パソコン内部でのSCSI接続用にケーブルが薄くリボン状のフラットケーブルと呼ばれるケーブルもある。
最近は接続の簡便さ、転送スピードなどの観点から一般用途のパソコンではSCSI接続はUSB接続にとって代わられておりノートを中心にSCSIコネクタをもたないパソコンも少なくない。
SCSIケーブルのコネクタ形状
SCSIケーブルには、規格に応じて様々なコネクタの形状が存在します。初期の規格であるSCSI-1では、50ピンのAコネクタと68ピンのBコネクタが利用できました。また、SCSI-2では、D-sub 50pinハーフピッチコネクタが標準として策定されました。また、アップルのMacintoshでは、アップルが独自に開発した形状であるD-sub 25pinのコネクタが利用されていました。
SCSIケーブルのコネクタ形状は、SCSI規格上では明確に規定されておらず、推奨の形状を規定しているのみでした。よって、各メーカーが独自に様々な形状のコネクタを開発し、販売することになり、これがSCSIケーブルの欠点の一つとなりました。
SCSI規格のプロトコル
SCSIケーブルは現在ではほぼ利用されていませんが、それでもSCSI規格のプロトコルは、通信方式として利用が続いています。最新のケーブル規格であるATA、SATA、USBやストレージの通信規格であるファイバーチャネルなどでは、SCSI規格のコマンドが利用されています。
SCSIコマンドでは、デバイスが転送に対応可能かを問い合わせたり、デバイスの基本情報を要求したりすることが可能です。また、実際にデバイスからデータを読み取ったり、書き込みを行うことができます。
SCSIケーブルの欠点
前述の通りSCSIケーブルは現在では利用が減っていますが、これはSCSIケーブルに様々な欠点があったためでした。
まず、SCSIはメーカーが独自に形式を開発してしまったので、相互に利用することが次第に難しくなっていきました。また、価格も高止まりしていました。転送速度も高機能化するPCの世界では次第に陳腐化していきました。また、コネクタのピンの数が多いことから、小型化も困難でした。
そんな中で、ATAやSATA等の高速度かつ小型化された新しいインターフェースが登場し、次第にSCSIケーブルは利用されなくなっていきました。
参考文献
https://www.sanwa.co.jp/product/cable/scsi/scsi_term.html
https://www2.elecom.co.jp/cable/scsi/index.asp
https://www.sanwa.co.jp/product/cable/scsi/index.html
https://www.ibm.com/developerworks/jp/linux/library/l-scsi-subsystem/index.html