CNC画像測定システム

CNC画像測定システムとは

cnc画像測定システム

CNC画像測定システムとは、測定対象物をCCDカメラで拡大して寸法や形状、表面性状を観察するためのシステムのうち、コンピュータにより数値制御され自動測定を行うものです。

測定対象物やCCDカメラを任意の位置に高速で高精度に移動させることができるだけでなく非接触で測定を行うため、測定対象を傷つけることがありません。また、レーザや画像処理によるオートフォーカスによる高精度なピント合わせが可能で、画像処理により肉眼では観察できないキズや欠陥などを見つけることができます。

CNC画像測定システムの使用用途

CNC画像測定システムの使用用途は、連続した自動測定を高速高精度で行うことです。基盤のパターン測定や電子部品の測定など、極微小で同じパターンが連続するような測定に適しています。

同じパターンの連続により、どこを測ったか分からなくなる混乱や疲労が人間には生じるため、常に同じ動作を精度よく行うCNC画像測定システムは半導体の製造ラインでは欠かせないものです。また、人間による測定では微妙な位置合わせのばらつきが誤差に与える影響が大きく、手動による測定に向いていないものにも適しています。

CNC画像測定システムの原理

CNC画像測定システムは、寸法や形状、表面性状を観察するためにCCDカメラで測定対象物を拡大します。CCDカメラで得た画像を表示するための装置や、画像から寸法や表面性状を測定したり、画像そのものを加工するためのシステムが必須です。

測定システムの制御から画像処理までは、専用のアプリケーションソフトをインストールしたPCで行うことが一般的です。CNC画像測定システムの設置および使用は、温度管理された専用の測定室を用意することが必要になります。これは装置の精度の高さと測定対象の微細さから、温度の変化が測定の誤差に与える影響が大きいためです。

CNC画像測定システムは、手動で操作することもできますが、そのほとんどは専用のコントローラもしくはPCのアプリケーションソフトから行います。早い応答性と高精度の位置決めをするため、ステッピングモーターボールネジを組合せた機構にデジタルスケールで座標を読み取り、フィードバック制御を行っています。

CNC画像判定システムのその他情報

1. CNC制御

CNC制御とは、「Computer Numerical Control」の略称で、コンピュータを使って工作機械等を制御することです。移動方向や移動速度といった機械の動きをプログラミングで自動化することで、高精度かつ高速な動作が実現可能になります。

CNC制御ではGコードとMコードと呼ばれる2種類のプログラム言語を用いて記述されます。Gコードでは位置決め等の加工、動作の条件や順番を記述しており、MコードはGコードを補助する役割です。

2. CCDカメラの構成

CNC画像判定システムにも使用されているCCDカメラは大きくマイクロレンズ、カラーフィルター、フォトダイオードから構成されており、各部品は以下に示す働きがあります。

マイクロレンズ
レンズを通った光を効率良くフォトダイオードに届けるために集光する働きを担っています。

カラーフィルター
光の色をRGB (赤、緑、青) もしくはCMY (シアン、マゼンダ、イエロー) に分解し、フォトダイオードに届けます。

フォトダイオード
受光すると電荷を発生させる光電変換を行ち、電荷を垂直及び水平に転送します。転送された電荷はCCDの出力部で電荷量を電圧に変換し、画素ごとに画像出力されます。

各フォトダイオードにR、G、Bと割り当てているため解像度は本来のCCD画素数の1/3ほどに落ちてしまいます。画像処理エンジンが補完を行い、本来の画素数の画像に仕上げています。なお、合成処理を行わずにフォトダイオードで取り出したデータをそのまま保存したのがRAW形式です。

参考文献
https://www.keyence.co.jp/ss/products/measure-sys/measurement-selection/type/image.jsp
https://www.nikon.co.jp/technology/product/nexiv/

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