ゴムシール

ゴムシールとはゴムシール

ゴムシールとは、機器の保護とパッキンの機能維持を目的として、外部からのダストなどの侵入を防止するためのシールのことです。

一体溝に装備することが可能で、油のかき出し防ぐための、ダブルリップのゴム単体のダストシールもあります。ゴムシールの材料には、ニトリルゴムフッ素ゴムなどが使用されているため、広い温度範囲で利用可能です。

ゴムシールの使用用途

ゴムシールは、様々な個所をシールして適度な封をするのに用いられています。ゴムシールの用途の一例は、以下のとおりです。

  • 各種機械のグリース
  • ダストのシール
  • 往復運動用のダストシール
  • 隙間用
  • ころがり軸受用プランマブロックのグリースシール
  • 自動車の防振及び風切音の防止
  • ヘルメットボックスのパッキン

ゴムシールの原理

ゴムシールのうち、接触型ゴムシールである (DDUまたはLLU) は、摩擦トルクが大きいです。高速性に限界がありますが、グリース密封性は非接触型ゴムシールよりもやや良く、防塵性は最も優れていて、防水性も良好です。

これに対して、ゴムシールのうち、非接触型ゴムシールである (VVまたはLLB) は、摩擦トルクは小さく、高速性は良好と言えます。グリース密封性はシールドより良好で、防塵性もシールドより良好ですが、防水性は不適です。

一方、シールド (ZZ) は摩擦トルクは小さく、高速性は良好でとなっています。また、グリース密封性や防塵性も良好ですが、防水性は不適です。接触式ゴムシールは、ゴムのシール板を外輪にはめ込む構造をしていてます。

ゴムシールが内輪と接触するため、外部からのゴミの侵入を極めて少なくできます。シール材料は主にNBRで、限界使用温度範囲は−40~+120℃程度です。

ゴムシールの種類

1. Oリングシール

Oリングシールは、円形の断面を持つ環状のゴムシールです。一般的にゴムの耐久性と圧縮性により、液体や気体の漏れを防止するために使用されます。

配管や接合部など、狭いスペースに適応できるシンプルな構造を持っています。液体や気体の圧力によってゴムが圧縮され、周囲の部材との隙間を埋めることでシール効果を発揮する製品です。

2. フラットゴムシート

フラットゴムシートは、シート状のゴムを使用したシール材で、様々な厚さやサイズがあります。特定の形状や寸法に合わせてカット加工できるため、特殊な用途に適したシール材として利用できるゴムシールです。

建築、車両、産業機械など様々な分野で使用され、防水性や振動吸収性に優れた性質を持ちます。また、電気絶縁材としても利用されることがあります。

3. エクスパンションジョイント

エクスパンションジョイントは、ゴム製の伸縮性のあるシール材です。建築物や橋梁、パイプラインなどの構造物に使用され、温度変化や振動による変位を吸収する役割を果たします。

温度の変化による膨張や収縮に対応し、構造物のクラックやダメージを防止します。耐久性や耐候性が求められるシール材として、長寿命化や安全性確保に効果的です。

4. ダイヤフラムシール

ダイヤフラムシールは、薄く柔軟なゴム製の膜状のシールです。外部からの圧力変化に応じて変形し、液体や気体の制御弁、ポンプ、計器などの装置で使用されます。

高い柔軟性と耐久性を持ち、高精度な制御が必要な場所で利用されます。また、薄くて軽量な構造が、装置の効率と性能を向上させる製品です。

5. スポンジゴムシール

スポンジゴムシールは、ゴム素材を発泡させた軟質なシール材です。不均一な表面に密着しやすく、防水性や防塵性に優れています。

電子機器、車両、家具などの組み立て部で使用され、振動吸収性が求められる場面や隙間を埋めるためのパッキング材として広く利用されます。スポンジゴムシールは柔軟で形状に応じて自在に使えるため、様々な工業製品の設計に適したシール材です。

参考文献
https://www.monotaro.com/s/q-%83S%83%80%83V%81%5B%83%8B/
http://www.bea.hi-ho.ne.jp/m-seki/zvd.htm
https://www.ezo-brg.co.jp/product/document-detail04.html
https://okayasu-rubber.co.jp/products_07_1.html

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