メスピペット

メスピペットとは

メスピペット

メスピペットはガラス製体積計の一種です。側面に複数の目盛りが刻まれており、様々な容量の液体を採取、滴下することができます。メスピペットは全量に応じた許容誤差がJIS規格で定められており、許容誤差の大きさによってクラスA、クラスBの2種類に分けられています。

なお、メスピペットの精度はホールピペットに比べると劣るため、精確な体積の液体を採取、滴下したい場合はホールピペットを用います。一方で、厳密な精度が求められていない実験において、採取、滴下量を任意に変えたい場合にはメスピペットが便利です。

メスピペットの使用用途

メスピペットは理化学実験で使用される器具で、液体の体積を測る体積計の一種です。ホールピペットに比べると精度は劣りますが、メスピペットは容量を示す目盛りが側面に細かく刻まれているため、様々な容量の液体を採取、滴下する際に便利な器具です。

上記の特徴から、メスピペットは溶液調製、採取時に許容される誤差がある程度大きい場合、試料に加える溶液量を任意に変えて作業したい場合に用いられています。一方、濃度測定用の標準液調製など、精確に溶液を量り取る必要がある場合はメスピペットではなく、ホールピペットが用いられます。

メスピペットのその他情報

1. メスピペットの精度

メスピペットなどのガラス体積計の許容誤差はJIS規格で定められています(JIS R3505 ガラス製体積計)。メスピペットはJIS規格で「クラスA」、「クラスB」という二つのクラスに分類されており、クラスAのほうが許容される体積誤差が小さい、すなわち高い精度を要求されています。

メスピペットの精度

図1. メスピペットの精度

クラスA、クラスBともに全量に応じた許容誤差が定められており、全量が大きいほど誤差の相対値は小さくなります。クラスAの許容誤差は最大でも全量の±0.5%、クラスBでは±1.0%です。ただし、この許容誤差は20℃の水を測定したときの体積であるため、実際の誤差は実験室の気温や採取する溶媒によって更に大きくなります。

2. メスピペットとホールピペット、駒込ピペットの違い

実験作業において液体を採取する際にはメスピペット以外にもホールピペット、駒込ピペットを使うこともあります。これらのピペットの大きな違いは精度です。

駒込ピペットは上記3種の中では最も精度が低いですが、一定量の液体を簡単に素早く採取できます。メスピペットはホールピペットよりは精度が低めですが、駒込ピペットに比べると十分精度が高く、側面に細かく目盛りが書かれているため、ある程度の精度で採取量を任意に変えて実験したいときに便利です。ホールピペットは最も精度が高く、精確に液量を測る必要がある場合に用いられます。

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