電磁カウンタ

電磁カウンタとは

電磁カウンタとは、電気信号のパルス波などが電磁カウンタに内蔵している電磁石を動作させ、その動作によってカウントを行う装置です。

実際の回路に接続し、その電気信号の変動値を磁石によって機械的な力に変更してカウントするため、外部からの電力のみで動作します。電磁カウンタは、カウントした数値に応じて機器を動作させるスイッチの役割を持つプリセットカウンタと、カウントした数値のみを出力するトータルカウンタに分類できます。

電磁カウンタの使用用途

電磁カウンタは、様々な製品の生産工場で主に使用されます。電磁カウンタの選定の際には、カウントの精度、接続する回路の電流量や電圧の大きさ、メンテナンス性、接続性、耐振動性や防塵性などを考慮する必要があります。

1. 電気回路計測

電流計や電圧計として使用され、電気回路の電流や電圧を測定します。これにより、電力供給網の管理や電子機器の設計、トラブルシューティングが可能となります。

2. 電力計測

電力メーターとしても利用され、家庭や工業用の電力消費を計測し、電力供給の調整や料金の計算に役立ちます。

3. 地磁気測定

地磁気計として使用され、地球の磁場の変動を測定します。これは地磁気活動の研究や、地磁気方位を利用するコンパスの校正に重要です。

4. 金属探知

金属探知機として使用され、埋まっている金属物体 (例: 貨幣、武器、地下のパイプなど) を検出します。セキュリティ検査や貴重品の捜索に利用されます。

5. 非破壊検査

材料内部の欠陥や異常を検出するための非破壊検査に使用されます。例えば、溶接部の品質評価や材料の密度測定などに応用されます。

6. 医療機器

医療分野では、MRI (磁気共鳴画像法) やCTスキャン (コンピュータ断層撮影) などの画像診断装置にて、電磁カウンタの原理が使用されています。これらの装置は、体内の組織や臓器を詳細に可視化するのに役立ちます。

電磁カウンタの原理

電磁カウンタは、回路に接続するための配線、コイル、電磁石、電磁石の移動によって数値が変動するカウンタで構成されています。プリセットカウンタの場合は、カウントの数値を他の機器に伝達するための装置が付属されています。

電磁カウンタは通常、外部からの電流パルスを生成し、それをコイルに流すことで、コイル周りに磁場を生成します。の磁場が近くにある金属物体に影響を与え、金属物体内に電流を誘導させる仕組みです。この誘導電流は、金属物体によって発生したものであり、その大きさは物体の性質や位置に依存します。

電磁カウンタの選び方

1. 使用用途

まずは、どのような用途に電磁カウンタを使用するのかを明確にすることが大切です。電流測定、電圧測定、地磁気測定、金属探知など、用途に応じた適切な機種が存在します。

2. 測定範囲と精度

測定範囲と精度は、特定のアプリケーションに合わせて選ぶ必要があります。高精度の測定が必要な場合、精度の高いカウンタを選びます。また、広範囲の電流や電圧を測定する場合は、広い測定範囲を持つカウンタが適しています。

しかし、過度に高精度や広範囲のカウンタを選びすぎるとコストが高くなることがあるため、バランスを取ることが重要です。

3. インターフェースとデータ収集

データの取得や記録が必要な場合、インターフェース (アナログ出力、デジタル出力、RS-232C、USB、イーサネットなど) やデータロギング機能 (カウンタが測定したデータを一定の間隔で記録し、後で解析機能) などがあるかを確認する必要があります。

4. キャリブレーションと保守

電磁カウンタは、定期的なキャリブレーションと保守が必要です。選んだモデルのキャリブレーション手順や保守の容易さを確認します。特に保守に関しては、定期的な点検、清掃、および部品の交換が含まれ、カウンタの部品が劣化や摩耗することを防ぎます。

カウンタが特定の環境条件下で使用されている場合 (例: 高温、高湿度、腐食性環境など) は 、その条件に合わせた保守措置が必要です。

参考文献
https://www3.panasonic.biz/ac/j/service/tech_support/fasys/glossary/component/counter/index.jsp
https://www.fa.omron.co.jp/data_pdf/commentary/counter_tg_j_1_2.pdf

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